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昔のようなペースで上げるのは無理でしょうが、また無闇矢鱈に期間が空かない程度のペースで更新して行こうと思います。 しかし、更新の空いた期間に捜索掲示板で何度か不肖の小説のタイトルを見かけたのですが。 なんでエロオネタで有名になってるんだろう? 既出ネタじゃなかったっけ? それが不思議でたまりませんでした。 さすがにこれだけ溜まりに溜まったコメントに返信を返していたらいくら時間が合っても足りないので今日はこれだけ。 >[228]みす様 >本編の軽妙な進み具合と、あとがきの東方編、どちらも大好きですワー。d( ▽ * 長らく開いたので今回は休もうと思いましたが、その言葉に勇気付けられる! という訳で、即興一時間です。こっちは毎回書き溜めしない方針だったので。 魔法世界転生記番外超短編~幻想郷探索記~ 「改めてみても全く別物ね。共通点といったら、魔力を使用している一点のみ」 「だな。リンカーコア……魔力の発生器官についての知識も随分違ったし。っていうか、同じ物なのか、これ?」 「同じようなもの、ではあるでしょうけど。同一ではないでしょうね。私達魔法使いにとって、魔力は力の源であり、活力であり、魂ですらある。肉体に依存する器官というよりは、魂の出力にも近いものよ。例えば、その辺を歩いている人間が私の肉体を手に入れたところで、私の魔力は手に入らない」 「その例えは良く分からんけど。ミッドチルダじゃ、まだまだリンカーコアは未知の分野だったしなぁ。……ん、でも例えクローンを作った所で同じ魔力資質になる訳じゃないって論文を読んだことがあったような」 「共通点はある、か。……ふぅ、分かっていたことだけれど、やはり理論が違いすぎてすり合わせにも一苦労ね」 大きな大きな大図書館にて。夜天さんを始め、何冊もの魔導書をテーブルの上に広げて、それを挟む形で俺と紫髪の少女が覗き込んでいた。話し始めて数時間が経過しているが、この間俺達は違いの顔を一度も見ていなかった。見たら目が潰れるという訳じゃないが、見る暇も惜しんだ結果というか。視線は本に注がれ続けており、ある種の一体感を持って討論を続けていたのだ。 議題はもちろん、二種の魔法術式の差異と類似性について。これが中々に興味深く、理論は掠りもしないくせにところどころで似通った理屈を振り回しているのだ。同じ魔法なんだから当たり前だ、と考えているそこの君(?)は甘い。それぞれ自分の術式にはそれなりの自負がある俺達二人が揃って首を傾げるほどなのだ。 いや、位相空間を作り出す為の構成と酔い覚ましの魔法で正気に戻させる為の過程に似通った部分があったりするし。ねーよ。実際あったけどねーよ。 「パチュリー様、それにアイリーンさん。そろそろ一度休憩してはどうでしょうか? 煮詰まっているみたいですし、糖分と水分の補給をした方が良いですよ」 俺とパチュリーがあーでもないこーでもないと議論していると頭の側頭部に羽を生やした女性、この大図書館の司書でパチュリーの使い魔をしている小悪魔さんがトレイにカップを載せて運んできた。ずっと喋りっ放しだったので喉はからからで、漂ってくる紅茶の香気に自然と俺達二人は視線を本から外して彼女へと向けていた。 「そうね、少し休憩にしましょうか」 「そうだな。ちょっとだけ」 「ええ、5分ほど」 「ああ、5分な」 「もう! お二人とも。いくら食事の必要がないからといっても、6時間もぶっ通しで議論するのは身体に良くないですよ。もう少しちゃんと休んで下さい」 紅茶で喉を潤したらすぐにでも議論を再開したい俺達の意図を察した小悪魔さんに怒られてしまう。捨食の魔法があるので、魔力さえあれば実質食事も睡眠も必要ないのだが、そういう問題ではないらしい。特にパチュリーの方は持病の喘息があるので、無茶は禁物なのだそうな。 しかし、それにしても便利だな、捨食の魔法。パチュリーのアドバイスに従って、多少手直しをしたのだが、単純に魔力をカロリーへと変換するだけではなく、身体の活力というか、パチュリー曰く”生命力”を生み出す魔法なのだ。腹減ってようが疲れていようが、適切な量の魔力を流せばすっかり元気になれてしまう。栄養ドリンクなんて目じゃないほどの即効性で、副作用も皆無だ。日本で働く元気のないお父さん方垂涎物である。 美人で気立ての良い小悪魔さんが手自ら入れてくれた紅茶を機嫌よく喉に流し込みながら、すっかり俺は上機嫌だった。実家にいた時は予算の都合で手が届かなかった魔法の専門書が読んでも読んでも読んでも読みきれないほどここにはあるのだ。こんなパラダイスにいて、機嫌悪くなる訳がない。ミッドチルダ式の専門書がないのは残念だが、今度パチュリーの手持ちの金(かねではなく、きん。ゴールドである)でミッドチルダから専門書を取り寄せる予定であった。 「そういえば、アイリーン。貴女、捨虫の魔法はいつ習得するの?」 「は? ……ああ、不老不死の魔法だっけ?」 「不老、よ。不死ではないわ。本来なら自力で至るまで長い期間を要するのだけれど。貴女なら夜天の魔導書を使えばすぐでしょう?」 「んー……そうだな。もうちょっとしてからにするわ」 「……何故? 貴女は私と同じ、魔法と本に全てを捧げる人種よ。出来るだけ若い段階で”完成”した方が魔法使いとして質が高くなるのは分かっているわよね?」 「ああ、まあ、そこの部分は理解してる。魔法を使うにしても習得するにしても、身体が若い方が柔軟さに違いが出るっていうんだろ?」 「ええ。……人間に未練でもあるのかしら」 驚いた。何に驚いたかって、パチュリーの俺を見る目から、多少なりともの執着を感じたからだ。パチュリーの魔法に対する情熱というか傾倒さは半端ない。既にパチュリーは”完成”した魔法使いだそうだから寿命のない不老人間な訳だが、その長い長い人生全て投げ捨てて魔法に没頭すると決めている。まさに世捨て人だ。付き合いはまだ二週間と経っていないのだが、パチュリーの言うところである同じ人種の俺には良く分かる。趣味があれば生きていける、それ以外を必要としない人間なのだ。 そんなパチュリーが俺へ必要を求めている。結局は魔法に対する欲求から来るものだろうが、それでもこのパチュリーという少女なら他人と付き合う手間隙など切捨てると思っていたのだ。それなのにこうやって、わざわざ言葉に出してまで促して来ている。 そう、俺という同類が完全な同族へと変化するのをだ。 まあ、ただ俺は全て捨てた訳ではないし、少なくとも今の両親が死ぬまではちゃんと子供をしようと思う。別に完全な魔法使いとやらになったところで人間以外になるとも思えないが、それでも普通の人間の立場なんぞ、長い長い魔法に掛けられる時間の魅力の前には何の未練も感じられない。 しかし、だ。 「計算だと、あと8年ぐらいは大丈夫みたいなんだよ。だったら、8年待ちたいじゃんか」 「8年……何の話?」 温い紅茶を飲んだせいか、持病の喘息もなく少し軽くなった声でパチュリーは問い返して来た。何の話か。もちろん決まっている。 「今のまま不老になったら、永遠の7歳じゃないか。せめて、10代半ばぐらいにはなっておきたいな」 「……なにそれ。貴女、もしかして気にしてたの? 一丁前に」 「気にしてるんだよ、一丁後だから。今のままじゃ誰を相手にしたって見下ろされるんだぞ」 そう、このままではパチュリーどころか、この館の主である吸血鬼(笑)より外見年齢が下である。前世では大男で身長で負けることなどほとんどなかったのに、アイリーンになってからというものの見下ろされている記憶しかない。同年代ですら背で負けているのだ。多少年齢で水増しでもしておかないと、それこそ一生の悩みになってしまう。永遠に近い時間が待っているだけに、それはいただけない。 ぷっ、と吹き出したのはパチュリーではなく、その後ろに控えていた小悪魔さんだった。俺がジト目を向けるとトレイを胸に抱えて、逃げていった。くっ。いつかその大きな胸思う存分揉みしだいてやる。 視線をパチュリーに戻すと、いつの間にか開いた大きな本に顔を埋めていた。笑うのを堪えているのではなく、もう俺から興味を失ったのだろう。 「はぁ、まあいいか。8年後にはパチュリーも小悪魔さんも見下ろしてやるからな」 「……それは無理ね」 魔導書に目元まで顔を覆ったまま、パチュリーが不吉な予言をした。ぎくり、と思わず俺は身体を硬直させる。もしかして、パチュリーの目にはマリエル的なロリロリしいご先祖様でも俺の背後に見えているのだろうか。母親が母親なので、確かに著しい成長の見込みは薄いが……それでも、まだ7歳なのだ。伸び代は充分ある筈だ。 だが、パチュリーは細い人差し指で俺を指すと、まさしく未来を見据える予言師のように断言した。 「貴女が8年も捨虫の魔法への好奇心を我慢できる筈がないじゃない」 ■■結局9歳でファイナルアンサー■■ 2010/Oct/30(Sat) 04:45 pm
寝る前に更新に気付いてしまって寝ぼけながら書いてますw すっかり続きを読むのは諦めていたので、大変嬉しく思います。 次回更新も心待ちにしております。 では、中身が無くて申し訳有りませんが意識が飛びそうなので、これで失礼させていただきます。 2010/Oct/27(Wed) 03:33 am
一度離れたことをまた始めるのは大変ですよね。 それでも戻ってきて下さって読者としてはうれしい限りです。 これからどのように更新されていくのかは分かりませんが、また頑張って下さい。 2010/Oct/27(Wed) 03:13 am
更新楽しみにしてますよ 2010/Oct/27(Wed) 03:05 am
こいつはめでたいこったw 次の話しも楽しみに待ってますぜ。 2010/Oct/27(Wed) 02:01 am
祝復活。 2010/Oct/27(Wed) 01:36 am
って目をゴシゴシしてしまいました。 復活、めちゃくちゃ嬉しいです!! 本編の軽妙な進み具合と、あとがきの東方編、どちらも大好きですワー。d( ▽ * 2010/Oct/27(Wed) 01:22 am
お気に入りの作品が復活するのはうれしいものです。 2010/Oct/27(Wed) 01:22 am
あきら……いえいえ、待っていました。 ありがとうございます! 2010/Oct/27(Wed) 01:21 am
もう来ないかと諦めてましたが、こうやって待ち望んでたのが更新されると思わずコメしてしまいますね。 これからこの作品の続きを読めるかと思うと楽しみでしょうがないです。 2010/Oct/27(Wed) 01:03 am
完全に諦めてたからうれしいです! 2010/Oct/27(Wed) 01:03 am
次話にも期待w 2010/Oct/27(Wed) 01:03 am
タイトルを発見したときはついヨッシャァ!と叫んでしましましww 2010/Oct/27(Wed) 01:01 am
大分間が空いたにも関わらず相変わらずの面白さですね! 本当にゆっくりで良いのでこれからも更新お待ちしていますm(_ _)m 2010/Oct/27(Wed) 12:57 am
待ちくたびれました… だけど喜びで疲れも吹き飛びました 2010/Oct/27(Wed) 12:51 am
祝復活!祝復活! 大事なことなので2回(r 2010/Oct/27(Wed) 12:47 am
おかえりなさい!! ちょっと最初から読みなおしてくる 2010/Oct/27(Wed) 12:44 am
2010/Oct/27(Wed) 12:42 am
諦めきれずに、ずっと待っていた甲斐があった……こんなに嬉しい事はない。 ゆっくりでもいいので、完結まで頑張って。 本当、こういう作品が未完のままで終わるのは惜しすぎるから……。 2010/Oct/27(Wed) 12:37 am
待ってました 2010/Oct/27(Wed) 12:35 am
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