『作戦は決行され、50人以上の魔導師が虚数空間に飛び降りた。彼は何人か飛んだのを確認して飛び降りた。50人以上もいたんだが、成功したのは彼を含めて3人だ』「…他の奴らは…」『そのまま落ちていったね。虚数空間に底があるのかはわからないが、重力の続く限り落ち続けるだろうね。』「そっか…」『そして成功した3人だが、はじめは喜んでいたが、1日、2日と過ぎていくたびに自分たちの体に異変を感じた。』第4話「衰える体」「異変…?」『そう、最初に気づいたのは、ウェール・ガヤルド…っと言ってもわからないか、名前を教えとこう』ウェール・ガヤルド…原作にいないキャラか。ていうか、千年後の世界に俺の知っている奴なんていないか。いや、もしかしたら同じ苗字の奴だっているかもしれないな。スクライアとか!『ウェール・ガヤルド、そこに倒れている眼鏡をかけてる男だ。そして耳に緑のピアスをつけているのがファタ・マセラティ。最後に君の下にいるのがカステム・ベクター』「ウェール、ファタ、カステムね」明日になったら絶対に忘れている自信あるね。どうでもいいキャラっぽいし…『年齢は全員30前後だね』「はっ? ちょ…ちょっと待った!! 30前後?!」それはおかしいだろ! こいつらはどう見たってかなりの年寄りだ。若く見ても60くらいだ。いや、落ち着け俺! ここはリリカルの世界だ。リンディであれだし、ギリギリOKなのか? でもこいつ等、男キャラだし…『そう。それが異変だよ』「えっ? これが?」年が異常に変化する異変? 若くなったり年老いたりする魔法的な感じなんだろうか?『2日過ぎたときウェール・ガヤルドは、自分の体が以前に比べて急激に衰えてることに気づいた。これをおかしく思い、私を含め4人で調べてみた。するとおもしろい事がわかってね。彼らの体が来たときに比べて年をとっていたんだ』「おもしろいって…お気の毒に」『彼らはあせった。個人差は出るが1日で1年は年をとることがわかったからね。当初の計画を捨てて、アルハザードの不死になる魔法を血眼で探してたよ』「ちなみにスカさんは?」『手伝ってるふりをしながらアルハザードを研究してたよ』「マジでお気の毒」こいつらが、かなり必死に不死のデータを探している横で、ニヤニヤしながらアルハザードの研究しているスカさんが浮かぶよ。『こんな症状がでたのは多分アルハザードのせいだね。アルハザードの空気が生物の体の成長を早める効力があったんだと思う』「それと当初の計画って?」『ああ、それかい? アルハザードで神になろうとしたんだ。管理局の全員分のデータを元にプロジェクトFで人を生み出してこの世界でね』ここから人類をまた新たに始めて、それの創造主になろうとしたわけね。『この話は今は、置いとこう。私がアルハザードの魔法を理解し始めたくらいに彼らは、不死になれる魔法を見つけた。彼らは喜び、すぐにその魔法を使った。リスクも考えずにね。その魔法を使った後、彼らは確かに不死になった。体中の血が抜け、誰かの言うことに従い続ける人形にね』「…それって不死なのか?」『可笑しなことを言うね、人形が死んだなんて言わないだろう? 人形は壊れるのさ。彼らは自分たちがだんだん衰えていくのに恐怖を感じ冷静さを失ってしまったのさ』人間は衰えには勝てないという。その衰えが急激なスピードで迫ってくるのは確かに恐怖だったんだろう。『彼らが死んだことを管理局に伝えたら「アルハザードは危険だ」ということになり管理局もここには手を出さずに終わり、私の仕事も終わり50年間ここで彼らを操り好きにしてるということさ』「今更、気づいたんだが俺もやばくない?この体が年とったら…あれ?」不安に思い自分の体を触ったときこれまた今更だがお約束に気づいた。「体…縮んでる訳ね…」さっきまで頭に血が上っていたり、衝撃の事実とかで気づいてなかったが、落ち着いてみると明らかに背が低い…よくこの腕の長さであいつの首に切りかかれたな。『君はこのアルハザードの空気に抵抗するように作ったから問題ないよ。』「一応、安心した…」ここでいて一気に爺とか、嫌だしね。『さて…次は君のことを話してもらおうか?』「俺のこと?」『生まれたばかりなのに入れたはずのない記憶を持っていたり先ほどから不可思議な行動がありすぎる。君は何者なんだい?』「俺は…」このまま千年後に居たい訳じゃない。俺は元の日常に戻りたい。戻れるなら、たとえ原作では敵だったスカリエッティでも頼る。主人公のなのはを踏み台にしなくてはならなかったら俺は踏み台にする。現実に帰るために。「俺は、異世界から来たんだ」