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No.4820の一覧
[0] 紐糸日記(現実→リリなの) A’s編・完[しこたま](2009/07/09 09:55)
[1] その2[しこたま](2008/11/16 23:27)
[2] その3[しこたま](2008/11/16 22:03)
[3] その4[しこたま](2009/02/18 15:38)
[4] その5[しこたま](2008/11/16 23:28)
[5] その6[しこたま](2008/11/17 16:45)
[6] その7[しこたま](2008/11/18 17:57)
[7] その8[しこたま](2008/11/19 21:39)
[8] その9[しこたま](2008/11/20 19:19)
[9] その10[しこたま](2008/12/25 14:16)
[10] その11[しこたま](2008/11/23 13:09)
[11] その12[しこたま](2008/11/25 23:40)
[12] その13[しこたま](2008/11/27 17:01)
[13] 番外1[しこたま](2009/05/01 02:09)
[14] その14[しこたま](2008/12/03 15:15)
[15] その15(前編)[しこたま](2008/12/03 22:27)
[16] その15(後編)[しこたま](2008/12/05 11:19)
[17] その16[しこたま](2008/12/06 22:54)
[18] その17[しこたま](2008/12/09 23:38)
[19] その18[しこたま](2008/12/12 16:04)
[20] その19[しこたま](2008/12/14 16:01)
[21] その20[しこたま](2008/12/17 11:43)
[22] その21[しこたま](2008/12/18 09:04)
[23] その22[しこたま](2008/12/18 19:59)
[24] その23[しこたま](2008/12/19 17:26)
[25] その24[しこたま](2008/12/20 20:08)
[26] その25[しこたま](2008/12/21 22:51)
[27] その26[しこたま](2008/12/22 18:49)
[28] その27[しこたま](2009/01/03 22:29)
[29] その28[しこたま](2008/12/25 13:36)
[30] その29[しこたま](2008/12/25 12:56)
[31] その30[しこたま](2008/12/25 19:19)
[32] その31[しこたま](2008/12/28 17:40)
[33] その32[しこたま](2008/12/29 20:36)
[34] その33[しこたま](2009/01/01 10:34)
[35] その34[しこたま](2009/01/03 22:10)
[36] その35[しこたま](2009/01/05 08:57)
[37] 番外2[しこたま](2009/11/07 00:27)
[38] その36[しこたま](2009/01/08 00:08)
[39] その37[しこたま](2009/01/11 22:35)
[40] その38[しこたま](2009/01/11 22:34)
[41] その39[しこたま](2009/01/13 16:24)
[42] その40[しこたま](2009/01/14 01:30)
[43] その41[しこたま](2009/01/17 00:02)
[44] その42[しこたま](2009/01/20 20:21)
[45] その43[しこたま](2009/01/22 17:23)
[46] その44[しこたま](2009/01/28 19:13)
[47] その45[しこたま](2009/02/01 02:35)
[48] 番外3[しこたま](2009/05/01 02:06)
[49] その46[しこたま](2009/02/05 23:27)
[50] その47[しこたま](2009/02/06 19:09)
[51] その48[しこたま](2009/02/08 00:03)
[52] その49[しこたま](2009/02/08 22:36)
[53] その50[しこたま](2009/02/10 23:18)
[54] その51[しこたま](2009/02/12 22:46)
[55] その52[しこたま](2009/02/14 02:09)
[56] その53[しこたま](2009/02/15 12:26)
[57] その54[しこたま](2009/02/16 00:37)
[58] その55[しこたま](2009/02/17 01:01)
[59] その56[しこたま](2009/02/17 17:18)
[60] その57(前編)[しこたま](2009/02/18 15:40)
[61] その57(中編)[しこたま](2009/02/18 20:34)
[62] その57(後編)[しこたま](2009/02/20 04:00)
[63] その58[しこたま](2009/02/21 20:16)
[64] その59[しこたま](2009/02/24 12:52)
[65] その60[しこたま](2009/02/25 14:29)
[66] その61[しこたま](2009/02/26 22:50)
[67] その62[しこたま](2009/02/28 13:42)
[68] その63[しこたま](2009/03/01 00:56)
[69] その64[しこたま](2009/03/05 01:06)
[70] その65[しこたま](2009/03/09 08:32)
[71] その66[しこたま](2009/03/27 14:02)
[72] その67[しこたま](2009/04/02 10:42)
[73] その68[しこたま](2009/04/04 22:27)
[74] その69[しこたま](2009/04/09 14:28)
[75] その70[しこたま](2009/04/13 22:27)
[76] その71[しこたま](2009/05/01 06:48)
[77] その72[しこたま](2009/05/01 02:07)
[78] その73[しこたま](2009/05/01 02:07)
[79] 番外4[しこたま](2009/05/01 06:49)
[80] その74[しこたま](2009/05/04 23:48)
[81] その75[しこたま](2009/05/06 21:57)
[82] その76[しこたま](2009/05/07 11:37)
[83] その77(前編)[しこたま](2009/05/10 17:07)
[84] その77(中編)[しこたま](2009/05/18 21:58)
[85] その77(後編)[しこたま](2009/05/19 01:09)
[86] その78[しこたま](2009/05/31 18:45)
[87] その79[しこたま](2009/06/01 13:41)
[88] その80[しこたま](2009/06/07 14:29)
[89] 番外5[しこたま](2009/06/12 00:12)
[90] その81[しこたま](2009/06/14 00:43)
[91] その82[しこたま](2009/06/15 11:31)
[92] その83(前編)[しこたま](2009/06/15 22:19)
[93] その83(後編)[しこたま](2009/06/15 23:23)
[94] その84[しこたま](2009/06/17 01:53)
[95] その85[しこたま](2009/06/19 21:06)
[96] その86[しこたま](2009/06/21 17:21)
[97] その87[しこたま](2009/06/22 11:53)
[98] その88[しこたま](2009/06/25 11:06)
[99] その89[しこたま](2009/06/28 14:48)
[100] その90[しこたま](2009/06/29 23:32)
[101] 番外6[しこたま](2009/07/02 00:13)
[102] その91[しこたま](2009/07/03 01:10)
[103] その92[しこたま](2009/07/06 00:57)
[104] その93(前編)[しこたま](2009/07/06 23:33)
[105] その93(中編)[しこたま](2009/07/07 15:15)
[106] その93(後編)[しこたま](2009/07/08 10:55)
[107] その94[しこたま](2009/07/09 09:49)
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[4820] その93(前編)
Name: しこたま◆b2ee5f7a ID:cb298221 前を表示する / 次を表示する
Date: 2009/07/06 23:33
 しょこたんが強すぎて手に負えない。

「はっ、速……くっ!」
「うわああっ!」

 バグ吸ったコアが中にある限り、防衛本能というかそんなようなもので襲いかかってくる。とい
うふうにわかっていた書の中の人だけど、その戦力ははっきり言って圧倒的だった。前衛ではシグ
ナムとヴィータが何度も挑んでいるものの、そのたびに千切っては投げ千切っては投げされている
ばかり。

「く……まっ、まだまだぁっ!」
「レイジングハート、もう一回カートリッジロードっ!」

 その隙をついて奇襲をかけるハラオウン組や、射線を確認して絶賛ビーム発射中のなのはの攻撃
も、ほとんど掠りもしなかった。たまに当たっても効きやしないし、あちら側の魔法の方が早い。

「これは負けかもわからんね……」

 はぐりん蒐集、やめときゃよかった。メタル状態のしょこたんの前には魔法も歯が立たず、逆に
高速で火炎や爆発の呪文を連発してくる始末。

「あっ、あつ、熱つつあぁあ!!」

 赤い色に触発されてか、ヴィータが比較的よく狙われているみたいだった。ジャケットで守られ
てるから助かってるけど、このままじゃジリ貧である。

「メタルキングとか蒐集しなくてよかった」
「あと、戦士っぽいモンスターとかもそうやな。さらに手がつけられんかったかもしれへんし」

 とはいえ、救いもある。ひとつは、直接攻撃力がとっても低いこと。
 スピードはえらい速いんだけど、腕力そのものは大したことないらしい。一瞬格闘に持ち込むこ
とができたアルフからの報告だった。とはいえ接近できたのは一回だけで、その時はすぐに逃げら
れちゃってはいたけど。
 もう一つありがたいことに、蒐集した個体のレベルが低かったためか、ジゴスパークやビッグバ
ンといった大技が飛んで来てはいなかった。
 これについては本当に助かった。あれが出てきたらさすがに敗北を覚悟せざるを得ない。威力と
か今のイオナズン以上だし、連発されたら耐えられるとは思えない。

「残像が見えそうでござる」
「はやー……」

 速度で撹乱しようにもあっちの方が速過ぎる。はっきり言ってフェイトでも追いつけてないみた
い。
 今は脱いでないし、広範囲魔法がバンバン飛び交う今、装甲を薄くするのは自殺行為だ。それを
分かっているためか、フェイトは脱ぐにも脱げずにいた。ちょっと残念な話ではあるが、どうせ今
撮影係のヴィータは手一杯だしまぁいいや。
 でもって一般人の域を出ない俺が、そんなもん視認できる訳も無く。
 ジャケットを着てないはやても、現状ではまだふつーの女の子。何が起こっているのか分からず、
これはちょっと手を出せそうにない。

「倒し方があるんじゃないのか!」
「けーとくんのウソつきぃぃ!」

 クロノとなのはから必死の叫びが届いたが、ちょっとこれは無理っぽい。

「いや、その、シャマル先生がコア引っ張るまで、時間稼げればいいと思ってて」
「適当に持ちこたえとったらええ、って高をくくっとったわけやな」
「交代で掻き回して、危なくなったらなのはが撃ってモーション潰す、でいいと思ったんだけど」

 クロノに伝えてあったその戦法では、残念ながら間が持たなかった。相手が速過ぎるため、引き
つけを全員で行わなければならないからだ。
 しかしそれをやってなお、あちらの方が手数が上である。力の差がありすぎだ。魔王とかそんな
次元じゃない。

「このままぬこ姉妹に氷にされてしまうのか」
「かき氷にしたら不味そうな」

 はやてがさりげなく酷くて泣きそう。

「シャマル先生、鬼の手まだ?」
「まっ、まだ……もう少し、もう少しなんですけど……!」

 それでも今まで、要のシャマル先生をよく守って来てはいた。
 今回の任務内容はコアを引っ張りだすまでの時間稼ぎと、そうして出てきた核を吹っ飛ばすこと。
その前半部分を担うのがシャマル先生だった。ここを落とされたら話にならない。
 現在シャマル先生は強力結界持ちのユーノ、さらにザフィーラの援護付きである。万が一に備え
てのことであるが、しかし相手のレベルを考えるとこれでも足りないくらいだった。だがこれ以上
人員を割くと、今度は攻めの手が足りない。ギリギリのラインだった。

「早くしないとはやてが、よだれ垂らしたシャマル先生のお昼寝姿をアースラに大公開するって」
「ほらこれ」
「きゃあああっ!?」

 ぺらぺらとはやてが写真を見せると、シャマル先生がものすっごくうろたえた。
 と思ったら、後頭部を何か固いもので殴られた。人間フォームのザフィーラに拳骨を落とされた
みたい。

「余計に時間を使わせてどうする」

 正論でした。
 でもそれなら、はやてにも天罰が下っていいと思うんですが気のせいでしょうか。

「ところで、お前は大丈夫なのか。何一つ防具も無しに」

 涙目になってはやてから写真を取り上げてるシャマル先生を横目に、ザフィーラが続けて問いか
ける。
 言ってることは本当で、今現在普通の服以外は何防具を身につけてないオリーシュでした。仮面
も今は外してあるし、いつも護衛してくれているはぐりんズは、万が一があったらさらにマズいは
やての護衛についている。

「大丈夫。あれ今使ってるの、実は俺のコア産の魔力みたいだから」
「……何? それはどういう――」
「危ない! 一発行ったぞ!」

 ザフィーラが聞き返そうとしたその時、クロノが叫ぶのが聞こえてきた。
 ベギラゴンでも撃ったのだろう、もの凄い勢いの火炎の奔流が向かってくる。皆の間に緊張が走
った。躱すのは不可能――!

「マッガーレ!」

 しかし、その瞬間!
 俺の叫びとともに火炎が突如としてその軌道を曲げ、あさっての方向へ飛び去ったのである!

「……ま、曲がった……?」
「自分の魔力だから。『こっちくんな』って思ったら曲がってくれます。こんな感じに」
「……ならば、シグナムたちを助けてやることはできないのか」
「そうしたいんだけど、自分に飛んでくるものじゃないと無理みたいでして」

 唖然としているユーノの前で、ザフィーラはあからさまに溜め息を吐いたのだった。それはいい
けど、これからどうしよ。



(続く)


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