「スカさん…ここは?」『生身の私…ジェイル・スカリエッティの隠れ家の一つさ。この時代では、まだ手をつけてないからね。私がいただいた』「いや…そうじゃなくて…」『外部からのサーチも完璧に遮断できるし、転移してきてもこの場所が絶対ばれないことを保障しよう』「すごいけど…だからさ…」『いや~いい仕事したね。ここなら思いっきり研究ができるし、君の魔法の練習もできるよ。おばちゃんに感謝だね』「ならそこで泡吹いて倒れてるおばちゃんいますぐ助けろよ。つーか、押入れに変な次元世界作るなよ。ドラえもんか」スカさん帝国…名前はサラーブ…このあと図書館に行ってわかったことだが、サラーブとは、アラビア語で蜃気楼というらしい。第10話「街には樹がいっぱいだよ」スカさん帝国設立から数日…。結構いろいろな施設があるサラーブは割りと快適に過ごせれた。そこで、俺はスカさん帝国…サラーブで考え事をしていた。「マスター、お茶が入りました」「ありがとう」そろそろ原作介入していかねば…俺たちのに持ってるジュエルシードは今のところ一つ。目標数には全然足らない。スカさんの話ではすでに5個のジュエルシードの反応をキャッチしたらしい。この数日間、スカさんの手伝いでほとんどサラーブから出ていない。スカさんはこの世界の金を手に入れるために、銀行にハッキングしたらしい。翌日、おばちゃんの通帳にとんでもない額の金が入っていた。なんだかスカさんのせいで何が何でも現実世界に帰らなきゃいけない気がしてきた…。このままこの世界にいて、もしこれがばれるようなことがあれば…。まあスカさんに限ってそれはないけどな。「とりあえずサラーブから出よう…」『もう出るのかい?』「ご一緒します」俺たちは押入れにつながっている魔方陣にふれてとりあえず外に出ることにした。「あら!? ナズナちゃんに鈴木くんおはよう」「おはようございます。おばちゃん」なんだか久々に名前を呼ばれた気が…気のせいか?「そうだ! ナズナちゃん! 今日ね、翠屋JFCっていうサッカーチームの試合があるのよ。ナズナちゃんたち暇でしょ? おばちゃんのかわりに見てきたらどうだい?」翠屋JFC…確か一人ジュエルシード持ってたよな。見に行ってみる価値はあるか…「そうするよ。ていうか、おばちゃんはなんで翠屋JFCを知ってるの?」「そりゃあ翠屋のオーナーの高町士郎さんが美形だからに決まってるじゃな~い。息子の恭也くんもお父さんに似て美形なのよぉ~」「そうですか…」おばちゃん迷っちゃうわ~と、妙にくねっているおばちゃんを放って、翠屋JFCの場所に向かった。「いけー! そのままいけー!!」「がんばれー!」アパートから出て少し歩き、ようやくついたときには、試合は始まっていた。「ナズナはここで待っといて」「はい」ナズナをなのは達の目に入らない場所に待機させて、スカさんと一緒にどれがジュエルシードを持っているか探しに行くことにした。ナズナは一応帽子を被ってるし、日傘をしているので顔は見えないはずだが念のためだ。「あがれあがれー!」…どいつがジュエルシード持ってるんだっけ? 正直俺には、リリカル世界の男なんてSTSの奴らしか記憶にない。こんな使い捨てキャラなんて覚えてる人いるのだろうか?「スカさん、どいつがもってるかわかる?」『難しいね。発動していないジュエルシードを探すのは少ししんどいだ。私は探知に長けてるデバイスではない。魔導師ぐらいならわかるんだが、ジュエルシードとなるとね、せめて発動してくれればいいんだが。サラーブに帰れば特定できるけど、どうする?』「…もう少し様子を見よう」…今更だけどナズナ呼んでようかな? でも士郎パパに見つかったら厄介だしな~「試合終了! 2-0で翠屋JFCの勝利!!」「おっ?」どうやら試合は終わったようだ。これから翠屋で飯を食いに行くはず…ついて行ってもいいが、それだとナズナを置いていかなくては、少々危険だ。「スカさん。街に出ておこう」『ジュエルシードを盗らなくていいのかい?』「誰が持ってるか、わかんないからな。わかれば一人になったときに闇討ちしたんだけどな~」使い捨てキャラがどうなろうとどうでもいいから闇討ち予定だったんだが、そうもいかないらしい。『全員洗脳して監禁しとくのはどうだい?』「…そこまでしなくてもいいような」人のことは言えないが、スカさんはやっぱり危険だと思う。監禁って…。それジュエルシード回収した後、どうするんだよ…。とりあえずナズナと合流しよう。「ナズナー! ちょっと街行ってご飯食べに行こう」「はい」どこかで見たことのあるファーストフード店で軽くご飯を済ませナズナと少し街を散策することにした。「マスター、ジュエルシードはいいんですか?」「今はね、そろそろ始まると思うんだけど…あっ! また落ちた」散策してるだけじゃ暇だったので、UFOキャッチャーで遊んでいるんだが、なかなか難しい。「マスター、私はもういいですよ」「いや! こうなったら男の意地だ! 何が何でもとってやる!」このUFOキャッチャーをやり始めたのはナズナがメイド服を着たクマの人形をじっと見つめてたからだ。あんな顔されちゃあ、黙って置けねえ! ということで「あっ、落ちた」『君センスないね』「…言うな」チャレンジしているのだが、難しい。こうなったら、この千円札も百円に変えて…さよなら野口さん。ナズナのために百円に変身してもらおうか。≪聞こえるかい?≫「んっ? ナズナなんか言った?」「いえ、私は何も」≪私だよ≫この声…スカさん!? ということはこれはあの…≪念話なのか!!≫≪…いきなり出来たね。説明が省けてよかったよ≫≪スカさん一体なんなんだ? 初念話がこんなにいきなりなんて≫≪君が下手すぎて見てられなくてね、やり方は分かったから私の言うとおりしてくれ≫≪何故に念話?≫≪さっき少し喋っただけだから気づかれなかったが、あんまり喋りすぎると周りにばれるだろう?≫≪理由はわかったが、このUFOキャッチャーは甘くないぜ! いくらスカさんといっても、出来ることと出来ないことがあるんだ。だから俺に任しとけ!≫≪まず1を私が声をかけるまで、押し続けて≫≪………いいだろう≫現実(UFOキャッチャー)の厳しさを思い知るがいい!! 吠え面かきやがれ !!!「ありがとうございます。マスター」「…ああ、うん。気にしないで…」『フフフ…』クマの人形を抱き、いつもの二倍の笑顔で俺にお礼を言うナズナ。その笑顔が俺には眩しすぎる…『いつまでも暗い顔してないで元気を出しなよ』お前が言うのかスカリエッティ、この天才め…「まあ、だいぶ時間つぶせたしそろそろ始まるかな?」街中を見渡すがまだ特に変わった様子はない。まだ時間があるってことか「ジュースでも買ってのんびりしとくか」ちょうど自販機があったので飲み物でも買おうと近寄ったのだが「のわっ!!!」目の前の自販機が樹の根に巻き込まれ飛んでいってしまった。今このタイミングで始まるのかよ?!「マスター!!」『protection.』ナズナはすでにセットアップを済ませていたらしい。俺の前に出て飛び石などから俺を守ってくれている。瞬時にガードしてくれたおかげで、俺の体には傷一つない。俺には勿体無い従者だ。『君も早くセットアップしたまえ』「了解! セットアップ!」光に包まれ、一瞬で白衣に変身する。「ふふふ…じゃあおいしいとこ取りと行きましょうか」「お~いたいた」ジュエルシードの暴走体の攻撃を避けながら核になっている二人の場所までようやくたどり着けた。ここに来るまでにナズナがいなければ何回か死んでたな。「封印します。ジュエルシード シリアムグッ!!」ミーティアを向けて容赦なく封印しようとしているナズナをとりあえず止めておく。「むむぐむ?もむあー? (何故です?マスター?)」「あ~、ちょっと待ってて」ナズナが不思議そうな顔で俺のほうに振り向いたとき、遠くの空で桜色の花火が上った。『エリアサーチ? これは…なるほど、目の前のジュエルシードが目当てな訳だね』「これ俺たち見つかるかな?」『多分大丈夫だよ。熟練の魔導師なら危ないけど、この魔法を行使している子は初心者だし、それに少し焦ってるみたいだ。術式が少し荒い』「ならいいか、あっまた来た」エリアサーチが終わったみたいで、今度は遠距離魔法がすっ飛んできた。「…やっぱすげぇ威力だよな、あれ」「……私にもできます…」『ククク…』桜色の閃光が止みジュエルシードが少年の手に収まっていた…? ナズナの声に少し不満がこもっているが…なんで?「ほらっナズナ、出番だ。頼むよ」「……ジュエルシード シリアル10 封印…」ナズナのブスッとした声にジュエルシードは反応し、ミーティアに吸い込まれてた。『Receipt Number X』「よし! 二つ目ゲット!」自分の手を使わずにお宝ゲット。これこそが帰る一番の近道…だったらいいな。「帰りましょうマスター」「えっ? あっ!ちょっ待ってくれよ」ナズナが手にメイドクマを持ってズンズンと歩いていってしまった。そんなに家にクマの人形を早く置きたいのか…『ププッ!! ククク!!』…スカさんの笑いを抑えながらも地味に抑えれてない笑いが妙に感にさわった一日だった。side高町なのは「ええぇ!! ジュ…ジュエルシードが封印できてないの?!」「うん、そうみたいなんだなのは」今日は大変な失敗をしてしまって、決意を新たに明日からがんばろう、と思っていたら寝る前にユーノ君からびっくりする報告を聞いたしまったの。「で、でもでも! ジュエルシードの暴走は収まっていたよ!!」「うん。けどレイジングハートの中には5個しか入ってなかったんだ」『Sorry』「レイジングハートのせいじゃないよ。私がちゃんと確認しなかったのがいけないんだ」今日はすごく落ち込んじゃって、ちゃんと確認しとかなかったのがいけなかったんだ。「じゃあジュエルシードはまだ…」「いや、封印できてなかったなら、またあの後すぐに暴走するはずだよ」「えっと…どういうことなの?」「なのはの封印は完璧だった。ならもしかしたら、ほかの魔導師が…」「私以外の…?」「うん、可能性にすぎないけれど、それでも、もしこの仮説が本当ならこのジュエルシードを集めているうちにいずれ出会う確率が高いと思う」「…そっか」ならその人に会ったときに、どうしてジュエルシードを集ているのか、ちゃんとお話しなきゃね!おまけ「へくちっ!」「どうしたんだいフェイト? 風邪かい?」「ううん、大丈夫だよアルフ。少し風に当たりすぎただけだよ。それよりジュエルシードを探そう」「そうかい? 無理はいけないよ」「うん、ありがとうアルフ」<あとがき>主人公は、あんまり原作に関わりたくありません。…運命が許しませんが…なのは達が自分達以外にも魔導師がいるかもしれないことを知ります。フェイトの戦いのときおそらく的違いな質問をするでしょう。では!!次回!!おまけ2キャラ紹介名前:鈴木 嵐【スズキ ラン】通称:ランちゃん(呼ばれると切れる)年齢:肉体は9才(精神18歳)血液型:?出身:異世界「地球」所属:しあわせ荘階級:主役職:ナズナの主魔法術式:ミッドチルダ式所持資格:なし