おはようございます。
フェイト・テスタロッサ、9歳です。
母さんと、管理力の嘱託魔導師に就職したアルフ、そしてトゲトゲさんにアースラスタッフ。
みんなで仲良く地球に向かってます。
私と母さんは地球に引っ越すけど、アースラは巡回業務中だって。
本当は凄い大砲をくっつけようと計画されていたらしいが、母さんが大砲をこっそり壊したので計画が断念されました。
母さん曰く、ちょっと極大魔法で突っついたくらいで壊れる軍用品は信用がおけないわ、とのこと。
あと、引っ越しは宅配魔法で行けば良いのにって思ってたけど、母さんに駄目出しされた。
旅行は途中の行程を楽しむ事も大事なのよ。
・・・・あと、アースラの食堂のメニューで食べてない物があるから宅配魔法禁止。
私も食べてないのがあること忘れてた。
流石母さん、抜かりないね。
魔法少女フェイト・テスタロッサ、頑張ります。
「フェイト・テスタロッサ。
なぜ僕が模擬戦の相手をしなければならないんだ」
「母さんから新しい魔法教えて貰ったからだけど」
アルフの使う雷落とし(本物)は出来たけど、母さんの使う雷落とし(本物)は出来なかった。
母さんの雷落とし(本物)は、相手がどこにいても落とせる優れもの。
んで、今回使うのは雷落とし(本物)ではなく、別の魔法。
あと模擬戦じゃなくて、私が魔法使うだけ。
「いや待て。
理由になっていない」
「じゃあーいくよー」
余計な力を抜いて、腕をぶらぶらさせる。
右手を後ろに回し、手に魔力を集める。
集めた魔力に、力の方向性を・・・・なんだっけ?
とりあえず、分からなくなったら適当にやれば大丈夫。
うん、いつも通り。
「カイザーフェニックス」
右手に集め力を、サイドスローで投げやる。
ああ、なんと言うことでしょう。
鳳凰の形にするつもりだったのに・・・・カイザーひよこになっちゃった。
「まてぇぇぇぇぇいっ!?
いつもの事ながらミッド式の魔方陣は出てないし、凄い適当にやってる気がするが。
君の魔力変換は雷のはずだ!!
決して炎じゃないぞ!!」
トゲトゲさん、何言ってるの?
大魔王のカイザーフェニックスは、メラゾーマだよ。
つまりメラ系、火属性。
「ちっ。
嫌な予感がする・・・・ここは迎撃だ。
スティンガースナイプ」
トゲトゲさんの射撃魔法がひよこに襲いかかる。
「でも大丈夫」
ひよこ、回避成功。
ついでに軽くかすめたのでグレイズ成功、得点ゲット。
「操作型か!?
だが、僕の魔法も誘導操作型だ」
でもグレイズ。
得点稼ぎおいしいです。
あと、私操作してません、ひよこが自分で避けてるだけです。
何度かグレイズしてると、トゲトゲさんの目の前まで到着してました。
「ラウンドシールド!!」
一方向のみを魔方陣で防御する、トゲトゲさんの防御魔法。
でも・・・・ひよこに触れると大爆発。
「たーまやー」
正面から盾に当たったのに、トゲトゲさんは真上に飛んでいった。
凄いよね、母さんの作った魔法。
見た目は母さんの魔法と違ってるけど、効果は一緒だから問題ないよね。
「あっ、天井に当たった」
頭痛そうだ。
あとで医務室から頭痛薬と、船長さんのお部屋からお茶とザラメ持ってきてトゲトゲさんに渡そう。
親子だし、船長さんの好きな飲み物は、トゲトゲさんも好きだよね?
飲んでるところ見たこと無いけど。
「魔法が成功したから、私戻るね。
あと、後でお薬持って行くから、ちゃんと飲んでね」
風邪薬とかはお茶で飲んじゃ駄目なはずだけど、頭痛薬はセーフ?
「母さん、ふと思いついたことあるんだけど。
アルフって、使い魔だけど嘱託魔導師として働いてるよね。
私は子供だから除外するけど、母さんって無職なの?」
「ちゃんとした収入は、あるわよ。
宝くじで稼いだり、お馬さんや自転車、それとボートで。
あと特許で毎年お金入ってくるし」
宝くじなら、私も買ってるよ。
あれって、一枚買えば当たるから良いよね。
「ああ、忘れてたけど金山とかも持ってるわね。
なんとなくで買った山から金が出てきたから、業者にお願いしてるだけで毎月お金貰えるし。
それと金の塊も送ってくるわ」
へー、全然知らなかった。
あれ?
「母さん、銀山はないの?
今思い出したけど、時の庭園に置いてあるおもちゃ箱の積み木って、金と銀の延べ棒だよね?」
メッキだと思ってたけど、凄く重かったんだよね。
金山持ってるなら、あの積み木は本物なの?
「そうよ。
特に使い道がなかったから、積み木にしてみたの。
銀については、業者の人に交換してくれって言ったら、次の日には持ってきてくれたわ」
「そうだったんだ。
新事実にびっくりだよ」
じゃあ、積み木が錆びないように、時々コーラの中に漬けてたのは無駄だったのかな。
金って錆びないよね?
たぶん。
「母さん。
でもさ、収入あるけど無職だよね」
「そうね」
「じゃあ、学校で聞かれたら無職って答えとく」
「仕事は母親って答えときなさい」
「親って職業なの?」
「そうよ、知らなかったの?」
うん、初耳。
「子育ては凄く大変だから。
職業:親、って言っても問題ないと思うわ。
むしろ駄目って言った人には、雷(本物)落とすから」
おー、ビリビリ。
「母さん、レールガンって撃てる?
ゲームセンターのコインで」
「無理ね」
「えーーっ、なんで?
雷落とし(本物)出来るから、レールガンも出来るんじゃないの?」
ゲームセンターのコイン限定で。
「だって母さん。
コイン弾けないんだもの」
おおっ?
母さんでも出来ないことあったんだ。
「そっかー、コイン弾けないなら無理だね」
「コイン弾くのは無理だけど、ビー玉を投げるときに電気使って威力を上げることは出来るわよ」
・・・・ビー玉?
「ビー玉壊れない?」
「大丈夫。
一度、研究室壊したけど・・・・ビー玉は壊れなかったわ。
因みに研究室は、老朽化が原因と言うことにして、新しくなったから」
ビー玉って、以外と頑丈なんだね。
「そう言えばさ、今思い出したけど。
出発前にあった、イギリス紳士さんって、母さんの知り合い?」
「ああ、執務官の坊やの見送りに来ていたイギリス紳士ね。
覚えがないわ」
「なんか、母さんを見てからお腹押さえて、倒れた後に運ばれていったけど」
「日頃の健康管理が悪かったんじゃないの?
それか、元々体が弱いとか」
「へー、お偉いさんって虚弱体質でもOKなんだ」
「まあ、戦わないし病気持ちでも大丈夫でしょう」
「一緒にいた人達、ネコ耳あったけど、趣味かな?
それとも、アルフと一緒で使い魔かな」
「趣味なんじゃないの。
虚弱体質や病気持ちの人が使い魔を複数持っててもね、無駄じゃない」
「イギリス紳士さんが無理矢理やらせてるのかな。
パワハラ?」
「ネコ耳か・・・・そう言えば昔、ネコの使い魔と良く顔をあわせてたわね」
「リニス?」
「違うわ。
誰の使い魔か忘れたけど、良くお腹を押さえてたのは覚えてるわ」
「その人も虚弱体質なんだ」
「そうかもね。
で、その虚弱な人の看病をネコの使い魔がやってたの。
確か名前は・・・・不思議の国のアリスと、ロッテリアだったはず」
「変な名前だね」
「そうね。
名付け親の常識がなかっただけじゃないの」
「そろそろ晩ご飯だし、食堂に行こう。
母さん」
地球に着くのは明日か。
待ち遠しいな・・・・ゲームセンター。
新作が出てれば良いんだけど。
追伸
お仕事で忙しい船長さんのために、私と母さんで船長さんのお部屋の掃除をしました。
まず、ザラメの袋が沢山あったので、中身を全部出して砂利の代わりに床にぶちまけた。
おつかいの時に盆栽とか綺麗にしたけど、形変わってたから、もう一度綺麗にしてあげようとしたけど・・・・母さんに取られた。
母さん、盆栽に黄色のペンキで色塗ってるけど、緑が良いと思うよ。
あと机の上に紙が沢山置いてあったから、全部燃えるゴミに分別して捨てました。
んーと、他色々と掃除頑張りました。
やっぱり、ただ乗りするだけじゃ悪いよね。
船長さん、嬉しかったのか泣いてた。
良いことすると気持ちいいね、母さん。