「さて! 二回戦の始まりってとこだな」「嵐、最近テンション高いね!」「凛々しいです」『単に自分が活躍しているのがうれしくてたまらないだけだと思うよ』第32話「仮面って結構息苦しい」sideヴィータ「くそっ! 囲まれた」はやてのところに帰ろうと思い、いつもの通路を飛んでいるとき、突然強力な結界が張られたかと思うと、あたしの周りを管理局の魔導師が囲みやがった。「てめーらにやられるほど、ベルカの騎士は甘くねえぞ!」囲まれたときは焦ったけど、よく見てみるとこいつら全員たいしたことのないやつばかり。力押しで行こうと考えたとき全員が一斉に後ろに引いた。「…?」その動きに不信感を感じた瞬間、あたしのさらに上空から声が聞こえた。「まさかっ!?」「スティンガーブレイド・エクスキューションシフト」敵の狙いに気づいたときには、無数の魔力の刃があたしを貫こうとしているのが目に入った。「やばっ…!?」回避をしようと思ったとき、頭に激痛が走りその場から動けなくなる。…頭が痛い。胸が熱い…なんでだ…この状況…前にどこかで…白い…白い魔導師「ブラ……ィ……ション」激痛と戦っているあたしの耳にどこかで聞いたことのある声が聞こえた。sideout2回目の決戦の日。今日は手を貸さないで様子を見ておこうと思って二人で、結界が張られる前に魔力反応遮断結界を結界内に張り待機していたんだがクロノのスティンガーブレイド・エクスキューションシフトが結構きれいにヴィータに当たりそうなのを見て、焦って戦いの場に飛び出してしまった。そしてヴィータは、何か考えているのか頭に手を当てていた。せめて回避行動とかはとれよ。「ブラッティ・プロテクション」ブラッティ・プロテクションを上空に展開。ヴィータを庇うように背中に隠す。轟音と爆音が響く。その音と同時に左足に痛みを感じた。視線を足に向けてみると、防ぎそこなったのか、一本刺さってた。「お、お前…」ヴィータは俺の姿を見て唖然としている。なんせ背中に青い魔力の刃が8本刺さっているのだから当たり前だろう「お前、大丈夫なのかよ!」「ああ…(背中はそんなに痛くないけど、左足が痛いです)」ヴィータは敵とは言え、自分を庇ったくれた相手を心配してしまってる。一応、仲間とは思ってないので、無事を確認すると、また興味なさげにクロノの方向を見た。俺的には、もうすこし心配して欲しいんだが。≪成功おめでとう≫≪難しいから、多用できない技だけどな≫スカさんの念話からの激励。ちょっぴりうれしいじゃないか…今回使用した魔法はブラッティ・プロテクションと、それの応用。バリアジャケットの下に、血を纏い、防御力を底上げする魔法だ量加減など細かい操作が必要でなかなか使いにくい。今もミスって背中の中の2本は見事に刺さってる。「この魔力反応は…」ヴィータと一時的に背中合わせになっていたが突然ヴィータが何かに気づいたのか、後ろを振り返った。そこには二人の少女、なのはとフェイトがバリアジャケットを纏い立っていた。デバイスも新しい。「あいつらのデバイス…あれってまさか!?」ヴィータもデバイスが強化されていることに気づいたようだ。そう言えばここから、ヴィータって結局なのはに一度も勝ってないような覚えが…side八神 はやて「あれ~、おかしいな?」「どうしちゃたんだろ?」今日はすずかちゃんが家に来てくれたんやけどみんな用事で忙しかったみたいで、家にはあたし一人しかいなくてそしたらすずかちゃんが家に招待してくれることになって、行っとう途中で少し困ったことが起きた。「どこか壊れちゃったのかな?」「おかしいな~、この前点検出したばっかやのに…」すずかちゃんの家に行く途中で車椅子が動かなくなってしもうた。道の真ん中で動かなくなってしもうたから、道を歩いてる皆さんに迷惑をかけてた。「ごめんなぁすずかちゃん。迷惑かけてばっかで…」「そんな! はやてちゃんのせいじゃないんだし、気にしないで」「ありがとうな」「気にしないで。そうだ! 私来るときは、車で送ってもらったんだ。だからお姉ちゃんに電話して車で迎えに来てもらうよ」「何か悪いな」すずかちゃんは笑顔であたしの手を握り励ましてくれている。不覚にも涙が出そうになった。いけないいけない、友達の前で泣くなんて余計迷惑をかけてしまう。「あれ、電波が悪い? ごめん、ちょっと待ってて」すずかちゃんは携帯を上に掲げながら、道をうろうろし始めた。うろうろしている内に、角を曲がっていき、そこでようやく電話がかかったのか話し声が聞こえてきた。「何から何まで、ほんまに悪いわ」友達に迷惑をかけてしまったことに、気分がブルーになっているとき後ろから、女の人の声が聞こえてきた。「どうかしたのかしら」車椅子が動かないから、顔だけで後ろを見るとえらい別嬪さんがおった。顔は周りが暗いのと、サングラスをかけてるのでよく見えなかったけど黒い長髪をなびかせ、まるでお話に出てくる貴族のようなオーラを感じた。そしておっぱいも大きかった。「あっ、すみません。ちょっと車椅子が動かんようなってしもうて」「車椅子? ちょっと見せてくれるかしら」「ええですよ」あたしがそう答えると、女の人は車椅子の車輪の部分を触りながら何かを考える表情になった。ちょっと雰囲気が変わって、優しいイメージから厳しいイメージになった。「あの…」「……」女の人は相変わらず車椅子の車輪を触り続けている。少し気になって話しかけてみても、まるで反応がない。ちょっと怖い「ええと…」「……これでいいわ…」もう一度勇気を振り絞って、声をかけてみようと思った途端女の人はスクっと立ち上がり、あたしの方を向いてきた。「な、何か…」「あなたの車椅子、多分動くわよ」「へっ?ほんまに?」女の人を信じてレバーを動かしてみると、確かに車椅子は動いた。さっきまで動かなかったのが嘘みたいだ。「あ、ありがとうございます…ってあれ?」女の人にお礼を言おうと思って振り向いてみると女の人はいなかった。まるで初めからそこに誰もいなかったかのように「はやてちゃーん! お姉ちゃんすぐに迎えに来てくれるって!」すずかちゃんが走ってこっちに向かってきてた。「すずかちゃん! 車椅子動くようになったで!」「えっ本当!?」すずかちゃんに証明するために、車椅子ですずかちゃんに駆け寄る。すずかちゃんは、さっきまで動かなかったのが、動いたからか驚いた顔になった。「すごーい。はやてちゃんどうやったの?」「それやねんけどすずかちゃん、そっちに誰か歩いて行かんかった?」「? 誰も来てないよ」「そっか…」なら一体あの女の人はどっちに行ったんだろう…来た道を引き返して行ったんだろうか?「母さんおかえり!」「ただいまアリシア」sideout「あんたも戦えぇ~」「お前と戦うのが目的ではない。足止めが目的だ(痛いのだめ!絶対!)」戦いの幕が上って、俺は即刻でアルフの動きを封じた。突っ込んでくる前にアルフにドクターストップを体に突き刺して。「さっきから何回同じこと繰り返したるんだい!」「少し黙れ(静かにしてください)」5秒に一回は新たに作ったドクターストップをかけている。かなり低コストで作っているので効果が短いが、作るのは早い。それを繰り返している。「殴らせろ~」「殴れたらな(動くなよ! お願い!)」作業を続けながら、他の戦いを見てみるが、フェイトの戦いにはそう差は見られないがなのはとヴィータ。この二人、いや、ヴィータが異常になのはを警戒している。なのはの一つ一つの動作に目を鋭くさせる。…記憶改変してんだよな?「…考えていてもしかたないな」そう思った矢先、空に黒い魔導師が跳んでいるのが見えた。俺は最後に特大サイズのドクターストップをアルフに突き刺しそれを追った。「戦っていけーーー!!!」「使用して減ったページはまた増やせばいい…仲間がやられてからじゃ遅かろう」クロノを見つけた時、もう謎の仮面2は現れていた。クロノはここに現れた俺とこいつを仲間と勘違いしたのか俺たちを交互に見ている。「…貴様は…」アリアかロッテか、どっちかはわからないが、俺の姿を確認すると少し驚いた声になった。「詮索はあとにしようか、猫姉妹(今は見逃してくれ)」「っ!?」近くにいるシャマルにも、聞こえないような小さな声で伝えると相手は自分の正体が知られているの驚いたのか、少し焦りを感じた。「…いいだろう」「何者だ! こいつの仲間か!?」何とか穏便に済ませたと思ったら、今度はクロノが噛み付いてきた。どうやらクロノはシグナムたちの仲間という確立よりも、同じ姿の俺の仲間と思っているようだった。ここで俺がやりあう必要はないので、ビルから飛び降り魔力遮断結界内に逃げ込んだ。アースラでは、俺の反応が突然消えたように見えたはずだろう。「お疲れ様です。マスター」「ああ」今日も多く血液消費したからか疲れた…。スカさんに秘密兵器使ってもらうか…それと昨日発見したんだが、キングパーソナリティは、猫形態でいると発動しないようだ。だから、キャットフォームに変化しナズナの頭でへたれていたら結界内に異変が起きた。「これは…」『結界を破壊しようとしてるみたいだね』結界内は黒い闇が溢れている。そろそろスカさん特性の防御結界を張ろうとしたとき、それは起こった。「マスター、あれを」ナズナが突然指差したとこには、フェイトがいた。なぜか膝をついている。「…えっ?」なんでフェイトここにいるの?アルフとユーノががんばるとこだろ?えっ?『シグナムとの戦いが予想以上にきつかったんだろう。それにあの子の使い魔は君を追ってたんだから、あの執務官の近くにいるよ。今、高町なのはと共にここに向かってきてるが、間に合わないだろうね』俺のせい!?「ここで脱落ですか…お気の毒ですね」「和んでる場合じゃない!」ここでフェイトが脱落すると、フェイトが前線に出てこなくなるだろ!そうしたら、次の戦いでリンカーコアが抜かれないだろ!「ナズナ! 行ってくれ」「…………はい」俺の頼みにしぶしぶながらナズナはフェイトの元に飛んでくれた。フェイトは突然現れた、俺とナズナに驚いてる。「えっ!? あれ!?」フェイトが混乱しているうちに防御結界作動。俺たちを黒い雷から守る。その攻撃が止み、ようやく会話が出来る状況になったとき改めてフェイトが驚いた。「ナズナ!? どうしてここに」「俺から説明しようそれは…」俺が嘘八百を述べようと考えたときちょっと厄介なことが起きた。「っく!?」ナズナが青いバインドで縛られてしまったのだ。「時空管理局執務官クロノ・ハラオウンだ。詳しい事情はあとで聞こう」お前マジKYおまけアリシアのことを話された管理局の反応sideクロノ・ハラオウン「…その話は本当なのかい」「うん、アリサから写真も見せてもらったんだ」フェイトから聞いた話はにわかには信じられない話だった。あの時の庭園で見たアリシアヲなのはの友達が見たといってきたらしい。それに伝言まで頼まれて、普通は信じられない。けれど…「クロノ君。この写真には、確かにアリシアちゃん写ってるよ」「ああ、これがなければ信じないところだが…」フェイトに渡されたこの小さな写真。これに確かにフェイトとそっくりな人物が写っている。「本当にフェイトさんにそっくりね」「あたしも驚いちまったよ。なのはから聞いた…幽霊だっけ? この世界にはそんな存在もいるんだねぇ」この第97管理外世界「地球」には、幽霊という架空の存在があるというのは知っている。だけど、それが本当にいるかどうかは定かではない。「フェイトちゃん嬉しそうですね」「そうね、アリサさんの伝言では、応援してくれてるって言ってくれてたらしいから、嬉しいんだと思うわ」この話をしてからフェイトはご機嫌だ。あの時自分がした行動がオリジナル…いや、姉が非難していないということを知っただけでも気が楽になったんだろう。だからと言って…「まったく、幽霊なんて非科学的な…」「あれあれあれぇ~?怖いのかなクロノ君」「ち、違う!ただ僕は、そういう非科学的な物は信じないんだ!」「はいはい、そういうことにしときますよ~」「信じてないなエイミィ!!」「へくちっ!」「ア、アリシア!? どうかしたの!風邪!?」「違うよ、喉に何か詰まった感じがしたから、くしゃみしただけだよ」「そう、ならよかったわ。体に異変があったらすぐに母さんに言うのよ」「わかってるよ」「……あの、お二人さん…」「何かしら?」「顔中米粒だらけになっている俺になにかかける言葉は…」「アリシアの口から出た米を顔中につけるなんて…嵐、あなたやるわね…」「おい、誰かこの人病院連れてってくれ」<あとがき>仮面が二人になりました。最終的にジェットストリームアタックを繰り出せる人数になりますね。嵐の希望通りネコ同士仲良くできるのか!?そして時空管理局に捕まった主人公(ナズナ)と使い魔(嵐)の運命は!?では!また次回!!