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No.6951の一覧
[0] (更新9/18)【ルイズは】>>1がハルケギニアに召還されるようです ゼロスレ目【俺の嫁】[shibamura](2010/09/18 03:56)
[1] 【問おう、貴女が私の】>>1がハルケギニアに召還されたようです 1スレ目【マスターか?】[shibamura](2009/03/11 23:51)
[2] 【キャッキャ】>>1がハルケギニアで放送コードに引っかかるようです 2スレ目【ウフフ】[shibamura](2009/03/11 23:51)
[3] 【ツルペタロマン派vs】>>1がハルケギニアで手柄を立てるようです 3スレ目【モサモサ原理主義】[shibamura](2009/03/12 00:03)
[4] 【アルビオンで】>>1がハルケギニアでまたしても放送コードにひっかかるようです 4スレ目【僕と握手】[shibamura](2009/07/28 00:29)
[5] 【キュルケ】>>1がハルケギニアで…あれ?何しに来たんだっけ? 5スレ目【涙目】改(一箇所もっと酷くした)[shibamura](2009/07/28 22:52)
[6] 【ちょっと】>>1がハルケギニアで真面目に……過ごすワケが無かった 6スレ目【頭冷やそうか?】[shibamura](2009/09/15 21:55)
[7] 【ワルド】>>1で作者は何がしたかったんだろう 7スレ目【ざまぁwww】[shibamura](2009/09/15 22:00)
[8] 【升?】ウチより酷いサイトが居たら連れて来い、俺の>>1は更にその下を行く 8スレ目【いいえmoeです】[shibamura](2009/10/21 00:30)
[9] 【そろそろ】ハルケギニアに召還された>>1がクライマックスを迎えるようです 9スレ目【ゴールしてもいいよね】[shibamura](2009/10/21 08:05)
[10] 【むしろコレでも】>>1がルイズと結婚したようです 10スレ目【自重している】[shibamura](2009/12/29 22:49)
[11] くぎゅが歌った恋愛サーキュレーションはやばい。5月30日は勿論くぎゅの誕生日を祝ったよね?[shibamura](2010/06/11 00:45)
[12] とりあえず無理矢理にでも次で完結させるんだ……(sage)[shibamura](2010/09/18 03:55)
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[6951] 【ツルペタロマン派vs】>>1がハルケギニアで手柄を立てるようです 3スレ目【モサモサ原理主義】
Name: shibamura◆f250e2d7 ID:d801e7ad 前を表示する / 次を表示する
Date: 2009/03/12 00:03
「これで終わりじゃないゾイ、もうちょっとだけ続くんじゃ」

夢の中で亀仙人g(ry





「……ふぅ」

 人は何故、争いをやめることが出来ないのだろう。

ガチャリ

 そんな事を考えながら、俺はルイズの部屋に戻った。

【ツルペタロマン派vs】>>1がハルケギニアで手柄を立てるようです 3スレ目【モサモサ原理主義】



「遅いわよ」

「いや…ごめん」

 ルイズに"ベッドに入れ"と命じられた俺は、とりあえず持て余した性欲を開放すべく少々時間を貰い……その、息子を叱咤激励して来た。
 チキュウの男にのみ伝わる精神安定の魔法、俗に言う"スーパー賢者タイム"である。
 今回は頑張ったので5分で詠唱を終わらせたんだが…果たしてそれはルイズには随分長く感じられたようだ。
 何?手を出すと思った?
 馬鹿だなぁ、あんな無理矢理展開あるわけないじゃないかjk。
 それこそ妄想でもない限り…ねぇ?

「寝る前は見回りをしないと眠れないんだ…多分このルーンが刻まれたせいだと思うけど」

「ならしょうがないけど…しょうがなくないけど…」

「それじゃ、失礼するよ」


 とりあえずなし崩し的にルイズのせいにした上に今後の詠唱時間を確保しつつ、俺はベッドに入り腕枕をして寝る。
 自分以外の体温のヌクモリティを感じながら、直ぐに意識は睡魔の沼の底に沈み、その日は非常によく眠れた。

「何よ…ちょっとくらい手出しなさいよ、バカ」

 非常に残念ながらその言葉は、俺の耳には届かないのであった。


-翌日-

「はいこれ」

「あ…ありがとう」


 ここ食堂で、ちょっとした珍事が起きていた。
 なんとルイズが自分の分の食事を皿にとって別けてくれたのである。
 まぁ自分の分と言っても個別に出てくるのはスープくらいで、他は大皿から自分で取るのだが。
 兎に角助かる。味はまぁ食えればなんでもいいとしても、肉と野菜は最低限取りたい。

「どう?」

「美味しいよ、昨日のとはダンチだ」

「そう」

 ぷいっとそっけなくしているが、どことなくルイズは嬉しそうだ。
 ま、施しを喜ばれれば悪い気はしないか。
 魔法学園は今日も平和である。

 ここで俺の一日を紹介しよう。

 朝、ルイズが起きないように腕をそっと引き抜き、3分ほど痺れと無言の格闘をする。
 ようやく腕に違和感が無くなったらルイズの寝顔で"萌え"を補給。
 ちなみに補給中は左手のルーンが淡く光る事を初めて腕枕をした翌日の朝に発見した。
 どうも俺の中の特性が一番高いのがガンダールヴらしい。
 他の印はオリジナルを超えているのか、下回るのかは不明。
 多分多少劣るんじゃないかなと思う。くらべようがないからわからないけど。
 髪を撫でたりほっぺたをふにふにしてひとしきり萌えを補給したら、水を汲みに行く。
 コップに水を入れて起こしたルイズに飲ませてやり、ルイズが着替えている間(2日目以降は自分で着替えるようになった)にタオルをバケツでざぶざぶといじる。
 このタオルはルイズの顔を拭くためのタオルなので濡らして絞ればいいんだけど、それだけだとまぁルイズの着替えが間に合わないわけで、いいわよと言われるまでバケツでタオルを弄る事にしたのだ。
 正直冷たいが、仕方ない。
 着替えがおわったルイズの顔を拭いてやり、朝食を床で食べる。
 基本的にはルイズが渡してきたのを食べるだけでおかわりは請求しないので、足りなかったら追加で厨房に遊びに行く。
 授業中は興味がある授業はルイズと共に受け(もちろん床で)、興味がなければ「掃除とかしてくる」という事にして手早く終わらせて他の使い魔達と談笑したり。
 特にシルフィールドとはよく話す。
 なんせきゅいきゅい言うだけで俺が理解するもんだから、普段話せない鬱憤をぶつけるように喋り捲るのだ。
 夜はさっそく作った露天風呂を沸かし、お湯で先に洗濯を済ませてから火の傍で干しつつ風呂。
 ちなみにスノコや小屋の骨組みを木で作って布をかけてある。
 温泉っぽい感じだ。
 ナベは料理長のマルトー氏からのプレゼントなので、使い方を話していつでも使ってくれと行ってある。
 翌日には古いナベがもう2つ軒先に転がってたが…増やすつもりだろうか。

 そして夜はG行為を行ってからルイズに腕枕をしつつ寝る。
 いやはや、なんとも平和である。
 俺がG行為に使った右腕でルイズが寝ていると思うとまたちょっとおっきしそうになったりするのが問題と言えば問題だが、概ね平和である。
 レコンキスタとか死ねばいいのに。

-ルイズ-

「なっ、テメェ!ガンダールヴかと思ったらドスペラードじゃねぇか!やめろ!放せ!コイツにだけは買われたくねぇ!」

 初めて見た。買われるのを拒否する剣なんて。
 や、インテリジェンスソードも見たのは初めてだけど。

「まぁまぁ、そうツンケンすんなって。武器屋の一本幾らのタルに放り込まれてるよりマシだろ?」

「タルの中の方がマシだ!」

「ま、いいんだけどな。無理矢理連れてくから」


 そう言ってサイトは騒ぐ剣をパチンと鞘に仕舞ってしまった。
 とたんにピタリと声が止むけど、カタカタと鞘が震えてるって事は多分中でも騒いでるんだろう。

「剣士様、本当にコイツをお買い上げで?」

「うん、あと短刀を2本と投げナイフ。それとセスタスある?出来れば鉄板のガードが付いたのがいいんだけど」

「へい!今いくつかみつくろいますんで!少々お待ちを!」

 サイトがいくつか注文をつけると、ヘコヘコと店主は店の奥に引っ込んでいった。
 どうも最初はぼったくろうとしたみたいだけど、サイトが斧の試し切り用のおっきい木の塊を片手剣でスライスしたら急に親切になってしまった。
 私も主として鼻が高いんだけど…セスタスって何?

「ねぇねぇサイト、セスタスって何?」

「んー、早い話"殴る"ための武器かな。皮紐を腕にグルグル巻きにしてパンチの威力を上げるんだけど、拳にトゲを付けたり甲とか手首に鉄板付けて刃物をガードしたりできるんだよ」

 また平民らしいというか原始的な…

「…何に使うの、それ」

「いや、ルーン隠しにもなるし左手にいつも付けてようかな、と。アレならつけたまま剣持てるし」

「まぁ、サイトが必要って言うなら構わないわ。どうせ安い武器なんでしょ?」


 とにかく、サイトの欲しがる武器は安かった。
 私としては見栄えのいい剣がいいと思ったんだけど、サイトが「飾り用と斬る用は別」と言うので大人しく従う事にした。
 私武器の事知らないし。
 その位は、信用してやってもいいかなと思う。

「なぁルイズ、こっちとこっちどっちがいいと思う?」


 なにやら50サントくらいの長さの短剣を両手に持って嬉しそうにしてるけど…
 わかるわけ無いじゃない、バカ。
 ちょっとだけ女の買い物に付き合わされる男の気持ちがわかった気がするわ。
 ま、当然私の買い物には付き合わせるけどね。当たり前じゃない。私の騎士なんだから。


-サイト-


「なぁ、いい加減機嫌直せよ」

「いーや!やだね!お前もどうせその内パンツを盗んで回るように…うべらっ」

 なんか危険な事を言いかけてたのでバチンッと鞘に突っ込みなおす。
 どうもデルフリンガーは俺の事が御気に召さないようだ。
 …原因はなんとなく想像つくけど。

「なぁ…そんなに川の底に沈みたいのか?それとも海がいいか?1万年くらい。それとも火山の火口の温泉にでも漬かってくるか?1億年くらい」

 カタカタと震えるデルフリンガーを、もう一度鞘から引き抜く。

「しょうがねぇな…俺の事は"デルフ"と呼びな、相棒」

「サンキューデルフ、所でなんでお前そんなに俺の事嫌うのよ」

「だってお前ドスペラードだろ…ドスペラードつったら能力を使う度に女を泣かせなきゃ戦えねぇとかよ…俺の最初の娘っこが何度アイツに泣かされた事か」

「あぁ…やっぱり」

「だろ?」

「まぁでも今は萌えの補給方法は幾らでもあるから、そうそう簡単にはそうならないと思うぜ?」

「ホントか?」

「まぁな」


 萌え大国ジャパンを舐めちゃあかんぜよ。
 とりあえず俺はデルフを始めに、買った武器を振り回したり投げナイフを投げたりしてみる。

 ま、悪くないかな?

 んでフーケさんのご登場である。
 いつものアレなので割愛。俺は黙って見てた。
 ちなみに俺の様子を覗きに来たキュルケと巻き込まれたタバサも明日呼び出される。
 ま、いつもの事ッスよね。

「あぁそうだ、フーケの事で今まで忘れてたんですけど気付いた事が」

「何かね?」

学院長室から追撃メンバーとオスマン、コルベール以外が退室したタイミングで、俺は声を上げた。

「ミス・ロングヒル」

「はい?」

 首を傾げるロングヒルことフーケに近づき、相手にしか聞こえない程度の声で俺は呟く。
 ちなみに両手にはセスタスが既に装備済みだ。
 邪鬼眼ぽくて非常に楽しい。

「(ボソボソ)オスマンにバレてる…合図したら逃げろ」

「はい?」

 トン、と素早くフーケの首筋を手刀で叩く。
 ほんとに軽く当てただけなので痛くも痒くも無い筈だけど、3秒程して納得したのかフーケはコッチに倒れてきた。

「サイト君!何をしてるのかね!」

 予想してたけどコルベール先生がキレた。
 でも想定の範囲内なので無視する。
 フーケをうつ伏せに寝かせ、こっそり彼女の懐にあった杖を手首付近に移動させてやってから俺はオスマン氏に振り返った。

「オスマンさん…如何に緩みきった学院に活を入れるためとはいえ、秘書にフーケを雇うのは些か過激過ぎじゃないですか?」

「うむぅ?」

「それに…」

 オスマン氏が「なんぞ?」と首をかしげた瞬間、俺は目線をルイズに移す。
 注目を集めてる俺がルイズを見たもんで、全員の視線がルイズに向かう―――――

 瞬間


 トン

 俺は足の先で小さく地面を叩く。

 起き上がるフーケ、振られる杖、既に完成していた呪文は壁を軟化させ、土くれのフーケは3階から見事脱出したのであった。


「追撃の許可を」

「行くわよっ!」


 場合によっちゃ一人で追っかけるのもやむなしと思ってたけどルイズ的にはパーティで行くらしい。
 とりあえず俺達はあからさまな侮蔑の視線をオスマンとコルベールに投げつけ、盛大なため息を置き土産に部屋を後にしたのだった。


 ちなみに俺のドスペラードには一つ大きな欠点がある。
 人間一人から引き出すには余りに過ぎた力を捻出するだめ、憑依者の精神に多大な不可を掛けるのだ。
 そして精神はそのストレスを回避すべく自身を変化させる。
 だがその変化が本人にとっていい結果を齎すかとなるとまた別だ。
 最終的に、この反動は当人の"ある病症"を致命的なまでに悪化させる。
 進行が進めば、日常生活にも影響が出るだろう。


 その病の名は


 "厨二病"という。




-キュルケ-

 ミス・ロングヒル、もといフーケが事前に齎した場所へ、私達は馬車で向かっている。
 でも本当にいるのかしら?
 ダーリンは何か確信してるみたいだけど。

「ねぇダーリン、フーケは本当にさっき言ってた場所に居ると思う?」

「居る」

 胸を押し付けながらそう尋ねてみたけど、彼は全く動揺しないでサラリと答えて見せた。
 私の体に無反応なのは頂けないけど、何を根拠にそう断言できるのか、私は気になってしまった。

「何で?」

「これで逃げる位なら最初から呼ばないからな。…どっちかっていうと理由の方が問題だ」

「理由?」

 それはつまり、何故フーケが自身を追撃するように誘導しようとした事だろうか?

「とりあえず思いつくのは3つ。1.単純に破壊の杖をメイジに対して試してみたい。2.破壊の杖の使い方が解らなかったので学園内の知ってそうな実力者が少数精鋭で来るのを待ってる。それとも…」

「それとも?」

「追撃に来るだろう人間に…恨みがある、かな。この場合俺はその条件を満たしちまうんだけど」

「でもダーリンが恨みを買ったのはフーケが破壊の杖の場所を言った後よね?」

「そうだといいんだけどなぁ…」

 大丈夫よ、私が守ってあげるから。
 どこか遠くを見ている彼の横顔を見たら、その言葉は何故か口から出てこなかった。



-ルイズ-

 逃げない。

 私は逃げない。
 例え相手がトライアングルクラスだとしても、スクエアクラスだとしても。

 私は逃げない。

 例え相手が、30メイルのゴーレムだろうとも。
 私は逃げない。

 名誉とか、国とか、貴族とか、誇りとか。
 そんな物なんて最早私にとってはどうでもいいんだから。
 だってそうでしょう?

 未だ胸に鳴り響くそれよりも、尚大きな声が私の奥底から響くのだから。


 "私の騎士の前で、格好悪い姿は見せられない"と。


 私は素直にその声に従い、スペルを唱える。
 目の前にはもう、ゴーレムの足。
 例え私の魔法が万に一つ成功したとしても、トライアングルのキュルケやタバサでも駄目だったのだ。
 倒せるとは思えない。
 でもそれでいい。
 私は最後の瞬間、胸を張らなければならないのだから。

 他の誰でもない、私の騎士に対して。

「ディ・ヴムー・スティン…ファイヤーボール!」


 ボン

 私の魔法は必然の様に爆発し、当然の様にゴーレムを倒す事は適わない。
 ゴーレムの足の裏が私の視界を覆う。
 それでも構わない。
 私は最後の瞬間彼の前で、私で居られたのだ。

ズン…

 でも予想していた衝撃は、目の前からではなく…

ドシャァッ

「何ボサッとしてんだよ、ルイズ」

 横から来た。
 ゴーレムの一撃が私を襲う直前、サイトが私に飛び掛ってくれたのだ。
 何か声を掛ける時間も私には与えられず、サイトは私を抱えて走り出す。

「ルイズを頼む、あとそれ貰うぜ」

 そう言い残して私をタバサの風竜に預け、事もあろうか破壊の杖を持って振り返ったのだ。
 彼の俊足で距離を取ったため、ゴーレムまではまだいくらかの距離があるにしても…
 杖一本でどうになかるとは思えなかった。
 それにそもそも彼は、メイジではない。


 私と同じなのだろうか。
 彼も私と同じなのだろうか。
 勝てぬと解っていても引けない何かがあるのだろうか。

 一瞬だけサイトはこちらを振り向き、獰猛な笑みを浮かべた。

 違う。
 アイツは違う。
 勝てなくても立ち向かうんじゃない。

 サイトは"勝つ"つもりだ。


「クロスターゲットスコープオープン!」

 サイトの声で、破壊の杖から四角い板が飛び出す。
 それはまるで、破壊の杖が彼を主だと認めたかのように見えた。



-サイト-

「You lose big guy」

 ドンッ

 バイオ2のクレア裏だったか表だったか。
 ロケランを使うならあの台詞を使わねばなるまい。
 十分に引き付けてから直接標準余裕でした。
 あんだけデカけりゃね…

 俺は最早唯の筒になったロケランをカランと地面に捨て、ルイズ達と合流する。
 ゴーレムを倒した今、脅威は去ったと言えるだろう。
 一言二言彼女達と会話をした所で――――

「おっと、動くんじゃないよ」

 フーケ本人が出てくるんだから。
 なんか杖の秘密がどうとか色々言ってるけど知ってるし興味もないのでさっさと捕縛する事にした。


「動くんじゃないよ!クロ・ス・ターゲ・ト・オー・プン!」

 しかしなにもおこらなかった!
 当たり前だ、その折りたたみ照準機は言葉じゃなくてスイッチで動作するんだから。
 しかしそれを知らないフーケは焦る。


「な、何で――――」

「その杖はな、持ち主を自分で選ぶんだよ」

「チィッ、私としたことがっ――――」

「状況終了…っと」

 ルーンを発動し、フーケを殴り倒して捕縛する。
 大盗賊にしてはあっけないと言えばあまりにあっけない幕切れだった。


-馬車内-

 お供に来るメイドなんて居なかったんで、馬車の御者はキュルケとタバサがやっている。
 乗馬しかしてないのかとおもったら"貴族のたしなみ"だそうだ。
 いや、貴族は普通御者しねぇだろと思ったけど、タバサはアレがある関係で覚えたんだろう。キュルケもそのついでに違いない。
 シルフィと契約したのも俺と同時期の筈だしな。

 ルイズも今はフーケの仲間が来ないかの警戒を兼ねて外側の御者の座る場所に居てもらっている。
 俺はフーケの見張りだ。
 伝えたい事もあったし。

「ったく、だから逃げろつったのに…大きな声出すなよ?」

 もうこれでもかという真っ赤な嘘の前置きをしてからフーケに近付く。
 猿轡を外しても問題なかろう。
 両手両足縛って杖も没収してるしね。

「ヤキが回ったもんだね私も。まさかこんなガキに捕まるとは」

「まぁまぁ、それよりちょっと話を聞いてくれません?」



 学院までの距離は、まだ地味に遠い。



-某所-

 その部屋は薄暗かった。
 窓はあるので地下ではない。
 しかしそれらは全て厚いカーテンに覆われ、日の光が室内に進入する事は無かった。

 部屋の中には火の付いた蝋燭が数本。
 テーブルには2人の男。

「さて」

 壁には一枚の紙が、大きく貼り付けられていた。
 蝋燭の揺れる光により、まるでゆらゆらと風になびいているような錯覚を受けるが、勿論室内に風はない。

「始めようか」


 紙にはこう書いてあった。





”第一回ルイズはインゲモサモサか会議
          -朝まで徹底討論-
 ツルペタロマン派ヒラガ vs モサモサ原理主義者サイト”


 なんかもう。いろいろ台無しだった。



 ダンッ!

 男が机を叩いて立ち上がる。

「いいか!これは決まってる事なんだよ!ルイズはツルペタ!ぺたんこでありツルツル!これは宇宙の真理なんだ!誰にも曲げられない!俺にも!お前にも!悪魔でも!神でもだ!」

「ツルペタねぇ」


 しかし受ける男も、余裕を崩さない。


「お前にだってわかるだろう!一点の穢れなき乙女の証!ツルペタフニフニなんだよ!顔を埋めたら良い匂いがするのは当たり前で、じょりじょりなんてのはありえないんだ!」


 尚もほえ続ける男、ヒラガに対し…サイトはどこか冷めた目でそれを流すだけだった。


「妹萌え、貧乳教、そしてツルペタ…何も変わって無い。いや、6年前から何一つ成長していないんだな…ヒラガ、お前は」

「何だとサイト!」

「そんなにステレオタイプの萌えが好きか?極端なのがいいか?お前は6年掛けて…少女嗜好とは何なのかすら理解できなかったのか?」

「何が言いたい…」


 歯をギシリと食いしばるヒラガに対し、サイトは余裕の表情で話しを始める。


「基本的に男という生物は、自分で腹を痛めないために子供に対して愛情に欠けると言われている。自分に自信が無い人間にその傾向は強く、男はより清楚な…存在を求めるようになる」


 そう言うとサイトは立ち上がり、ゆっくりと部屋の中を歩き始めた。
 まるで自分の思考の迷路を歩くかのように。


「つまるところそれは究極として処女信仰へと…さらに言えば"まだ常識的に純潔であるだろう年齢"への嗜好へ時代と共に変化した。それが少女嗜好の根源と言われているが…お前はそれでいいのか?」

「悪いか」

「悪いとは言わない。ただそれで満足すべきか?という話さ。他人に与えられた価値観で、ただ極端性を求めて有り難がるステレオタイプそれがお前だ。探そうって気は無いのか?自分の萌を」

「自分の…萌え…」


 そこでサイトは歩みを止めると、両手を広げ天上…もとい天井に向かって宣言するかのように吐き出した。


「ルイズがツルツルでフニフニ?舐める時にジョリジョリなんて嫌だ?そんな物になんの価値がある?

 むしろウブ毛と本格的な毛の中間という刹那的な美に何故目を向けられない?

 そうだ、まだ生え揃っていないから手入れもしておらず、また太さも中途半端なのでストレートではなくちょっとチリチリ。

 このリアリティの前にはツルツルなぞ…モームスは全員処女等と抜かすアホと何もかわらん」


「でもそれじゃじょりじょりが…」





「愛があれば…




 剃る楽しみがあるだろう?




「て…剃毛(テイモウ)プレイ…だと?!」


 ざわ…ざわ…


「それは…オプションで…」


「そうだ、ローションプレイもセットになる



「ヌルヌルだと?!そんな…いやまさか…しかし…そうか!そうだったのか!……俺が……間違って…いたのか」

「解ってくれたか」


 ヒラガとサイトは互いに手を取り、互いの健闘を称えた。




ジリリリリン


「む?」


 しかしそんな和気藹々とした空気を引き裂くベルの音。
 テーブルの中央に置かれた電話からだ。


「もしもし、ヒラガだが」







「ねぇ、私ルイズ。今アナタの家の近くにいるの」





「「ヒ、ヒィィィイイイイイ!!!!!!!!!」」



「何で!何で今この場所にアイツから?つけられたのか?」

「今それを話してる場合じゃ…とにかく1メイルでも遠くへ…」


ジリリリリン


「出るな!絶対出るなよ!」


ジリリリリン…ピッ






『ねぇ、私ルイズ。今アナタの部屋の前にいるの』




「うわぁぁあ勝手にスピーカーになってるぅぅぅうううううう」

「窓だ!逃げるぞ!」




「撃滅のぉ…エクスプロージョン!!」










 世界は、核の炎に包まれた。



 -完-





駆け足で書いたんで結構中身適当。

というか自分で何を書いてるのかよくわからなくなってきた。
俺はもうダメかもしれん。


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