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No.372の一覧
[0] フロントミッションゼロ File31~(FM3×ゼロの使い魔)■完結■[Shinji](2007/12/28 09:56)
[1] フロントミッションゼロ File32(FM3×ゼロの使い魔)[Shinji](2007/11/23 06:23)
[2] フロントミッションゼロ File33(FM3×ゼロの使い魔)[Shinji](2007/11/27 05:18)
[3] フロントミッションゼロ File34(FM3×ゼロの使い魔)[Shinji](2007/11/30 04:11)
[4] フロントミッションゼロ File35(FM3×ゼロの使い魔)[Shinji](2007/12/02 06:01)
[5] フロントミッションゼロ File36(FM3×ゼロの使い魔)[Shinji](2007/12/04 14:02)
[6] フロントミッションゼロ File37(FM3×ゼロの使い魔)[Shinji](2007/12/06 09:01)
[7] フロントミッションゼロ File38(FM3×ゼロの使い魔)[Shinji](2007/12/09 05:59)
[8] フロントミッションゼロ File39(FM3×ゼロの使い魔)[Shinji](2007/12/14 11:41)
[9] フロントミッションゼロ File40(FM3×ゼロの使い魔)[Shinji](2007/12/28 11:01)
[10] フロントミッションゼロ あとがき[Shinji](2007/12/28 10:04)
[11] フロントミッションゼロ 自己満足な補足(余裕がある方だけどうぞ)[Shinji](2007/12/28 09:58)
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[372] フロントミッションゼロ File32(FM3×ゼロの使い魔)
Name: Shinji◆b897b8d1 前を表示する / 次を表示する
Date: 2007/11/23 06:23
Front mission Zero
File32:竜の羽衣


……コルベールの研究室に突然現れたシエスタ。

彼女はWAPの訓練に参加するようになってからは、
コルベールの依頼で何度も研究室の掃除をしに来ていたのである。

それ以前に訓練による関わりが深いし、コルベールは彼女の登場で更に破顔した。


「おぉ、シエスタ。 丁度 良い所に。」

「はい?」

「カズキ君。 "伝説の竜"の情報をくれたのは、何を隠そう彼女なのです。」

「シエスタが……? 意外だな。」

「私は見た事が無いんですけどね~。」


只のメイドであるハズのシエスタが、伝説の竜について知っていた。

"こちら"の伝説には興味が無い和輝だったが、彼女が関わっているという事で、
レコン・キスタとの戦いが近付いて来ているにも関わらず、多少興味が湧いたようだ。

その様子を察したか、コルベールは眼鏡の位置を直すと咳払いをする。

……これは彼が何らかの話を始める時の、もはや お馴染みの仕草である。


「昔。 凄まじい雄叫びを上げて二匹の竜が天空より現れ、
 一匹は何処かに消え去り……もう一匹は、何処かに落下したと言う。」

「その何処が伝説なんだ? ドラゴンだったらタバサだって使役してるだろ。」

「いえ、正確には"竜の羽衣"と言われていたそうですよ?」

「竜の羽衣……?」

「初めヴァンツァーを、オールド・オスマンは"破壊の鎧"と呼んでいました。
 それと同じような感覚で、伝説の竜は"竜の羽衣"と名付けらたのでしょう。」

「成る程な……」

「その二匹のうち……一匹は日食の中に消えてゆき、
 残ったもう一匹に竜に乗っていたのが、曾お爺ちゃんだったって聞いています。」

「……!?」

「彼女の話によると落下した竜は、今でも何処かに祀られているそうなのです。
 それ故に明日から、彼女の案内で"伝説の竜"を探しに行こうと思いましてね。」

「……ッ……」

「か、カズキさん?」

「コルベールさん、その伝説は……もっと早く聞きたかったな。」

「いやはや、シエスタに聞く前から"伝説の竜"の噂は聞いておりましたが、
 情報は皆無でしたし、カズキ君をぬか喜びさせてはならぬと思い、言えなかったのですよ。
 ですが、先日彼女から彼女の曾祖父が"竜の羽衣"に関わっている事を聞きましてね。」

「その所為で曾お爺ちゃんは"変わり者"って言われていまして、
 私もお掃除の時にミスタ・コルベールに"伝説の竜"のお話を偶然聞かせて頂いていなければ、
 今の事について話すような事は無かったと思います。」

「……灯台下暗しって事か……」

「そう言えば、"しゅみれーたー"の時に空を飛んでいる相手が居ましたよね?
 あれも何だか"竜の羽衣"って感じがしませんでしたか?」

「おぉ。 見た事が無いので何とも言えませぬが、私も そう思いましたぞ。」


和輝の世界のヴァンツァーは、ハルケギニアでは"破壊の鎧"と言われた。

そうなると、"こちら"での"竜の羽衣"とは何なのか?

ぬか喜びにも なり兼ねないので まだ喜ぶ事はできないが、何となく想像できる。

しかし、それにシエスタの曾祖父が深く関わっていたとは……

ルイズの傍に居るとは違う意味で"灯台下暗し"と言う諺(ことわざ)を味わった和輝だった。

そんな中、シュミレーター訓練で戦った"空飛ぶ標的"を思い出したシエスタの一言。

それが決定的となり、和輝はコルベール&シエスタを見据えると、真剣な表情で言った。


「俺もシエスタの村に、連れて行ってくれ。」


……


…………


≪――――ガチャッ≫


「戻ったのか。」

「……うん。」


数時間後、時刻は18時。

明日の朝に和輝は、コルベール&シエスタとタルブの村へと旅立つ事となった。

それにより、ルイズの部屋の一角で積みあがっている荷物を整理していると、
強からず弱からずの勢いでドアを開き、部屋の主が戻って来た。

相変わらず"虚無の魔法"を成功させようと必死になっていたらしく、
彼女の衣服はボロボロであり、体には露出よりも包帯の方が目立っている。

訓練が終わった後は もはや医務室で治療を受ける事が日課になっているのだ。

決して安くは無い衣服も既に何十着もオシャカにしており、無駄な出費が嵩んでいるらしい。

そんなルイズが現れると、和輝は彼女の横を素通りしながら一言。

最初は彼なりに色々声を掛けていたが、もはや無駄に止める様とするような事は告げない。


「お疲れさん。」

「…………」


≪――――バタンッ≫


ルイズが部屋に戻って来ると、彼女は着替えるので さっさと部屋を出る。

それも日課になっており、"もういいわよ"の言葉で和輝は部屋に入り直す。

この後 夕飯となるが、その前に和輝は"明日の事"について言わなければならない。


「ルイズ、明日少し留守にするからな。」

「……どう言う事?」

「コルベールさんとシエスタと、タルブの村に行くんだ。」

「!?」


"あちら"に戻る手掛かりが見つかったので、"竜の羽衣"を探しに行く事を説明する和輝。

その和輝は異世界の人間であり、いずれは元の世界に戻る予定との事。

ルイズもそれは十分 判っているが、唐突に"そんな説明"をされるとは思わず、驚きを隠せなかった。

まだ実際にWAPで戦う事はしてないし、虚無の魔法も未だに全く使えていない。

……こんな中途半端な状況で和輝が居なくなってしまう? 頭の中が真っ白になりそうだった。

しかし、次に和輝と交わした会話……それだけが、ルイズの理性を繋ぎ止めた。


「まぁ……レコン・キスタの事のカタがつくまでは"こっち"に居るつもりだ。」

「ほ、本当ッ?」

「……あぁ。 タルブの村に行って直ぐに帰る訳じゃない。
 このまま直ぐ帰ったんじゃあ、若干 寝覚めが悪いからな。
 だから、授業はサボるなよ? 俺みたいに"留年"する羽目になるぞ?」

「えぇ!? それじゃ、カズキってまさか――――」

「(横須賀高専の)学生なんだけどな、ちょっとした事件に巻き込まれて、
 何ヶ月もWAPで戦っててな……此処に居た期間も含めて一年くらいか。」

「そ、そうなんだ……」

「まぁ…・・・今更 文句を言うつもりは無いが"虚無の事"も"今の話"も、余り気にし過ぎるなよ?」

「う、うん。」

「……ま、前者は言っても無駄だと思うけどな。」

「カズキの言いたい事は判るけど……これだけは譲れないの。」

「そうか。 じゃあ夕飯は先に行ってくれ、俺はもう少し整理してから行く。」

「わかったわ……(絶対に、虚無のメイジにッ……)」


正確に言えば"直ぐに帰る訳じゃない"と言う言葉。

レコン・キスタと合間見るまでの猶予さえあれば、彼が去る前にWAPで戦え、
虚無の魔法に目覚めれる可能性も……まだ潰えないのだ。

しかしルイズは……虚無の訓練については"必死過ぎる"と言っても良い。

"普通の魔法"を唱える事は既に何年か訓練をして成果が出ず、
諦めていたのだが、"虚無のメイジに目覚める可能性がある"と知って何もしない訳にはいかない。

よって再び過去と同じように魔法の練習をおり、口では"気にするな"とは言うが、
和輝が期待しているようにも感じて、どうにか虚無の魔法を成功させようと、
毎日毎日ボロボロになって帰ってくる故に、あまりにも"必死過ぎる"ように見えるのだ。

その意地をもはや否定するような事はできず、和輝は頷くとルイズを先に食事に行かせた。

数十秒後……彼女の足音が消えると、和輝は立て掛けてあるデルフリンガーに声を掛ける。


「おい、何時になったらルイズは"目覚める"んだ?」

『そんなに"元の世界"に戻りて~のか? 相棒。』

「それもあるけどな……何だか不憫なんだよ。」

『前に"近い"って言ったろ? おめ~さんも判る筈だ、それが何時なのかがな。』

「……レコン・キスタか?」

『その通りだ。 実際は娘っ子 次第だけどな。』

「それなら、今 ルイズのやってる事は……」

『ぶっちゃけ、無駄だな。 まぁ、好きにやらせとけきな。
 娘っ子にとって、今の努力が本番で報われる形になりゃ~儲けモンだ。』

「判ってる。」

『……まぁ、どっちの方法で"元の世界"に戻るかは、相棒の自由だけどな。』


――――この時点ではまだ"日食"について和輝が深く考えていなかったのが、幸いであった。


……


…………


……翌日。

この日 和輝・コルベール・シエスタの姿は学院には無かった。

理由は前途の通りであり、まず学生三人組は何時も通りの授業。

ロングビルは相変わらず、もはやすっかり板に付いた"秘書"の仕事で忙しい。


≪ギュイイイィィィーーーーンッ!!!!≫


「村までは、あと どれ位なんだ?」

「も、もう直ぐですッ!」

「そんなに掛からずに着きそうだな。」

「"法春"が速過ぎるんですよっ、凄いです!!」


≪――――オオオオォォォォンッ!!!!≫


さておき和輝とシエスタは、朝 魔法学院を出発し、早くもタルブの村に到着しようとしていた。

何故なら"112式 法春"で二人乗りして街道をぶっ飛ばしているからであり、
平日である為か人目には全くついておらず、気兼ねなくWAPを動かせているのだ。

コルベールは明け方に馬車で出発しており、そろそろ彼にも追い着くであろう。

ちなみに操縦しているのはシエスタであり、全く問題なくブースト移動ができている。

和輝と(シート越しで)密着しているのでドキドキしている彼女だが、操縦内容は立派なモノだ。

しかし、案の定フラグなど立たず、何時の間にかモニター越しの視界にタルブの村が見えてくる。


「あッ!? 見えてきました!」

「……良し、じゃあ何処か適当な目立たない所に移動させてくれ。」

「はいッ、では あの辺りに――――」

「追い抜いてないって事は、コルベールさんも着いてるんだろうしな。」


……


…………


……昼過ぎ。


「こちらです、カズキさん、ミスタ・コルベール。」

「ありがとう。 貴女にはお世話になりっぱなしですなぁ~。」

「昼飯も作っておいて貰ったしな。」

「ふふ、この位は お安い御用ですッ。」

「ん? 洞窟を抜けないといけないのか……?」

「はい、す……少し怖いですね。」

「足元には注意しないといけませんな。 私が明かりを灯しましょう。」


無事にコルベールと合流した和輝とシエスタ。

3人は村から少し離れた場所で彼女の作ってきた"お弁当"を食べ終えると、
シエスタの案内で"竜の羽衣"が祀られていると言う場所に向かっていた。

余談だが、お弁当は法春に乗せると揺れで滅茶苦茶になってしまうので、
コルベールの馬車に置いて行っており、昼食の直後はシエスタは自宅に走って地図を取って来ている。

つまり最も早起きしているのは彼女であり、男性2人は彼女に頭が下がる思いだ。

ともかく、暗い洞窟を抜け・幻想的な林の中を抜け……3人は"目的の場所"へと辿り着いた。


「この中に"竜の羽衣"が有るのか?」

「はい、そうだと思いますけど……鍵が掛かっていますね。」

「ふむ……この程度の鍵なら、魔法で開錠できそうです。」


≪――――ガチャンッ≫


其処に有るのは巨大な倉庫のような建物であり、大きな入り口は何十年も放置されていたのか、
植物の蔦がかなり絡んでおり、鍵も掛けられているようである。

しかし、トライアングル・メイジであるコルベールが居る時点で、鍵開けや蔦の焼却はお手のモノ。

故にアッサリと建物の内部に入る事ができ、遂にその中に佇んでいた物と対面した!


「有りましたぞ! これが……ッ!」

「り、竜の羽衣……訓練の時のと似ていますね……」

「やっぱり、"こう言う物"だったんだな……」


≪ザッ……≫


「伝説は確かだったようですな! くぅ~ッ、またもや秘宝を発見できるとはっ!」

「まさか、本当に有ったなんて……あっ。 カズキさん?」

「…………」


まず、コルベールは興奮気味に喜びを露にする。

和輝が来る前までは十数年、伝説の噂を聞いても見つかった例(ためし)が無かったからだ。

シエスタは確かに驚いてはいるのだが、シュミレーターで何度も同じようなモノを見ているので、
直ぐに実感が湧いてこないばかりか、逆に残念にも思ってしまう。

……彼女も和輝が"元の世界"に戻る為に同行しに来た事は、何となく判っていたからだ。

そして和輝は……竜の羽衣を見上げながら それに近付くと、静かに機体に左手を添えた。

すると、輝きを放つガンダールヴのルーン……これが戦いの"兵器"ある事を物語っている。


「カズキ君。 "これ"がどのような物なのか、やはりご存知なのでしょうな?」

「確か……えっと、何でしたっけ?」

「これは……戦闘ヘリだ。」


http://mai-net.ath.cx/bbs/ss_t_bbs/imp/imp.php?bbs=default&all=1769


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