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No.8642の一覧
[0] 恋姫無双~店主徐晃伝~ <転生オリ主>[三年G組将軍先生](2009/05/10 15:35)
[1] 恋姫無双~店主徐晃伝~ <転生オリ主> その2[三年G組将軍先生](2009/06/02 16:32)
[2] 恋姫無双~店主徐晃伝~ <転生オリ主>その3[三年G組将軍先生](2009/05/12 16:33)
[3] 恋姫無双~店主徐晃伝~ <転生オリ主>その4[三年G組将軍先生](2009/05/14 15:21)
[4] 恋姫無双~店主徐晃伝~ <転生オリ主>その5[三年G組将軍先生](2009/05/15 12:13)
[5] 恋姫無双~店主徐晃伝~ <転生オリ主>その6 [三年G組将軍先生](2009/05/16 14:02)
[6] 恋姫無双~店主徐晃伝~ <転生オリ主>その7[三年G組将軍先生](2009/05/17 14:23)
[7] 恋姫無双~店主徐晃伝~ <転生オリ主>その8[三年G組将軍先生](2009/05/18 15:00)
[8] 恋姫無双~店主徐晃伝~ <転生オリ主>その8.5[三年G組将軍先生](2009/05/19 12:50)
[9] 恋姫無双~店主徐晃伝~ <転生オリ主>その9[三年G組将軍先生](2009/05/23 17:14)
[10] 恋姫無双~店主徐晃伝~ <転生オリ主>その10[三年G組将軍先生](2009/05/23 17:10)
[11] 恋姫無双~店主徐晃伝~ <転生オリ主>その11 ちょいグロ表現あり[三年G組将軍先生](2009/05/25 17:27)
[12] 恋姫無双~店主徐晃伝~ <転生オリ主>その?一本目[三年G組将軍先生](2009/05/25 23:15)
[13] 恋姫無双~店主徐晃伝~ <転生オリ主>その?二本目[三年G組将軍先生](2009/05/26 22:11)
[14] 恋姫無双~店主徐晃伝~ <転生オリ主>その?三本目[三年G組将軍先生](2009/05/27 12:41)
[15] 恋姫無双~店主徐晃伝~ <転生オリ主>その?四本目[三年G組将軍先生](2009/05/28 00:30)
[16] 恋姫無双~店主徐晃伝~ <転生オリ主>その12[三年G組将軍先生](2009/05/30 00:04)
[17] 恋姫無双~店主徐晃伝~ <転生オリ主>その13[三年G組将軍先生](2009/05/31 20:08)
[18] 恋姫無双~店主徐晃伝~ <転生オリ主>その14[三年G組将軍先生](2009/06/01 13:12)
[19] 恋姫無双~店主徐晃伝~ <転生オリ主>その15[三年G組将軍先生](2009/06/02 16:22)
[20] 恋姫無双~店主徐晃伝~ <転生オリ主>その16[三年G組将軍先生](2009/06/04 21:42)
[21] 恋姫無双~店主徐晃伝~ <転生オリ主>その17[三年G組将軍先生](2009/06/04 23:54)
[22] 恋姫無双~店主徐晃伝~ <転生オリ主>その18[三年G組将軍先生](2009/06/06 12:23)
[23] 恋姫無双~店主徐晃伝~ <転生オリ主>その19[三年G組将軍先生](2009/06/07 11:29)
[24] 恋姫無双~店主徐晃伝~ <転生オリ主>その20[三年G組将軍先生](2009/06/10 18:40)
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[8642] 恋姫無双~店主徐晃伝~ <転生オリ主>その15
Name: 三年G組将軍先生◆b1f32675 ID:382977c2 前を表示する / 次を表示する
Date: 2009/06/02 16:22
どうもこんにちは。徐晃です。
ここ洛陽、と言いますか中原ですね。中原は平和です。
華琳さんの統治も上手くいっているみたいです。税も他の人の所より安いので、移民してくる人が多いみたいです。
なんでも許昌って街が箱はでかいけど中身がしょぼいんだって。そこに人を集めて繁栄させるみたいな事をしているらしいですよ。
記憶では都になっていたような気もします。
まあ、それは置いておきましょう。
黄河を越えた河北では、戦争が起きている最中です。
袁紹さんが本格的に河北統一に乗り出したようです。
行商の人の話では、相手との兵力差は何倍もあるそうです。
連合を組んでいた際に話を聞いたりしましたが、袁紹さんは大陸一の阿呆の子らしいです。連合の時の作戦が、凄かったとか凄くなかったとか、元譲さんが言っていました。元譲さんがです。
荀彧ちゃんは作戦と言う言葉を冒涜してるとか何とかって言ってました。
俺に当たられても困る訳でしたが。
きっとイナゴの人は負けるでしょうね。数の暴力には勝てません。
まあ、俺はのんびり仕事をさせてもらいましょう。今日はオープン三日目。頑張りましょう。

「流琉?今日の仕込み分終わった?」
「はい。兄様は?」
「大分前に終わった。俺仕事速いし」

厨房に顔を出し流琉の分を確認。
うん。流石流琉。バッチリです。

「お兄様、昼の営業の片付け終わりましたよ」
「おう、ご苦労さん。詠は?」
「今壁掛けの品書きを掛けてます。それで終わりです」
「じゃあ、飯にすっかな。今日も新しいのやるぞ」
「またですか、兄様?」

うむ。またです。
食べたいものを作れる。飲食業の醍醐味はそこでしょう。
しかも、うちの可愛い妹の驚く顔を見られる。
良い事ばっかりです。

「流琉?ネギ刻んで、細かくね。月は大根おろして。詠には机の準備させといて」
「はい、分かりました」
「じゃあ、詠ちゃんに言ってきますね」

さて、今日のご飯はですね、昨日のうちから準備していたものです。まあ、簡単な物ですけどね。
用意するのは魚の出汁節と昆布からとった併せ出汁です。それに醤油と砂糖で濃い目に味付け。それを軽く煮詰めます。
この出汁節が曲者なんですよ。だって無いんです。大陸に。
なんでも出汁は、トリガラか豚、トンコツですね。他には海老とか帆立とか干した奴の戻し汁ばっかり。なんで鰹節がねーのよ!って屋台を引く前は憤っていましたね。
アレが無いと良い感じに仕上がらないんです。
最初は、徐州に行って漁をしている村でお願いして出汁節を作る所からでしたね。
でも作り方なんて知らねーし。最初の物はただの燻製でしたね。あれは不味かった。でも良い思い出です。あとは昆布も無かったしね。今ではそれらを運んでもらってます。
でも、未だに鰹を発見したとの知らせは聞きません。居ないのかも知れませんね。
え?金はどうしたって?そんなもんは山行けば熊なり虎なり鹿なり取れば良いんですよ。
結構な稼ぎになりますよ。中には人喰い虎なんてのもいましたね。あの激闘はなかなか熱かったです。
こう見えても、俺結構強いんですよ。自分でも忘れがちですけどね。
まあ、置いておきましょう。
にしても、こんな美味しいものを知らない大陸の人は可哀想です。

「お湯を沸かして~」
「兄様?今日は・・・ラーメンですか?」
「違うぞ、流琉。冷蔵庫の一番冷える所に水が冷やしてあるから水場に持って行ってくれるか?」
「はい、分かりました」

そう、冷やしラーメンです。今日は暖かいですからね。
ちょっと、ざる蕎麦が食べたくなったんですよ。
それでです。

「麺を洗って~・・・大皿に盛って出来上がり。うん、簡単。流琉?終わった?」
「はい。これはラーメンを冷やした物ですか?」
「その通り。運んでくれるか?俺はタレを仕上げるから」
「はい、兄様」

月がおろしてくれた大根と流琉が切ってくれたネギでアクセント。
うん。タレもバッチグーですね。
ちょい濃い目がいい感じです。
俺は葉山葵を刻んだものも入れることにしましょう。
さて、薬味も盛って。タレを小分けにして・・・
完成です!

「ほーい、出来たぞ~。ざるラーメンだ」
『ざるラーメン?』

まあ、ざる蕎麦知らないから、こんな物知らなくてもおかしくないですね。

「このタレにこうやって浸けて食べるんだ。こっちの薬味は好みで使ってくれ」
「へ~」
「初めて見るわね。こんなの」
「ラーメンは温かい汁と一緒に食べる物だと思ってました。兄様」

では、皆揃って。

『いただきます』

タレにおろしとネギたっぷりと、山葵を少々・・・
半分くらい麺を漬けて~。
一気に啜る!
うん!美味い!
ん?どうしたんでしょうか?皆がこっちを見てますね。

「ん?どした?」
「兄様、汚いです」
「流琉ちゃん、そんな言いすぎだよ~」
「いいのよ月。下品よ、その食べ方」

なにーーー!!!
ざる蕎麦は音を立てるのがマナーでしょうが!
コレは譲らんぞ!

「これはなこうやって・・・ズズッ!・・・と音を立てて食べる物なのだ」
「兄様?音は控えた方が良いですよ?品が無いです。あとは食べるか喋るかどっちかにして下さいね」
「流琉ちゃ~ん」
「いいのよ月。まあ、馬鹿兄に品格を求めるのも無理ね。放って置いて食べましょ?」

てやんでい!江戸っ子ってのはなあ、蕎麦は啜って食うもんよ!
あ、関東生まれじゃないや、俺。
くそー、みんなで静かに食ってやがる。
何で分からん!それは蕎麦に対する冒涜だ!

「あ、でも美味しいわね。これ」
「そうだね、詠ちゃん」
「うん。違った食べ方も良いですね」

美味いだろ?だから啜れ!啜りつけ!音を立てろ!
ああ、もう違うって!そうじゃない!
いいもん。俺だけでも啜って食うもん。
そんなこんなの涙無しには語れない、遅めの昼食でした。




「あー、今日も疲れた。駄目ね。結構しんどいわ」
「へぅ~、そうだね。詠ちゃん。もうクタクタだよ~」
「お疲れ様です。二人ともお茶飲みますか?」

オープンしてから九日です。
明日はメンテナンスの為お休みです。
どこが、百人程度なんですかね。連日百五十以上は入ってますよ?予想の150%以上です。
もしかしたらと思って、仕込みはがっつりやっておいたので何とかなってますけど。
そりゃあ、二人はしんどいでしょう。流琉も殆ど給仕に回って貰ってます。
俺は大丈夫なんですけどね。だって、反復横跳びのギネス持ちですよ。
ギネス無いけど。
給仕は歩いてナンボですからね。やはり人を雇いますか。
これ以上の負担を掛けるわけには行きません。
給仕だけなら、それなりに可愛くて若ければ誰でも大丈夫でしょう。
仕込みも人を入れてやりますかね。
あとは厨房にも人を入れて、揚げ物にも挑戦していきますか。
まあ、それは後でも良いでしょう。
では、お疲れの三人にマッサージでもしてやりますかね。

「月、靴と靴下脱いで。按摩しちゃるぞ?」
「え?お兄様、そんな事も出来るんですか?」
「本で読んだ。何もしないよりはいいだろう。なんだったら全身でも良いぞ?針とかじゃないから素人でも問題は無いはずだ」
「へ、へぅ~・・・そ、それは・・・ちょっと・・・」
「こら、馬鹿兄!月に何て事するのよ!」

してないって。まだ何も。
別にやましい事は無い訳ですが。

「いらんか?」
「じ、じゃあ・・・足だけ・・・」

恐る恐る俺の膝の上に乗せられる、白く綺麗なあんよ。
小っちゃい足ですね~。
さてさて・・・

「痛かったら言えよ?大丈夫だとは思うけど」
「・・・は、はい・・・」

そんなに恥ずかしがらなくても良いと思いますが?

「ひぅん!」
「痛いか?」
「いえ、そうじゃないです」
「ああ。二人もして欲しかったら待ってろ。終わったらやってやるぞ?先に寝てても良いし。明日休みだしな、別に起きててもいいぞ?」
「・・・ふぁ!ひうっ!・・・ふぅ・・・ひあ!」

変わった声を出しますね~。

「ではでは、そろそろ」
「え!お兄様?・・・ふあ、そ、それ・・・」
「痛いか?」
「・・・き、気持ち・・・良いです・・・」
「そうか。そりゃ、良かった。あんまり力入れるなって」
「・・・で、でもっ・・・は、入っちゃう・・んですぅ~」

そんな調子を両足続けました。
クタ~っとへたれてる月。
気持ちいいって言ってたし、成功したのでしょう。

「で、どうする?やって欲しいか?」

二人は真っ赤になりながらもコクンと頷きました。
そんなに恥ずかしがらなくても良いのではないですかね、お二人さん?
まあ、良いでしょう。

「に、兄様。痛いっ、です」
「すまんすまん・・・じゃあ、これは?」
「・・・ふわぁん!・・・き、きもち・・・良いです・・・」
「よしよし」
「・・・だ、だめっ!・・・んっ・・・」
「駄目って?気持ちいいんだろ?」
「・・・は、はい・・・で、でも~・・・ひゃん・・・」

ふむ。難しいですね。
まあ、喜んでくれていると思うので頑張りましょう。

「・・・兄様・・・それ良いです・・・そこ・・・」
「ふむふむ。なるほど。ここか」
「・・・はい・・・気持ちいいです~」

良し、流琉終了。二人とも大分掴めましたよ。定期的にやってあげましょう。
ふにゃ~とへたれてますね。この子も。
さて、最後は詠ですね。

「痛いのは嫌だから・・・ね」
「任せろって」

流琉はこの辺が良いって言ってたから~。

「・・・ひゃん・・・くすぐったい・・・け、ど・・・き、気持ち・・・良い」
「くすぐった気持ち良いか。難しいなそれ」
「・・・だ、だって・・・ん・・・仕方・・・ない・・・じゃな、い・・・」

この辺はどうですかね?

「い、痛っ!」
「ああ、ごめんごめん」
「ううん・・・痛いけど・・・気持ち良い・・・」
「痛気持ち良いか、それまた難しいな」
「・・・あ、そこ・・・ふぅん・・・はぅ・・・」

気持ち良さそうでお兄ちゃんは嬉しいです。
足は終わりましたが、詠は帳簿付けもして貰ってますからね。
肩も揉んでやりましょう。

「詠、肩もしちゃるぞ?」
「え?じゃあ。お願い・・・しようかな」
「ほいほい」

手を洗って~。
後に回って~。

「お客さん、こってますね~」
「・・・何それ?・・・でも、気持ち良い・・・こっちの方が好きかな・・・ボク」
「そうかそうか。もうちょっと強い方が良いか?」
「ううん。このままお願い。優しいのが好き」

ゆっくりと揉んでやります。
くた~っとなってきましたね。
気持ち良いんでしょう。

「詠ちゃん、いいな~」
「兄様。私も・・・して欲しい・・・です」
「待ってな。終わったらな」



三人に肩揉みをしてから、一杯。
あんまり呑むと怒られますからね。ほどほどに。
つまみは試作の味噌です。米麹を使ってみました。そのままでもいけますけど、今日のはひき肉を炒めた物に大蒜をぶち込んで炒め合わせてみました。肉味噌ですね。
お酒のお供にグッドです。

「ふむ・・・人をがっつり増やせばメニューも増やせるか・・・どうしよっかな~?」

ちなみに三人はもう寝ています。
俺は色々やる事がありますからね。今日は味噌の味見です。
といっても呑むだけですけどね。
人数はどうしようかな?厨房内に二人、給仕を四人。焼き場は俺と流琉で十分だし。
あー、厨房内に人を入れるんだったら、外と中との繋ぎ役が必要か。
うーん。それは詠にしよう。軍師だしな。
月は絶対給仕からは外さない。だって可愛いし。いや、それだと詠も流琉も可愛いし。
いや、それは関係ない。月の接客は良い感じだしな。なんか和む。
という事は・・・五人、休みを回したりしないといけないから、あと一人ずつで七人か。
それでいっか。また駄目なら考えよ。

「にしても俺天才かもな?味噌まで作っちゃったぞ?」
「それはないんじゃない?」

入り口が開いて姿を現したのは華琳さん。
こんな遅くに何用ですかね?

「どうしたんですか、こんな時間に?何時もなら閉まってますよ」
「春蘭がね。明かりが灯っていたって言っていたから。あの子さっき帰ってきたのよ」
「こんな遅くにですか?で、何用ですか?あ、呑みます?」
「一杯だけ頂こうかしら?それは何?」
「味噌って奴ですよ。記憶を元に作りました。それに手を入れてつまみにしてます。どうぞ」

箸で一摘み。

「あら、肴に良さそうな感じね」
「でしょ、良い感じです」
「徐晃?」
「あげませんよ?」
「それはいいわよ。いつも駄目って言うじゃない。そうじゃないわ。今日来たのは」

ふむ。面倒事は御免ですよ?

「もうすぐ、麗羽を攻める。いや、攻めて来るわね」

誰だっけな・・・あ、袁紹さんだ。確か。
嫌な予感がするのぅ。
ん?待てよ。時間的におかしくないか?

「袁紹さんですよね?」
「そうよ。で貴方に頼みたい事。いえ、教えて欲しい物があるのよ」
「ちょっと待ってください。十日前まで袁紹さんは他と戦争してたんじゃないですか?」
「そうよ、公孫賛とね。終わってその勢いで南下してきたのよ」

頭おかしくね?

「統治の問題とか、城の補修とか、色々あるんじゃないですか?戦の後って」
「普通ならね。普通じゃないのよ、麗羽は」

なんだそれは?そんなんで良いのか?河北の民よ。
反乱しちまえ!一揆だ一揆!

「で、いいかしら?」
「ああ、すみません。何ですか?面倒事以外なら聞きますよ?」
「前に食べた煮物・・・根菜ね。アレを作りたいのよ」

はて?話が分からん。
何故に煮物?

「意味が分かりませんよ」
「麗羽はねどうしようも無い馬鹿だけど、その兵力は私の所より多いわ。まあ、負けるとは思ってないけどね、それは置いておきましょう。私が戦前の兵にしてやれるのは激を飛ばすだけ。それ以外には無いの。今回は苦戦する事が見えている。だからかしらね。いつもの糧食とは違う物を出してやりたいのよ。少しでも励みになればと思ってね」

多分激戦になる、と補足する華琳さん。
確かに、戦の時の飯は酷いからな~。
アレ食って頑張れって言われても、俺ならちょっと困る。
こんなんで頑張れるかー!ってね。
たかが飯。されど飯か。
いや、三大欲求の一つだからな。重要か。
食えればそれだけで満足な人もいる世の中ですからね。
美味しい物食ったら頑張れるか。

「まあ良いですよ。ただし作り方だけです。戦場には行きませんからね」
「結構よ」
「ちょっと待ってて下さい。筆と紙取って来ますから」

立ち上がった瞬間に待ったを掛けられました。

「作り方くらい覚えられるわ」
「華琳さんが作るんですか?」
「そんな訳無いじゃない。何万って兵の分よ。指示するだけよ」
「分かりました。根菜と鶏が材料です。野菜は何でもいいです。切った物の大きさは揃えて下さい。味の通りがばらばらになりますから。次は出汁ですが、魚の出汁節と昆布を使いますけど、無いでしょ?だからトリガラにして下さい。で、出汁で野菜と鳥を煮て下さい」
「味付けは?」
「砂糖と醤油です。あとはお酒が入るといい感じですね。寒い所でなら生姜もいい感じになりますよ。で、出汁が湧いたら砂糖を入れて煮て下さい。野菜に甘みが入ってから醤油を入れて下さい。大事なのは味付けしたら一旦冷ます事です」
「冷ますの?」
「その方が良く染みますから。あとは食べる前に温めれば完成です。冷えてても美味しいですから、そのままでもいいですね。調味料の加減は好きにして下さい。俺も雰囲気で作ってますから」

冷めてても美味しいですからね。持って行くには良いでしょう。
でも何万人分も作るとなると大分金が掛かるぞ。
それくらい大変なのかな?今回の戦は?

「冷めてても良い訳ね。ちょうど良いわ」
「ですね。持って行けますから。濃い目に味付けすれば暫く持ちますよ」
「違うわよ。あの冷蔵庫?だったかしら。あれも持っていくのよ。食材運搬の試験よ。馬車に繋げたのよ、真桜がね。丁度良い機会だしね」

何と!保冷車!
こいつ等何作ってんだよ!
村にも一台くれ!

「なるほど・・・だから料理を聞きに来た訳ですか?」
「それもあるわ。あの煮物は作り方が単純そうだったから。大量に作るにはちょうど良さそうだったしね」

そう言って立ち上がりました。
ああ、お酒が空になってますね。
もう帰るのでしょう。

「じゃあ、私は帰るわ。貴方、稟って分かるかしら?郭嘉と言う子だけれど」
「稟さんですか、知ってますよ。鼻血の子ですよね」
「真名を預かったの?」

以前来店してくれた人です。
一悶着あってから、帰る際にです。



「今日は済みませんでした。でも肝臓は非常に効果がある事が分かりました。ありがとう御座います」
「いいですよ。またのご来店お待ちしています」
「はい、必ず!私の名前は郭嘉。字は奉孝。真名は稟と申します。是非、徐晃殿には私の真名を!是非!」




って事がありましたね。やたらと血の気の多い人でした。違う意味で。
郭嘉の早死にの原因は鼻血の出し過ぎかと最初は思いましたよ。だって虹だし。
で、その稟さんが何でしょう。

「色々あって、私の直属で働く事になってね。戦が終わったら風と一緒に行くって息巻いていたわ。何かあったの?」
「風ちゃんも一緒なんですか?」
「貴方、風まで?何したの?」
「何もしてませんよ?夢がどうこうって言ってましたね。あの時」

あの子も変わった子でしたね~。
友達を見捨てて寝るとはね。いやはや。




「今日は夢のお告げ通りでした~。ありがとう御座います~」
「また来て下さい。お待ちしてます」
「風は程昱と言います。真名は風。お兄さんにお預けしますね~」
「良いんですか?」
「ええ。風は夢のお告げを大事にしますので。それに、お兄さんは良い人ですし。それでは~」




だったっけ?確か?

「まあいいわ。それじゃ帰るわ」
「はい、次はお客さんで来て下さい」
「そうさせてもらうわ」
「そういや何で華琳さんが来たんですか?使いの人でも良いでしょう?」
「貴方の流儀に合わせただけよ。私が出したいと思ったのだから私が行く。貴方の考え方はこんな感じでしょう?それに他の人間なら煙に撒いて帰らせるでしょ?貴方は」

ほほう、珍しい。人の流儀に合わせるとは。しかも良く分かってらっしゃる。
いや、筋を通したいだけかな?
どうなんだろ?
ま、いっか。

「良いと思いますよ、その方が。自分のケツは自分で拭かないといけませんしね」
「汚い例えね。じゃあ、お休み」
「はい、また来て下さい」

どの辺りで戦になるのかな?攻めてくるって言ってたし。
陳留大丈夫かな?
恋達にも知らせるだけは知らせておくか。
何かあったら危ないしな。
ま、とりあえず寝るか。
明日は何しようかな~。
また何か新しいの作って、三人をビックリさせてやりますかね?
ではでは、お休みなさい。



あとがきです。

官渡の戦いが始まります。
と言っても参加せずw
という事は、主要メンバーが居ませんね。なら次のお客さんは・・・ニヤリw
では、また次回お会いしましょう。
駄文にお付き合い頂き、ありがとう御座いました。


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