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No.7967の一覧
[0] 〔習作〕 Witch of moonlight 〔ストライクウィッチーズ 転生 TSオリ主〕 [イワン](2011/01/26 00:19)
[1] プロローグ[イワン](2009/04/09 21:22)
[2] 第1話[イワン](2010/08/12 21:58)
[3] 第2話[イワン](2010/08/12 21:59)
[4] 第3話[イワン](2010/02/11 19:37)
[5] 第4話[イワン](2010/08/12 22:03)
[7] 第5話前編[イワン](2010/07/13 21:18)
[8] 第5話中編[イワン](2010/07/13 21:19)
[9] 第5話後編[イワン](2010/07/13 21:21)
[10] 第6話(加筆版) [イワン](2011/12/19 22:39)
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[7967] 第1話
Name: イワン◆6b379e6a ID:b04dd4ef 前を表示する / 次を表示する
Date: 2010/08/12 21:58
皆さん、こんにちは。神月ひかりです
こっち(ストライクウィッチーズ)の世界で人生を再スタートして約10年ちょっと、月日の経つのは早いものですね。
「光陰矢の如し」とはよくいったものです。その間に世界的にも、私自身にも色々なことがありました。世界的なものでいえば


1936年宮藤博士率いるプロジェクトチームによる『宮藤理論を採用した新型ストライカーユニット』の発明と、坂本美緒による初飛行成功
同年の扶桑皇国陸軍、ストライカーユニット「キ27」採用
まだまだ発展途上とはいえ、人類がネウロイに対抗し得るストライカーユニットの登場は大きなターニングポイントになる事は間違いないです。
事実、翌年、というか去年の扶桑海事変ではキ27や試作ストライカーを装備したウィッチ達の活躍で、人類初の勝利を収めています。
実際には辛勝だったらしいのですが、詳細を知るには軍人となって戦闘詳報を見るか、数十年後の機密指定解除を待つかのどちらかしかありません。
もっとも、最前線に立つのが本来なら守られるべき年若いウィッチ達というのは、軍人にとっては複雑なところでしょうね。


一方、私的な出来事で言えば、母さんとおばあちゃんの連合による「扶桑の撫子」教育
一人称に「俺」を使いたいのを我慢して「僕」を使ってたのに心配したんでしょうね。一人称を「私」にすることから始まり、
掃除洗濯裁縫、「扶桑の撫子」としての心構えに至るまでミッチリと教え込まれました。結果がこの口調です、ハイ。
これから先も『女性』として生きていくのだから、こうなるのは当然といえば当然なんですがね。
あと、精神が肉体に引っ張られたというのでしょうか、『女の子』になってから、『以前』と比べてかなり涙脆くなったんですよね。
あ、でも『元男』として、まだ譲ることのできない一線というのは残ってますよ。イロイロと。


次が尋常小学校入学
世間から見れば、ただの入学なんですけどね、ワタクシ的には一大事件なのでした。
それまでは着物を着て誤魔化してましたけど、学校へ行くとなれば、あの服「スクール水着っぽいボディスーツの上にセーラー服」になるのですよ。
覚悟はしてましたが、着替えた瞬間に今まで守ってきたナニカが崩れて、何処か遠くへといってしまいました。
両親は良く似合っていると褒めてくれましたが、ちょっと複雑な気分でした。これを理解できる人はこちらにはいないでしょうね。
もっとも、六年という猶予期間があったことは感謝です。三十前の男が、目が覚めたらいきなり少女になってて、
いきなり「スクール水着っぽいボディスーツの上にセーラー服」へ着替えろなんていわれたら、精神的ダメージは巨大なものになったでしょうね。
少なくとも、私には耐えられないことは間違いありません。


その次にあったのが、婆ちゃんによる「水泳教室」です。
毎年夏休みを利用して父さんの実家へ2週間ほどのお泊まりです。父さんの実家は漁師をやってるんですが、婆ちゃんも現役バリバリの海女さんでして、
その2週間の間に泳ぎを叩き込まれました。婆ちゃんの指導のお陰で、前世は25m泳げれば上等といわれたカナヅチだったのですが、
今では4~5kの遠泳でも、素潜りでもドンとこいです。最初は溺れまくったのは黒歴史ですが……



そして、最大の出来事、文字通り人生を左右するような出来事。
私、ウィッチになりました。
ひかりになってから、とくにウィッチに関係するような出来事も無くウィッチの家系でもないので、一般人生活を存分に堪能しよう。そう思ってたんです。
ついさっきまでは。

昨日も、婆ちゃんによる「水泳教室・素潜り編~目標深度7m~」が終わった私は夕涼みも兼ねて神社への散歩中でした。

「ん~~、原作通りだと、たしかそろそろだったかな。宮藤博士の死亡通知」

今は1938年8月初頭、記憶にある年表の通りならば、あと10日ほどでそうなる筈。
去年の扶桑海事変も年表通りに発生し、穴吹智子、加藤武子、加東圭子の陸軍ウィッチ三人娘が有名になり、先月には穴吹智子主演の映画も公開されました。
軍が全面的に協力しているので、なかなかに良い出来の映画でしたね。

「三人娘を筆頭にウィッチ達の活躍により、扶桑海事変は人類の勝利。新聞には書かれてないけど、たしか結構ギリギリの勝利っぽかったんだっけ・・・・・・」

その時の新聞の記事には「人類初!!怪異に大勝利」「我が軍のウィッチ隊の大活躍」といった景気の良い文字が躍っていましたが、実際はそうでもなく。
陸軍のキ27と海軍の九六式戦闘脚が主力だったとはいえど、一部のウィッチに至っては旧式のストライカーを動員しての連日の出撃と戦闘。
闘えるウィッチは戦闘の度に減り、負傷していなくてもストレスや魔法力の枯渇で飛べなくなる者は増える一方。
辛うじて勝利を収めたものの、陸海軍のウィッチ隊も被害は甚大。もし時を開けずに同規模のネウロイが再び襲来していれば、扶桑皇国も危なかったでしょう。
なんにせよ、ウィッチ隊の戦力は公開された映画「扶桑海の閃光」を見た、淫じゅ……ゲフン、迫水ハルカのようなウィッチ候補生の大量志願、
そして、彼女たちが訓練校を卒業して配属される来年あたりまで扶桑の国防は綱渡りを強いられるのは間違いないでしょう。

「とはいえ、ウィッチでもない私に何ができるっていうのよ・・・・・・ハァ」

実際のところ、私が出来ることなど無いといっても過言ではない「ある程度未来に起きること、特に欧州関連の事を知ってるんで、役立ててください」なんて言っても、
よくて門前払い、下手すれば鉄格子付きの病院へ送られるだろうから却下。
技術職に就こうにも、まだ小学校のお子様には専門知識はこれっぽっちも足りません。あるのは前世の職業知識も完全に役立たず状態。

「ある程度の原作知識があっても、フツーのお子様じゃどうしようも無いっていうことですか……とりあえず、神社で坂本少佐達の活躍を祈っておきましょう」

と気落ちしつつ、半分癖となった独り言をブチブチと言いながらも足は止めずに神社への森、俗に言う「鎮守の森」をテクテク歩いていると、
ガサガサガサッという音がしたかと思うと、ナニカが降ってきました。後で分かった事なんですが、どうやら鳥だったそうです。
そして私の背中というか、お尻に着弾です。するといきなりパァッと光ったと思うと、耳の上辺りと腰がなんかムズムズしてきました。
さらにいえば、腰は何か窮屈な感じというか、妙に圧迫されてたまりません。
これはいったいナンデスカ?まさか、孔明のわ(ry
それはさておき状況がイマイチよくわからなかったので散歩は中断。大急ぎで婆ちゃんの家に引き返しました。

「お婆ちゃ~~ん!!」
「そないに慌ててどないしたんやいな?」
「お宮まで散歩してたら鎮守の森でガサガサって音がして、何かなって思ったらナニカ降ってきて、背中というか腰?お尻?に当たったと思ったら
 パァッて光ったと思ったら、なんか腰の辺りがムズムズするっていうか、なんかキツイの!!」
「ひかり、あんたその格好……ちょっとこっちぃ来なはれ」

と婆ちゃんに引っ張られるがままに鏡の前に連れてかれて鏡を見ると、なんといいますかどう表現すればよいのでしょう……手っ取り早く言えばマルセイユさん?
耳の少し上辺りからは猫耳とか犬耳とかじゃなくて、鳥耳?とでもいうのはピョコンと。
後ろを向けば腰のあたりにある尻尾用の穴からは鳥の尾羽の先っぽだけが窮屈そうに出てます。どうみてもウィッチの姿です。

「ウ、ウィッチ?」
「えらいこっちゃ、はよ皆に連絡せんと」

いったいぜんたいどういうことですか?うちの家系にはウィッチは一人もいない「代々続く一般人家系」の筈、突発?後天的ですか?
鏡の前で呆然としてる私を他所に婆ちゃんは父さん達に連絡を取ろうとしてるのを呼び止めて

「あ、お婆ちゃん。その前にちょっと鋏貸して」
「鋏?何に使う……アカン!!夢や思うて切ったりしたらアカンで!!」
「や、そうじゃなくて、服の腰のトコ切るだけだから」
「へ?あ、ああ、そういうことかいな。ほなすぐ取ってくるかいにちょっと待っときなはれ」

で、服(というか水着?)の腰の辺りをチョキチョキと穴を開ける感じに切ってもらうと、尾羽がバサッと出てきました。出る場所が殆ど無ければ圧迫されて当然ですよね。
そっと尾羽や耳?を触ってみましたが、ちゃんと触った感触が伝わってきました。あと、意外とモフモフしてて触り心地は良かったです。
私がモフモフしているうちに、婆ちゃんは父さん達に連絡を取るために出かけてしまい、今は私一人で鏡の前で考え事の真っ最中。
早ければ、明日にも婆ちゃん達も交えての家族会議開催でしょう。父さんや母さんには申し訳ないけど、ウィッチという力を手に入れ、知識も持っているのです。

私はウィッチ養成学校へと進んでウィッチになります。なにごともなく退役を迎えるか、はたまた最前線で空の露と消えるか、それはまだ分かりません。
どこまでやれるかは分かりませんが、やれるところまでやってみましょうか。

宮藤博士の言を借りるなら「その力を、多くの人を守るために」ですね。


※:少し分かり難いとの指摘があったので、母方の祖父母を平仮名で、父方の祖父母を漢字で表記します




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