体感シミュレーションゲーム『BRAVE DUEL~ブレイブデュエル~』それは、プレイヤー自身が、身体を動かして3D立体映像のキャラクターを操作するゲーム。日本の地方都市の研究者が開発したその体感型ゲームは、たちまち世界中を駆け巡り、今や全世界のゲームファン達がのめり込むゲームとなった。そして、それは幾多の人間たちの出逢いを紡ぐ物語となっていく。それは本来ならば出会うことさえ叶わなかった垣根を越えて……幾多の世界線を繋げていくこととなる。「なのは、今日はT&H寄ってく?」 私立海聖小学校4年1組アリサ・バニングスが、授業が終わった教室の中、同じく海聖小学校4年1組、高町なのはにと声をかける。高町なのはは、アリサの問いかけに驚きの表情を浮かべる。アリサは、大きくため息をついて肩を落としながら、改めて顔を上げて高町なのはを見た。「なのは、またデュエル戦のシミュレートでもしてたんでしょ?」「にゃははは……」「否定しないんかい!?」 アリサの突っ込みがなのはにと突き刺さる中、同クラスメイトである月村すずかもまた苦笑いを浮かべていた。高町なのはがこうして授業中や、一人でいる時間にぼーっとするのは今に始まったことではない。あの日……初めてフェイト・テスタロッサ、アリシア・テスタロッサと出逢ったときから……そしてその二人と出逢い、ブレイブ・デュエルを始めてから行われてること。なのはは、幾多の戦いを経験しながら、それを頭の中で反芻し考え、考察しながら次の戦いのシミュレーションを行っているのだ。「なのはちゃんがここまでハマるなんて思わなかったけどね」「そうよ!私が最初に連れて行ったのにさ、今では、なのはのほうがすっごく強いし、なのはのファンの子まで増えちゃってさ」 アリサが言うのはフェイト・テスタロッサのことである。 なのはは、そんなアリサの言葉に笑いながら答える。「それはともかく!これからT&Hいく?」 T&Hショップ=フェイト・テスタッロサ、アリシア・テスタロッサの母親であるプレシア・テスタロとショップ店長であるリンディ・ハラオウンがいる、最初になのはとフェイトが出会った場所である。今では、なのは達が良くいく遊び場所となっていた。なのはは、そんなアリサ達の問いかけに、うーんと少し考えてから「ごめん!今日も、私行かなくちゃいけないところがあって」「なになに?最近付き合い悪いわね、なのは?もしかしてまた別のお相手ができたとか?まったく、こんなこと知れたらフェイトが怒っちゃうんじゃないの?」「あ、アリサちゃん……近所のおばさんみたい」 すずかがアリサにと告げる中、なのははランドセルを背負って、まるで逃げるように教室を出て行く。 それを眺めるアリサとすずか。「本当に、一体どこでなにをしているんだか?」「まあまあ、なのはちゃんだっていろいろとあるんだよ」「ま、なのはが用事を済ましている間に私達はT&Hで練習でもしにいきますか!」「そうだね!T&Hエレメンツとして、もっともっと練習しなきゃ!」 教室でそんな、アリサとすずかのやり取りが続けられている中、高町なのはは、青空の中を走っていく。彼女の瞳は輝き、そしてこれからのゲームに期待と興奮した表情が浮かび上がっていた。魔法少女☆リリカルなのは INNOCENTThe magic Great BatteEpisode 1 ピュエラ・マギ・ホーリー・クインテットT&Hショップ 今日も多くの観客が見ている中で、T&Hショップのテスタロッサ姉妹の妹であるフェイト・テスタロッサが空を舞いながら、デュエリストを撃墜していく。大画面でその映像が流される中、多くの観客の中を見ながらアリサとすずかが様子を伺っている。「っひゃ~相変わらず、すっごいわね。フェイト」「やっぱり全国2位は伊達じゃないよね」「おっ!アリサにすずか!」 二人の前に現れたのは、テスタロッサ姉妹の姉であり、妹より小柄であるアリシア・テスタロッサである。彼女は、このお店の手伝いをしているためか、エプロン姿で現れながら、彼女はそこにいるはずのもう一人の少女の姿がいないことに、周りを見渡しながら、探している。「あ~なのは?」「なのはちゃんなら、用事があるって言って今日は一緒じゃないんです」「へぇ~珍しい」 アリシアがそう告げる中、観客がどっと湧く。『プラズマ……スマッシャー!!』『あ、ああああ!!!』 フェイトの大技が決まり、最後まで残っていたデュエリストの挑戦者が撃破される。『Battle END Winner フェイト・テスタロッサ』その声に三人が大画面の方にと顔を向けるとそこにはフェイトが、デュエリストを全員撃破したことを現す表示がされていた。黒いマントと金髪のツインテールが靡く中、彼女は握りしめるバルディッシュを構える。「まったく、お客さん相手に本気出しちゃって」「く~~!!すずか!私達も負けてられないわよ!フェイト相手に特訓するんだから!」 そういってアリサはすずかの手を引っ張ってデュエリストの受け付けにと向かって走っていく。「あ、アリサちゃん!ちょっと腕を引っ張らないで!」 そんな二人のやり取りを眺めながら、アリシアは、笑顔を見せる。 5人一組のチーム戦……。本来のブレイブ・デュエルの戦い。アリシア、フェイト、すずか、アリサ、なのはの5人でT&Hエレメンツというチームとなった。その力を発揮するためにも、そろそろ、大きな大会でも開かいといけないかな……なんてそんなことを思いながらアリシアは、大画面に表示されているフェイトの生き生きとした表情を見る。今までフェイトがあんな顔を見せることなんてなかなか、なかったのに。このゲームが始まってから、そして高町なのはに出逢ってから、彼女はよく笑うようになった。それがアリシアには少し嬉しくて、少し寂しいような……そんな複雑な気持ちだった。「此処が、T&Hショップね」「へぇ~……全国2位様がいる場所か……」 アリシアの前にと現れる影。 アリシアは向き直り笑顔で、二人組を見る。「いらっしゃいませ!デュエルのご希望ですか?」 アリシアの言葉に、現れた二つの影は頷く。「ええ、私達二人で……」「ああ……全国2位様の首を取りに来たぜ」 白い歯を見せた二人組の少女たち。 彼女たちのそのやる気に満ち、そして自信のある姿を見ながらアリシアは、ふと嫌な予感を覚えるのだった。 八神堂 八神はやてが店主をしている、その古本屋。その地下では、T&Hショップに負けず劣らずのデュエル場が存在をしており、多くの観客が毎日のように訪れていた。幾つかあるデュエル場のうちの一つ……そこに、アリサ、すずかと別れた高町なのはの姿があった。彼女は大きく息を吐きながら、膝に手を当てて息を整えている。そんな彼女の前にと姿を見せるもの。眼鏡をかけた短髪の少女=シュテルは、顔を上げる高町なのはと瓜二つである。なのはは、彼女の姿を見て改めて笑顔を見せる。「こんにちは!シュテル!」「……こんにちは、なのは」「そんなに急いで此処に来たのですか?」「うん!だって……早く、昨日の続きをしたかったから」 なのはは目を輝かせながらシュテルを見つめている。「そうでしたか」「私も早くシュテルのように魔法を使いこなせるようになりたいから……」「……わかりました。では、昨日の続きを始めましょう」 シュテルとなのはは、そう言いながらデュエル場んと入っていく。その様子を眺めているのはシュテルと同じチーム『ダークマテリアルズ』のリーダーである銀と黒髪のまじりあった髪型が特徴的なディアーチェ。そして彼女と瓜二つで、この八神堂の店主である八神はやての姿があった。「まったく……どっちが昨日の続きをしたかったんだか。1時間前に此処に来てずっと、あやつが来るのを待っていた奴がよく言うわっ」 ディアーチェは遠くから高町なのはとシュテルの姿を眺めながらぶつくさと文句を言う。そんなディアーチェの隣に立っているはやては、笑顔を見せて隣にいるディアーチェを見つめる。そのジーっと眺めるはやての視線にディアーチェは、驚きながら身を引く。「そういうて、王様やて、シュテルンと一緒に来てるやろ?やっぱり、シュテルンが、なのはちゃんに取られちゃうのは心配?」「な、何を言うておるんじゃ!この小鴉!!」「なにって、そのまんまなんやけど?」「ふん。我は全国1位のあやつが、あのおさげに技を盗まれて、その座を奪われるかが心配なだけじゃ!」「ふ~ん……。まあ、確かになのはちゃんの成長速度は異常やけどね。それに教えているのが同じセイグリット系で、しかも全国1位。似たアバターに手癖なんかも同じと考えると、なのはちゃんがシュテルンに追いつくのは近いかもしれへんけど……」「そうだろそうだろ!我はそれを心配しているのだ!」 腕を組んで、何度もうなずくディアーチェ。はやては、そんなディアーチェを見ながら、今日、シュテルが、いつも以上に調子がよさそうなのを思い出した。そして、ダークマテリアルズのチームにて、フェイトと瓜二つであるレヴィがボロボロになりながら、シュテルにやられている姿を思い返す。全国1位という名前……それは、彼女を超える存在がおらず、彼女自身が成長する糧が存在しないことを指し示す。そんなシュテルと同一型であり、著しい成長速度を持つ高町なのは。はやては、それらを考えながら、ディアーチェを見て口をあける。「そういえば、シュテルんも、なのはちゃんと戦うようになって、強くなってる感じがするんやけどな」「そ、そうか?我にはそうには見えんが……」 ディアーチェは、はやての言葉に、顔を背ける。「まあ、お互い高め合えるんやったらいいんやけど……、なのはちゃんも、シュテルんも結構、無茶するからなぁ。くれぐれもシステムだけは壊さんといてな?」「お前も知っている通り、シュテルも、あのおさげも手加減を知らんぞ?」「あはは……そういえばそうやったな」 二人が見ている画面には、夜の市街戦を模した舞台が設定されていた。そのリアルさは人間がいれば、現実と間違えるくらいに良くできている。その道路の上で立っている高町なのはとシュテル。二人は、互いを見つめ合いながら、カードを見る。「リライズ・アップ」「炎着」 なのはの姿が光に包まれると、その服装が一気に変化し、白を基調とした服にと変化をする。そして対するシュテルは炎が全身を覆いながら、その服装が濃い紫色のなのはと色違いの姿にと変化をした。二人とも変身が終わり、対峙する。「では……今宵も互いの魂を燃やしましょう。なのは」「こちらこそ、よろしく。シュテル」 そうなのはの言葉が言い終える瞬間、猛スピードでなのは目がけて突っ込んでくるシュテル。本来こういった戦い方は、速度を最大の武器とするレヴィや、フェイトのようなタイプが行うものである。だからこそ、予想をしない。こうして突っ込んでくることを。なのはは、瞬時にレイジングハートを構えながら、向かってくるシュテルに向けて高速魔法を放つ。だが、それはシュテルも同じで、互いに放ちあった魔法が相殺される。至近距離となった二人。シュテルの持つルシフェリオンとなのはのレイジングハートがぶつかり合う。「うっ……」「……いつも遠距離での戦いばかりとは限りません」 そういいながら、互いにゼロ距離で互いを見る二人。その際に、シュテルは背中から魔法を打ち出して操作をしながら、なのは目がけ攻撃を仕掛ける。だが、なのはもまた、それを撃墜するように、視線はシュテルを捉えながら、魔法を巧みに操作し、シュテルの魔法を打ち落とす。(イメージ……イメージをして、シュテルの魔法を狙い撃つ) なのはは、巧みな動きを見せるシュテルの魔法を狙い打ちながら、自分もまたシュテルを狙うようにイメージを働かせながら攻撃を繰り出す。互いに大出力魔法を放てない状況で、互いの周りを幾つもの魔法が飛び回り、それらが互いを狙い撃ち落し合う。二人は、空を回転しながら、ルシフェリオンとレイジングハートの接近戦を行いながら、魔法の近距離の撃ち合いを行っていく。二人の放ちあう魔法を身を返しながら躱し、互いに放ちあう魔法が周りのビルを破壊しながら、二人は上下左右にと回転をし、落ちながら戦い合う。(これじゃ……らちが開かない……お互いに固いセイグリットタイプ。一撃を決めないと……) なのはは、シュテルから距離を離し、レイジングハートをシュテルにと向ける。零距離からの攻撃……少し間を空けて、レイジングハートを短く持てばそれは自分の距離。なのはは、そのまま魔力をレイジングハートの先端にと集める。だが、そのレイジングハートの先端は、下から持ち上げられたシュテルの握るルシフェリオンによって妨げられる。次になのはの視界にと入ったのは、光を集束させるルシフェリオン。「!?」 なのはは、慌てて、レイジングハートを下ろしてルシフェリオンの先端を自分から別の場所にと向けた。なのはは、再びシュテルを狙うが、シュテルは、ルシフェリオンを器用に操り、レイジングハートを叩き上げ、再度自分を標的からそらせる。「……っ!!」「!」 至近距離での互いのデバイスを向け合いつつ、相手のデバイスを叩き落とす。デバイス同士で叩き合いながら、デバイス同士が交錯し合い互いの顔にとデバイスの先端が向けられる。「はあ!!」「これで!」 先端から放たれる光。 互いに向けて放った光。ゼロ距離であれば、当たった瞬間に致命傷となる攻撃。二人は、それを先ほどと同様に、互いに向けられたデバイスを躱し、同じデバイスで叩きあいながら、攻防を繰り広げる。「危っ……」「やりますね!なのは」 背中を反らし躱すシュテル。 顔を横にと向けて避けるなのは。「はあ……はあ……」「……ふぅ……ふぅ」 二人は、互いを見つめ合うと、一気に離れて距離を取る。「アクセル……シューットっ!!!」 なのはの高速魔法。「……パイロシューター」 シュテルの高速魔法。 互いに激突し合いながら、爆炎が覆う。 風が吹くと、煙が一気に消え失せた。 そして互いの視界に入ったのは、魔法陣を展開し巨大な魔法を放とうとしている姿。「ディバイン……バスタァァァ――――――――――――っ!!!!!!」「……ルシフェリオン・ブレイカァァァ―――――――――――!!!!!」 互いに放ち合った光が巨大な閃光となり、二人の視界を覆い尽くす。 町が光にと包まれる中で、なのはは、その光に視界を奪われた。光がやがて収束をする中、なのはの背後にと硬い感触が当たる。なのはが慌てて振り返った矢先、そこに浮かんでいたのは、シュテルの姿。「……チェックメイトです」「アハハ……負けちゃった」 なのはは、残念そうに……でも、すっきりした表情で、シュテルにと告げる。 なのはは振り返り、シュテルを見つめる。 シュテルは、なのはを見ながら小さく息を吐く。「……なのは」「うん?」「貴女は戦うたびに強くなる……そして、とても楽しそうに。私も貴女と戦っていると、強くなり、そして胸が躍るような気持ちになります」「私も、すっごく楽しいよ!でも、シュテル……私なんか相手で、平気?」「ええ。なのはだからこそ……、こういう気持ちになれるのでしょう」「へへ……そういってもらえると、なんだか照れるなぁ」「私から教えることはもう何もありません。後は、貴女が自ら経験をすることで、手に入れる強さがあるはずです」「ありがとうございました!」 なのはは、シュテルの言葉に大きく辞儀をする。そんななのはの姿を見ながらシュテルはその手を握りしめる。お互いを見つめるなのはとシュテル。大画面に映るそんな二人の姿を苦笑いを浮かべる八神はやてとディアーチェ。二人の圧倒されるような戦闘は、見ているものの心を掴まれるような感じだ。ディアーチェは、二人の戦いを見届けるとはやてにと背中を向ける。あんな熱い戦いを見せられたら体疼いてしまうではないか。ディアーチェは、戻ってレヴィ相手に戦おうかと考えていた。「さてと、我はもう行くか」「待った!王様!」「なんだ?我もいろいろと忙しくてな」 ディアーチェは、嫌な予感を覚えながらはやての方を見る。 はやては目を輝かせながら、ディアーチェの服の裾を掴んでいた。 やはり……自分が体を疼かせるということは。「私らも一戦やっていこうやない?」「……やはりそうなるか」「なんや、王様やて、やりたくてうずうずしとったくせに」「お前と戦うと時間の感覚がなくなってしまうんだ……気が付いたら真夜中なんてこともあったからな……」「ええやんええやん!今日はまだ時間があるし、たぁ~っぷりと、なぁ?」 ディアーチェの顔を覗き込むように見つめるはやてに、ディアーチェは小さくため息をついた。このはやての顔はどうにも弱い。「……わかった。仕方ない、相手してやろう子鴉」「わーい!さすが王様や!」「ただし!!やるからには徹底的に叩きのめすぞ!後で吠えずらかくでないぞ?」「ふふ~ん、できるもんなら……な?」 はやてとディアーチェはそう言い合いながら、自分たちもデュエル場にと移動をしていく。「はあ、はあ……もうすっかりこんな時間になっちゃった。まだアリサちゃんやすずかちゃんたちがいればいいんだけど……」 なのはは、T&Hショップにと向かって走っていく。 彼女はここ数週間の間、お店に顔を出すこともなく、シュテルと二人で何度も訓練をしていたのであった。今日はその卒業試験。自分の力に自信をつけ始めてきていた彼女は、そのお披露目をしたいとばかりに、T&Hショップにと向かって走る。「はあ、はあ、はあ……」 息を切らしながら、なのはがデュエル場にと姿を見せた先。 そこは、いつもなら大きな声援が聞こえるはずなのに、そこには静寂の空間だけがあった。もう終わってしまったのかと顔を上げたなのはの前……そこには多くの人がいた。みな、ただ黙って大きな画面を眺めていた。なのはもまた、そのデュエルの様子が伝えられている画面にと視線を移した。「あれあれ?こっちはハンデがあるっていうのに……これじゃあ、歯ごたえないわ」「ホントだぜ。まあ、所詮はロケテストの全国2位だろ?これからは……私らがその2位を倒す実力の持ち主だってことを言えばいいわけだ」 大画面に映し出されているのは、フェイトが、壁を背にして崩れ落ちている姿。 そして彼女の近くにはすずか、そしてアリサの倒れている姿もあった。「フェイトちゃん!!すずかちゃん!アリサちゃん!」 なのはの声が、その静寂の空間にと響き渡る。「なのは!」 なのはの声を聞いて駆け寄ってきたのはフェイトの姉であるアリシアである。 アリシアは、なのはにと駆けよる。「アリシアちゃん。一体何があったの?」「それが……、あの子たち、突然やってきて……」「そこから先は、私がお話をしましょう」 二人にとかけられた声。 なのはとアリシアが振り返った先……そこに立っていたのは金髪のロールヘアーの胸が大きい女子、そして黒髪ロングの冷たい表情をした少女、そしてピンク色の髪の毛の優しそうな表情を浮かべた少女。金髪のロールヘアーの女の子がなのはとアリシアの前に足を進める。「こんにちは。私の名前は巴マミ。見滝原でブレイブデュエルをやっているの。私達はチームで……今回、こっちにロケテスト全国2位がいるって聞いてやってきたんだけど。ごめんなさい。驚かせてしまって」 巴マミは笑顔でなのは達にそう告げながら、後ろを見る。「改めて自己紹介をさせてもらうわ。私の名前は巴マミ……。あっちにいるのが、暁美ほむらさん」「……」「そして、あっちが鹿目まどかさん」「こんにちは」「それで……今、戦っているのが佐倉杏子さんと、美樹さやかさん」「よろしく~」「へっ……」 マミが自己紹介を終えると、改めてなのはとアリシアに向き直る。「私達、みんな揃って……見滝原のピュエラ・マギ・ホーリー・クインテット!!」「ほへ?」 なのはのポカンとした表情と間抜けな声が会場中に響いた。