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No.9553の一覧
[0] 【習作】半端な俺の半端な介入録(リリカルなのはsts オリ主)最新五十八話更新[りゅうと](2017/05/22 20:30)
[1] プロローグ-別れと出会いと-[りゅうと](2018/07/08 02:01)
[2] 第一話-旅と道連れ世に情け-[りゅうと](2018/07/08 02:23)
[3] 第二話-驚き桃の気キャロさんの気-[りゅうと](2018/07/08 02:41)
[4] 第三話-愛しさと切なさとなんかいろいろ-[りゅうと](2018/07/08 03:00)
[5] 第四話-朝練と三等空尉と部隊長と-[りゅうと](2018/07/08 03:11)
[6] 第五話-六課の中の誠吾-[りゅうと](2015/07/26 21:34)
[7] 第六話-朝と依頼と高い所と-[りゅうと](2015/07/26 21:42)
[8] 第七話-初任務とあれ以来のそれ-[りゅうと](2015/07/26 21:45)
[9] 第八話-始まりと決意と焦りと-[りゅうと](2015/07/26 21:53)
[10] 第九話-一つの出会いと焦りの果て-[りゅうと](2015/07/26 21:59)
[11] 第十話-中二×理念=フラグ-[りゅうと](2015/07/26 22:09)
[12] 第十一話-経過と結果と副作用-[りゅうと](2015/07/26 22:17)
[13] 第十二話-休暇×地球×海鳴-[りゅうと](2015/07/26 15:24)
[14] 第十三話-ホテル×ドレス×着火-[りゅうと](2015/07/26 16:01)
[15] 第十四話-接触×考察×燃焼-[りゅうと](2015/07/26 17:24)
[16] 第十五話-人によって出来ごとの価値が変化していく不思議-[りゅうと](2015/07/26 19:46)
[17] 第十六話-言葉にすれば伝わることと言葉にすると伝わらないものを使い分けることに対するさじ加減について-[りゅうと](2015/07/26 22:33)
[18] 第十七話-とある日常-[過去編][りゅうと](2015/07/26 23:56)
[19] 第十八話-出会う日常-[過去編][りゅうと](2015/07/27 00:15)
[20] 第十九話-起きる日常-[過去編][りゅうと](2015/07/27 00:20)
[21] 第二十話-駄弁る日常-[過去編][りゅうと](2015/07/27 00:26)
[22] 第二十一話-出向く日常-[過去編][りゅうと](2015/07/27 00:31)
[23] 第二十二話-語らう日常-[過去編][りゅうと](2015/07/27 00:42)
[24] 第二十三話-廻る日常-[過去編][りゅうと](2015/07/27 23:39)
[25] 第二十四話-真実隠蔽-[りゅうと](2015/09/12 00:00)
[26] 第二十五話-似通う境遇-[りゅうと](2015/09/13 01:50)
[27] 第二十六話-桃色発起-[りゅうと](2015/09/13 02:01)
[28] 第二十七話-父子の顛末-[りゅうと](2015/09/13 02:24)
[29] 第二十八話-旧知再会-[りゅうと](2016/01/01 02:57)
[30] 第二十九話-敗者の日-[りゅうと](2016/01/02 04:41)
[31] 第三十話-交差する未明-[りゅうと](2016/05/16 01:01)
[32] 第三十一話-嘘も方便-[りゅうと](2016/05/16 01:44)
[33] 第三十二話-平穏?な幕間-[りゅうと](2016/05/21 23:38)
[34] 第三十三話-明かせぬ過去-[りゅうと](2016/05/22 00:39)
[35] 第三十四話-その情報、危険につき-[りゅうと](2016/05/22 00:59)
[36] 第三十五話-接触其々-[りゅうと](2016/06/05 01:03)
[37] 第三十六話-擦れ違う言葉-[りゅうと](2016/08/06 19:45)
[38] 第三十七話-忘却事件-[りゅうと](2017/02/27 23:00)
[39] 第三十八話-想い混線-[りゅうと](2017/02/27 23:00)
[40] 第三十九話-風邪っぴきなのはさん-[りゅうと](2017/03/01 01:10)
[41] 第四十話-ユーノくんとの裏事情-[りゅうと](2010/11/28 18:09)
[42] 第四十一話-彼と彼女の事情-[りゅうと](2011/02/28 23:49)
[43] 第四十二話-桃色奮起-[りゅうと](2011/04/20 03:18)
[44] 第四十三話-連鎖するいろいろ-[りゅうと](2011/05/15 01:57)
[45] 第四十四話-微進する諸々-[りゅうと](2011/06/12 02:06)
[46] 第四十五話-高町トラウマパニック-[りゅうと](2011/07/08 03:14)
[47] 第四十六話-それは己の未来の如く-[りゅうと](2011/11/20 02:53)
[48] 第四十七話-変化は微細に-[りゅうと](2012/05/05 23:46)
[49] 第四十八話-答えの日①-[りゅうと](2013/01/04 03:56)
[50] 第四十九話-答えの前に考察を-[りゅうと](2013/09/08 23:40)
[51] 第五十話-答えの日②-[りゅうと](2013/11/11 01:13)
[52] 第五十一話-友達として-[りゅうと](2014/10/29 00:49)
[53] 第五十二話-ファントム分隊-[りゅうと](2014/10/29 00:48)
[54] 第五十三話-彼の思うゼロの先-[りゅうと](2015/06/18 23:03)
[55] 第五十四話-動き続ける思惑の裏-[りゅうと](2015/12/21 01:51)
[56] 第五十五話-そしてわたしは名前をつける①-[りゅうと](2016/03/12 23:53)
[57] 第五十六話-そしてわたしは名前をつける②-[りゅうと](2016/05/06 00:37)
[58] 第五十七話-そしてわたしは名前をつける③-[りゅうと](2016/06/26 02:46)
[59] 第五十八話-そしてわたしは名前をつける④-[りゅうと](2017/05/22 00:40)
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[9553] 第二話-驚き桃の気キャロさんの気-
Name: りゅうと◆352da930 ID:73d75fe4 前を表示する / 次を表示する
Date: 2018/07/08 02:41
さてあれな人たちと対面だー、とか思っていたのだけれど、出鼻を挫かれることになる。
なぜなら正面玄関から隊舎内に入ると、いきなり何か白い物体がキャロ嬢に向けて突貫したから。

「きゃっ────ってフリード! もう元気になったの?」
「キュクルー!」

キャロ嬢がその白い物体を胸元で受け止め、いきなり話しかけ始めた。
何ぞと思って横合いからひょいっと覗き込むと、そこには小さな飛竜のような生き物が。すげー、竜だ。しかもちっけーのは初めて見た。
それを見るティア嬢とかスバ公とかエリ坊とかは、もうよくなったの、よかったじゃない。とか、フリード元気になってよかったねキャロー。とか、おいてっちゃったから寂しかったのかな、いきなり飛び込んでくるなんて、とか言ってた。
俺一人だけハブられてると、キャロ嬢がこちらを向きながら胸元の飛竜を促した。

「ほら、フリード。セイゴさんに挨拶して」
「キュクルー!」

なんかよろしくと言ってそうな感じに鳴いたので、とりあえず頭を撫でてみる。あれだ、なんか顎の形かっけーなおい。

「フリードっての? こいつの名前」
「はい、フルネームはフリードリヒ。私にとって、とっても大事な子です」
「はぁ、フリードリヒ……」

なんか名前長いからフリードリヒ → フリード → リード → 犬とかの首につけるあれ。要するに、

「ひも! じゃあ渾名はひもで行こう!」
「キュク!?」
「せ、セイゴさんいきなり何を!?」

ふざけようとしてテンションがイカれてフリードを胴上げしてやったらティア嬢に殴って止められた。


























一応さっきああなった経緯を説明したら、もう一度ティア嬢に殴られた。なぜだ。

「ティ、ティアー、いくらなんでもやりすぎだよー。セイゴさん一応上官さんだよー」
「分かってる! 分かってるんだけどこんぐらいやんなきゃこの人には分かんないでしょ!」

二人して酷い言いようだがふざけすぎたので仕方ないね。とりあえずかばってくれてありがとうスバ公。
とはいえ、

「殴られても結局聞かないんだけどね」
「それ威張ることじゃないよセイゴ」
「え、えっと……」

キャロ嬢が漫才してる俺達を見ながら戸惑っていたので、とりあえず事情を聞く。
何でもこの竜、訓練中にちょこっと怪我して、医務室で手当て受けてたんだとか。
ふむ、よく見るとちっこくてなかなかかわいらしい外見ではないか。しかし、

「怪我かぁ……。ふーん」
「セイゴさん?」

首を傾げるキャロを横目に、フリードを観察する。
包帯とかはないけど、この動きのぎこちなさからして、翼をちょっと傷めたらしい。
治療方針はいきなり全部魔法で治そうとするんじゃなくて、自然回復に任せられる方向まで持ってって後はほっといてるって感じだろうか。
ここのドクターは優秀なんだなーとか思いながら、この感じなら、傷める前より丈夫になるんじゃね? とか言ったら、全員できょとんと俺を見てるのはなんかの儀式の始まりかなんかですかそうですか。
やめろ、黒魔法はやめろ。
で、一体何なんですかその反応はとか思って疑問符を浮かべてると、

「セイゴさんって怪我のこととか分かるんだね、すごーい」
「そういう勉強してたの?」

スバ公とエリ坊に言われて気付く。ああ、そーゆーあれか。

「ああ、まあ、ちょっと血縁関係的にそういう方面に縁がね。親父的な意味で」
「セイゴさんのお父さんって、獣医さんなの?」

キャロ嬢の問いかけに、いんや、専ら人間相手と手をひらひら振る。

「え、それならどうして────?」

不思議そうな顔をするキャロ嬢。
別に答えてあげても良かったのだけど、他人の家庭のアレな事情とか知ったこっちゃ無いだろうなぁと思ったので細部ぼかして適当に説明した。

「年中忙しかったうちの親父が、終始暇だったガキの頃の俺に与えたのが、古今東西、人でも動物でも分け隔てのない種類の揃った医学書だったんだよね」

そして当時まだ純粋だった俺は馬鹿正直にそれを全部読了した。4歳から6歳の間の二年間に、確か延べ数百冊はやらかした。
で、ガキの頃に覚えたそういう知識を、未だになんとなく覚えている自分がいる。
まあ、あの時読んだ本の中の何冊か分の知識が、こうして雑学的に役に立っているわけだし、悪くはないことなんじゃないかなぁ。
で、なんで質問に答えたのにキミ達の表情はさっき以上に微妙な感じなのかなぁ。

「や、やっぱりセイゴって凄い人なんじゃ……」
「態度だけ見るとそうだとは思えないのにねー」
「ス、スバルさん、失礼ですよっ!」

素直な子達だなー。
いや、別にいいけどね、そんな評価でも。直接口にしてくれるなら。けどねー、

「……」
「ティア嬢さん、なんですかその胡散臭そうな表情」
「……なんでもない。ただ、人間だれしも一つくらい取り柄はあるものなのねと思っただけ」

言い方酷すぎて超笑える。

「いや、取り柄とか言われても俺医者になる気ないし、結局知識の持ち腐れだけどね」

大体ガキの頃の知識だから今の医術には追いつけやしないし、記憶違いもあるだろうし。
確かに体鍛える時に効率的な方法考えるのとか、戦闘の時に相手の急所を的確に狙って気絶させたりするのには役に立ったりしてたけど、それ以外で使い道ないし。
……でもそう考えると、俺は結局どこまでも親父のおかげで生きてこられたわけであって。本当、頭が上がらない。
そんなことを考えて小さく溜め息を吐いていると、いきなりロビーへと女性が駆け込んできた。
何事かと全員でそちらを見ると、そこにいたのは金髪の美人さん。見覚えのあるその顔は、

「……ああ。あなたでしたか」

納得しました、優秀な医者。我が家の変人医者と普通の付き合いが出来る人は流石に格が違った。

「あ、せ、セイゴくん!? こっちに白い竜が────って、フリード、ここにいたの!」

そう言って胸をなでおろしたシャマルさん。彼女はそのままこちらへと近づいてきた。

「全く、気付いたらいきなりいなくなっていたから心配したんですよ」
「キュクルー……」

そう言ってフリードを嗜めるシャマルさん。彼女はその竜の態度に反省の色が取れるのを見るとすぐさま笑顔を浮かべる。

「とにかく、何事もなくてよかった。それにみんな、セイゴくんのお迎えご苦労様です」

そう言ってエリ坊たちを労う。エリ坊たちは全員恐縮して礼をする。シャマルさんはそれから俺の方を見て、

「セイゴくん。お久しぶりです」
「ええ、そうですね。超久しぶりですね。具体的にいえば一月ぶりくらいですね」

間の抜けたような笑顔でそう言うと、シャマルさんは怯えた表情をした。

「え、なんですかその笑顔。……あ、あの、もしかして怒ってます?」
「そんなわけないじゃないですかー、やだなーあははははははははは」
「ひっ……」

めっちゃ笑顔で笑ってると、シャマルさんは怯えて一歩後ずさった。

「こ、怖いんですけどセイゴくん……?」
「そんな馬鹿な。今の俺めっちゃ笑顔じゃないですかぁ?」
「鏡見た方がいいわよ。笑顔が笑顔じゃないから」

なんかもう俺に遠慮が無くなりつつあるツッコミ専用ティア嬢をよそに、シャマルさんが自分に言い聞かせるようにつぶやいてた。

「わ、悪いのは、私たちの方ですものね。怖いのはがまんがまん……」
「あの、それどういうことですか?」

それに反応したエリ坊に、シャマルさんがはっとしたようにそちらを見た。
なんか知らんが、もしかしてさっきの呟きは口に出していないつもりだったのだろうか。めっちゃ口にしてたけど。
で、なんかその後もいろいろと余計なことを言って誤魔化しきれなくなったシャマルさんが今日俺がここにいる意味をエリ坊たちに話すことになるわけなのだが。
俺何も余計なこと言ってないのにこんなことがあっさりばれちゃうとか、あまりにも隠し事が下手すぎるでしょう?




────数分後





「つ、つまりセイゴは……」
「今日も変わらずいつものとおりに元気に任務終えて隊舎に戻ったら、知らぬ間に転属と三階級特進させられてました」

何を言っているのか分からねぇと思うが、俺もしばらく時間が経つまで良く分かってなかったから別に分からなくてもいいと思います。
ロビーのソファで自販機で買ったコーヒーすすりながらこれまでの経緯を話すと、全員驚愕したあと気の毒そうな瞳を俺に向けてくださいました。
何ですかその目は同情とかマジでやめてください泣きそうになるから。

「でもこれで納得がいった。どうりでおかしいと思ったのよね。さすがに自分の所属する課の名前知らないとかありえないわよ」
「だよね。さすがにあれは……」
「いやまあ、前々から決まってたとしても興味なかったけどね」
「…………」
「…………」
「さっきからキミたち表情の変化目まぐるしいね、さすが若いと感情表現豊かですな」
「いや、セイゴのせいだと思うけど」
「うん、セイゴさんのせいだね」
「ですよね」

にしてもエリ坊もキャロ嬢もいい感じに遠慮が無くなって来とる。さすが俺。他人にナメられる速さだけは天下一品だね!

「それはともかく、この怒りを糧に隊長陣の方々にぜひ嫌がらせをしたいんだけどう思う?」

全員一斉に眉間に皺を寄せた。超嫌そう。特にスバ公とティア嬢とか半端ない。

「そんな嫌そうな顔するなって、別に何かしろってわけでもないからさ。あ、ただ、まあ、一つだけ聞かせてくれると助かる」

というわけで、ティア嬢さんたちの今現在の高町一等空尉への評価的なものを聞かせて貰えました。
そんなこんなで評価内容。
かっこいい、冷静、すごく強い、優しい、お淑やか、綺麗、物憂げなどなど。



なん……だと……?



おかしい。おっちょこちょいと頑固一徹、それに悪魔と、弄ると楽しいがない。
これが伝説のフィルター効果というやつですかそうですか。つーか本性がバレないように頑張っとるんだろうかあいつが。
藍染さんの言ってたことが正論なんだと改めて思う瞬間である。よし、

「これから数日をかけて貴様らに、憧れは理解から最も遠い感情なのだということを教えてやろう」

髪かきあげたりしてマンガの真似してかっこつけてみたらティア嬢に白い目で見られた。
おのれ高町、調教は既に完了済みですかそうですか。
しかしその化けの皮、サクっと剥がしてやるから覚悟するがいいはっはっはっ。
そんなわけで今度こそ四人連れて隊長室行こうとしたら、途中から会話の蚊帳の外だったシャマルさんに呼び止められた。

「あの、私は何もしなくていいんですか……?」
「うん、だってテンパって俺の計画邪魔されそうだし」

崩れ落ちるように倒れた。
orzった! シャミーがorzった! 久しぶりに見た。確か前に見たのは8年前の俺の病室で、リンゴの皮剥こうとして失敗して他の四人に怒られた時だった気がする。つまり超レア。
いや、幸先いいわ。うん。






























介入結果その三 キャロ・ル・ルシエの驚き





私の中でのその人の第一印象は、怖そうな人だな……だった。
だって、隊舎を出て電車に乗るまでのセイゴさんは、すごく不機嫌そうな表情を浮かべていたから。
けど、お話ししてみるとすごく気さくで、でも、それならなんであんなに怖い顔をしていたのかわからなくて……。
それから六課へ戻ってすぐ、怪我の手当てを受けていたはずのフリードが私に会いにロビーまで来てくれた。
丁度いいと思ったからセイゴさんに紹介すると、彼は少し悩むような素振りを見せてからいきなりフリードを胴上げし始めた。
私があわあわしているとティアナさんがそれを止めてくれる。事情を聞くと、楽しい愛称が浮かんでテンション上がっちまったぜい、と教えてくれた。
……けど、『ひも』って……。
しかも連想の仕方が突飛過ぎて驚きを隠せなかった。
そのあと、フリードを追いかけてきてくれたらしいシャマルさんとセイゴさん本人に、彼がここに来るまでずっと不機嫌だった理由を教えてもらった。
セイゴさんは前の職場が気に入っていたこと、六課に来る気はなかったこと、六課始動の三ヶ月ほど前からなのはさんたちに勧誘を受け続けていたこと。
そしてそれを全部断って、音沙汰が無くなったかと思ったら、いきなり今日異動を言い渡されたこと。
聖王教会使いっ走るとか、八神の奴いくらなんでも無茶苦茶だべさー。と言って、はぁぁと溜め息を吐いていたセイゴさん。
私も、エリオ君たちも、さすがに驚きを隠せなかった。
『あの』なのはさんたちが、そこまで固執して呼び寄せたかったほどの人。
そんな人、他に誰も知らない。
その彼は、私たちにちょっとしたお願いをしてきた。スバルさんたちは少し躊躇していたけど、彼に説得されて渋々とうなずいていた。
それから隊長室に向かう途中、

「なにはともあれよろしく竜くん。誠吾・プレマシーだ。仲良くしてくれるなら返事は『わん』と発音してくれたまえ」
「キュク!? きゅ、きゅく、キュル……」
「おー、頑張ろうとするとは素直ないい子だな。よし、あとで餌をくれてやろう。なにがいいかな、はっはっはっ」
「キュクルー♪」

そうしてフリードと遊んでいたセイゴさんの楽しそうな笑顔が、すごく印象的で────





────私はもっとこの人のことを知りたいって、自然とそう思っていた。


















2009年6月17日 投稿

2010年8月23日 改稿

2011年8月16日 再改稿

2013年5月29日 再々改稿

2015年3月15日 再々々改稿

2018年7月8日 再々々々改稿


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