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No.7967の一覧
[0] 〔習作〕 Witch of moonlight 〔ストライクウィッチーズ 転生 TSオリ主〕 [イワン](2011/01/26 00:19)
[1] プロローグ[イワン](2009/04/09 21:22)
[2] 第1話[イワン](2010/08/12 21:58)
[3] 第2話[イワン](2010/08/12 21:59)
[4] 第3話[イワン](2010/02/11 19:37)
[5] 第4話[イワン](2010/08/12 22:03)
[7] 第5話前編[イワン](2010/07/13 21:18)
[8] 第5話中編[イワン](2010/07/13 21:19)
[9] 第5話後編[イワン](2010/07/13 21:21)
[10] 第6話(加筆版) [イワン](2011/12/19 22:39)
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[7967] 第5話後編
Name: イワン◆6b379e6a ID:4277bcf7 前を表示する / 次を表示する
Date: 2010/07/13 21:21

こんにちは、神月ひかりです。
父さんと二人で見に行った国防と資源博覧会で原田さんと偶然会い、原田さんの案内で扶桑海事変大パノラマ館、通称ウィッチ館を見学していたわたしたちですが、
原田さんの思いつき?策略?で陸軍のストライカーユニットを着けることができる事になったので、閉場後に機材整備用の建物に行くことになりました。
そこで私達を待っていたのは……


「貴方が神月ひかりさんね?私は所沢陸軍飛行学校教官、川崎マヤです。よろしく」


ビシッと擬音語の付きそうな、一分の隙も無い敬礼と鋭い視線で迎えてくれた、原田さんの後輩の川崎さんでした。
現役軍人の纏う空気とでもいうのでしょうか、私は現在進行形でその雰囲気に完全に圧倒されちゃってます。


「は、はい。神月ひかりです。その、今日はよろしくお願いします」

「原田先輩の頼みという事ですので、今日は特例で許可しますが、本来何も関係の無い一般人がストライカーを装着する事はできないということをお忘れなく」

「わ、わかりま「ちょっと、マヤ。ひかりちゃんがこわがってるじゃないの。」」

「しかし先輩。「しかしもカカシも無いわよ。貴女の雰囲気に呑まれちゃってるじゃないの。とりあえず、その眼鏡を外しな…さいっ」」


川崎さんの所へ歩み寄ったかと思うと、いきなり川崎さんの眼鏡を奪うかのように外した原田さん。
あれ?眼鏡が外れたと思ったら、川崎さんの『いかにも軍人です!』という雰囲気が一気に着えちゃいました。
表情も鋭かったのが、どちらかというと気弱そうな感じになってます。


「ひどいですよ、センパ~イ」

「怖い思いさせちゃってごめんね、ひかりちゃん。あらためて、この子が私の教え子の一人の川崎マヤよ」

「さっきはすみませんでした~。あらためてヨロシクお願いしますね~」

「はぁ……」

「おどろいた?この子はこっちのノンビリしたのが地の性格なの。それで、教官として振舞うときは、この伊達眼鏡をかけるとさっきのバリバリの軍人モードになるの。
 簡単に言えば、この眼鏡が意識の切り替えスイッチという事ね」

「そうだったんですか」

「そう、それじゃマヤ。後はそっちに任せるから、頼んだわよ」

「わかりましたセンパイ。コホン。この台座に固定されているのが、扶桑陸軍が誇るストライカー「あ~、マヤ。そのあたりの説明はもうやっちゃてるから」
 センパイ、ひどいです。私なにもできないじゃないですか」


すみません、マヤさん。そういった説明は原田さんから一通り聞いてますので、被っちゃいます。
マヤさんの落ち込みっぷりがあまりにもアレなので、とりあえず疑問に思ったことを聞いておきましょうか。


「あの~、川崎さん。質問なんですけど、いいですか?」

「え、え?え?!わ、私にですか?」

「はい、そうです。原田さんにだいたいの事は教えてもらったんですけど、ちょっと聞きそびれたことがありました。いいですか?」

「も、もちろんです。何ですか?」

「えっとですね、このストライカーは宮藤理論を採用してるんですよね?もし仮になんですけど、ウィッチが手を突っ込んじゃったらどうなっちゃうのかな?と」

「手、ですか?」

「手です。何かの拍子にストライカーに小物とかを落としちゃったら、手で拾わないといけないじゃないですか。その時はどうなるのかなって」

「う~~ん、やってみないとわからないかな?その時のその子の状態にも左右されると思いますけど、魔力に反応して接続されますから、
 落としたものを拾おうとしたら、 ついうっかり腕にストライカーが装着されちゃう事も無いとは言い切れませんね」

「そうですか、あんまりたいした質問じゃなかったと思いますけど、ありがとうございました」


状態によっては腕にストライカーが装着されることも無いわけじゃ無い。
ロマーニャのイタズラ大好き黒ヒョウ娘なら、嬉々としてやりそうですね。見た目はとても間抜けっぽいでしょうけど…


「ひかりちゃんの疑問も解消できことだし、そろそろストライカーを着けてみましょうか」

「そうですね。それじゃあ、ひかりちゃん。こっちへ来てください。あ、ストライカーを着けるときは靴を脱いでくださいね」


マヤさん(川崎さんと呼んでいたら、本人が「マヤでいいですよ」と言ってくれました)に連れられて台座の上に上がると、足元にはストライカー。
脚を入れるところが『何時でもどうぞ』と言わんばかりに見えました。


「じゃあ、ここに座って、ストライカーにゆっくりと脚を入れてみて。大丈夫です。ウィッチなら、絶対に装着できますから」

「わ、わかりました。それでは、いきます」

いよいよ初のストライカー装着です。マヤさんは大丈夫って言ってますけど、正直不安でいっぱいなので、恐る恐るつま先をストライカーに入れていきます。
くるぶし辺りまで入ったくらいにパァッと光ったと思ったら、そのままどんどんと脚が入っていきます。
それと同時に使い魔の耳と尾も出てるみたいなんですが、ストライカーに入っていくふくらはぎの辺りがくすぐったいやらなんやら、なんともいえない感触です。


「ん………ふぅ……」

「っ……センパイ、あの子って」

「そうよ、貴女に無茶言った理由が分かったでしょ?」

「はい。でも、これは私も始めて見ました」


あ~~、私の馬鹿馬鹿馬鹿、くすぐったいというか、ちょっと気持ち良い感覚だからって、なに甘い溜息ついてるんですか。
きっと私の顔は真っ赤になってるに違いありません。原田さんとマヤさんが何か言ってますが、そんなの気にしてられません。あ~恥ずかしい。
太ももの3分の2くらいの所で自動的に固定されるみたいで、それと同時にストライカーを固定してた止め具も『ガシャリ』と音を立てて外れました。


「え~っと、マヤさん。装着できたみたいです」


と立とうとしましたが、この時、装着した時の恥ずかしさとかでストライカーユニットを着けたらどうなるかというのをスッポリと忘れていました。


「え?あ?ちょ……うわ、わわわわわわ」


膝も足首もストライカーの異空間の中です。当然バランスなんか取れずに転倒一直線……と思ったら、予想してたのか原田さんが受け止めてくれました。
顔を原田さんの胸に埋める格好で抱きしめられてます。もう耳の先まで真っ赤です。


「ひかりちゃん、言い忘れてたけどストライカーを装着すると、魔導エンジンが動いていないと普通に立つのも一苦労なのよ」

「そう、ですね。すみませんでした」

「まあ、普通は軍の養成所で講義を受けてからだもの、知らなくて当然よ。とりあえず、ひかりちゃんはここに座って」


と、台座に逆戻りです。魔導エンジンが動かせない以上、仕方ありません。
やることが無いので、座ったまま脚をブラブラさせてますが、ストライカーユニットを履いた状態でも、重さを殆ど感じないってのは新発見です。
魔力で体力とかが増強されてるからなんでしょうね。きっと。でないと、空であんなにホイホイと姿勢変えられませんから。
しかし、やることがホントに無いです。原田さんとマヤさんはなんか内緒話…私を陸軍に引っ張ってく方法でも話してるんでしょうか?
そんなに珍しいんですかね、鳥の使い魔って。

あぁ、退屈です。あまりに退屈なので、ちょっと実験です。魔導エンジンは魔力で稼動するのだから、魔力=燃料と仮定してみます。
まず、原田さんに教わった通りに目を閉じて意識を集中させて、自分の魔力の流れを把握。
ふむふむ、私の身体だけじゃなくて、ストライカーの表面にも魔力が流れてますね。タンクに燃料が入ってるのと同じ様なものですか。
それじゃあ、燃料タンクからエンジンへのコックを開けて、燃料が回ったところで点火すれば始動するはずですし、駄目元でやってみましょう。
イメージ的には農業用発電機みたいなもんですね。燃料コックを運転に切り替えて、始動用の紐を思い切り引っ張るイメージで始動です!!
『ババン』
……………ほへ?

ほとんど冗談のつもりでやったエンジン始動が、成功してしまいました。
『バッバッバッバッババババババババ……』と音を立ててエンジンはどんどんと動き始めてしまいました。
原田さんもマヤさんもエンジン音にすぐ気付いてこっちに来てくれてますが、ど、ど、どどどうしましょう!!
と、とりあえず、エンジン停止です。燃料(魔力)を絞れば止まる筈(予想)ですから、魔力を絞る、絞る…絞る……やり方がわかりません。
もう一回、始動と同じイメージです。燃料コックを閉にしてしまえば自然に止まる筈です………良かった、止まってくれました。
マヤさんがこっちを見てプルプルと震えてます。これは完全に怒らせちゃいましたよね?


「ひかりちゃん、貴女一人で始動させちゃったの?」

「マヤさんごめんなさい。まさかホントに動くとは思ってなかったんです。本当にすみませんで「センパイ、ひかりちゃんを陸軍(ウチ)に下さい!!」した…ヘ?」

「それなんだけどね、マヤ。ひかりちゃんったら海軍志望なのよ」

「え~~、ひかりちゃん、陸軍に来ない?」

「え~と、マヤさんの申し出はとても嬉しいんですけど、遠慮させていただきます」

「そんな~。あ、今陸軍に入ったら、私が一から手取り足取り全部教えてあげますよ。どうですか?」

「いえ、今のところ海軍志望に変わりないので。空に上がれば階級なんか些細なものだっていってる海軍と比べて、陸軍って階級に厳しい感じがするんですよ。」

「う゛」


瞳をキラキラ輝かせて猛烈な勢いで陸軍への勧誘をしてくるマヤさんですが、階級に厳しそうという理由で押し黙ってしまいました。どこか心当たりがあるんでしょうか。
と思ったら、原田さんとまた密談を始めましたね。
『やっぱり陸軍ってそう思われて……』とか『その辺りはやっぱり変えるべきよね』とか『いっそのこと陸戦ウィッチ隊も巻き込んで……』とか
『じゃあ、こっちの伝手で近衛の方も……』とか、なんか不穏な台詞もチラホラ聞こえてるんですけど………
周りの陸軍の人達も少し引いてますよ。


「あの、原田さんにマヤさん。こっちにもちょっと聞こえてますよ」

「「ゑ゛………あ、アハハハハハ」」


私の声で辺りの状況に気付いた二人は乾いた笑い声をあげて誤魔化そうとしてるみたいです。


「え、えっと…あ、そろそろ時間だから、出口まで送ってくわね」


ちょっと強引ですけど、話題を変えましたね。原田さん。ですが、時間というのならば仕方ありません。名残惜しくはありますが、ストライカーを外して家に帰りましょう。
…………ところで、ストライカーってどうやって外すんですか?

この後、原田さんとマヤさんに教えてもらいながら、なんとかストライカーを外して、原田さんに出口まで送ってもらって家に帰りました。
いろいろと予想外なことが沢山起きましたけど、それ以上に色々なことが経験できたので、とても良い一日でした。




あとがきのようなもの

祝、二期放送開始
しかし、このSSでやろうとしてた事を先にやられちまいました |||orz
まあ、このSSの流れに大きく関わってるので、ちゃんとやりますけどね……でも、やられた感はけっこうありました。

さて、ちょっと強引な感じもしないわけでもありませんが、国防と資源博覧会編がようやく終わりました。次回から漸くウィッチのタマゴになる予定です。
プロットを書いた筈なのに、原田さんが勝手に動き回ってしまう怪現象多発中。おかげでどんどんと量が増えております。
本編には書いてませんが、原田さんのひかり勧誘参りには、何回かに一回の割合でマヤもついて行ってます。
さらに、この時に原田さんとマヤさんがしていた密談(?)が切っ掛けとなって、空戦陸戦要請所に陸軍省までも巻き込んだ、
すったもんだの大議論の末、堅苦しいまでに拘ってた陸軍の階級の上下が、ウィッチ隊限定ですが緩和される流れになってしまったりもしてます。
なにやってんだよ、原田さん。



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