「な、なんやて…」天ヶ崎千草は驚愕していた。目の前のことが信じられない。先日戦ったの変質者は、総本山の方に行くという情報を掴み、小太郎だけでは心もとなかったため月詠を随伴させた。ついでにやけに戦いなれていたアスナとかいう嬢ちゃんもあちらにいったのは嬉しい誤算だった。先日の戦闘のことを考えると、これで護衛は神鳴流の小娘一人。ここまでは何も問題は無かった。そして、式神を使い映画村にお嬢様を誘い込んだ。さらにファンシー式神により一般人にの目を引き、さらにフェイトとかいう西洋魔術師を神鳴流の小娘にぶつけお嬢様から引き離した。今、お嬢様は天守閣に追い詰められている。傍にいるのは付き添いの先生がひとりのみ。なぜか趣味の悪いピンクのマントを羽織っているが、まあ趣味だろう、と無視することにする。ちょっとだけお父ちゃんに似ているのに動揺したけどな…あのダンディさは反則やで。まあ、この事態にもやけに落ち着いているように見えるのが気になるが、おおむね脳がパニックになって処理が追いついていないのだろう。少しだけ心が痛んだが、無視する。別に一般人の一人や二人程度ならば、見られたとしても問題は無い。そう思い心に仮面をつけ、彼らの前に姿を現す。フェイトが召喚した悪魔2匹が彼らに弓の照準をあわせているのが相手にもわかるように。「ふふふ、動いたらあきまへんえ。そうなったら思わずこいつらの指が矢からはずれてしまうかもしれへん」ここで、動いたら撃つ、などと命令を出す愚は冒さない。人間がずっとじっとしているのは不可能なのだから。それにわざわざ人質にもなりうるのに傷をつけるはずもない。ゆえに照準は傍にいる先生のほうへ。まあ、お嬢様にはどちらのほうを狙っているかなどわかるまい。これはいわば脅し。目に見える恐怖は、人を容易に縛り、その心までをも縛る。さぁて、お嬢様? うちの復讐のためにその身を捧げてくださいまし。「さあ、お嬢様、こちらへ。そうすれば他の人はなんも関係あらしまへん」そう、このときまでは”これで想いが叶う! うちの勝ちや!” そう思っていた…「ふむ…もういいだろう、美空君」「はい、おじさま」「な、なんやて…」お嬢様の姿が蜃気楼のようにぼやけ、まったく別の小娘の姿をとる。馬鹿な!? こちらの護衛は神鳴流の小娘一人のはずでは!「どうした? 鳩が豆鉄砲を食らったような顔をして?」「ほ、ほんまのお嬢様はどこやッ!!」「それを私が言うとでも思うのかな?」「ハッ! 忘れとるんや無かろうな? あんたらは弓で狙われとんやで」そうだ! まだ状況はこちらが有利!こいつらからお嬢様の情報を聞き出せばッ!!「怪我したくなかったら、おとなしゅうお嬢様の居場所を教えるんや!」「…」返ってきたのは無言。っち、しゃあない。恨むんやったら自分の頑固さを恨むんやな!「脅しじゃないで、腕の一本でもやられたら考えも変わるやろ…放ち!」それをキーワードにして悪魔より矢がマントの男へ飛ぶッ!次の瞬間、男が矢に貫かれうずくまるのを…っへ!?「なんやてッ!?」矢がはじかれた!?馬鹿なっ!相手は直立不動のままだというのにッ!!魔法を使ったような形跡すらないのに、いったいどうやってッ!?「っ馬鹿な! もう一度やッ!!」続けて悪魔共に矢を放たせる!そして、その結果は「あ…あほな…」彼の前で再び矢がはじかれる!見間違いやない。あれは…「銭…?」彼の周りを銭…銅銭やろか?…が浮かんでいる。「なんや…そのけったいな魔法は」「魔法ではない。仙術だ」「ハン! どっちでも関係あらしまへん。 どうやら多少はできるみたいやけど、ハンパな実力は身を滅ぼすでッ!! ”本気で”撃ちぃやッ!!」その言葉に呼応して、矢が今までとはまったく異なる速度で撃ちだされる!!おそらく音速は超えているのでは? そう思うほど矢が弓から離れた瞬間にはもう相手の目前に達している。一応、体の正中線は外しているが、下手をすると衝撃だけで腕の一本くらい吹き飛ぶかも知れない。堪忍な。一瞬だけそう思った。しかし、目の前の男は想像を超えていた。「遅いな」そう呟いている男の人差し指と中指に間に矢が掴まれている。「私に当てようと思うならば、光速くらいは越えてもらわねば」「んな、アホな…?」なにを言っているのだ、この男は?「千草、ここは退くよ」「ヒィッッ!??」背後から急に声をかけられたせいで普段出さない声を出してしまった。「お、おどろかすなや新入り!」だがしかし、たしかにこれ以上の戦闘は無理や。いったん退いて体勢をたてなおす必要がある。そう思った私は「しゃあない、ここはいったん退かせてもらうで」天守閣の方にも人目が注目してしまっている。「せやけど、この騒ぎどう治めるんか見物やで」悪役の台詞としては三流みたいだが捨て台詞をを残して去ろうと…「茶々丸君」「…」マントの男が名前を呼ぶと影から人影が…あれは人なんやろか?…が浮かんできた。そのまま、唖然としていると「では、さらばだ」そのでてきた人(?)のマントの中に少女と入っていった。その後、再び彼(?)が自分の影に沈んでいき…そして誰もいなくなった……………………あっちも逃げたぁッ!?「っち、さっさと行くで!!」今の現象を頭から追い出すように、私たちもここから去るのだった。…あれは人やないんや、人やない…心の中で囁いてくる『リョウメンスクナ復活させても無駄じゃね?』という言葉を無視して…水による転移をした。P.S. よく分かりませんが、本屋ちゃんと楓さんが仮契約を結んだそうです。 (楓さんは無理やり結ばされた、と言っています) 学園長が「彼女のアーティファクトはそれなりに役立ちますからね。了承します」と本屋ちゃんに策を授けたそうです。 まったく油断も隙も…ってこれはあれですね『孔明様が見てる』。 どうやって情報を掴んでいるのかまったく不明です。 あと、事前にアーティファクトが分かっているとか、相変わらず予知とかの次元超えてますね。 そして、魔法の隠匿はどうなっているのでしょうか。 まあ、孔明の策なら問題無いな、うん、考えても仕方ない。あとがき (という名の…) というわけで、千草さん視点でして見ました。 いかがだったでしょうか? 個人的には『負けプレイ、おもしれ~!』的なノリで、書いていて楽しかったです。 久々にTRPGのGMやりたくなった。周りには人いないけどな(泣) たまには外伝で敵役一人称とか面白いかも知れん。 具体的にはフェイトとか伯爵とか伯爵とか伯爵とか。 あと前回セルバンテスが映画村の護衛でコ・エンシャクを忘れていた件ですが、筆者すら忘れていました。 とりあえず出番は作りましたが…うん、劇中でも影から出現できたし何も問題は無い! フェイトは水溜りで移動できるし、エヴァも影で移動できるできるし問題ないな。 …本当に指摘すべきは他人が体内に入るとか言う点…孔明直属だから仕方ない…っは! あ、ちなみにあまり描写してませんでしたが木乃香に成り代わっていたのは「春日美空」ことサr…サニーちゃんです。 正真正銘魔法です。 そういや始動キーは「マハリク・マハリタ・ヤンバラヤンヤンヤン」ですね? 多分本編では出ないので、ここで発表しておこう! (…なにか外伝『魔法少女美空ちゃん』で書けばいいとか、電波があったけど…関係ないZE!) そして、脅威の夢オチ回となった12話ですが当初は平行世界の話として外伝??話とかで出すつもりだったのですが もう混ぜちゃえばいいんじゃね、と開き直り夢オチとなりました。 さらに一応コンセプトとして十傑集無双を掲げましたので、九天大王が本編にでるかは現状難しいです。 十傑集VS九天大王を期待している人は申し訳ない。 もっと、戦闘描写が上手ければよかったのに… ついでに、たびたびセルバンテスの一人称が変わる件ですが ・10歳子供先生バージョン→僕 ・眩惑のセルバンテスバージョン→私 ・中の人バージョン(本音バージョン)→俺 となっています。 なので、ころころ一人称が変わっているのは筆者の仕様ですので気にしたら『これは孔明の罠だ!』と言って納得してください。 また、指摘のあった『ヒッツカラルド』(”ィ”が抜けている件)ですが、とりあえず完結して板移動するときにでも直そうと思います。 …しかし、このSS…赤松板には行けないよなぁ。 その他板か? …いや、おとなしくチラ裏で満足しておくべきな気がしてきた。 まあ、その辺はおいといて、完結したときに誤字脱字等を直すと言うことでご了承ください。 しかし、いつもラストに書いている言葉がベターマンの次回予告後CM明けの表示セリフのパクリだと気づいている人はいるのだろうか… セリフがたまたま深夜の更新に合ってただけなんだからね! Wiki見たら「超人同盟」とかいうのをあったの思い出して『おおッ、超人繋がりで関係あるじゃん!』とささやかに思ってないんだからね! 誰も突っ込んでないから、自分で突っ込んだわけじゃないんだからね! サヨナラだったかサヨウナラだったか不安に思ってるわけじゃないんだからね! ていうか、ベターマン自体マイナーなのは否定しませんが。 いや、なんか最終回だけ言葉が違ったとかだったような気がしたんだが、完結時どうしたものか、と。 だれか覚えてませんかね?(←本題) 関係ないけどWikiを見たとき、ガオガイガーと関連があったことに吃驚した… では『ツギノヨルマデサヨナラ…』 そして、ここまで読んだ読者は次に『あとがきなげ~よw』と言う、と孔明が言ってました。