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No.15953の一覧
[0] なのはの頭になんか住んでるの…。(いろいろカオス・魔王を魔改造・非十八禁の限界に挑戦)[サッドライプ](2010/01/28 00:14)
[1] 無印編(捏造設定かもしれない。だって難しいんだもん……(コラ。)[サッドライプ](2010/01/31 00:14)
[2] A’s編(虐殺注意報。)[サッドライプ](2010/02/05 00:20)
[3] 空白期編;なのは[サッドライプ](2010/02/11 00:19)
[4] 空白期編;フェイト[サッドライプ](2010/02/16 23:58)
[5] 空白期編;はやて1[サッドライプ](2010/03/03 14:48)
[6] 空白期編;はやて2[サッドライプ](2010/03/15 06:26)
[7] 空白期編;はやて3[サッドライプ](2010/03/31 01:52)
[8] そしてStsへ…·1[サッドライプ](2010/04/09 23:03)
[9] そしてStsへ…·2[サッドライプ](2010/04/16 13:15)
[10] そしてStsへ…·3[サッドライプ](2010/04/23 15:14)
[11] そしてStsへ…·4[サッドライプ](2010/05/14 11:26)
[12] そしてStsへ…·5[サッドライプ](2010/06/18 20:42)
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[15953] そしてStsへ…·4
Name: サッドライプ◆a5d86b40 ID:3546bf84 前を表示する / 次を表示する
Date: 2010/05/14 11:26
<思考盗撮、、、管理局員A。>

「…………!」

 Aはふと自分の同一性が蔑ろにされた様な感覚を覚え、眉をひそめた。それに気付いたのか同僚の陸士が声を掛ける。

「どうした、ボサッとすんな。急げ!!」

 気遣いではなく、叱咤。無理もなかった。自分だってよく分からない感覚を気にしては駄目だと改めて駆け出した―――空戦魔導師でもないのに飛び出した、という表現でもいいかもしれない。それくらい事態は切羽詰まっている。

 ミッドチルダ交通の要所、空港施設。それが原因不明の火災に襲われ、今空港全域が炎に包まれているという。当然の様に溢れ返る程の空港に居合わせて逃げ遅れた大量の民間人を中に残したまま。管理局員として、それ以上に個人として一人でも多くの命を救わなければならないと感じている。違和感如きに患わる一分一秒が惜しい。

「………っ。」

 命令系統は働いていないのか。ろくに指示も無いまま、バリアジャケットで現場に突入した。

 赤に染まる景色。煙に霞む視界。自分がどう動けばいいのか、取り敢えず司令部の情報を繋げて―――、

『こちらM7、エリアCに到着!』

『馬鹿、そっちはもう探査終わってる!』

『じゃあ戻っ……、いや、念の為周囲をサーチしながらエリアBに向かえ。』

『治癒術士!誰かこっちに回してくれ!!』

『登録されてる数には余裕が無い、応急措置だけなら出来る奴はいるだろ、それで繋いでくれ。』

『エリアF、通路が瓦礫で塞がってる!』

『んなもん砲撃魔法でさっさとぶち壊せ―――、』

『馬鹿野郎、火事で建物は脆くなってんだ、下手すると連鎖崩落してそのまま救助局員ごと空港は全滅だぞ!それより迂回路を探せ!』

『こちら109部隊、応援に来た、指示を!』

『助かる、担当は………ああくそ、すまないがそちらに指示を出せる階級の者がいない。申し訳ないがそちらの判断で動いて下さい。報告は密に。』

『ああ、その方が此方としてもやりやすい。』

『エリアA消火完了。』

『結界魔導師急げ!これ以上延焼させるな。消火した地区にまた火が回ったなんて笑い話じゃ済まないんだぞ!』

「………くっ、予想はしてたけど、絶賛大混乱中か。」

 やはり命令系統もろくに立っていないらしく、錯綜している情報に目が回りそうになって接続を切った。あの分だと、統括的な情報すら組めていないかも知れない。効率が悪いながらも個人プレーで動くしかないか、と判断したその時、切った筈の通信が広域で強制的に開かれた。

『―――こちら、ゼスト·グランガイツ一等陸佐!!緊急特例209号によりこの通信の届く範囲に居る全ての局員は私達機動六課の指揮下に入る!!』

『はいる………。』

 よく通る低い男の声と何故か続く幼女の声で届いたのは、ある意味無茶苦茶な命令だった。

『……了解。』

『了解。』

『『『了解っ!!』』』

 だが、いきなり現れて自分に命令する存在に異論を唱える者はいない。それだけ噂が浸透しているのだ、その機動六課という名は。

 レジアス·ゲイズ首都防衛長官によって集められた高ランク魔導師部隊。『子連れ狼』ゼスト·グランガイツを筆頭に、『黒き破壊<アシュタロン>』フェイト·テスタロッサ、『魔王の嫁』高町なのはと主力三人がいずれもSランクオーバーという狂気の沙汰の様な部隊だ。自分の持っている部隊が壊滅したゼスト、『海』から厄介払いとして押し付けられたと評判のフェイト、素行の悪い―――最近では遺体の見つからない母を探すと言って利かない少女ルーテシアに押され現場まで連れ歩いている上官を『子連れ狼』などと言ってからかっている―――高町なのはといずれも扱いの難しいが戦力としてだけなら申し分ない曲者達だから可能になった部隊と言える。

 少数精鋭かつ独立裁量権を持つ円滑な運用と、緊急時における強権を両立するという一歩間違えなくとも非難の的になりかねないその部隊は、しかしゼストの人格とそも権力の有無が関係ない魔王婦妻の厄災が原因で受け入れられていた。機動六課が出撃するような任務が下手な縄張り意識だけで引っ込んでいろと言えない様な代物ばかりだという事もある。

 そして今も、指揮系統という意味で彼らの様な強権的な存在がかえって有り難い緊急事態だった。

 それどころか―――、

「………仕事が早い事で。」

 一分もしない内に何処へ行って何をすればいいか、関連する情報も含めてデバイスにデータが転送されてきた。おそらくこの千人規模の救助隊員全てに同じ事が起こっている。それぞれの現在位置と能力を勘案した上で、最大限の成果を発揮出来る様に。どんなイカサマを使っているのかは知らないが、相変わらずの驚異的な情報処理能力。機動六課が受け入れられる最大の要因だった。ただ強権的なだけでは意味が無いのだから。寧ろ派手に取り沙汰されやすい武力の方はと言えば。

『えーこちら高町なのは。ゲンヤ·ナカジマ三等陸佐、おまえの末娘は預かった。返して欲しければ……、』

『ふぇ?えっと、あれ?』

『な、何!スバル、スバルーーーっ!?』

『任務中に戯けるな高町ィ!!』

『たかまちぃ………。』

『大丈夫ですよナカジマさん、長女の方は母さんの言った通りこっちで「保護」してるから!ぷぅるおぉてええぇぇぇぇぇっくとっ!!』

『そ、そんな……ギンガにも「黒き破壊<アシュタロン>」の魔の手が!?すまないクィント、俺は……!』

『あ、諦めないで!少なくともフェイトちゃんはお母さんの命令で「保護」って言った以上 カ ラ ダ だ け は無事に返してくれる筈ですから!!』

『そんなぁ――!』

『酢飯さん、トドメさしましたよ今の?』

………お前らは邪魔がしたいのかと。

 まああれであの常識外の化け物達は片手間で自分達の数倍の成果を挙げているのだろう。スルーするのが最も利口なのだと数年前に魔王の嫁に叩き伏せられて学んだ。管理局員として大事な何かを代償として無くしたが。

 ただ。

(ストライカーズ、か。)

 相変わらず人命救助の為に一刻を争う災害現場なのに、あの滅茶苦茶な機動六課の登場で何故か『希望』の様なものが見え始めたのだった。

 プツッ―――――。

<接続終了。>




※スバルとなのはの出会いシーン?皆書いてるので敢えて反逆してみた。まあ出会い方はろくなもんじゃなかったけど、スバルにとっては何がなんだか分からない内に助け出されてた認識、ぐらいのオチかとこの場合。



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