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No.15302の一覧
[0] 【完結】リリカルなのは ~生きる意味~(現実→リリカル オリ主転生 最強 デジモンネタ)[友](2015/01/12 02:39)
[1] プロローグ[友](2010/01/04 15:51)
[2] 第一話[友](2010/01/04 15:52)
[3] 第二話[友](2010/01/04 15:55)
[4] 第三話[友](2010/01/05 00:19)
[5] 第四話[友](2010/01/17 13:53)
[6] 第五話[友](2010/01/17 14:31)
[7] 第六話[友](2010/01/24 12:46)
[8] 第七話[友](2010/01/31 15:55)
[9] 第八話[友](2010/02/07 10:27)
[10] 第九話[友](2010/02/14 15:40)
[11] 第十話[友](2010/02/21 11:01)
[12] 第十一話[友](2010/04/04 09:45)
[13] 第十二話[友](2010/04/04 09:46)
[14] 第十三話[友](2011/05/03 21:31)
[15] 第十四話[友](2010/03/28 07:45)
[16] 第十五話(前編)[友](2010/04/04 09:48)
[17] 第十五話(後編)[友](2010/04/04 09:49)
[18] 第十六話[友](2010/04/04 09:51)
[19] 第十七話[友](2010/04/18 07:24)
[20] 第十八話[友](2010/04/25 14:47)
[21] 第十九話[友](2010/05/02 21:59)
[22] 第二十話[友](2010/05/09 07:31)
[23] 第二十一話[友](2010/05/16 15:36)
[24] 第二十二話[友](2010/06/06 15:41)
[25] 第二十三話[友](2010/05/30 09:31)
[26] 第二十四話(前編)[友](2010/06/06 15:38)
[27] 第二十四話(後編)[友](2010/06/06 15:39)
[28] 第二十五話[友](2010/06/06 15:36)
[29] 第二十六話 (2013年11月14日 改訂)[友](2013/11/14 22:27)
[30] 第二十七話[友](2010/06/27 17:44)
[31] 第二十八話[友](2010/08/17 21:11)
[32] 第二十九話[友](2010/08/17 21:11)
[33] 第三十話[友](2010/09/19 16:35)
[34] 第三十一話(前編)[友](2010/09/19 16:30)
[35] 第三十一話(後編)[友](2010/09/19 16:34)
[36] 第三十二話[友](2010/11/07 14:58)
[37] 第三十三話[友](2010/12/05 15:37)
[38] 第三十四話[友](2010/12/05 15:36)
[39] 第三十五話[友](2011/01/16 17:21)
[40] 第三十六話[友](2011/02/06 15:02)
[41] 第三十七話[友](2011/02/06 15:00)
[42] 第三十八話[友](2011/03/13 18:58)
[43] 第三十九話[友](2011/03/13 18:56)
[44] 第四十話[友](2011/03/27 15:55)
[45] 第四十一話[友](2011/04/10 20:23)
[46] 第四十二話[友](2011/04/24 16:56)
[47] 第四十三話[友](2011/05/03 21:30)
[48] 第四十四話[友](2011/05/15 14:37)
[49] 第四十五話[友](2011/05/29 20:37)
[50] 第四十六話[友](2011/06/12 22:18)
[51] 第四十七話[友](2011/07/10 23:20)
[52] 第四十八話[友](2011/07/25 01:03)
[53] 第四十九話[友](2011/07/25 21:26)
[54] 第五十話[友](2011/09/03 21:46)
[55] 第五十一話[友](2011/10/01 16:20)
[56] 第五十二話[友](2011/10/01 16:27)
[57] 第五十三話[友](2011/10/01 16:19)
[58] 第五十四話[友](2011/10/30 20:17)
[59] 第五十五話[友](2011/11/27 20:35)
[60] 第五十六話[友](2013/04/21 19:03)
[61] 第五十七話[友](2013/04/21 19:00)
[62] 第五十八話[友](2013/04/21 18:54)
[63] 第五十九話[友](2013/08/22 00:00)
[64] 第六十話[友](2014/03/23 23:15)
[65] 第六十一話[友](2014/03/23 23:13)
[66] 第六十二話[友](2014/05/06 17:27)
[67] 第六十三話[友](2014/08/13 19:34)
[68] 第六十四話[友](2014/11/30 22:33)
[69] 第六十五話[友](2014/12/31 20:29)
[70] 最終話[友](2015/01/12 02:26)
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[15302] 第六話
Name: 友◆ed8417f2 ID:11075f73 前を表示する / 次を表示する
Date: 2010/01/24 12:46

第六話 遭遇。金色の魔法少女



無印が始まって1週間。

その間のジュエルシード集めはどうなっていたかアニメではやっていなかったが、特に問題もなく5つ集める事ができた。

前の神社の犬以外は、俺が手を出さなくても問題なかったし、なのはも桜も、リニスに魔法を教えてもらっているからか、危なげもなく事態を収拾している。

正直、俺って要らないんじゃねって思うぐらい。

因みになのはは、既に砲撃使いとしての片鱗を見せ始めていたりする。

遠距離攻撃魔法について教えたら、いきなりディバインバスターをぶっ放しました。

なのはは、新しい魔法を覚える事に関しては、俺よりも上だと思ったな。

桜も似たり寄ったりだけど。

それで、今日はアニメの通り翠屋JFCのサッカーの試合の日。

なのはと桜も、アリサ、すずかと一緒に応援に行く事になっている。

ユーノはフェレットモードで同席。

そして、何故か俺も一緒に行く事になっていた。

いや、キーパーがジュエルシード持ってるだろうから良いけどさ。






そして河川敷のグラウンド。

サッカー選手達がグラウンドを走り回っている。

それを応援するなのは達。

アニメではベンチに何人かいた補欠要員がいないのが少し気になったが、まあ些細な事だろうと思い、気にしないようにした。

俺は、応援する傍ら、サーチャーを飛ばして、キーパーが持っているはずのジュエルシードの反応を探した。

だが、

「あれ・・・・・・?」

俺は思わず声を漏らす。

「ユウ君?どうしたの?」

俺の声になのはが尋ねてくる。

「あ、いや、何でもない」

俺はそう答えたが、内心おかしいと思っていた。

キーパーが持っているはずのジュエルシードの反応が何処にも無い。

ベンチの荷物はもちろん、分からないように探知魔法でキーパー自身も調べたが、ジュエルシードの反応は無かった。

どうやらこの世界では、キーパーの少年はジュエルシードを拾ってないようだ。

俺は、めんどくさい事にならなきゃいいなと思いつつ、ため息を吐いた。

そんな時、

――ピピィーーーーーーッ

ホイッスルが鳴り響く。

俺が其方を見ると、翠屋JFCの選手が足を抑えて倒れていた。

どうやら接触プレーがあり、足に怪我をしたようだ。

士郎さんはその選手に駆け寄り怪我の具合を見ている。

マネージャーも救急箱を持って駆け寄り手当てを施すが、その選手は、士郎さんの手を借りて歩くのがやっとといった所だ。

「ああ・・・・・大丈夫かなぁ?」

アリサたちが心配そうな声を漏らす。

翠屋JFCには、補欠が居ない。

今日に限って、休みが出たそうだ。

このままだと、人数が足らなくて棄権せざる負えなくなる。

すると、ふと士郎さんが此方を・・・・・いや、俺を見た。

そして、俺と目が合うと、ニッコリと笑って此方に歩いてくる。

あ、なんかやな予感。

そして、俺の前に来ると、

「すまないユウ君。突然だが、試合に出てくれ」

「あ、やっぱり?」

士郎さんの言葉に、俺は思わず声を漏らした。

「今日は運悪く補欠が居なくてね。今日だけでいいんだ。やってくれないか?」

士郎さんがそう言うと、

「別にいいじゃないユウ。出なさいよ」

桜もそう言った。

「なのはも、ユウのカッコいい所見たいわよね?」

そうなのはに振る。

「え?えっと・・・・・・その・・・・・私もユウ君に出て欲しいな」

なのはは、若干顔を赤くしながらそう呟く。

「っていうか、アンタ運動できるの?」

アリサがそう言ってきた。

まあ、学校じゃ手を抜いてるから、その質問は当然だろうな。

「ああ。その辺は心配しなくていいわよ。コイツ、学校じゃ手を抜いてるけど、本当は運動神経抜群で、序に頭も私並に良いから」

桜がそう暴露した。

「うぉい!何勝手に人の評価を上げてやがる!」

俺は思わず叫んだ。

まあ、確かにこの身体はハイスペックだし、頭も前世の記憶と、今回の記憶力のお陰もあって、今の所は余裕だけど。

「本当の事なんだから良いじゃない」

「だからって、人を優等生みたいに言うんじゃねえ!俺はそんな碌な人間じゃないっつーの!」

俺はそう言ったが、

「はいはい、それは分かったから、出るの?出ないの?」

桜は見事にスルーし、要点だけを聞いてくる。

俺は、一回ため息を吐き、

「わかった。出るよ」

俺はそう答えた。






それで今、俺は翠屋JFCのユニフォームを着てグラウンドに立っている。

まあ、とりあえず出しゃばらないようにしよう。

俺がそう思っていると、俺にパスが来る。

そして、俺がそのボールを受け取ると、相手選手がボールを奪おうと突っ込んでくる。

なんていうか・・・・・うん、遅い。

俺は相手選手をかわすと、前に出ているチームメイトに向けてパスを出した。

チームメイトは、そのパスを受け取るとシュートを放つ。

そのシュートはゴールネットに突き刺さった。

うん、小学生はシュートを決めた奴に目が行きやすいから、パスを出すだけにしとけば目立たないだろう。

俺はそう思って試合に臨んだ。





【Side なのは】



今日は、お父さんがオーナー兼コーチをしている翠屋JFCの試合の日だったのですが・・・・・・

思わぬトラブルで選手が怪我を負ってしまい、人数が足らなくなってしまいました。

すると、お父さんはユウ君に試合に出るようにお願いしました。

ユウ君は少し迷っているようでしたが、桜お姉ちゃんがちょっと話しただけで、ユウ君は出てくれることになりました。

なんか桜お姉ちゃん、ユウ君の性格を熟知し始めているようで、上手い事その気にさせたようです。

それから、ユウ君の入った翠屋JFCの快進撃が始まりました。

最初は、ユウ君がボールを受け取った時です。

相手チームの選手が、ユウ君からボールを奪おうと、物凄い勢いでユウ君に突っ込んできました。

しかし、ユウ君は何でもないようにあっさりとその相手をかわして、更に此処しか無いと言う様な絶妙なパスを出し、それを受け取った選手がシュートを決めました。

その後も、ユウ君の活躍は凄かったです。

シュートはしないものの、ボールを受け取った時のキープ力と、絶妙なパスで次々とチャンスを作っていきます。

いつの間にか、ユウ君を中心に試合が動いていると思えるほどになっていました。

そして気付けば、翠屋JFCは5対0という大勝利をその手にしていたのです。







【Side Out】





何でだ?

試合が終わって俺は不思議に思っていた。

アニメでは2対0だった筈なのに、5対0という快挙を成し遂げた翠屋JFC。

そして、周りのメンバーから送られる尊敬の眼差し。

何でそんな目で俺を見る!?

俺、なんかしたか?

ただ、適当にパスを受け取って、適当に来た相手をかわして、適当にノーマークだった味方にパスを出しただけ。

うん、適当だらけ。

尊敬される事など何一つしてないぞ。

はっ、何を俺は思いあがっていたんだ。

俺が尊敬されるわけ無いだろうに!

つー訳で、これは単なる俺の思い込みってことだな、うん。

この後は、アニメの通り、翠屋で食事となった。

だが、俺は早々に切り上げ、気になっていた今回のジュエルシードの行方を捜すことにした。

出来れば、リニスにも手伝って欲しかったが、リニスはウェイトレスが忙しく、頼めそうに無かった。

なのはと桜は、そろそろ疲労が蓄積している頃なので、元々協力してもらう心算は無い。

ユーノは現在アリサとすずかに揉みくちゃにされているので、これも誘えない。

俺は仕方なく、1人でジュエルシードを探すことにした。

1人では封印出来ないが、見つけてからなのは達を呼んでも大丈夫だろうと考えていた。





アニメでは、信号機の所でジュエルシードが発動していたので、翠屋から歩いていける範囲の交差点を中心に、ジュエルシードを捜索する。

だが、一向に手がかりなし。

やがて日が傾いてきた為、そろそろ帰るかと思っていた。

だがその時、

「ッ!?」

結界が張られる。

だが、感じる魔力は、リニスの物でもユーノの物でもない。

「結界!?でも、一体誰が!?」

俺がそう漏らすと、

『マスター、2時の方向、200m先で魔力反応を確認。戦闘している模様です』

アイシクルがそう報告する。

「戦闘!?・・・・・わかった、行くぞ!」

俺は駆け出した。




反応があった地点に着いたとき、俺は呆然とした。

街中で暴れまわる赤い鬣をもった巨大な猪。

恐らくジュエルシードの暴走体だろう。

なんか、デジモンのボアモンに似てると思ったのは俺だけの秘密だが、まあ、こっちは如何でもいい。

問題は、その猪と戦っている2人。

1人は、オレンジ色の長い髪に、犬耳と尻尾がついた女性。

もう1人は、金髪のツインテールと黒いマントをはためかせ、鎌のような金色の魔力刃を発生させたデバイスを構えている少女。

どっから如何見てもフェイトとアルフです。

「何でフェイトとアルフがいるんだよ?」

俺は思わず呟く。

『あの2人がリニスの言っていた2人ですか?』

ブレイズが質問してくる。

「ああ、金髪の女の子の方がフェイトで、もう片方がフェイトの使い魔のアルフだ」

俺はそう説明する。

その間にも、フェイトたちは巨大な猪に立ち向かう。

猪は、その巨体を生かした突撃で体当たりを仕掛けるが、フェイトは一瞬で猪の後ろに回りこみ、一撃を加える。

更に、猪が止まった瞬間にアルフが横から殴りつけ、猪を横転させる。

しかし、猪は大したダメージを受けていないのか、ケロッとして起き上がる。

「なんてタフな奴だい!さっきから全然堪えてない!」

アルフが叫んだ。

「はぁ・・・・・はぁ・・・・・思ったよりも強い」

フェイトも肩で息をしていた。

その様子を見ていると、

『確かにリニスの言うとおりあの子は強いですね。少なくとも、今のなのはや桜では相手になりません』

ブレイズが感想を述べる。

『ただし、今回の相手は相性が悪いようです。あの子はどうやらスピード主体。一撃の攻撃力が低い。アレでは猪の防御力の前では歯が立ちません』

アイシクルがそう判断する。

すると、

『マスター、助けましょう』

アイシクルがそう言ってきた。

「は?」

俺は思わずそう返す。

『強大な敵に襲われ、ピンチになるヒロイン』

『そのヒロインのピンチに颯爽と現れるヒーロー』

『そして、ヒロインを救い、名も告げずに去ってゆく』

『これほどカッコいい役はありません』

『『そうすれば、彼女のハートはあなたのものです』』

「このアホウ共」

俺は自分のデバイスたちの考えに呆れる。

『いえ、ですけど、あの子は結構マスター好みじゃないですか?』

『なのはの次はあの子ですね』

「まあ、確かにフェイトは可愛いと思うけどさ・・・・・・って言うか、アイシクル。なのはの次って何だなのはの次って!?」

『それは当然オトす事に決まってます』

アイシクルは、さも当然のように答える。

「聞いた俺がバカだった・・・・・・」

俺は頭を抱えた。

その時、

「このままじゃ埒が明かない。アルフ!少しだけ時間を稼いで!サンダーレイジで決める!」

「あいよっ!」

フェイトの言葉に、アルフは返事をする。

「うぉりゃぁあああああっ!!」

アルフは、猪に殴りかかり、怯ませる。

その隙に、フェイトは上空に飛び上がり、魔法陣を発生させた。

「サンダー・・・・・・・・」

フェイトはバルディッシュを振り上げる。

だがその時、猪がフェイトの方を向き、鼻先から高熱の息を放った。

「レイッ・・・・・うぁあああああああっ!?」

サンダーレイジの発動中だった為、思わぬ反撃をモロに受けるフェイト。

「フェイト!!」

アルフが悲痛な叫び声を上げる。

落ちて行くフェイト。

それを見た俺は、

「だぁああっ!畜生!マジでボアモンみたいな攻撃しやがって!仕方ない!アイシクル!!」

俺は右手でアイシクルを掴んだ。

『Yes, Master. Stand by, Ready. Set up.』

俺は青い光に包まれた。







【Side フェイト】



油断した。

今までの攻撃が全部突進だけだったから、遠距離攻撃は無いと決め付けていた。

まさか、あんな攻撃があったなんて。

身体はダメージで上手く動かせず、飛行魔法も制御できない。

私は落ちていく。

「フェイト!!」

アルフが悲痛な声を上げる。

ゴメンアルフ、失敗しちゃった。

私は心の中でアルフに謝る。

アルフが私を助けようと私に向かって走ってくるが、アルフのスピードでも間に合いそうに無い。

私は死を覚悟した。

それから思い浮かぶのは、優しい母さんと、大好きな姉さん。

「・・・・・・・・・母さん・・・・・・姉さん・・・・・・・ゴメンね・・・・・・・」

私は、そう呟き、涙を流す。

私は、最後にせめてアルフの姿だけはこの目に焼き付けようと思い、朦朧とする意識の中、目を開ける。

そして、私は見た。

アルフの後方で輝く、青い魔力光を。

そして、次の瞬間、

――ガシッ

私は誰かに受け止められた。

一瞬、私はアルフが奇跡的に追いつけたのかと思った。

でも、目を開けてみると、目の前にはバリアジャケットと思われる青い鎧を着た人物。

全身を機械的な鎧で覆い、両肩には3連装のミサイルランチャーに見えるものと、背中には機械的なウイングがあり、そこから魔力が放出されている。

顔も鎧に包まれているので、顔は分からなかったけど、黒い瞳が印象に残った。

「大丈夫か?」

声をかけてくる。

声からして男の子。

歳は背丈からして、私と同じくらいかな?

「・・・・・・あ、貴方は・・・・・・・?」

私は何とかそう尋ねた。

「通りすがりの魔導師だ。なんか危なそうだったんで首を突っ込ませてもらった」

その人はそう言った。

その時、

「危ない!!」

アルフの声が響く。

其方を見れば、さっきの猪が、再び鼻先から高熱の息を放ってきた。

すると、彼は左腕で私を胸元に抱き寄せ、攻撃から庇う体勢になる。

そして、右手をその攻撃に突き出すと、青い魔力光のシールドで容易く防ぎきった。

一方、抱き寄せられた私は、顔が熱くなるのを感じていた。

何でだろう?

彼のバリアジャケットは固くて冷たい筈なのに、暖かいと感じてしまうのは何故だろう?

「飛べるか?」

彼が突然そう言ってきた。

「・・・・あっ。は、はい!」

私は少し慌ててしまった。

私は彼から離れる。

「フェイトぉー!大丈夫だったかい!?」

アルフが泣きそうな顔で飛んできて、私に抱きついた。

「心配かけてゴメンねアルフ。私は大丈夫」

私はそう言ってアルフを宥める。

それから、アルフは私を助けてくれた彼の方を向くと、

「誰だか知らないけど、フェイトを助けてくれて感謝するよ」

礼を述べる。

「礼には及ばない。偶々見かけただけだからな」

彼はそう言って、ジュエルシードの暴走体に向き直る。

「奴の動きは俺が止める。封印は任せた」

「う、うんっ!」

彼の言葉に、私は反射的に頷いた。

何故か分からないけど、彼の言葉は信じられた。

彼は地上に降りると、ジュエルシードの暴走体を見据える。

ジュエルシードの暴走体は、前足を何度か地面に擦り付けた後、一気に彼に向かって突撃した。

それに対し、彼は肩にあったミサイルランチャーから、一発のミサイルを放つ。

それは煙の尾を引き、ジュエルシードの暴走体に直撃する。

その瞬間、氷漬けになる暴走体。

私は驚いた。

「凍結の・・・・・魔力変換資質・・・・・」

そう呟くが、たったあれだけで完全に凍りつかせた彼の実力も底が知れない。

「今だ!」

彼の言葉で、私は気を取り直し、魔法陣を展開する。

「サンダー・・・・・・・・・レイジィイイイイイイイ!!」

私の放った稲妻が、氷漬けの暴走体に直撃する。

「ジュエルシード シリアルⅩ!封印!!」

そのまま、私はジュエルシードを封印した。

そして、その後に残ったのは、ジュエルシードと、取り込まれていた原住生物。

私はバルディッシュでジュエルシードを回収する。

その後、私は彼に向き直った。

「あ、あの・・・・・助けてくれて・・・・・ありがとう・・・・」

私はお礼を述べる。

「気にするなよ。困った時はお互い様だ」

彼はそう言う。

「わ、私はフェイト・テスタロッサです。こっちは使い魔のアルフ。いつかお礼をしたいので、名前を教えていただけないでしょうか?」

私は自分とアルフの名前を言って、そう尋ねた。

しかし、

「ああ、別に名乗るほどのもんじゃねえし。お礼も気にしなくていいから」

彼はそう言って背を向ける。

「まあ、もし縁があったらその時にな。それじゃ、またな!」

そのまま彼は飛び去ってしまった。

「あ・・・・・・」

私は思わず手を伸ばしたが、既に彼は遥か彼方。

幾ら私でも追いつけないスピードだ。

「行っちゃった・・・・・・名前・・・・・聞けなかったな・・・・・・・」

私はポツリと呟く。

「フェイト?」

アルフが不思議そうに私の顔を覗き込む。

「フェイト・・・・・もしかして、惚れちゃったのかい?」

アルフのその言葉を聞いたとき、顔が一気に熱くなった。

「ア、アルフ!?」

私は思わず叫んでしまった。

私の反応を見て、アルフは笑った。

「あはは!フェイトにも春が来たねぇ~」

「ア、アルフ!そんなんじゃ・・・・」

「無いって言いきれる?」

「う・・・・・・」

アルフの言葉を否定しようとしたが、再び言われたアルフの言葉で詰まってしまう。

「ほらね」

「ううっ・・・・・で、でも、名前も聞けなかったし・・・・・また会えるかも分からないし・・・・・・・」

私はそう呟く。

「心配しなくても大丈夫さ。アイツが最後になんて言ったか覚えてるかい?」

「え?」

アルフの言葉に私は首を傾げる。

「アイツは、最後に『またな』って言ったんだよ。だから、また会えるさ」

アルフはそう言った。

私は、もう一度彼が飛び去った方を向いて、

「また・・・・ね・・・・・・」

小さく呟いた。







【Side Out】






ふう・・・・・・フェイトに会ったのは予想外だが、とりあえずシリアルⅩのジュエルシードが見つかってよかった。

あれが確か大樹になるジュエルシードだったからな。

っていうか、何でフェイトはこの世界に来たんだ?

『マスター、やりますね』

突然アイシクルがそう言ってきた。

「何がだよ?」

俺はそう尋ねる。

『先程のフェイトを助けた時ですよ。成り行きでも、私達が言った通りになりましたからね』

「は?」

俺は何のことだと首を傾げる。

『強大な敵に襲われ、ピンチになるヒロイン』

『そのヒロインのピンチに颯爽と現れるヒーロー』

『そして、ヒロインを救い、名も告げずに去ってゆく』

『先程のシチュエーションは正にその通りです』

『『確実にマスターに惚れましたね』』

デバイス達の発言に俺はまた呆れた。

「このアホデバイス共。そう簡単に惚れるわけあるか!」

俺はそう言う。

『いえいえ、人を好きになる事に時間など関係ありません』

『まだまだ純粋であるこの時期の女の子ならイチコロです』

2つのデバイスは、懲りずにそう言う。

「・・・・・・今更だが、ホントにお前ら人間臭いデバイスだよな」

俺は、頭を押さえて呟いた。

『何を今更』

『私達は、マスターが生まれる前から存在してるんですよ』

『いわば、リニスと同じく私達もマスターの保護者なのです!』

『そして、親ならば、子供の恋愛を応援するのは当然の事です』

『『そして、最終的には、男の夢であるハーレムを!!』』

「このアホデバイス(×2)が!!」

馬鹿なことを言う2つのデバイスに、俺は思わず叫んだのだった。








あとがき

やりたい放題な第六話です。

とりあえず大樹イベントを消して、フェイトとの遭遇です。

ご都合主義の如くフラグ立てました。

突っ込みどころは置いといてください。

一応、アイシクル使いましたが、大して活躍してない。

本格的な活躍は、もう少し後です。

言わずもがなメタルガルルモンのイメージです。

サッカーの方も、とりあえず主人公出しときました。

突っ込みどころ満載なのはあしからず。

それから、勢いだけで書いている小説ですが、何故か一話当たりのPV数が10000越えしているので、今回からは感想に対してしっかりと返信するようにします。





>空我様
感想ありがとうございます。
自分の考えは、極々単純です。
では、次も頑張ります。






>ゾゴジュアッグ様
感想ありがとうございます。
前作と前々作が3人称だったので、1人称でやるのは今作が始めてです。
感想を元に、色々と試して行きたいので、ご意見お待ちしてます。
では、次も頑張ります。




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