生きてきてまさか自分が監禁されることなど思いもしなかった。俺達が閉じ込められている部屋はベッドが三つ、机も椅子もトイレも用意されてはいるが、がっしりとした分厚い鉄の扉が脱出を阻んでいる監獄であった。無論、抜け道なんて気の利いたものは見つからない。真琴とテファはベッドに座り込み今にも泣きそうな感じである。どうやら俺たちはエルフにとってはそれなりに危険な存在と認知された、とテファから聞いている。そんな輩たちにエルフはどのような措置をとるのか・・・大体予想はつく。「わたしたち・・・ほんとうに、心をうばわれちゃうのかな・・・」「そんな・・・」テファと真琴は涙混じりに言っている。普段はポジティブな我が妹も事の異常性に消沈している。心を奪う。タバサの母親の例があるから、エルフは間違いなくやるだろう。心を失えば、使い魔の能力向上の源である心の震えは起きない。まるっきりただの人形状態になってしまう・・・。そのような状態になれば一生ここで人形の様な状態で暮らすことになるだろう。必ず帰る。俺は杏里にそう宣言した。その誓いが踏みにじられていく。人形のような人生。何も考えずに生きていけるという点では最高に楽な人生かもしれない。だが、最高に楽な人生が幸福であると問われれば断じて俺はノーと答えてやる。このまま座して心を奪われるのを待てば何も思考をせずに生きれるが、俺は何もかも失う。残ってるのはただ、命だけ。そんな状態は幸福じゃないに決まってる。生きてれば何かいいことがあると楽天的な思考にすらなれない。ただ、生きてるだけの状態に俺はなるつもりはない。だからといって俺は死ぬわけにもいかない。テファや真琴も死なせるわけにもいかない。俺の命とその二人の命、どちらか捧げれば一方は助かるという二者択一をエルフが出して来たら?一瞬そんな事も考えた。それは、愚問であった。「心を奪う・・・か。やるんだろうな。前例はあるし」「わたし、母と同じ種族だからって、エルフは優しい人たちだって勝手に想像していたわ」テファにとって彼女の母親はエルフの代表的存在であった。彼女の母親は慈愛にあふれていた女性だったのだろうが、それでエルフ全体がそうだと想像するのは浅はかであった。大体、人間でもそうだ。この世界で初めて会ったメイジがルイズだった俺が、ルイズがメイジの基本であると判断したらどんだけ大恥かくところだったんだよ。魔法失敗するたびに爆発する世界なんぞ恐ろしすぎる。「こうなったら心を失う前に・・・」「死んでやるってのかい?」俺にそう言われてテファは口をつぐんだ。図星であったようだ。ここから逃げれる可能性はあまりに小さく、逃げても周りは砂漠。エルフの魔法は強力で、ついに武器を取り上げられた俺たちでは抵抗しても無駄・・・なるほど、絶望的状況下だ。「お兄ちゃん・・・こころを奪われるって・・・よくわからないけど笑ったり怒ったり泣いたりすることができなくなるんだよね・・・?それって生きてて楽しいのかなぁ・・・」「別に何も考えてないわけじゃないわ。虚無の力はわたしにとってはやっぱり重荷だったんだって思ったわ。わたしは今まで肝心なところで見ているだけだった。世界を救うだなんてやっぱりわたしには出来ない。それにエルフ達がわたしたちを心を奪って生かしておくなんてきっと死なせると都合が悪いからだよね?それは人間にとっては良い事なのかもしれないから・・・この世界の何千万人の人との命と幸せはわたしの命と幸せを犠牲にしたら守れるのかな、そうしたら最期は、ティファニア、よくやった、ありがとうって褒めてもらえるかなって・・・考えたんだ」「お兄ちゃん、わたしもそうだよ・・・いつもお兄ちゃんたちから守ってもらってばっかりで・・・みんなにめいわくばかりかけてるっておもってたんだよ・・・こんなわたしなんて・・・」真琴の目から大粒の涙がこぼれていく。テファは泣くまいとしている。そんなテファがさらに続ける。「わたし、みんなとは仲良くなれたけど・・・やっぱり人間の世界もエルフの世界も私の居場所じゃない。どこでもわたしは疎まれ続ける。だから、最後ぐらい居場所が、欲しい」随分悲壮感溢れる言葉を女性陣が言う中、俺は何故か冷静だった。このまま感情的に怒鳴るのもいいのだが、と思う自分もいた。何でそんな悲しい事を言うんだ、と嘆きたい自分もいた。だがそんな感情的な自分より冷静な自分が何故かいたのだ。真琴は自分は役立たずだから切り捨てられた方がいいと思い込んでいる。テファは自分の命が犠牲になれば数千万の命と幸せが守られる、最後ぐらい役に立ちたいと勝手に決めている。・・・真琴がこの世界に来る前、さらに言えばテファに出会う直前のどこかの教会あたりで同じような事を言ってたアホがいたな。あのアホも自分が犠牲になれば何とかなるみたいなことをほざいてたな。まあ、睡眠薬入りの酒を飲んで爆睡してたわけだが。「自分の居場所ねぇ・・・」この世界での俺の居場所は俺だけが作ったわけではない。ルイズも一緒に作ってくれた。アンリエッタやギーシュたちが俺の居場所をどんどん広げていってくれた。自分の居場所は自分で作れと言う奴もいるが、居場所なんて独善的に作れるものでものではない。テファは気付いていないのだろうか?居場所を築く一歩を自分はもう踏み出してるというのを。真琴は感じていないのだろうか?まさに現在進行形でルイズが真琴の居場所になろうと腐心していることを。腐りきってはいるが。生憎だが俺はこの場でテファの居場所は俺だとか言う事はない。誰かの居場所になれる人間を目指したいものだが、その誰かはもう決まってる。というか予約済みの物件のはずなのにその予約の主の姉とその他数名が既に住み着いてる状態なのが今の俺なのだが・・・ん?あれれ?そうなると俺って・・・。「テファ、真琴」マイナスオーラ剥き出しの女性陣に俺は声をかけた。「こんな絶望的な状況でどうかしてると思うだろうがな、何を諦める必要があるんだ?」「わたしには何でタツヤが弱音を吐いてないのかが不思議だよ・・・」「弱音か・・・吐くべき言葉は多分沢山あるけど、それ以上に俺にとっての希望はそこに二つも転がってるからな。悲観ばっかりはできねえよ」「お兄ちゃん・・・でも・・・でもぉ・・・」「わたし達に希望を持っても・・・」「ああ、お前らは俺にとっての希望さね。お前らがいるから、俺は諦めずにこの場を何とかしようと思ったり、何とかいいとこ見せちゃろうなどと邪な事をおもったり、あわよくば嬉し恥ずかしハプニングもあるんじゃね?などとアホな事も考えれるんだよ。清く正しき一般男子においてこれ以上の希望があるって言えば贅沢だねホント」一人だからこそ戦える場面もこの先の人生には、無論あるだろう。だが、今は誰かのために頑張る場面なのだ。邪な考えが半数以上だがこの二人の存在は俺のモチベーションの維持に貢献している。「ま、希望を持たれるだけなら多大なる迷惑だろうけどな。だからよ、お前らはもっと俺に希望を持てよ」「え?」「お兄ちゃん・・・」「俺は死ぬのは怖い、心を奪われるのも怖い、戦いも怖いし、魔法もルイズの母ちゃんやら姉ちゃんとかも怖い。ワルドやらも今はああだが何時反旗を翻すか分かんねえ。エルザだって怖いやつだ。この世界は俺にとって怖いものばっかりだよ。小便どころか脱糞しそうにこええよ。だけど俺には希望があった。ルイズがいた。キュルケやタバサがいた。ギーシュだっていた。デルフがいた。村雨もいた。俺を信じてくれた奴らがいた。そんな奴らがいるだけで俺はこの世界が好きになっていけた。小さな希望だったかもしれないけど俺はそうして今まで生きていけた。死ななくて済んだ。怖くても前に進まざるを得なかった。嫌だ嫌だと思うよ、こんなのさ。でも・・・悪い気はしない自分もいるんだ」この世界に来た時の俺は防衛行動としてとりあえず冷静を装う行動をした。だが、見知らぬ土地に来た時はマジで怖かった。特にあの時は杏里と恋人とかじゃなかったしな。「俺は今まで、いろんな希望に縋って、頼って何とか生きてきた。今回も何とかなるって信じてる。だからお前らも何とかなるって信じろよ」きっと俺にとっては杏里や妹、そしてテファの様な俺を信じてくれる人がいる限り絶望が支配することなんてないだろう。テファにとっても真琴にとっても希望はその辺に散らばっているはずだ。大体お前らが誘拐されてルイズ辺りが黙ってると思ってんの?あの女は未遂とはいえ七万の軍勢に単身突撃しようとした女だぞ?エルフの里に突撃するぐらいあのアホならやりかねんだろう。で、それにくっついてギーシュたちが来るんだろうね、多分。エルフ達が悪魔の力とかいう虚無の力も真琴やらを救出するためにルイズはリミッター解除でバンバン使いかねん。例えエルフに悪魔め!と罵られようとも『今は悪魔が微笑む時代なのよ!』などと言ってエルフの世界を世紀末の様な荒野に変えてもおかしくない。・・・・・・それは希望の類として計算していいのだろうか?一応聖女でしょアンタ。「お前等の居場所は注意深く見渡せば、あるもんだよ。自分のことでいっぱいいっぱいかもしれないけど、たまには一息ついて見渡す余裕ぐらいないとな」「タツヤ・・・」「お兄ちゃん・・・」「だから、ここか出たら、お前らは自分の立ち位置を確認するこったな」「でも、どうやってここからでるの?」「・・・・・・少なくともこの部屋から出れるであろう行為を今から俺はやる」「え?」俺は分厚い扉に向かって叫んだ。「なあ!」すると扉の向こうから見張りの者らしき声がした。「何だ?」「俺たちに残された時間ってどのくらいかな?」「あと七日だ。感謝しろ。いきなり心を奪わないのは、我々のせめてもの慈悲なのだ。お前らに残された時間をせいぜい有効に使え」「勝ち誇ってるところ悪いがな」俺はそう言って木製の椅子に近づき、椅子を持ち上げ床にたたきつけて破壊した。「タツヤ!?」「お兄ちゃん!?なにしてるの!?」俺は手ごろな椅子の破片を拾って言った。「残された時間を有効に使うつもりなんてねえな。こちらの命を奪わず飼い殺しにするつもりだろうが、そうはいかねえんだよ」俺は尖った木の破片を頸動脈に突き立てた。「貴様・・・何をしている!?何をするつもりだ!?」「決まってるだろう?嫌がらせだよ」そして俺は突き立てた破片をそのまま思いきり突き刺した。視界が真っ赤に染まっていく。テファ達が俺の名を狂ったように呼ぶ。鉄のドアが開いたような音を聞いた時、俺の視界は赤から黒に染まった。「タツヤぁぁぁぁぁぁぁ!!!!??」「いやあああああああ!!!?お兄ちゃあああああああん!!」泣き叫ぶ監禁者たちの声が演技と思い、水の魔道具を使い確認した見張りは驚愕した。演技ではない。この蛮族、本当に自らの頸動脈に破片を突き刺した!?死んでしまったら新たな担い手が蛮人の世界で生まれるということをこの男は知ってたのか!?先ほどまで希望を持たせるような歯の浮くような言葉を紡いでいたのも残りの二人を後追いさせるための布石だとしたら・・・。見張りはぞっとした。先ほどの会話の内容から監禁されている者達は蛮人の世界でもそこそこ重要なポジションにいると推測される。実際はティファニアは聖女扱いされており、達也はガリアとロマリアの戦争をトリステインの勝利で終わらせた立役者なので重要どころの騒ぎではないのだが。そんな者達がここで命を絶ってしまったら・・・間違いなく蛮人達は総力を持ってエルフの世界に攻めてくるだろう。此方側が格好の攻める大義名分を与えてしまうのだ。自殺しましたで納得するはずが、ない。「クソ!見誤ってたのか!?我々が!」見張りの二人は青ざめた表情で互いの顔を見合わせて頷き、扉を開けた。そこには血濡れになり虚ろな目で倒れた達也に血まみれになりながら必死で呼びかけるティファニアと真琴の姿があった。「タツヤ!タツヤぁ!!何でぇ!?どうして!!?」「お兄ちゃん・・・!!やめてよ・・・おいてかないで・・・わたしをおいてかないでよぉぉ・・・」部屋に入ってきた自分たちに気付くこともなく狂ったように達也の身体を揺り動かす二人の姿に見張りの二人は言葉を失った。理解が出来ないのだ。諦める必要があるのか?と問うた者が、この場で死ぬ。これ以上少女たちにダメージを与えるなど鬼畜の所業ではないか。そしていずれエルフの住まう地も地獄と化す・・・。悪魔だ。この男は悪魔だ!!自らが死ぬ事で此方の目論見を破壊し、最悪の状況を引き起こそうとしている!「くそ!おい!何としてでも死なせるわけにはいかないぞ!」「う、うむ!」見張りの二人は小さな杖を取り出し、救命措置としての魔法をかけようと血の海に沈む達也に近づくため、監禁部屋の中へ進んだ。早くしないと完全に死ぬ。その焦りが見張りの二人の気を逸らせた。見張りの一人が達也の身体に触れる。体温が失われている、と感じたその時だった。達也の身体が、血がいきなり爆発したのだ。「!!?」血に染まっていくティファニア、真琴、そして見張りたち。監禁部屋が鮮血で染まっていき、血の匂いが充満していく。嗅覚が、聴覚が麻痺した感覚に襲われる。真琴たちは呆然と腰が抜けたように座り込む。その目は虚ろだ。その虚ろな瞳でティファニアはふと疑問に思った。何かが足りない、と。しかしもういいのだ。達也は死んだ。もう、希望は潰えたのだから・・・。ところであなたたちはだあれ?ああ、みはりのえるふたちね?なんでここにいるの?ああ、そういえばわたしたちがしんだらこまるものね。でも、ざんねんだったわね。たつや、しんじゃった。しんじゃったもの。うふ、うふふふふふ、しんじゃったんだもの。うふ、うふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふあははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!この世には―――目には見えなくともどうにもならないものが存在している。それは時として理不尽に君たちを襲う時がある。一人ではそれに負けて、敗れて、壊れてしまうかもしれない。神様に頼っても、神様は誰にだって平等に見守ってやるしか出来ない。神様は何かを助けるなんて殊勝な心なんてない―――現に一人の少女の心は壊される直前で。一人の少女は血濡れで泣き叫んでるのに。神様は少女たちに何もしない。してくれない。してやれない。その少女たちに何かできる存在がいるとしたら――いるとしたら―――そいつは彼女たちにとっての正義の使者――なのかもしれない。ばしゃり、とおとがしたきがする。きょうみは、ない。でも、みた。わたしと、まことのあいだにたおれるひと。たつやじゃない。ふたりのえるふのみはりがたおれていた。なにかがおちたおとがした。まことがかおをあげた。なんだろう?わたしもかおをあげた。いすがふたつ、ころがっていた。だれかが、たっている。「これは酷い。分身の身で意見すればよくもまあこんなことする。外道だなお前」「お前だってノリノリで後頭部を椅子で殴ったろ。十分外道さ」こえが―――する。「そうは言うが、テファや真琴に物凄い心の傷を与えたろ」「それは済まないと思うからいっぺん死んでみました」「いや、死んだからトラウマ持ったんだろ!?何言ってんの!?」「かくなるうえは分身の切腹によって更なるお詫びをいたす次第で候」「何が候。だ!?分身の命をもっといたわれ!更なるトラウマを植え付ける気か!?」「シャンパンファイトでのイ●ローぐらい労わってますが」「この分身をリスペクトしてない感じが今の生存に至ってると言いたいのか貴様は!?」声が―――きこえる。「テファ、真琴」声が―――声が―――「居場所も希望も簡単には見つからないかもしれない」声が――わたし達に言っている。「だけど――だけど、さ」照れるような声で、声は―――わたし達に言ったんだ。「お前らの居場所にも希望にもなれそうな奴は―――ここにいるからな!」頼りない。世界で一番頼りない希望であり居場所。でも、わたし達にとっては世界で一番信用できる希望であり居場所であった。そしてわたし達の希望は高らかに言った。「よっしゃ、逃げるぜみんな。俺達の居場所に帰るために。多分ルイズたちも来ると思うから」上げて落としてまた上げる。本当に酷い人だ、とティファニアは達也の事を少し恨んだ。この期に及んで仲間たちの力を更に借りようと目論んでいる。「ハルケギニアの名も知らぬ住人の皆さんの幸せ願うは結構だが、そのために命を散らすなんて御免だ。だったら自分の幸せを祈るっての」こんなに独善的な人なのに―――「だからお前らも祈れ!自分の幸せをよ。人の幸せはそれからだ」ティファニアは心がなくなると言う恐怖を、死ぬかもという恐怖をいつの間にか吹き飛ばされていた。それは真琴も同じなのか、彼女の顔はみるみる歓喜の表情に変わっていた。「帰ったらわかるよ。お前等は案外、みんなに好かれてるのが解るから」「うん、タツヤの言うとおりだよ」ティファニアは涙と血を拭うと、達也に抱きついていた。彼女に続いて真琴も抱きついていた。これにうろたえたのは達也である。「おわっと!?どうした!?」「あのねお兄ちゃん」「何だ、真琴?」「ホントに生きてる?ホントにホント?」「死んでると思うならちゅーでもなんでもしたまえ。舌入れてやるから」「ふぇぇ・・・本当に生きてるぅ・・・よかったぁぁ・・・」こんなんで生きてると判断されてもな、と達也は悲しくなった。「タツヤ」「テファ、どうした?」俺を見つめるテファの目は潤んでいた。・・・あー・・・何かすげえ罪悪感を感じる。「大好き。ありがとう」そう言ってテファは俺の頬に唇をつけたわけだ。そう、これは唇を頬につけただけであって断じてキスではない!ただの肌と肌の接触なのだ!・・・どう考えてもキスでありちゅーであります本当にありがとうございました。「こちらこそありがとな。テファ」「え」「これで必ず帰れるって確信したからな」美少女からのキスは野郎を奮い立たせいつも以上の力を出させる。いや、これが杏里からだったら限界点どころか天元突破しそうなんですが、それは今は言わない。さあ、逃げよう。そう思って踵を返したその時だった。「アンタたち、何をしているの?抱き合っちゃって・・・」血の臭いに鼻を押さえたルクシャナが扉の向こうに立っていた。俺は持っていた木の破片に力を込めて言った。「見たな!?死ねえええええええ!!!」「ちょっと待って!?照れ隠しで殺そうとするな!?」その後、ルクシャナは実は俺たちを脱出させに来たという事が分かり、俺が速攻で土下座したのは言うまでもない話である。(つづく)