おはようございます。
フェイト・テスタロッサ、9歳です。
今日は待ちに待った温泉旅行の日。
じゃなくて、数字入りの碁石が落ちてそうな場所まで遠征します。
露天風呂とか、山の幸とか、お鍋がとっても楽しみで・・・・お土産屋さんに碁石置いてないのかな?
電話で聞いておけば良かったと、今さらながら思っています。
今回仲間外れの花子は、朝一ではやてのお家に出発しました。
お家の場所は知らないけど、花子なら何とか辿り着いてくれると思います。
ちゃんとお弁当に、リポビタンDを持たせました。
お土産は温泉と、肥料が落ちてたら持って帰るからね。
はやてに迷惑かけないように、良い子でいるんだよ。
魔法少女フェイト・テスタロッサ、頑張ります。
「じぃぃぃぃぃぃ」
年上の男の人。
彼女さんらしき人と一緒にいる人。
黒い長袖のシャツを中に着込んでる。
私のワンピースも黒色。
お揃いだ。
「じぃぃぃぃぃぃぃぃ」
「ん、どうしたのかな?」
「なんか見られてるわね恭也。
すずか達と同じ位の子よね」
・・・・抱きつき。
「なっ!?」
「ぽかぽかしてる」
太陽の匂い?
今なら・・・・今ならぐっすり寝れる気がする。
私は、間違いなく断言出来る。
「おやすみなさい」
「って、あんたはこんな所でなにやってんのよっ!!」
あっ。
アリサに引き離された。
温かかったのに。
「む~~~っ、邪魔しないでよアリサ。
ぐっすり眠れると思ったのに」
「だぁぁぁぁぁぁっ!!
あ・ん・た・はっ!!
一体恭也さんに何しようとしてたのよ」
何って、そりゃ。
「太陽の匂いがしてて、ぽかぽか温かかったから・・・・ぐっすり寝ようかと」
「だから、あんたはツッコミ所が多すぎなのよ!!
大体、恭也さんとは初対面でしょ。
いきなり抱きついて寝ようとするなっ!!」
「で、でも・・・・」
ぽかぽかしてたし。
天気も良いし。
「でももすともないっ!!」
「あ、あの・・・・アリサちゃん?
恭也に抱きついてきた、この子。
知り合いなの?」
「え、ええ・・・・。
誠に遺憾な事ですが」
真琴に尉官なこと・・・・真琴って誰?
尉官って事は、管理局の人?
それとも、日本の自衛隊の人?
「アリサも、はやてと同じで頭悪いの?」
はやてと一緒で、頭押さえてるから。
「ちっがーーーーうっ!!
会ったことないけど、絶対はやてって子も苦労してそうだわ。
主にあなた関係で」
ああ、確かにはやては苦労してそうだ。
まじめな不登校で車椅子だし・・・・今度、車椅子に乗せて貰おう。
「君もこの旅館に泊まりに来たのかい?」
ぽかぽかしてるお兄さん。
「うん。
怪しい場所がないか、テレビ見てたら見つけたの」
「怪しい場所?」
「母さんのおつかい。
数字入りの碁石を河原で拾ってくるの」
「あ、あの・・・・恭也さん。
ツッコミ入れるのが辛いんで、8割程度流した方が身のためですよ」
ぶぅ~、駄目だよアリサ。
人の話はちゃんと聞かないと。
私はちゃんと聞いてるよ・・・・右から左に流れてるけど。
「ここは露天風呂もあって、山の幸で、お鍋があるから頑張って予約したの。
プーギー君は大丈夫だけど、花子は駄目って言われたから、はやてのお家に預けてきたの。
ちゃんとリポビタンDも渡したよ、花子に」
「うわっ・・・・はやてって子、大丈夫かな。
あのUMAと一緒とは」
「そうか」
「・・・・ふみゅ」
頭、なでられた。
「家族も待ってるし、俺達は行くな。
フェイトちゃん、だったかな?」
「あい」
「また、会ったときにでも話は聞かせてくれ」
「も~恭也ったら、忍ちゃんをほおって置いて。
また会ったときにでもなんて、駄目よ。
彼女の目の前で、違う子にそんな事言っちゃ。
嫉妬しちゃうんだから」
「忍」
お兄さんもお姉さんも、表情は楽しそうだね。
アリサは・・・・ちょっと驚いた顔でお兄さんを見てる。
口、閉じたら。
「ばいばい」
ぽかぽかお兄さんと別れて・・・・温泉に入ろう。
そしてら、周りを探索しよう。
山の中だし、花子の肥料が落ちてるかも知れない。
それと、お土産用の温泉をプーギー君にたらふく飲んで貰おう。
はやての分と花子の分と私の分。
「ここは森の中 地面を掘れば 温泉出るよ
ここ掘れ 温泉 湧き出ろ 温泉
花子とはやてと私のために ここ掘れ プーギー君♪」
らーらーらー♪
「温泉出たら がぶ飲み開始
夜中に飲んだら おトイレ近い がぶ飲み注意
でも プーギー君なら おトイレ行かない」
しゃららー♪
「温泉って お肌に良いの?
本当に 効果あるの?
母さんの紫一色 優しい色に変わったりするの?
緑一色とかに む・り・な・ん・だ・ZE♪」
ぶるぁぁぁぁぁっ♪
「花子はお留守番 はやてのお家で 光合成
はやては車椅子 一度乗ってみたい 車椅子
私の速度に 誰もついてこられない
アリサは元気 とっても元気 でも頭悪いの?」
ふっふふ~ん♪
「よーし、今日は調子が良いよ♪
ぽかぽかお兄さんでお昼寝は出来なかったけど、温泉に入ったし、今晩はご馳走だ」
プーギー君は温泉に沈めてきたから、沢山温泉を飲んでくれてるはず。
晩ご飯食べたらお風呂入って、プーギー君も拾ってこよう。
そして干さなくちゃ。
「お土産屋さんは明日の朝行くし・・・・花子の肥料落ちてないかな?」
青っぽい石、青っぽい石。
「花子の肥料の青い石♪
どこだ~どこだ~こっち来い♪
らんらんるー♪」
・・・・あった。
「うわー、本当に落ちてた。
花子の肥料」
ちょっと土で汚れてるから、温泉入ったときに綺麗に洗おう。
石鹸で良いよね?
「アルフは一人でのんびりしてるし、プーギー君は温泉を飲んでるし。
花子の肥料は見つかったけど、まだ晩ご飯まで時間あるから散歩でもしてよ」
ぽかぽかお兄さんが何処かにいないかな?
追伸
遠くから見ただけでハッキリしなかったけど、この前、白い泥棒さんと一緒にいたオジョコ妖精と似ているオジョコがアリサ達と一緒にいた。
でも白い泥棒さんいなかったから、似ているだけの別オジョコ?
それとも、もしかしてアリサが白い泥棒さんの正体なのかな?
正体不明の謎の泥棒さん。
メンドイから出会いたくないな。
追伸2
オジョコ妖精と思っていたけど、本当はオコジョ妖精だって。
プーギー君が言ってた。
オジョコ妖精とオコジョ妖精・・・・何となく似てるよね。