「なぁ、君の言ってたこの前の初級だがね、あれがちょっと上のランクになるとどうなるんだい?」
「ふむ……そうだな、ギーシュ。お前なら理解できるかもしれない。
まず前回の仰向けルイズを思い出せ。
俺は言ったな?ボタンを全部外せと。
あぁ?1つ残すだぁ?誰がそんな事言ったんだよ。
そんなのは胸のデカイ女にやりゃいいんだよ。
いいか、まずルイズのブラウスのヘソ周りの裾だ。
左は入れて右は出せ。
そんでな、スカートのボタンも外して緩めるつっただろ。
左側は初期位置のまま右だけずり降ろせ。パンツが少し見えるくらいだ。
これで着崩れ、腹チラ、パンチラの3コンボだ。
ちなみに左右は間違うなよ。
何でかって?何だ何だお前も全然じゃないか。
忘れたか、ルイズは今顔を僅かに右手側に向けてるんだぜ。
つまり全体のイメージとして体を曲げている……あくまで雰囲気としてだぞ?
横に反っているんだ。
この時に反りの内側にはだけている部分が来るか、外側にはだけている部分が来るかには大きな拘りが必要だと俺は思う。
いいか?何度も言うがルイズの魅力の根源はワビサビであり"恥じらい"だ。
後は言わなくても解るな?」
「君には一生勝てないと深く理解した」
【ちょっと】>>1がハルケギニアで真面目に……過ごすワケが無かった【頭冷やそうか?】
「ちょっといいかね?」
「またお前か」
午後の授業が終わり、剣の素振りにでも……と考えていた所でギーシュが声を掛けてきた。
正直、めんどい。
「いや、今度こそ君を唸らせてみせるよ」
「はいはい、解ったから言うなら早くしろ」
「せっかちだね、君は。まぁ聞きたまえ。話というのは僕の麗しの花、モンモランシーの事さ」
「モンモランシー……ねぇ?」
チラリと教室の出口を見ると、見慣れた縦ロールとピンクが出てゆく所だった。
コイツ気付いているのだろうか、先日の貧乳祭りからこっち、クラスで貧乳が急にモテ始めたのが。
モンモランシーのそっけなさが逆に萌えポイントとして今株が急上昇な事を――――
そして本人も持て囃される事に対して満更な気分になっていない事に……気付いてないだろうなぁ……
そもそもクラスの男子が狙ったのも、"あの浮気性のギーシュからなら取れるかも"と思ったのが原因なわけだし。
逆にルイズには俺が居るからと手を出そうとするヤツは居ない。
3人ほど居たが全員決闘で血祭りにしてやったわ。フハハハハハハ。
男子からルイズへの風当たりは大分マシに……というか生ぬるくて気持ち悪いくらいの人気になってしまったのだが、そこは本人の「気持ち悪い」の談でますます俺との仲が深まるばかりである。
全く、お前らがヴァカでホント助かってるよ。
先ほどモンモランシーとルイズが仲良く出て行ったのは、ルイズからしてみれば男子避けの意味合いが強かったのだが、モンモランシーからしてみると"気持ちの余裕"から生まれた性格の矯正による友愛行動だ。
所謂"勝ち組の余裕"というヤツである。
そんなモンモンを放置して俺に話しかけるあたり、コイツはもう……ダメだろう。
救済する積りもないし。
「君はモンモランシーが髪を下ろした所を見たことがあるかね?」
「無いな」
興味も無いな。
「そうか、よかった。僕はある……そして気付いたんだ、この世でモンモランシーの首筋を超える美しいラインは存在しないという事に!!!!」
何がよかったんだ?ギーシュ?
「…………え?それで?」
「は?いや、だからモンモランシーの首筋がだね」
「まさか……それで………終わりなのか…?……ハハッ…いや、解ってたんだ。失望なんてしないさ。お前に希望を持った俺が悪かったんだ」
所詮、この程度か。
早々に見切りをつけた俺は次の行動に移る。
体を鍛えなければ。
俺の平穏には力が必要なのだ。
ガリアのボンクラやロマリアのカマ野郎、ついでにレコンキスタの連中と、俺の平穏な時間(=ルイズといちゃつく時間)を邪魔するヤツは大勢いる。
それに……俺には……
手柄が必要なのだ。
女王陛下、いや今はまだ姫君だがいずれ女王になるアンリエッタやルイズの両親に認められる程の手柄が。
ならばこの時代に、この世界に必要なのな何か?
武力。
ただただ純粋で、圧倒的な武力、そして手柄、名声、伝説。
そして俺はそれを手に入れる事が出来る。
俺の壮大な計画―――――――
"シンプルイズベストプロジェクト"
"新婦 ルイズ ベスト計画"は現在も進行中なのだから。
男としてこれほど心踊る事は……何だギーシュ、そこをどけ。
教室から出られないではないか。
「どうかこの私めに女性の奥義をお授け下さい」
土下座だった。
うん。よく解ってるじゃないか、自分の立場ってもんが。
しかしお前、土下座とは……何処で覚えた?
……見てたのか?まぁそれについては今度問い詰めよう。
俺は教室に戻りイスに座った。
ギーシュは正面で正座している。……やっぱ見てたなコイツ。
「モンモンのうなじに感動を覚えた所まではまぁいい。着眼点は」
「うむ。でだ、僕に何がたりないのかね?」
「何ってお前……愛だろ……常識的に考えて」
「な、なん……だと……君は…僕に愛を説くと言うのかね」
BLEACHか?意外と芸が深いな。
ギャグの才能はあるんだけどなーコイツ。
「別にうなじのラインにグッと来るのはどの女もそうだろうが。問題なのはどういうシチュエーションでモンモランシーのうなじを見た時に一番グッと来るかだろうがよ」
「何ってそりゃあ風呂上りにだね」
「はい5点」
「それは何点満点でだね?」
「100点で」
「ぐっ……ならば聞かせて見たまえ、君の言う愛とやらを!!」
そうだな、まず服装だけど……薄い緑のタンクトップだな。
肌着みたいなやつ。
貴族だしシルクやサテンみたいな光沢があって滑らかなタイプだ。
ストレートに下ろした髪は後ろでポニーテールに、勿論全てをまとめるんじゃなくて、もみあげのちょい上くらいから肩の前に一掴み流す事も忘れちゃ駄目だ。
寝る前に湯上りの体にふっと軽めの香水を振ろうと思ったらストックが無い。
そういえばあの娘が無いって言うから分けてあげたんだっけ。
じゃあしょうがない、自分で作ろう。
そしてポーションを作っている最中、ちょっと熱中しすぎて姿勢が前のめり気味になる。
重力に引かれて前に流れる垂らしていた髪!!!
それを片手で背中に掻き揚げる動作の瞬間!!!!
この時だろうが!!!うなじのラインが最も美しいのは!!!!
まぁコレはシチュエーションというヤツで、まぁ落第点ギリギリ……といった所だ。
問題は、"自分"と"モンモン"の二人が居る空間でどういった空想をするかだ。
空想、空を想うか。
いい言葉じゃないか。
現実逃避ではない、現実"離陸"。
その場からふわっと浮き上がる。
空想は人類が唯一神に挑戦できる武器ではないかと俺は常々思っているんだが…"空想が神を殺す"とかかっこよくね?おっと話がそれたな。
例えばギーシュ、さっきのモンモンの格好の場合、配置はこうだ。
モンモンはベッドにうつ伏せで寝そべってポーションの調合書を見ている。
もちろん足をぱたぱたさせながら。
お前はそのベッドに腰掛けて愛を語っているんだ。
だがいつも他の女を追いかけているお前に少し意地悪してやろうとモンモンは調合所を見ているフリ。
もちろんフリだから耳はお前の言葉をしっかり聴いている。
「ねぇギーシュ、もう夜も遅いし私調合書で研究したいの。出てってくれないかしら?」
「嘘はいけないねモンモランシー、君のその美しい髪は調合書のページを読ませたくないみたいだよ」
そう、フリで開いていた本に、いつの間にか前に流していた髪が乗っていたのだ。
「バ、バカ言ってるんじゃないわよっ」
そして怒って誤魔化して髪を背中に掻き揚げる瞬間!!!!
脇チラ!!!二の腕!!!!うなじ!!!!掻き揚げ動作の4連コンボ!!!!!!!!!!
そしてその全てを収められる位置、斜め上後方にあるお前の両眼!!!!
「愛を語るなら自分と相手の存在があってだろうが!!!このウンコクズが!!!貴様には失望した!!ガッカリだ!!!」
さて、剣の素振りにでも行くかな。
ギーシュ?なんか白くなって燃え尽きてたけどシラネ。
-パイツァダストして夜-
キュルケは一度"こう"と決めたら見た目を裏切らず実行するタイプである。
もっとも時間を挟んでしまうとすぐに興味が無くなってしまうという側面も持っているのだが。
そんな彼女にとって今回のミッションは何としてもやらなければならないものだった。
時間なんて置いてられない、タバサと交渉する時間も惜しい。
そんな理由から、何故か彼女は女子寮の屋上に居た。
腰にはロープ。
フライを使う気が無いあたり、長期戦覚悟の様だ。
この時誰か彼女に「目に毒よ」と助言できる存在が居ればよかったのだが……いや、居ても耳は貸さないだろうから意味は無いか。
目的は勿論、ルイズの部屋の覗きだった。
彼女はこの時生涯で唯一自分の使い魔が空を飛べない事をブリミルに恨む。
春の使い魔の儀からまだ1月も経つかどうかという所、進級が掛かる試験が3月半ばだとしたら季節は地球で言う4月半ば。
まだ何も掛けずに寝るには少々寒い季節である。
そんな中、ルイズ・フランソワーズ・ルブラン・ド・ラ・ヴァリエールの寝具は以下の構成となっている。
自分が着る寝巻き
ベッド及びシーツ
タオルケットとその上に掛ける羽毛布団
そして抱き枕である騎士ことHENNTAI使い魔サイト
以上であった。
幾ら寝具は差別が発生せぬように学園からの支給とはいえ、貴族が使う物である。
その値段は到底平民が買える物ではなく、また保温性能も値段相応に有する………ハズだった。
あくまで、学生一般論では。
「うぅん………」
夜、寒さを感じたルイズは無意識に暖かい所、温かい物を探す。
「んっ……」
それはすぐに見つかる。
だって同じベッドで寝てるのだから。
「むぅ~……」
それ…というか抱き枕であるサイトにもぞもぞと体を押し付けると、表情はふにゃっと崩れて安心したかのような声を出す。
今までとは違う匂い。
外の草の匂い、鉄の匂い、自分以外の人間の匂いを求めて鼻と頬をそれにグリグリと押し付けると、また静かな寝息を立て始める。
そしてまた密着しすぎて熱くなれば離れ、冷えればサイトを求めてベッドの中をもぞもぞと移動する。
ここ最近のルイズの夜の行動はおおむねこんな感じだった。
もちろんこの裏にはサイトの弛まぬ創意工夫がある。
主人にバレぬよう…………
毎日羽毛布団の中身を少しづつ減らしていったのだ。
今はもう最初の7割程度の厚みしかない布団だが、サイトの存在もあり本格的に寒いと感じないルイズに気付いた様子はなかった。
むしろルイズはルイズで最近寒いからサイトにくっついても違和感が無くてラッキー程度に思っていた。
そこまで計算していたかは知らないが、恐るべきHENNTAIの成せる技だ。
「私……何やってんだろう………」
部屋の中の幸せオーラバリバリのベッドに比べ、キュルケが居る外(しかも4階)は寒い。
風も吹く。
今ごろ自分の部屋ではフレイムが体を冷やしている自分の為にホットミルクワインを作ってくれているだろう。
無性にそれが飲みたくなった、というか飲まずにはやってられないキュルケだった。
「悔しくなんか……なっへくちっ……ぐすっ……泣いてないわ、私泣いてないから」
誰に言い訳をしているのかは自分自身解らない、というか自分に言い訳している感が強かったが、クシャミ1つで彼女の心の最後の堤防はどうやら決壊してしまったらしい。
「もう…何よ……こんなの……え?……何?え?ちょっ」
そんなキュルケにドトメを刺したのは、やっぱりルイズだった。
彼女は気付いてしまったのだ。気付かなければよかったのに。
ルイズの部屋に、というかベッドの上のルイズに新しい発見をした彼女は窓に顔をくっつける。
1mmでも目を近づけて、その真相を確かめると言わんばかりに。
「う……無理!もう無理!!」
自分の気付いた事が事実だと気付き、キュルケは堪らなくなって自分を吊るすロープを焼き切って部屋に飛び込んだ。
多分明日"も"彼女の目の下にはクマが出来ているのだろう。
ここで一つ、キュルケが気付いた事をちょっと見て見よう。
ベッドの上、相変わらずルイズはサイトにひっついている。
それは先ほどまでと一緒だ。
サイトの体に腕を回している。
抱き枕扱いしているのだからこれも普段の事だ。
……ならば何故キュルケは涙目になって、おっと言ってしまった。涙目になって部屋に戻っていったのか。
正解はルイズが顔を押し付けている場所。
いや、正確には顔を押し付けている場所の常態が問題だった。
別にサイトが上下逆に寝てるから股間に顔を埋めているなんて事は無い。
ちゃんと二人とも頭と足は同じ方向を向いて寝ている。
サイトが横向きに――――ルイズの方を向いて寝てるのもいつもの事だ。
ちなみにルイズの指示である。
緊急時に私を咄嗟に庇えるように、だとか。
別に護るだけなら背中越しでも問題ないし、敵を見つけるためにはむしろそちらの方がいいのだが……別に部屋を襲う賊がいるでもなし、夜襲される予定もないのでサイトは大人しく指示に従っている。
ルイズが顔を押し付けているのはサイトの胸。
サイトは学生用のYシャツをいくつか貰って着ているのだが……
その胸元がはだけていた。
解りやすく言うと、サイトのYシャツのボタンが上半分ほど外れているのである。
ちなみにサイト本人は第二ボタンまでしめてから寝ている。
外したのは寝ぼけたフリをしたルイズだ。
今日に至っては完全に寝ている状態で無意識に外せるようになったあたり、ルイズにもHENNTAIの血が流れているのかもしれない。
とにかくルイズはサイトの素肌に顔をすりすりしてニヤけていたのだ。
肌と肌を合わせて寝るというのは、それだけで気持ちがいいもの。
それを知識として知っているのではなく、実践して知っている人間だけが出せる幸せオーラをルイズは全開に放っていた。
これはまずい。
知っているだけで実践した事の無いキュルケにとってはアスファルトの上のミミズに降り注ぐ真夏の太陽だった。
ちなみにその気持ちよさは、合わせる肌の面積に比例する。
ルイズは最初、温かさを求めてサイトに抱きついた。
腕を回し体を押し付けて、ただただより近くに、より温かく、それだけを求めていた。
しかし次第に温まると、ルイズは今度は気持ちよさを求めて、サイトの胸に顔を摺り寄せ始める。
サイトの体に回していた手はいつの間にか胸に添えられ、徐々にYシャツの中に入りこんでサイトの背中に回っていた。
その時点で偶然か必然かルイズの袖がきちんと限界までめくられていて、より素肌の接触表面積が増えている。
この時点で離脱を図ったキュルケは有る意味正解だったかもしれない。
サイトが、目を覚ましたのだ。
省略されました。
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