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No.15302の一覧
[0] 【完結】リリカルなのは ~生きる意味~(現実→リリカル オリ主転生 最強 デジモンネタ)[友](2015/01/12 02:39)
[1] プロローグ[友](2010/01/04 15:51)
[2] 第一話[友](2010/01/04 15:52)
[3] 第二話[友](2010/01/04 15:55)
[4] 第三話[友](2010/01/05 00:19)
[5] 第四話[友](2010/01/17 13:53)
[6] 第五話[友](2010/01/17 14:31)
[7] 第六話[友](2010/01/24 12:46)
[8] 第七話[友](2010/01/31 15:55)
[9] 第八話[友](2010/02/07 10:27)
[10] 第九話[友](2010/02/14 15:40)
[11] 第十話[友](2010/02/21 11:01)
[12] 第十一話[友](2010/04/04 09:45)
[13] 第十二話[友](2010/04/04 09:46)
[14] 第十三話[友](2011/05/03 21:31)
[15] 第十四話[友](2010/03/28 07:45)
[16] 第十五話(前編)[友](2010/04/04 09:48)
[17] 第十五話(後編)[友](2010/04/04 09:49)
[18] 第十六話[友](2010/04/04 09:51)
[19] 第十七話[友](2010/04/18 07:24)
[20] 第十八話[友](2010/04/25 14:47)
[21] 第十九話[友](2010/05/02 21:59)
[22] 第二十話[友](2010/05/09 07:31)
[23] 第二十一話[友](2010/05/16 15:36)
[24] 第二十二話[友](2010/06/06 15:41)
[25] 第二十三話[友](2010/05/30 09:31)
[26] 第二十四話(前編)[友](2010/06/06 15:38)
[27] 第二十四話(後編)[友](2010/06/06 15:39)
[28] 第二十五話[友](2010/06/06 15:36)
[29] 第二十六話 (2013年11月14日 改訂)[友](2013/11/14 22:27)
[30] 第二十七話[友](2010/06/27 17:44)
[31] 第二十八話[友](2010/08/17 21:11)
[32] 第二十九話[友](2010/08/17 21:11)
[33] 第三十話[友](2010/09/19 16:35)
[34] 第三十一話(前編)[友](2010/09/19 16:30)
[35] 第三十一話(後編)[友](2010/09/19 16:34)
[36] 第三十二話[友](2010/11/07 14:58)
[37] 第三十三話[友](2010/12/05 15:37)
[38] 第三十四話[友](2010/12/05 15:36)
[39] 第三十五話[友](2011/01/16 17:21)
[40] 第三十六話[友](2011/02/06 15:02)
[41] 第三十七話[友](2011/02/06 15:00)
[42] 第三十八話[友](2011/03/13 18:58)
[43] 第三十九話[友](2011/03/13 18:56)
[44] 第四十話[友](2011/03/27 15:55)
[45] 第四十一話[友](2011/04/10 20:23)
[46] 第四十二話[友](2011/04/24 16:56)
[47] 第四十三話[友](2011/05/03 21:30)
[48] 第四十四話[友](2011/05/15 14:37)
[49] 第四十五話[友](2011/05/29 20:37)
[50] 第四十六話[友](2011/06/12 22:18)
[51] 第四十七話[友](2011/07/10 23:20)
[52] 第四十八話[友](2011/07/25 01:03)
[53] 第四十九話[友](2011/07/25 21:26)
[54] 第五十話[友](2011/09/03 21:46)
[55] 第五十一話[友](2011/10/01 16:20)
[56] 第五十二話[友](2011/10/01 16:27)
[57] 第五十三話[友](2011/10/01 16:19)
[58] 第五十四話[友](2011/10/30 20:17)
[59] 第五十五話[友](2011/11/27 20:35)
[60] 第五十六話[友](2013/04/21 19:03)
[61] 第五十七話[友](2013/04/21 19:00)
[62] 第五十八話[友](2013/04/21 18:54)
[63] 第五十九話[友](2013/08/22 00:00)
[64] 第六十話[友](2014/03/23 23:15)
[65] 第六十一話[友](2014/03/23 23:13)
[66] 第六十二話[友](2014/05/06 17:27)
[67] 第六十三話[友](2014/08/13 19:34)
[68] 第六十四話[友](2014/11/30 22:33)
[69] 第六十五話[友](2014/12/31 20:29)
[70] 最終話[友](2015/01/12 02:26)
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[15302] 第六十二話
Name: 友◆ed8417f2 ID:8beccc12 前を表示する / 次を表示する
Date: 2014/05/06 17:27


第六十二話 動き出す物語







【Side スバル】




時が経つのも早いもので、機動六課に配属になってからもう5ヶ月。

勿論、何度か出撃もあったけど、今の所任務の達成率は100%。

私も、随分と強くなった自覚がある。

そして今日、いつもの朝練の為に集合した時、

「さて、今日の朝練の前に、1つ連絡事項です」

なのはさんがそう切り出す。

「陸士108部隊のギンガ・ナカジマ陸曹が、今日から暫く六課へ出向となります」

「はい。 陸士108部隊、ギンガ・ナカジマ陸曹です。 よろしくお願いします」

なのはさんに紹介され、ギン姉が敬礼をしながら名乗る。

ギン姉は、前々から機動六課と協力関係だったから、さほど驚きは無いかな。

「「「「「よろしくお願いします!」」」」」

フォワードメンバー全員で敬礼しながら返事を返す。

私も今は管理局の一員として敬礼した。

「それじゃあ、紹介も済んだ所で、今日も朝練いってみよー!」

「「「「「「はい!」」」」」」

なのはさんの言葉に全員で返事を返した。





「ギンガ」

なのはさんがギン姉に声をかける。

「はい?」

ギン姉が尋ねると、

「ちょっと、スバルの出来を見てもらっていいかな?」

「あ……はい」

なのはさんの言葉にギン姉が頷く。

「一対一で軽く模擬戦。 スバルの成長、確かめてみて」

「はい!」

なのはさんの言葉に、ギン姉は力強く頷く。

私は、それを見て気を引き締めた。








「はぁああああああっ!!」

「クッ!」

「はぁっ! やぁ! てやぁ!」

「ふっ! はっ! くぅっ!」

ギン姉の攻撃を私は何とか防いでいく。

ギン姉とは、今まで何度か模擬戦をしたことはあるけど、勝てたことは一度も無い。

けど、私だって今まで伊達になのはさんの訓練をこなして来た訳じゃない!

「はぁあああああっ!!」

「くぅっ!」

ギン姉の渾身の一撃をプロテクションで何とか防ぐ。

受け止められるとは思ってなかったのか、ギン姉の顔に驚きの表情が伺える。

その隙は逃さない!

「リボルバァァァァァァ…………………」

私は右腕を振りかぶる。

そして、

「キャノンッ!!」

渾身の一撃を繰り出した。

「くっ!?」

ギン姉は咄嗟に防御魔法を展開。

でも、私は構わずに思いきりぶちかます。

ギン姉の障壁は咄嗟に張っただけでそれほどの強度はなく、私はそれを打ち破る。

その衝撃で吹き飛んだギン姉を、私は加速して追いかけ、追撃の蹴りを放つ。

「おりゃぁあああああっ!!」

だけど、ギン姉はジャンプしてその攻撃を避けると、ウイングロードで空中に逃れる。

私も直ぐにウイングロードで後を追う。

追いかけて少ししたところで、ギン姉が突然向きを変え、私に向かってくる。

私は怯まずに迎え撃った。

「「はぁあああああっ!!」」

拳と拳がぶつかり合う。

私は無理に押し切らず、互いに受け流すように交差する。

そのまま空中でヒットアンドウェイを繰り返し、何度も交差した。

でも、私は気付いた。

このままだと押し切られることに。

私は攻防を繰り返しながらも考えを巡らす。

ふとその時、最近ユウさんが思いつきで教えてくれたウイングロードの使い方を思い出した。

このまま続けてもジリ貧だし………試してみよう!

私はもう一度ギン姉と交差した直後、すぐさまブレーキをかけて後ろに振り返る。

今までと違ってスピードが殺されてしまうから次の激突では不利になる。

でも、今から私がやろうとしていることには関係ない!

ギン姉は今まで通りスピードを殺さずに大きく旋回している。

そして、再び私に狙いを付け、突っ込んできた。

「今だっ! ウイングロード!!」

私はその瞬間ウイングロードを発動。

だけど、足場にするだけの一本じゃない。

上下左右の4方向。

4本のウイングロードを組み合わせたトンネル状の道を作り出す。

それをギン姉に向かって伸ばした。

「なっ!?」

こっちに全速力で向かってきていたギン姉は急な方向転換が出来ずにそのトンネル状のウイングロードに包まれた。

「ロック!」

私の合図でギン姉の後方でトンネルが閉じて完全に逃げ道を塞ぐ。

これで、私とギン姉の間は一本道。

これなら外さない。

私は魔力を集中する。

「一撃! 必倒ぉぉぉぉぉぉっ!!」

私は全力の魔力弾を作り出し、右腕を振りかぶる。

「ガルゥゥゥゥル…………キャノンッ!!」

その魔力弾に右腕を全力で打ち込み、ギン姉に向かって飛ばす。

今のギン姉に逃げ道はない。

それに、いくらギン姉でも、私のガルルキャノンは防げないハズ。

勝った!

私はそう確信した。

すると、ギン姉はリボルバーナックルが付いた左腕を手刀状にして真上に振り上げる。

そこに、私のガルルキャノンに匹敵するほどの魔力が込められ、魔力刃が形成された。

私は初めて見るギン姉の魔法に目を見開く。

「一刀両断!! グレイッ………ソーーーーーードッ!!!」

ギン姉が左腕を振り下ろす。

次の瞬間、凄まじい衝撃と共に、ガルルキャノンが真っ二つに切り裂かれた。

「そんなっ!?」

その事実に驚愕する私。

でも、それが致命的な隙になった。

ギン姉が一瞬で私の懐に飛び込み、私の首筋に魔力刃を突きつけていた。

「あ…………」

私は声を漏らすことしか出来なかった。

「はーい! そこまで!!」

なのはさんが模擬戦終了の合図を出す。

ギン姉が魔力刃を消し、私に向き直る。

「いいね。 色々、上手くなった」

ギン姉は私を褒めてくれる。

でも、

「まだまだ………全然」

勝てると思ったのに負けたのは、とても悔しかった。





【Side Out】






【Side なのは】





今日の朝練も終わり、皆バテバテです。

「つーかーれーたー!」

スバルがそう言いながら、地面に大の字で寝転がっている。

「本当ね…………ダイエットにも丁度いいわ」

そう言うのはアリサちゃん。

「ほ、ホントだね…………」

一番キツそうな顔してるのはアリシアちゃん。

「いい運動だったね」

逆に一番余裕なすずかちゃん。

「はあ………はあ………」

地面に座り込みながら静かに息を整えるティアナ。

そんなスバルとティアナの姿を見て、

「そろそろかな………?」

2人の訓練も終盤に差し掛かっていることを確認した。





【Side Out】





俺達は、何時もの様に朝食の準備をしていると、

「それにしてもスバル、強くなったね」

「まだまだだよ………結局勝てなかったし」

訓練を終えたフォワード陣が食堂に入ってくる。

その中には、ギンガの姿も見えた。

そういえば、今日からギンガも機動六課に出向になったんだったな。

「よう皆、お疲れさん」

俺はそう声をかける。

「あっ、ユウさん。 おはようございます!」

スバルは元気よく挨拶する。

「ああ、おはよう」

俺はギンガに目を向け、

「ギンガも久しぶりだな」

そう笑みを向ける。

「あっ、ユ、ユウさん! お、お久しぶりです!」

ギンガは驚いたのか、しどろもどろになりながら返事を返す。

「あっ、ユウさん! ユウさんの考えてくれたウイングロードの方法、使ってみました!」

スバルがそう言ってくる。

「ほう。 で、どうなった?」

俺が聞くと、

「えと、ウイングロード自体は上手くいったんですけど、ガルルキャノンをギン姉に斬られて負けちゃいました」

少しガッカリしながらスバルは言う。

「ふむ、ガルルキャノンを斬られたのならしょうがないな。 ギンガの方が一枚上手だったってことだ」

「はい………」

「まあ、これからも頑張れよ」

「はい!!」

スバルは元気よく返事をする。

「あっ! そうだユウさん!」

スバルが思い出したように続ける。

「なんだ?」

俺はコーヒーカップを準備しながら返事をすると、

「ギン姉の事も、ユウさんのお嫁さん候補に入れてあげてください!」

――ガッシャーン

俺は思わずコーヒーカップを落として割ってしまう。

「ス、スススススス、スバルッ!? な、何言ってるの!?」

ギンガが顔を真っ赤にしてスバルに詰め寄る。

「あれ? ギン姉もユウさんの事好きだと思ってたんだけど…………違った?」

スバルは、不思議そうな顔で首を傾げながらギンガに問う。

「へあっ!? そ、それはユウさんの事は好きだけど、何でいきなりお嫁さんこうほぉぉぉぉぉぉっ!?」

ギンガ………テンパってるのはわかるが、大声は止めような………

俺も恥ずい。

「ユユユ、ユウさん!? い、今のはそのぉ~~~…………」

「恥ずかしがること無いよギン姉。 私とティアもお嫁さん候補に入れてもらってるし」

堂々とそう言うスバル。

「えええええっ!!??」

盛大に驚くギンガ。

俺が額に手を当て、反応に困っていると、

――スコーーーン

と俺の後頭部に何かが直撃。

痛みを堪えつつそちらを向くと、

「「「…………………………」」」

ジト目で俺を睨む桜、リニス、ファリンの姿があった。

俺はガックシとうな垂れるのだった。






















1週間後、公開意見陳述会当日。

朝から、続々と陳述会の参加者が地上本部に集まってきていた。

その中には、はやて、シグナムの姿や、聖王教会の騎士、カリムやシャッハの姿もある。

リインフォース、ギンガ、フォワード陣は、外部警備に当たり、なのは、フェイトが内部警備。

そして、陳述会が始まり、数時間が経過した。

その頃、とある場所では…………








【Side スカリエッティ】






「ナンバーズ、No.3トーレからNo.12ディードまで、全員配置完了」

『キャロお嬢様も準備完了とのことです』

『攻撃準備も全て万全。 あとはゴーサインを待つだけですぅ』

「ええ」

ウーノと他のナンバーズが確認を取り終える。

「……クックック…………アッハッハッハ………クハハハハ…………この手で世界の歴史を変える瞬間が………研究者として………技術者として………心が沸き立つじゃないかぁ……そうだろ? ウーノ。 我々のスポンサー氏にとくと見せてやろう………我らの思いと、研究と開発の成果をな………」

私がそこまで言うと、

「何馬鹿なこと言ってるんですか? ドクター」

冷静な声でウーノに突っ込まれた。

「ノリが悪いなぁウーノ。 一応今の私の設定を忠実に再現しただけじゃないか?」

「馬鹿な事言ってないで、早く指示を出してください。 そろそろ時間です」

う~む、ウーノは真面目すぎるな。

まあ、それがウーノのいい所でもあるんだが。

私は立ち上がり、モニターの前に立つ。

「これより、計画を実行段階に移す。 全員頑張ってくれたまえ」

『『『『『『『『『『『『了解』』』』』』』』』』』』

「ああ、それから…………全員、無事に戻ってくるように」

『『『『『『『『『『『『はい!』』』』』』』』』』

娘たちに声を掛け、いよいよ計画が始まる。

さあ、自由への第一歩だ。










【Side Out】









時間として、日が沈む頃、地上本部では異変が起き始めた。

システムへのクラッキングが起き、司令部で混乱が起きる。

防壁は発動させるものの、その混乱に乗じて、ナンバーズのセインが麻痺性のガスを散布。

司令部の人員を麻痺させる。

一方、動力部に侵入したチンクが、ISランブルデトネイターで動力部を爆破。

防壁の出力を低下させる。

それに合わせて、キャロが遠隔召喚で地上本部に直接ガジェットを召喚。

更に混乱が生じる。

更にはディエチが、近隣のビル屋上より砲撃。

こちらも麻痺性のガス弾を撃ち込み、多くの局員を無力化する。

すると、ガジェットが地上本部ビルを囲い、AMFを発生させる。

これによって、地上本部のAMF濃度が上がり、デバイスの無い内部警備の魔導師達を無力化し、更には隔壁を下ろす事で、内部に閉じ込めた。







【Side スバル】





公開意見陳述会の警備に当たっていた私たちだけど、突然の襲撃に驚く。

殆どの局員が無力化され、まともに動けるのが私達を含めた僅かな部隊だけ。

とにかく、私達は隊長達にデバイスを届けるため、本部の中に突入する。

途中で戦闘機人と思わしき人達と出くわしたけど、何とか退けて隊長達の元へたどり着く。

でも、丁度隊長達にデバイスを届けた時だった。

別行動していたギン姉からの通信途絶。

最悪の予感が頭を過ぎる。

隊長達との話し合いの結果、私とティア、なのはさんでギン姉の救援に向かうことになった。

私は、すぐさま駆け出す。

通路を駆け抜け、通信が途絶した場所まで最短距離を進む。

なのはさん達をかなり引き離し、先行してその場所までたどり着いた時、私の目に飛び込んできたのは……………

「ん?」

隊長達にデバイスを届けに行く途中で出会った戦闘機人とそれとは別の戦闘機人。

そして、通路の奥に消えようとする、何者かに担がれ、連れ去られようとするギン姉の姿。

「う……………うわぁあああああああああああああああっ!!!」

私は、忌むべき力を解放した。





【Side Out】






【Side ノーヴェ】






とりあえず、今の所計画通りに事が進んでいる。

で、現在は本部地下で、ゼスト隊との情報交換だ。

とは言っても、実際にやり取りしてるのはチンク姉とゼストのおっさんだけ。

アタシとウェンディは待ち惚けだ。

と、その時、

「ねえねえノーヴェちゃん」

話しかけてきたのは、ゼスト隊の一人、クイント・ナカジマ。

アタシの元になった遺伝子の持ち主だ。

「なんだよ?」

アタシはそう聞き返す。

「早くお母さんって呼んでくれないかな?」

またか。

この人はアタシに会うたびに母と呼ぶことを強要してくる。

別に呼び方なんて何でもイイじゃねえか。

アタシがそう思っていると、

「別にイイじゃないっスかノーヴェ。 呼んであげても」

ウェンディが賛同しやがった。

裏切り者。

「ね? ほら」

この人は期待に満ちた目でアタシを見てくる。

う~~~~。

「……………お………お………おか…………」

「お?」

期待の目が最大限に高まった。

「ッ~~~~~~~~~! ………………御袋! これでいいだろ!」

アタシはそう叫んでそっぽを向く。

「~~~~~~~~~ッ!!」

それでも御袋は感極まったのか、

「ノーヴェ!」

アタシを抱きしめた。

「ん~~~~! 3人目の娘が出来て、私も嬉しいわ!」

御袋はそう言いながらアタシを抱きしめ続ける。

ま、まあ、悪い気はしないな。

「にしし………」

ウェンディがムカつく笑みを浮かべているが、今は御袋に免じて勘弁してやる。

すると、チンク姉達の話が終わったのか、こちらに向き直る。

「何をしているナカジマ?」

ゼストのおっさんにひと睨みされて、御袋は慌ててアタシから離れた。

「あ、いえ……親子の営みをと………」

「やれやれ………」

ゼストのおっさんは呆れているらしい。

ま、そりゃそうだな。

その時、

――ドゴォォォォン

突然壁が爆発して、そこに現れたのは、

「えっ? お母さん?」

アタシの上の姉貴にあたるギンガ・ナカジマだった。

「えっ? な、なんでお母さん達がその戦闘機人達と………?」

突然の状況に混乱しているらしい。

「ギンガ!!」

御袋が一目散に姉貴に向かう。

そして、

「ちょっと眠ってなさい!!」

脳天に全力の拳を振り下ろした。

「はうあっ!?」

姉貴は頭にでっかいタンコブをこさえて気絶する。

ってオイィ!?

そんな事しなくてもいいだろうが?

「お、御袋!? 何してんだよ!?」

アタシは思わず問いかける。

「何って……………目撃者排除?」

疑問形で言うな!!

「そんな事しなくても、説明してこっちに引き込めばよかったんじゃねーのかよ!! 何でイキナリ手が出てんだあんたは!?」

アタシは思わず叫ぶ。

「そこはほら、私って口よりも先に手が出るタイプだから」

笑って言ってんじゃねー!!

「こ、こんな奴の遺伝子がアタシに使われてると思うと……泣きたくなってくる」

「やーねー、照れちゃうわ」

「褒めてねーーーー!!」

ぜいぜいと肩で息をしながら、アタシは頭を抱える。

本当にこんな人が御袋で良かったんだろうか?

「じゃあ、隊長。 これ以上ややこしくならないうちに撤退しましょう」

「お前が仕切るな! まあいい。 これより撤退する」

ゼストのおっさんがそう言うと隊員達は奥の通路へと消えていく。

御袋は姉貴を肩に担いで。

なんか、どっと疲れた。

やっと休めると思ったとき、

――ビィィィィィィィィィィィ

モーター音が聞こえ、反対の通路に振り向く。

「ん?」

そこには、下の姉貴であるスバル・ナカジマの姿。

「う……………うわぁあああああああああああああああっ!!!」

姉貴から凄まじいエネルギーの噴出と瞳の色が金色に変わる所を目撃した。

だぁ~~~~!!

これ以上話をややこしくするんじゃねー!!

次の瞬間、姉貴が猛スピードで突っ込んでくる。

「ギン姉を………返せぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」

涙を流しながら突っ込んでくる姉貴。

って、姉貴の奴、上の姉貴をアタシらが拉致ったと勘違いしてやがる!?

拳を繰り出してくる姉貴。

やべえっ、確か姉貴の能力は振動破砕。

アタシら戦闘機人には弱点とも言える能力だ。

アタシは無理に受けずに回避に徹する。

「ノーヴェ、ウェンディ、お前たちは引け!」

「チンク姉!?」

「安心しろ! 姉の能力なら相手に触れずに戦える!」

確かにチンク姉なら接近重視のアタシと比べれは安全性は高い。

「くっ………」

「行け!」

チンク姉の言葉に、アタシは歯噛みしながらも従う。

くそぉ!

アタシにできるのは、チンク姉が無事であることを祈るだけだった。





【Side Out】





【Side チンク】




私は、スバルと向き合う。

さてどうするか。

まともに傷つけるわけにはいかない上に、向こうの攻撃もまともに喰らえばほぼアウト。

ユウが言っていたな。

こんな状況を無理ゲーだと。

だが、時間だけは稼がせてもらう。

私はナイフをスバルの前面に放ち爆発させる。

これで多少は怯むかと思っていたのだが、

「うぉおおおおおおっ!!」

スバルは構わずに爆発の中を突っ切ってきた。

怒りで我を忘れている……か。

勘違いとはいえ、姉を攫われたと思い込んでいるのだから、その怒りも当然か。

これでは、いくら言葉で語ろうとも、スバルは聞いてはくれないだろう。

ならば、多少の怪我は我慢してもらおう!

「IS発動! ランブルデトネイター!!」

私はナイフを操り、スバルの周辺に突き刺す。

そして、それと同時に爆破。

先程よりもスバルに近いため、多少のダメージはあるだろう。

しかし、

「ギン姉を………返せぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」

それでも全くひるまずにスバルは突っ込んでくる。

スバルは完全に防御を捨てている。

このままでは私もスバルも唯では済まない。

私がそう思ったとき、

(見てらんねーな)

そんな声が私の脳裏に響いた。

そして、

――トン

軽い音がしたかと思うと、スバルの体がぐらりと崩れ、その場に倒れ伏す。

そこには、

「ユウ!」

ユウがいた。

「あのままぶつかっていたら、どっちもタダじゃすまなかっただろうからな、悪いけど、手を出させてもらった」

「い、いや、助かった。 礼を言う」

恐らくユウがスバルを気絶させたのだろう。

「怪我は無いか?」

「あ、ああ。 大丈夫だ」

「そうか、よかった」

そう微笑んだユウの顔を見て、思わず顔が熱くなるのを感じた。

「とりあえず、もうすぐなのは達がここに来る。 チンクは早く逃げろ」

「わかった。 済まない」

私は振り返り、妹達の後を追う。

「また後でな」

「ああ」

そう言い残し、この場を立ち去った。
























あとがき


第六十二話の完成。

遅れてすみません。

第三次スパロボZをやってたら遅くなりました。

自分のスパロボのやり方は、序盤の内に補給装置を使ってレベル99まで上げて、俺TSUEEプレイです。

主人公TSUEE、WガンダムTSUEE、ガンダムOOTSUEE、ゲッターTSUEE、アクエリオンTSUEE、マクロス(アルト、バサラのみ)TSUEE、ダンクーガTSUEE、グレンラガンTSUEE、他YOEEEEEです。

撃墜数が、主人公(贔屓)、ヒイロ(ローリングバスターライフル)、デュオ(ビームシザーズ全体攻撃)の3人がずば抜けてます。

さて、今回は相当駆け足で話を進めました。

手抜きと思われるかもしれませんね。

とりあえず、スバルのガルルキャノンをギンガがグレイソードでぶった切る事をやりたかっただけの話。

後は原作通りのようでどこか違う話でした。

では次も頑張ります。






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