さて、皆さん……これから語られるのは、今より遥か未来の―――更にifの話。正直、『ネタバレ』という奴です。あくまで嘘予告なので、本編で採用された場合には、微妙な差異があるかもしれません。それが嫌な方は、いますぐリターンしてください!!………………。……………。…………。………。……よろしいですか?それでは皆さんお待ちかねぇっ!!レディー……ゴーッ!!***********その世界は、本来はとあるゲームの世界……そこから更に派生した世界であった……。そこに流れ流れて集うのは、神の誤認によりその命を終えた『かつて平行世界を救った剣士の生まれ変わり』、冥界の王の戯れで命を奪われた『原作アンチハーレム主義者』、平行世界の宇宙意思の計らいで新たな生を得た『心強き少女』。他にも多種多様な者達が『転生』を果たした世界――『転生者』を強く引き付けるその世界の名は――。『魔法少女リリカルなのは』そして―――『世界の代行者』たるシオン・ウォルフマイヤーもまた、この世界に誘われようとしていた―――。***********俺は鳴滝に嵌められ、世界から排斥された――最後まで士達に力を貸せなかったのは、正直言って心苦しいものがあったが―――。だが、ユウスケも救えたし、キバーラも最終的にはこちら側に着いて、力を貸してくれた―――大樹も『本当のお宝』のために戦ってくれていたし、士と絆を紡いだライダー達もまた―――。それにアイツには夏美ちゃんが居る……『帰る場所』があるんだから……大丈夫だよな。「で、アンタがこの世界の宇宙意思だったなんてな……光 栄次郎さん?」何も無き白き狭間……そこに居たのは夏美ちゃんの祖父……栄次郎さんだった。「それは正しくもあり、間違いでもあるんだよ……シオン君」いわく、光 栄次郎は自身の一面を宿した人間であり、分霊でもある。自身の端末の一つに過ぎないのだと……。……要はデモベのナイアとかみたいなモンか?例えが悪いが。「光 栄次郎は僕の一面でもあるし、僕という存在をもっとも色濃く残した存在でもある……勿論、精神とリンクはしているけど、彼は彼の人格を有しているからね」「―――で、そんなアンタが俺に何の用だ?」色々と聞きたいことはあるが、俺は単刀直入に尋ねる。排斥された以上、この世界での役目も終えた筈――というより、鳴滝に巻き込まれたイレギュラーな世界移動だったんだ――本来の流れに戻るのは必然だろう。「それは、君に新たな世界に行ってもらうためだよ……僕はライダーの世界以外に、もう一つ世界を抱えていてね……そちらの方が大変なんだよ」「世界を複数抱える宇宙意思って……アンタって随分規格外なんだな……」話を聞くと、その世界は様々な神の介入により、何人もの転生者が入り乱れ、その中には危険な思想の神、転生者が存在し、崩壊の危機に瀕する可能性が高いとか……。「成程な……本来の使命に戻る訳か」「そうだね……頼めるかな?」「是非もなし……で、その世界の名は?」「それはね……」『魔法少女リリカルなのは』だよ――。***********「………ん……夢か」俺はこの世界――『魔法少女リリカルなのは』の世界――に、送られた時のことを夢に見ていた――。あの後、栄次郎さん的宇宙意思……面倒なんで栄次郎さんと呼ぶ―――栄次郎さんからデバイスを託され、この世界に訪れていた。それは、世界の破壊者の象徴たるアイテムを元に作られたデバイス……。俺のために調整された……俺の相棒。首に掛けた十字のネックレスに念話を送る。『おはようディケイド――今日は良い天気だぞ?』『おはようございますMASTER。確かに清々しい朝ですね』俺はこの相棒に『ディケイド』の名を与えた。声や人格が、女性だったので少々戸惑ったのは内緒だ。本人?いわく、インテリジェントデバイスはおろか、本家ディケイドライバーをも超えた存在で、『唯一俺に相応しいデバイス』らしいが………。ディケイド繋がりで『ディメンションデバイス』という名称を与えたら、大層喜んでいた………まぁ、過去を通して見ても、俺の真実の全てを知る唯一の存在だからな……大切にせな。あ、カレン達も全部知ったんだよな……。ちなみに、ライダー世界にやって来たカレンだが、俺が異世界に飛ばされるのとは若干、タイムラグがあるらしく、こちらに来るのも俺の後になるらしい……それもこれも、カレンが俺の『眷属』になったからだそうだが……。『眷属』にした方法が………まぁ、その……アレだったらしい……イカン!思い出すな!!煩悩退散!!喝っ!!……そうと知っていれば……俺の馬鹿!!俺の馬鹿っ!!「すー………」「あ〜……現実逃避はこれくらいにして……」俺はベッドの横にある小さな膨らみを見遣る。そこには幸せそうに眠る少女が居た。茶髪のショートボブにバッテンの髪止め。そのかわいらしい顔から、将来は美人に育つこと請け合いだろう。というか、美人に必ず育つ………まぁ、狸とか言う不名誉な呼び名が付くかも知れないが。『MASTER、そろそろはやてちゃんを起こしてあげた方が良いんじゃないですか?』『……だな、家主が幸せそうに寝ているのを起こすのは、若干気が引けるが……』「はやて〜、起きろ〜」「んにゅ……ふぁ〜……あ、にいちゃん、おはようさんや〜♪」「ああ、おはよう」俺は少女……八神はやてを起こす。はやては眠そうに眼を擦るが、俺を見つけるとニパァ♪と、向日葵のような笑顔を向けてくる。くっ、可愛い……アレだ……妹を持つ兄の心境というか、娘を持つ親の心境と言うか……。―――そう、この世界にたどり着いた俺は、紆余曲折あり、少女――八神はやての家で世話になっている。正直、テンプレな展開だったのだが――俺個人としても、この少女の内にある危うさは見ていられなかったので、彼女の申し出を受け入れ、一緒に住むことにしたのだ。……言っとくが、生活費はちゃんと入れてるからな?で、当初は『はやてちゃん』『シオンさん』と呼び合っていたが、今は『はやて』『にいちゃん』と呼ぶ仲になった。ん?戸籍?ハハハハ!元サラリーマン&元インペリアル・ナイト&元女王騎士を舐めるな!!ディケイドの力も借りて偽造……ゲフンゲフン!!……反則技も、バレなきゃ反則じゃないんだよ?こっちでの俺の名は『海導 シオン』――以前の俺のファミリーネームを合わせた名前――この世界なら、銀髪は珍しいが無いわけじゃないからな。ライダーの世界じゃ黒く染めていたけど……。まぁ、それはともかく。「よし、そろそろ起きようぜ?腹減ったしさ」「う〜ん……もうちょい『にいちゃん分』を堪能したかったんやけどなぁ〜」「なんだその成分は……」なんてやり取りは、もはや日常になっていた……。はやてを取り巻く環境は変わらない……。闇の書――夜天の書は存在するし、はやての両親は既に亡く、はやての足も麻痺した状態――。原作通りに行けば、パーフェクトとは言えないが、ベターな終わり方になる――だが、転生者の存在が気掛かりだ。今までの世界に比べて、この世界には転生者が異常なまでに存在するらしい……。まともな奴は良い。だが、此処は『あらゆる可能性の世界』だ……まともな奴だけな筈が無い。見極めなければ―――それが俺の使命だから――はやてのためにも―――な。………エゴだと分かっているが、この子のために何かをしてやれるのだろうか……俺は。***********俺は死んだ……死因は隕石の衝突による死亡……奇跡的に周囲の人間に被害が無かったのは幸いだった。あの場には弟も居たから、正直ホッとした。「で……アンタは何してるんだ?」「本当にすまん!!全て!全てワシが悪いんじゃあっ!!」何処とも知れない空間………そこで俺に向かって土下座している爺さん。妙に神々しい……神気を放っている爺さん……その横で頭を下げている金髪の女性……この人もまた神々しい神気を纏っている。ってか、白い羽が生えてるから天使か?で、詳しく聞くとこの爺さんは神様で、女性は天使の長であるミカエルというらしい。――よもや、神社の小伜の俺が、違う宗教の神様と天使様に導かれるとはなぁ……人生何が起きるか分からんなぁ……もう死んでるんだけどな。「それで、俺が行くのは天国でしょうか、地獄でしょうか?」「……随分と落ち着いてますね?普通ならもっとうろたえるものですが……」「日々を精一杯生きたのです……悔いがないと言えば嘘になりますが、あそこで死んだなら、それが俺の天命だったのでしょう……それに、あの女の子も、運転手も、弟も周りの人達も無事だったのですから……これ以上望むのは贅沢でしょう」そう、俺は双子の弟――橘 春人と共に高校からの帰りに、小さな女の子が歩道に飛び出したのを見付け、慌てて飛び出した。何故なら、トラックがその少女に突っ込もうとしていたから――。チラリとトラックの運転席を見遣ると、運転手は居眠り運転をしていた。俺は舌打ちをしつつも、『霊力』で足を強化――瞬時に少女を抱き抱える――だが、既に飛びのくには間に合わず――だが、それを予測していた俺は、飛び出す際に携帯していた竹刀袋から木刀を引き抜いていた――そして、霊力を込め――放った斬撃は、トラックを真っ二つにした。すかさず、運転手も引きずり出し、その場を飛びのいた俺……後方では、それぞれ電柱や壁にぶつかり、大炎上するトラックだった物……幸い、巻き込まれた人が居なかったからホッとした……。だが、異様な気配を感じた俺は、こちらに向かって来ていた弟に少女と運転手を投げ渡し………そこで意識が途絶えたのだ。「……主よ、貴方はこの様な者をうっかり殺めるとは……死んだほうが良いのでは?」「そ、そりゃああんまりじゃよミカちゃん!?ワシ、一生懸命頑張っとるもん!!」「ただでさえ、彼は平行世界の貴方と、世界を救った英雄だというのに………馬鹿ですね貴方は」「馬鹿!?仮にも主に対して馬鹿!?あ、いやごめんなさい!ワシが悪かったからそれだけは……」……何やらよく分からないことを言っているが……天国にするか地獄にするか、早く決めて欲しいんだが……。「……この馬鹿神に代わって、私が説明します……実は貴方は」ミカエル様が言うには、俺は天命で死んだのではなく、神の勘違いで殺されたのだとか……。もっと細かく言うと、あの時あの場所には、どうしようもない極悪人が居て、そいつが死ぬ予定だったらしい……で、神様がその刑を執行しようとしたのだが、神様は勘違いで俺を狙ったらしい。だが、俺は神様の刑をことごとく退け、切り札の転生トラック(あの居眠り運転トラックのことらしい)をも跳ね退けた俺に対し、ムキになった神様は神気をたっぷり込めた隕石を、俺の直ぐ頭上に召喚して喰らわせたらしい。勘違いと気付いた時には後の祭りだったらしく、もはや肉片すら遺らない状態になった俺………のうのうと逃げおおせた極悪人。「――成る程、貴様のせいか」「ゲフゥ!?ちょ、神を足蹴にぐへっ!?ちょ、まっ、ゴメ、ごめんなさっ!?」俺はクネクネ身もだえる神をひたすらに蹴りまくる――天命ならば納得もしよう……だが、勘違いでした、ゴメンね☆などと言われたら、幾ら神とは言え許せるモノでは無い。「お待ちなさい」ミカエルさんが俺を止める……やはり神に無礼を働いたんだから、止めて当然か……こりゃあ地獄行き決定かな……?「これを使いなさい。大丈夫、神もお許しになられます……一思いにやってしまいなさい」彼女が差し出して来たのは、赤い剣………強烈な神気を放っている……。そういえば、ミカエルはその存在を象徴する武器を持っているとか……。「ちょ、ワシが神!!ワシが神だからねっ!?許さないから!そんなこと許さないんだから!!」「「……チッ」」「酷っ!?二人して態度酷っ!?ワシ泣いちゃうよ……あ、や、ごめんなさいワシが悪かったですから勘弁してください」……まぁ、俺は半分冗談だったんだが、ミカエルさんは結構本気だったくさい。流石にトドメは……なぁ……?それからしばらくして、神に聞いた話では、俺は生き返れないらしい……流石の神でも肉体が消滅してしまっては手の施しようが無いとか。また、予定外の事態のためにあの世へ行くこともままならないとか……。「つまり何か?浮遊霊や自縛霊にでもなれと?」「いや、そんなことは言わんよ……じゃから、お主には違う世界に転生してもらう」「違う世界?」聞くと、平行世界というのが存在するらしく、この世界の輪廻に混じれない以上、こういう措置を取るしかないらしい。「今なら特別大サービスで、チート能力も付けちゃうぞい!」「……何だそれ?」「え゙……知らんの?オリ主最強も、ハーレムも思いのままじゃよ?」「……よく分からんが、仮にも神がそんな俗っぽいこと言って良いのか?」「仮にもって、ワシは神……ああ、止めて!そんな冷たい視線で見つめないで!?」なんか……頭が痛くなって来た……。それはミカエルさんも同じらしく、彼女が改めて説明してくれる。いわく、今回の件はこちらの不手際なので、幾つかの願いを叶えてくれるらしい。……俺としては世界が違うとは言え、また人としての生を受けられるならそれだけで十分なんだが。……そうだな。「それじゃあ……」俺は俺の願いを頼んだ……自身の流派、『橘流』の技と『霊力』……これをこのまま持ち越したいと。流石に、今まで共に歩んで来た力だけに、無かったことになるのは少し辛い……まぁ、俺の我が儘なので、無理なら構わないんだが……。「え、そんなんで良いの?魔力EXとか、王の財宝とか、無限の剣製とか……色々あるよ?」「そもそも、それが何なのか……俺には分からないんだが」「絶望した!!fateも知らない男に絶望したぁっ!!」「……主(馬鹿)は放っておいて、詳しい話をしましょう」「今、主と書いて馬鹿と読んだよね?ねぇ?」……神は置いておいて――詳しく聞くと、これから行く世界には『魔法』が存在するらしく、そこの魔法を行使するには『リンカーコア』というのが必要らしい。一応、あって困る物では無いらしいが――。「その辺のさじ加減は任せます。――その代わりもう一つだけ、願いがあるんですが――構わないでしょうか?」「なんじゃ!?サ○ヤ人化か?不老不死か?イケメン化――は、元からイケメンじゃから不要じゃな。とにかく、何でも言ってくれい!!」「――この世界で、俺に関係した者達から俺に関する記憶を消して欲しい――」***********「………夢……か」『良いのかマスター……そろそろ授業が始まるぞ?』『ああ、そうだなエリシュオン……行くとするか』俺の名前は『橘 由人』――此処、私立聖祥大附属小学校に通う9歳児だ。そう、9歳児だ。神の計らいで転生し、再び橘家に生まれ、由人の名も貰った。―――ただ、春人の奴は生まれなかったし、橘神社や『橘流』も存在しなかった。そのかわり、母が健在だったが。親父は変わらず底知れない感じだったなぁ……。魔力……っていうのか?それを感じた。もしかしたら、『魔導師』って奴かも知れないな。『マスター、幾ら面倒とは言え、授業中くらいは起きていないと、またあの4人に目を付けられるぞ』『それは……面倒だな』俺は頼んでいないのに、前世の記憶や身体能力までそのまま持ってきている様だ……ハッキリ言って、あの当時、素の身体能力で俺は既に達人級とか言われてたから、小学生として見なくても化け物スペックだと思う。子供の身体構造的に有り得んのじゃなかろうか?なので、頭脳に関しても以前同様なワケで……前世の高校では上から五番目程度に居る位の成績は維持していた。故に、幾らこの聖祥が有名校とは言え、小学生の学力についていけないということは無いわけで……。夜や早朝に高校の問題の予習復習をやったり、橘流や魔法の修練をしたりで忙しいので、必然的に眠くなる。前世では三日位眠らなくても平気だったのだが、流石にそこは子供らしいみたいだ。ちなみに、さっきから念話をしているのは、俺が着けているシルバーブレスレット……名を『エリシュオン』と言い、神から贈り物として貰った『デバイス』という奴だ。俺用に弄られているらしく、俺にしか使えないとか……。俺もまだ、その全容を把握しているワケじゃないが……俺のことを知る、頼れる相棒だ。「間に合ったか……」『マスターなら余裕だろう?』俺は教室に入り、自分の席に着く。「由人くん」「……なんだ、なのは?」「どうしてお昼にどこかいっちゃったの?お昼は一緒に食べようって言ったのに!」そう言ってプリプリ怒っている少女の名は『高町 なのは』。エリシュオンが言ってた厄介な4人の内の一人。お節介焼きで、優しい少女ではあるのだが、少し頑固なのが珠に傷。俺がこんななので、友達らしい友達が出来ていないことを思いやってなのだろう……。(特別仲の良い友達は居なかったが、その近寄りがたい雰囲気のわりには皆に頼られ、来る者には親切丁寧に接し、面倒見が良いので、人気はある。別名・裏番)一人で居た俺に話し掛けて来た。その気持ちは嬉しいが、無理強いはいかんと思う。一人でいたい時などに、無理矢理昼食に連れていかれそうになったり……以前軽く抵抗したら、思いっきりコケて涙目になっていたので、それ以来はコレと言った抵抗はしていないが。何かしらの想いがあるのだろうが……。自身に対する脅迫概念の様な物……それがこの子の性格を決定付ける一因になっている気がする。ちなみに『翠屋』という喫茶店の娘さんらしいが、行ったことが無いので詳しくは知らない。(由人は原作知識を知りません)「……少し考え事をしてたんだよ、次は気をつける」「むぅ……わかったの。次は絶対なの……約束だよ?」多少、強引なところはあるが優しいこの少女を、邪険にすることは出来ず、結局はこの少女に付き合うことになる……性格は全然違うが、弟を思い出してしまうのか、似たような感覚で接してしまうのだろう。まぁ、それはクラスメイト全員に言えることだが……。今では名前で呼び合うくらいには交流がある……席も隣同士だしな。ちなみに、残りの三人もクラスメイトだ。一人の名は『アリサ・バニングス』。よく言うなら勝ち気、悪く言うなら唯我独尊。このクラスのリーダー的存在という奴であり、カリスマ性というのか?この年齢にして、そういうのが滲み出ている。なのは達に対しては優しいのに、何故か俺には態度がキツイ……のだが、嫌われているワケでも無いらしい。(由人にはツンデレという概念が理解出来ていません)女心と秋の空とは言うが……よく分からんな。どこぞのご令嬢らしいが、詳しくは知らん。(由人は原作知識を知らないんです)もう一人は『月村 すずか』。性格は深窓の令嬢を地で行く様な感じで、他の面子に比べたら落ち着いているというか、一歩引いた場所から皆を見ているというか……。上手く言葉に出来ないな……決して友情を疎かにしているワケじゃなく、何か自分の中に線引きをしているというか……。だが、その優しさは雰囲気にも醸し出されており、『癒し』という意味では1番かも知れないな。どこかの家のお嬢さんらしいが、やはり詳しくは知らない。(由人は原作ry)最後の一人が『水瀬 さき』。この子もまた勝ち気だが、アリサのそれと違い、『姐御』という様な感じだな。もう一人のリーダー的存在という奴だ。他の三人も小学生にしては大人びているが、彼女は三人よりも大人なため、それなりに話が合ったりする。そのくせ、元気だけは人一倍だったりするが。件の三人は、なのはの親友のため、その関連で俺とも付き合いがあったりする。……こんな面子に囲まれて、俺は小学生をしている。特になのは関連で、厄介ごとに巻き込まれていくことになるとは……思わなかったがな。***********剣士は駆けていく……。出会うは、覚醒せし不屈の魔法少女と言葉を解す金色のフェレット……。「なのは……何だその姿は?」「ふえぇぇっ!?ゆ、由人くん!?」「来ちゃ駄目だ!此処は危険だよ!!」「鼬が喋った……いや、オコジョか?妖の類か……にしては、妖気や霊気は感じないが」「フェレットだよ!鼬はともかく、オコジョは止めてよ!なんか――凄く不名誉な気がするから!!」二人と一匹に襲い掛かる、願望を叶える石の魔物。すかさず迎撃態勢を調え、白き少女は得たばかりの魔法の力で、少年は長年親しんだ霊力で……終始魔物を圧倒する二人だが、倒すには至らない。そこでフェレットは語る……魔物の核である石を封印しないと、倒せないと……その隙に魔物が少女に襲い掛かる。咄嗟のことに反応出来ない少女……そして予想外の攻撃に助けに入れない少年……。そこに現れたのは……。「大丈夫と分かってはいるが……捨て置けないからな」白き鎧に包まれた戦士……彼が魔物に相対する。新たに現れた脅威に対し、魔物は襲い掛かるが……。「その命――神に返しなさい――!!」その言葉と共に、閉ざされた瞳から現れたのは真紅の瞳――放たれたのは強烈な衝撃。それを受け、四散する魔物――しかし、すぐに復活する……それを見て白き戦士は腰から十字を模した銃を取り、そこから更に刃を発生させる。「確か、封印というのをしなければならないのだろう?足止めはしておく。少年か少女か、どちらがするのかは分からないが、早く決めなさい」それが少年の新たな人生という名の物語……その序章であり、魔法少女『高町 なのは』と遺跡発掘を生業としている部族の少年『ユーノ・スクライア』との腐れ縁の始まりであり……白き太陽の戦士――仮面ライダーイクサを始めとする、仮面ライダー達との出会いの始まりでもあった。それから、少年少女は駆けていく。願望の石を回収するため、少女とフェレット――少年もまた。「知ってしまった以上、無関係ではいられないだろう」二人は様々な出来事に遭遇していくことになる……特に、雷光の魔導師……運命の名を持つ少女とは、まるで絡み付く螺旋の様に係わり合って行くことになる。そして、時折現れる仮面ライダー達もまた……。狭間にある庭園の決戦……そこで彼も現れる。「行くぞ……力を貸してくれ、Ⅱ世」「久しぶりの出番だ……キバッて行くと……しようか!ガブリッ!!」「――変身」『MASTER!?なんで……私を使って下さいよぅ……』「Ⅱ世達も使ってやらなきゃ、可哀相だろう」漆黒と真紅の王に姿を変えた白銀の青年は、自身が生まれた世界で最も頼りにした、体力や生命力を鋭さや頑強さに変える大剣を抜き放ち、群がる物言わぬ兵隊を屠って行った。全てを解決した後……つかの間の平和の後にやって来たのは、闇に連なる雲の騎士達……。少年少女達の前に立ち塞がるは、烈火、鉄槌、湖、盾…………そして――破壊。「嘘……なんで……」その者が纏うは破壊者の鎧、本来は無い腰の外套、顔には仮面は無く、銀と蒼を携えている青年……。「なんでアンタがそこに居る……」「決まってるだろう少年……俺もまた、騎士だからさ……そうさな、『破壊の騎士ディケイド』とでも名乗ろうか?」彼らは対峙する……それぞれに守る物を抱えながら、互いの想いをぶつけ合う……。***********「はやて、猫捕まえて来たぞ?猫鍋しようぜ?」「にいちゃん、何言うて……って、猫さんめっちゃグッタリしてるやん!?」「ああ、大丈夫大丈夫!ちょっとメンチビーム喰らわせただけだから―――大丈夫だよ……な?」(ビクッ!!?)コクコクッ!!「に、にいちゃん……なんか恐いで……?猫さん怯えてるやんか……」「心配するな、所詮この世は弱肉強食……って奴だ」「心配だらけやっ!?あかん!あかんよ!?猫さん食べたらあかんよ!?」ヴォルケンズが来る前、とある猫がシオンの弄られ要員として八神家に居候を始めたようです……。ちなみに、しっかり猫鍋されて動画サイトに投稿されたとか。***********後書き生き抜き(誤字にあらず)の為に嘘予告を書いたのに……物語が重厚過ぎて、書き切れなかった……。orz所々はしょりつつ、AS編まで引っ張って漸くとか……。STS編まで入れたら嘘予告でも2話くらい行く予感……。というか、自分が本格的に書いたら100話余裕で越えそうで恐い……。((゚Д゚ll))ガクブルそこまで行くのに、後何年掛かるやら……。(;¬_¬)それでは御目汚し失礼しました。m(__)m