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No.7317の一覧
[0] グローランサー デュアルサーガ(旧題、異世界転生者の平穏)多重クロス(ネタ)[神仁](2013/12/29 20:56)
[1] プロローグ―ふわふわぴかぴか?―[神仁](2011/11/13 21:53)
[2] 第1話―チートボディなのに才能無いとか……イジメですか?―[神仁](2011/11/14 06:44)
[3] 第2話―友人・傲慢・前途多難―[神仁](2011/11/14 07:19)
[4] 第3話―ラーニングとその代償―[神仁](2011/11/20 13:11)
[5] 第4話―O・NI・I・SA・N・暴・走―[神仁](2011/11/20 20:37)
[6] 第5話―シオンVSゼノスin闘技場―[神仁](2011/11/29 18:56)
[7] 第6話―主人公補正=朴念仁?―[神仁](2011/11/29 18:51)
[8] 第7話―原作開始!―カーマインSide―[神仁](2011/11/29 19:01)
[9] 第8話―原作開始!―シオンSide―[神仁](2011/11/27 21:49)
[10] 第9話―原作開始!暗躍!!頭領、就任?―[神仁](2011/11/29 19:07)
[11] ―みにみにぐろ~らんさ~♪パーソナリティはティピと………このネタを知らない人はゲームをクリアしておまけを聞こう♪番外編です―[神仁](2009/03/18 19:49)
[12] 第10話―運命に導かれ出会いし者達―[神仁](2011/11/30 05:17)
[13] 第11話―強襲!盗賊団頭領!!―[神仁](2011/11/30 06:03)
[14] ―ラングレー兄妹の憂鬱―番外編2―[神仁](2011/12/01 17:16)
[15] 第12話―兄と妹と―[神仁](2011/12/01 17:49)
[16] 第13話―エンカウント、誤解されそうなシチュエーション―[神仁](2011/12/01 18:06)
[17] 第14話―光と光が出会う時―[神仁](2011/12/01 18:24)
[18] 第15話―影の掃討と再会―[神仁](2011/12/01 18:43)
[19] ―みにみにぐろ~らんさ~♪速報!作者はプロット変更を余儀なくされたようです。微妙にネタバレ注意―番外編3です―[神仁](2009/03/30 14:04)
[20] 第16話―それぞれの価値観と少年との出会い―[神仁](2011/12/01 19:51)
[21] ―みにみにぐろ~らんさ~♪これが出た時は作者はリアルで忙しいと思って下さいm(__)m―番外編4です。[神仁](2009/03/31 22:41)
[22] 第17話―デリス村の戦い―[神仁](2011/12/01 20:06)
[23] 第18話―宴の夜とそれぞれの想い―[神仁](2011/12/01 20:22)
[24] 第19話―邂逅…師弟で主従な二人―[神仁](2011/12/01 20:34)
[25] 第20話―闇の遣い、テレポート、ラーニング―[神仁](2011/12/01 20:56)
[26] 第21話―サンドラを救え!―[神仁](2011/12/01 21:06)
[27] ―みにみに!ぐろ~らんさ~♪パーソナリティはティピと…………アレ?―番外編5です―(楽屋裏ネタ注意)[神仁](2009/04/05 23:48)
[28] ―ジュリアン・ダグラスの憂鬱―番外編6―[神仁](2011/12/01 21:11)
[29] 第22話―魔法学院、寄り道、カレンを救え―[神仁](2011/12/03 17:14)
[30] 第23話―……慟哭……―[神仁](2011/12/03 18:36)
[31] 第24話―ラングレー家での優しい時間―[神仁](2011/12/03 22:15)
[32] ―カレンの彼への想いはマキシマム!最初からクライマックスです!―番外編7―[神仁](2011/12/03 22:23)
[33] 第25話―決意、新たに―[神仁](2011/12/04 22:16)
[34] 第26話―登場!妄想少女ミーシャ!―[神仁](2011/12/04 22:37)
[35] 第27話―ミーシャ大暴走!二人のお兄さま☆―[神仁](2011/12/04 22:51)
[36] 第28話―学院長(クソヒゲ)との邂逅―[神仁](2011/12/04 23:02)
[37] 第29話―南の遺跡、天才学者アリオストとの出会い―[神仁](2011/12/04 23:14)
[38] 第30話―いざ、フェザーランドへ!―[神仁](2011/12/04 23:27)
[39] 第31話―I Can Fly!!到着、フェザーランド!―[神仁](2011/12/04 23:37)
[40] 第32話―交渉人シオン・ウォルフマイヤー?―[神仁](2011/12/04 23:47)
[41] 第33話―ネゴシエイター・シオンの交渉内容―[神仁](2011/12/04 23:57)
[42] 第34話―妄想少女と手掛かりと闘技大会―[神仁](2011/12/05 00:07)
[43] 第35話―いざグランシル!アリオストの祖父と父親―[神仁](2011/12/05 00:21)
[44] ―ウォルフマイヤー夫妻の憂鬱……inジュリアン―番外編8―[神仁](2011/12/05 00:27)
[45] 第36話―開催!グランシル闘技大会!未然に防ごう影の企み―[神仁](2011/12/05 00:57)
[46] 第37話―準決勝……そして決勝!!激闘の果てに―[神仁](2011/12/05 04:07)
[47] 第38話―激闘!!決勝戦!!それぞれの想いと漢(おとこ)の誓い―[神仁](2011/12/05 22:33)
[48] 第39話―修羅場発生そして……魔王降臨!―[神仁](2011/12/06 19:46)
[49] 第40話―ジュリアンとの邂逅……決意と誓いと願い―[神仁](2011/12/06 19:56)
[50] 第41話―ジュリアの決意と想い―[神仁](2011/12/06 20:07)
[51] ―カレンの思考……同盟結成の巻―番外編9―[神仁](2011/12/06 20:18)
[52] 第42話―DOKI☆DOKI♪湯煙温泉紀行?―[神仁](2011/12/07 03:21)
[53] 第43話―ダニー・グレイズのフェザリアン講座―[神仁](2011/12/07 18:14)
[54] 第44話―過去の傷痕―[神仁](2011/12/07 18:37)
[55] 第45話―自覚と逃避―[神仁](2011/12/07 18:51)
[56] 第46話―歌と花とおじいさんと―[神仁](2011/12/07 19:01)
[57] 第47話―お見舞いと、情報収集と、男の約束―[神仁](2011/12/07 19:33)
[58] 第48話―女王の救出―[神仁](2011/12/07 19:48)
[59] 超・番外編……とある転生者の激闘―これで勝つる!―[神仁](2011/12/07 19:59)
[60] 第49話―シオン・ザ・ネゴシエイター再び―[神仁](2011/12/07 20:12)
[61] みにみに!ぐろ~らんさ~!微妙にネタバレ注意―番外編10―[神仁](2009/05/11 20:38)
[62] 第50話―サンドラ回復!忍び寄る影と仕官―[神仁](2011/12/07 20:34)
[63] 第51話―初任務とシオンの漫画日本昔話―[神仁](2011/12/07 20:45)
[64] 第52話―聖剣と魔剣のお話……そして新たなフラグの香り―[神仁](2011/12/07 20:56)
[65] 第53話―任務達成、初めての休暇―[神仁](2011/12/07 21:06)
[66] ―サンドラ・フォルスマイヤーの憂鬱―番外編11[神仁](2011/12/07 21:16)
[67] 第54話―シオン先生のマジカル講座!そして白々しいヒゲ―[神仁](2011/12/07 21:26)
[68] 第55話―水晶鉱山潜入……クリアノ草?いらないだろ?―[神仁](2011/12/07 21:36)
[69] 第56話―ウォレスの拳と巨人の人型―[神仁](2011/12/07 21:47)
[70] 第57話―休暇と秘書と心のしこり―[神仁](2011/12/07 21:56)
[71] 第58話―戦争勃発…忠誠と救出と月夜の晩に……―[神仁](2011/12/07 22:38)
[72] 第59話―シオンの葛藤、受け入れられた想い……―[神仁](2011/12/07 22:49)
[73] 第60話―過去との邂逅、未来への飛翔……そしてイチャラブ―[神仁](2011/12/07 23:01)
[74] 第61話―エリオット襲撃……って、何故に?計画が頓挫しそうな件―[神仁](2011/12/07 23:10)
[75] ―秘書イリスの感情―番外編12―[神仁](2011/12/07 23:15)
[76] 嘘予告!!超ネタバレ注意!『異世界転生者くんの憂鬱』[神仁](2011/12/07 23:21)
[77] 第62話―魔王再び、エリオットといけ好かないアイツ―[神仁](2011/12/07 23:33)
[78] 第63話―シオンとジュリア―[神仁](2011/12/08 18:21)
[79] 第64話―シオン先生の勉強会と、宮廷魔術師との契り―[神仁](2011/12/08 18:40)
[80] 第65話―イリスとの談話、アリオストの苦悩―[神仁](2011/12/08 19:21)
[81] 第66話―暴虐のコーネリウス―[神仁](2011/12/08 19:46)
[82] 第67話―動き出す時代……同盟と奪回―[神仁](2011/12/08 19:59)
[83] 第68話―リシャールごっことアンジェラ様と確かな証拠―[神仁](2011/12/08 20:09)
[84] ティピと!ラルフの!みにみに!ぐろ~らんさ~♪―番外編13―[神仁](2009/05/31 03:33)
[85] 第69話―暗躍するシオン……昔を思い出します―[神仁](2011/12/08 20:24)
[86] 第70話―アジト、メイド、父と母の愛と熱き血潮の漢(おとこ)達―[神仁](2011/12/08 20:47)
[87] 第71話―ジュリアのもとへ……と思いきやの四人目な件―[神仁](2011/12/08 22:24)
[88] 限りなく現実に近い嘘予告―封印されし異世界転生者―超ネタバレ注意[神仁](2011/12/08 22:36)
[89] 第72話―暗躍と説得とジュリアへの手紙―[神仁](2011/12/09 14:53)
[90] 第73話―ところ変わってカーマインSide―[神仁](2011/12/09 15:06)
[91] 第74話―情報収集、スニーキング、ティピちゃんは見た!―[神仁](2011/12/09 15:17)
[92] 第75話―対策、砦、合流―[神仁](2011/12/09 15:27)
[93] ―オズワルドの奮闘―番外編14―[神仁](2011/12/09 15:35)
[94] 超・番外編2……とある転生者の暴走―見せてやる!オリ主のチートぶりを!!―[神仁](2011/12/09 15:45)
[95] 限りなく真実に近い嘘予告―異世界転生者と並行世界の破壊者―超ネタバレ注意[神仁](2011/12/09 16:01)
[96] ティピとシオンの!みにみにぐろ~らんさ~!!―番外編15―ネタバレ注意―[神仁](2009/06/11 05:07)
[97] 第76話―戦争に策略は付き物です―[神仁](2011/12/09 16:10)
[98] 第77話―着替えと待機と死の商人―[神仁](2011/12/09 23:51)
[99] 第78話―無敵超人と策略―[神仁](2011/12/10 14:49)
[100] 第79話―同盟工作と死の商人再び―[神仁](2011/12/11 17:05)
[101] 第80話―同盟締結とGLチップス―[神仁](2011/12/11 17:23)
[102] 第81話―ベリーメロンと黒い円盤と常識の勉強―[神仁](2011/12/11 17:33)
[103] 第82話―観光地で語られる漢の挽歌と姫様との約束―[神仁](2011/12/11 17:43)
[104] 第83話―いざ、クレイン村へ―[神仁](2011/12/11 17:54)
[105] 第84話―村長との話し合いと小さなゲヴェル―[神仁](2011/12/11 18:05)
[106] 第85話―……鎮魂……―[神仁](2011/12/11 18:16)
[107] 第86話―鎮魂の祈りと信じること―[神仁](2011/12/11 18:27)
[108] 第87話―真実とシオンのお話―[神仁](2011/12/11 18:38)
[109] 第88話―レティシア姫の告白と勉強会―[神仁](2011/12/11 18:46)
[110] 第89話―カードの謎と地獄の鬼ごっこ開幕―[神仁](2011/12/11 18:54)
[111] 第90話―シオンVSグローランサーズin模擬戦―[神仁](2011/12/09 16:21)
[112] 第91話―イリスとケーキ―[神仁](2011/12/11 19:07)
[113] 限りなく実現しそうな嘘予告―異世界転生者と竜の騎士―激ネタバレ注意―[神仁](2011/12/11 19:24)
[114] 超・番外編3……とある転生者の破滅―オリ主は悪魔と手を結ぶ―[神仁](2011/12/11 19:39)
[115] 第92話―保護とチーム分け、アリオストの決意―カーマインSide―[神仁](2011/12/14 01:40)
[116] 第93話―手紙、約束、全員集合―シオンSide―[神仁](2011/12/14 17:59)
[117] ―ルイセ・フォルスマイヤーの視点―番外編16―[神仁](2011/12/14 18:05)
[118] 第94話―リビエラとカレンとサンドラと……おまけでハゲ―[神仁](2011/12/14 18:29)
[119] 第95話―甘々地獄と魔物使いのケジメ―[神仁](2011/12/14 18:58)
[120] ホップ・ステップ・嘘予告―異世界転生者とはぐれ悪魔―激烈ネタバレ注意―[神仁](2011/12/14 19:09)
[121] 第96話―最終兵器ミーシャと狂人シオンとデートな休日―[神仁](2011/12/14 20:48)
[122] 第97話―イリスの葛藤とカレンの夢と不安の影―[神仁](2011/12/14 21:10)
[123] ―イリス爆誕。シリアス&毒舌イリスさん―番外編17―[神仁](2011/12/15 01:40)
[124] 第98話―護衛とオリビエ湖と悪意の影―[神仁](2011/12/15 13:31)
[125] 第99話―ルイセの誕生日パーティー―[神仁](2011/12/16 06:41)
[126] 第100話―シオン・ウォルフマイヤー氏の極めて平穏な日常―[神仁](2011/12/16 07:06)
[127] 第101話―シオン先生の説明会と、カレンさんとの約束―[神仁](2011/12/16 13:00)
[128] ―ウォー・オブ・バーンシュタイン―番外編18―[神仁](2011/12/16 13:28)
[129] 〜if〜もしもシオンとリヒターの中身が逆だったら〜※BADEND注意[神仁](2009/11/08 23:04)
[130] 超絶嘘予告―異世界転生者と……戦国乙女?―ネタバレ注意―[神仁](2011/12/16 18:56)
[131] 第102話―暗躍する者、縛られた者―[神仁](2011/12/16 19:22)
[132] 第103話―疑惑と隠された真実―[神仁](2011/12/16 20:42)
[133] 第104話―真実と仲間―[神仁](2011/12/16 21:08)
[134] 第105話―断罪と陰り―[神仁](2011/12/16 21:39)
[135] キャラクター紹介〜第105話時点〜シオン&ラルフ[神仁](2010/01/12 16:28)
[136] 第106話―姉妹の絆―[神仁](2011/12/16 21:57)
[137] 第107話―考察、キス魔、ガチンコ訓練―[神仁](2011/12/17 02:56)
[138] 第108話―サンドラの師と触れた真実―カーマインSide―[神仁](2011/12/17 03:28)
[139] 第109話―最悪の襲来とグレンガルの最後と愛する騎士と―お触りもあるよ!―シオンSide―[神仁](2011/12/17 07:17)
[140] 第110話―闘争、脅迫、母の愛―[神仁](2011/12/17 19:10)
[141] 第111話―影の終焉、つかの間の休息―[神仁](2011/12/17 19:36)
[142] キラリと輝く嘘予告―異世界転生者のぱすちゃこんてぃにゅ〜+α放浪記―絶ネタバレ警告―[神仁](2011/12/17 19:56)
[143] 超・番外編4……とある転生者の死闘―オリ主の軌跡は自伝に残る―[神仁](2011/12/17 20:12)
[144] 第112話―決戦・バーンシュタイン―[神仁](2011/12/18 02:05)
[145] 第113話―ラルフに語られた真実と、陰謀に嵌められたシオン―[神仁](2011/12/18 15:42)
[146] 第114話―ジュリアの誓いとルイセの気持ち―[神仁](2011/12/18 18:02)
[147] 第115話―食い止められなかった凶行―[神仁](2011/12/19 16:25)
[148] 第116話―襲撃、復活、覚醒―[神仁](2010/03/04 05:17)
[149] 第117話―ペンダントと覚醒と決着へ向けて―[神仁](2011/12/19 17:46)
[150] 第118話―激突、決着、フライシェベルグ―[神仁](2011/12/20 07:12)
[151] 第119話―受けた褒美と、御前試合と、動き出すシオン―[神仁](2011/12/20 07:56)
[152] 第120話―シオンが行く!―[神仁](2011/12/20 11:53)
[153] 細部と展開が微妙に違うだけの嘘予告―異世界転生者と不屈の魔法少女―[神仁](2011/12/20 12:14)
[154] 第121話―銀の紅と銀の蒼―【15禁?】[神仁](2011/12/20 15:54)
[155] 第122話―問題児部隊とエリートと心酔する少女―[神仁](2010/05/19 23:50)
[156] 第123話―酒と休暇と触れ合う絆―【15禁?】[神仁](2011/12/21 17:52)
[157] 第124話―様々な邂逅―【15禁?】[神仁](2011/12/21 18:31)
[158] ―ジュリア・ダグラスの昔語り―番外編19―[神仁](2011/12/01 21:41)
[159] 第125話―同盟会談と新メンバーと……研修生?―[神仁](2010/09/17 00:37)
[172] 第126話―少女の願いと約束と成金―【15禁?】[神仁](2011/12/21 20:17)
[173] 第127話―シオンVS蒼天騎士団―[神仁](2011/12/22 16:25)
[174] 第128話―遅すぎた再会―[神仁](2011/12/22 17:10)
[175] なんちゃって嘘予告―異世界転生者と天体戦士―&異世界転生者と剣立つ大地―どちらもネタバレ注意―[神仁](2011/12/22 17:29)
[176] 第129話―胎動―【15禁?】[神仁](2011/12/22 17:51)
[177] 生存報告!みにみにぐろ〜らんさ〜♪―番外編20―[神仁](2013/01/02 07:42)
[178] 第130話―光と闇―束の間の祝賀会―[神仁](2013/02/17 03:00)
[179] 鋼鉄と杖の嘘予告―獣を宿した狩人と虚無の魔法使い―ネタバレ微注意―[神仁](2013/03/28 10:16)
[180] 第131話―介入―[神仁](2014/11/07 15:24)
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[7317] 第105話―断罪と陰り―
Name: 神仁◆ea4a46c3 ID:ada94faa 前を表示する / 次を表示する
Date: 2011/12/16 21:39


俺達はアリオストの研究室にやってきたワケだが……。
何と言うか、皆……警戒してるなぁ……。
まぁ、仕方ないのかも知れないが……。

「さて……質問に答えてくれるということだが?」

「はい、私に答えられることならば……ですが」

「じゃあ、聞くけど……副学院長の知り合いを殺したのは……アナタ?」

警戒心バリバリなウォレスの問いに、イリスは答える……って、ティピ……ストレート過ぎ。

「……分かりません」

「分からない…って、どういうこと?」

「そこを話すには、ある真実を話さなければなりません……それはミーシャにとっては、辛いことかも知れません……」

「アタシ……?」

分からないというイリスに、厳しい目付きを向けるリビエラ。
そして告げる……これから話すことは、ミーシャに関わりのあることだと。

「……あなたに、真実を知る覚悟はありますか?」

その瞳はひたすらに真剣で……真っ直ぐにミーシャを捕らえていた。

……俺は知っている……その真実を。

故に、それがどれだけ重いことかと言うことも……。

「……聞かせて。アタシは大丈夫だから」

ミーシャはそれに頷いてみせた。
……ミーシャも気付いている。
自身の記憶の食い違い……それに関する事柄だと。

恐怖はあるのだろう……だが、それでも知ることを選んだのは、ミーシャの強さだと思う。

「……分かりました。では話します……私と、アナタの真実を……」

それを見て頷いたイリスは語り始める……自身と、ミーシャに隠された真実を……。

「私は学院長……マスターに造られた、ホムンクルスです」

若干の表情の変化――そこから感じるのは、真実を知らせなければならない『悲しみ』と――。

「そして、ミーシャ………貴女も」

揺るぎない『決意』だった――。



それから……イリスの口から語られたことは、信じられない程の衝撃を与えた……少なくとも皆には。

イリスとミーシャは、クソヒゲに造られた魔導生命……ホムンクルスであること。
イリスはクソヒゲの補佐、ミーシャは最高のグローシュを持つ者を見張らせる為に造られたこと……それはつまり、ミーシャの親友……ルイセのことを見張らせる為に近付かせたと……。

「そんな…そんなの嘘だよ……!」

「………もし嘘なら、もっとまともな嘘をつくだろうさ」

ルイセはそんな話、信じられない……そんな感じだが、俺はイリスに先を促す。
当のミーシャも頷いて先を促した。
……その身体は震えているが。

「……続けます」

クソヒゲの目的、クソヒゲの出生、奴の協力者……知る限りの全てを、イリスは話してくれた。
そこに嘘が無いのは、イリスの顔を見れば分かる。
……ついでに、俺の『原作知識』と、ほとんど差異は無かったしな。

「……支配階級グローシアンの末裔……か」

「その為だけに……グローシアンの人達を……」

カーマインとラルフは信じてくれた様だ。
そして、怒りを感じている……。

「グローシュを抜き取る…そんなことをするなんて……」

「……クズだな、あの野郎っ!」

カレン、ゼノスのラングレー兄妹も同様。
もっとも、カレンは悲しみが、ゼノスは怒りが大半を占めているんだが。

「……成る程、ティピのテレパシーを傍受していたわけでは無く、ミーシャを介してこちらの様子を伺っていたのか……」

「……アタシじゃなかったんだ」

ウォレスはとことん冷静に状況を分析している……内心はどうか分からないが。
ティピも、悲しみを抑えながらも呟く……。


……見てしまったから。


ミーシャの悲しみを湛えたその表情を……。
けれども、絶望には染まらない。
……皆が居るから、それを理解したから……踏ん張れた。
転げ落ちないで済んだ。
クソヒゲの蔑みの言葉が無かったのも、理由としては大きいかも知れない。

けれど……。

「……ごめんね、ルイセちゃん」

「元気出してよ、ミーシャ!」

「アタシ……人じゃなかった」

「何言ってるのよ!ミーシャはミーシャでしょ!?」

「……それだけじゃなくって、ルイセちゃんを監視するために造られたんだって……」

「わたし、ミーシャといるとき、とっても楽しかったよ?一緒に遊んだり、一緒におしゃべりしたり、全部楽しかったよ!」


それも、非常に危うい……そう……サーカスの綱渡りの様に。


「でも……」

「わたしたち、親友でしょっ!?」

「!?」

ルイセは声を張り上げる……ミーシャの心の扉を……こじ開ける様に。
その瞳から、とめどなく涙を流しながら……。

「ミーシャがなんだって、関係ない!学院で一人だったわたしに、友達になろうって言ってくれたじゃない!」

「けど……それだって……ルイセちゃんを」

「あのときの気持ちは、本物だった!あのときの友情は、本物だったっ!!」

……その叫びは、何処までも強く、悲痛で、温かだった。

「……ルイセちゃん……」

「それはこれからだって変わらない…!……こんなことで壊れちゃう友情なんて、偽物の友情だよ?……だから、こんなことで、わたしとミーシャの友情は壊れたりしないんだから……っ!!」

「ルイセ……ちゃ……ルイセちゃああぁぁぁぁぁんっ!!!」

「………ミーシャ……」

もう堪えられなかったのだろう………。
縋り付かれたルイセは、自身も悲しみを拭い去る様に、ミーシャを抱きしめた。

この気持ちに嘘は無いと言う様に……強く、強く……。

皆、それを見てホッとしていたり、ヒゲに怒りを感じていたり、もらい泣きしたりしていた……。

「……………」

だが、イリスは複雑そうな表情を浮かべる。
……何となく、何を考えているか分かるな……。

「……気にし過ぎない様にな。イリスのせいってワケじゃないんだから」

「…はい」

まぁ、そう言ったって無理か……。
気にするな……とは、言えないしな。
そう言われたって気にするだろうし。

「大体分かったけど、最初にしたウォレスの質問の答えは、まだ貰ってないんだけど?」

「それを説明するには、私とシオンの繋がりを話さなければなりませんが……」

「シオン君との繋がり……?」

リビエラが問う。
警戒心は若干薄れたみたいだが、イリスが繋がりと言った時、ジト目をこちらに向けて来た。

俺には疚しいことは何一つ無いので、スルーしたが……。

アリオストが先を促す様に言ってきたので、イリスは頷いて先を続ける。

イリスが言うには、クソヒゲは俺がグローシアンであるという事実を知った時、最優先捕獲対象としたこと。
……しかし、幾ら俺のグローシュパワーがルイセより上でも、今まで目を付けていたルイセより優先されるって、どうよ?

と、聞いたら……。

「シオンがグローシアンとして最優なのも勿論ですが、マスターは独自にグローシアンの保護を行っていたシオンを、疎んじていた様です」

そう、イリスが答えてくれた……成程ね。
俺はクソヒゲにとってはモルモットであり、邪魔者でもあるわけだ。
故に最優先……ね。

それから、更にイリスは続ける……。
イリスはクソヒゲに命令された。
学院に来た俺を監視……そして『篭絡』する様にと……。

だから、リビエラ、カレン……そんな目で見るなっての!!
まさか、そんな思惑があったなんて知らんかったのだから。
二人の視線をスルーして、イリスの話を聞く。

「……私は、シオンの監視と……篭絡を命じられましたが……そもそも、篭絡とはどうすれば良いのか……分からなかったので資料を見ながら、シオンを観察していたのですが……そこをシオンに見付かってしまい………一般常識を叩き込まれました」

「「「「「………は?」」」」」

イリスの言に、皆がクエスチョンマークを浮かべていた。
まぁ、シリアスな言い回しから、いきなり一般常識云々なんて言葉が出るのだから。
……その資料が発禁小説だと知ったら、皆はどんな反応をするのやら。

「私は一般常識に欠ける……そう言われて、勉強をしました。……気付くにはしばらく掛かりましたが、教わる内に気付けたんです……私に足りなかったのは常識、道徳、倫理……そして感情なのだと。それに気付いた時、迷いが生まれました」

「迷い?」

ティピは首を傾げて尋ねる。

「マスターのなさることが……正しいのかどうかを。……以前の私なら、こんなことは考えなかった……私にとってはマスターが全てだったのだから……。けれど、分からなくなった。マスターのすることが間違いだと、私は理解した……しかし、本能が拒んだ。マスターに棄てられることを恐怖して……」

「…………」

イリスの独白を、皆が聞いている……。
茶々を入れず、静かに。

イリスは保護したグローシアン達の世話というか、差し入れを届けたりする役割だったらしい。
その時、グローシアン達と話す内に迷いが湧いた……つまり、情が移ったのだという。

あの時、俺に相談を持ち掛けたのはそういう意味なんだろう。

俺に言われ、自分の心に従うことにしたイリスは、ある賭けに出た……。

グローシアンを逃がすという賭けを……。
結果、数人は逃がせたらしいが、自分と何人かのグローシアンが捕まったのだと言う。
そして……イリスは操られた。

「……私が知るのはここまでです。次に気付いた時、私は学院に居たのですから」

どうやら、俺達が学院に来た時、奪われた記憶を取り戻したらしい。

これは憶測だが、秘密研究所に行こうとしたイリスは、俺達の接近に気付かずにマジックジャマーの有効範囲に入ったのでは無いだろうか?
と、俺は考えている。

ご都合過ぎる考えだろう……が、考えられないことじゃない。
『原作』ではイリスは操られていなかった、だが今回は違う。

だから、差異が出た……どちらにせよ結果オーライだ。
ご都合だろうと何だろうと、な。

「……私はマスターの意思に反しましたが、後悔はしていません。……自身の心に準じたのですから……ただ……マスターに操られている間、何をしていたのかが、気掛かりではありますが……」

イリスに後悔は無い……だが、それは自身の意思で決めた行動に対してだ……。
操られていた時のことを覚えていない……だからこそ、記憶無き記憶に後悔する……というより、しているのだろう。

「成る程、話は分かったよ。確かに、不自然な所は無い。むしろ話が繋がるからね」

アリオストは納得した顔をしている。
そりゃあそうだ。
わざわざ、蒸し返すことは出来ないし、とりあえず的を射ているからな。

とは言え、気になることがある。

「イリス……これは、お前の物か?」

俺は、預かっていた赤いピアスを手渡す。

「……はい、私が使っていた物です」

「それは、殺された副学院長の知り合い……とやらが、握り締めていた物だ……意味、分かるよな?」

「ちょっと、シオン!?」

イリスが肯定したことを確認し、俺はピアスの入手場所を伝える。
……俺としては、真実を教えること、それと確認したいことがあったから……なのだが。

リビエラに止めに入られてしまった。
リビエラだけで無く、メンバーの半数以上がイリスを信じた様で、俺に批難じみた眼差しを向けてくる。

ウォレスとルイセとミーシャは静観していたが。

ウォレスは、心情的にはイリスを信じているらしいが、やはり楽観視はせず、一歩引いた場所から見ている様だ。
その冷静であろうとする在り方は、流石だと思う。

ルイセは信じたい気持ちはある……。
心根が優しい娘だからな……本来なら、いち早く信じていただろう。
だが、親友であるミーシャを追い詰めた奴……とでも思ってるのだろうか?
そこまでは思ってないにしろ、半信半疑の様だ。
なんとも複雑な表情をしている。

ミーシャに至っては、軽い人間不信。
軽いのはルイセが居て、カーマイン達が居るからだろう。
普通に人と会話する分には問題無い。
だが、自分を騙していた人物……クソヒゲの関係者だと言うのが強いのだろう。
疑心を含んだ視線を向けている。
ミーシャが本当に吹っ切れれば問題無いと思うのだが、今はルイセのミーシャへの想いと、ヒゲへの憤怒に近い感情がミーシャを支えているに過ぎない。

だから、原作において……ヒゲを打ち倒した後は再び、心に陰りを落としたのだ。

イリスも、それらに気付いているのか……どこか沈んでいる様に見える。

「じゃあ……イリスは操られている時の記憶は、全く無いんだな?」

「はい……。強いて言うなら、寝ている時の感覚と言うか……先程も言いましたが、気付いた時には学院だったので」

イリスに嘘は無い……ならば、何故このピアスを残した……?
ヒゲが馬鹿だというなら説明はつく。
原作ならば、イリス自身が取るに足らないことと考えたのかも知れないが……。

……もしかしたら、操られている間は大まかな命令しか受け付けないんじゃないか?
そう考える。

例えば、何かを『ごまかせ』と命令する。
そうすればごまかすことはするが、機転は効かないので、不自然な部分が出てくる。

メディス村でのミーシャを例に考えれば、有り得ないことでは無い。

恐らく、イリスも似た様なモノだったんだろうな。
と、なると………グローシアン達は……。
しかも、イリスが何人か助け出した……そうなると最悪、捕まった全てのグローシアン達は今頃……。

もっと上手く立ち回れた……だのと、自惚れるつもりは無い。
だが、諦めるつもりも無い。

幸いと言うべきか、早めにエリオットが反旗を翻したので、本来起こる筈だった、『ランザックへの援軍』という事態が無くなっている。

原作では、任意イベントであり、イベントを行おうと行わなかろうと、シナリオの本筋には影響が無かった。

だが、実際はかなり時間の短縮になった筈……。
もっとも、それは『ランザックへの援軍』込みで原作の時間軸とした場合だ。
もし、『ランザックへの援軍』を除外した時間軸が原作のそれだとしたら、時間的猶予は無い。

なので、コレに関してはあまり期待しない。

だが、こっちにはイリスが居る……そこが大きなアドバンテージになる……。

故に……。

「……とりあえず、皆に力を貸してもらう。勿論、イリスもな?」

俺は策を提示する……あのヒゲを打倒する為に……。

「……二人には悪いが、あのクソヒゲ……潰すからな?」

俺も感情に従うことにする……。

*********


「また失敗か……」

「あ……う……」

私は搾りカスとなったグローシアンだったモノを見遣る。

「役に立たぬゴミめ……」

ゴオオォォォォ―――!!

私が放った魔法が、役立たずのゴミを燃やし尽くす……フン、不快なゴミよな。

「止めろっ!何故こんなことをする!?」

「口を慎むがよい。……とは言え、わざわざこんな所まで足を運んでくれたのだ……付き合いも長いし、話してやろうでは無いか……ブラッドレー君」

そう、魔法学院の副学院長であるこの男は、私の正体を突き止めたのかどうか……それは分からないが、この秘密研究所に足を踏み入れて来たのだ。
もっとも、直ぐに捕らえて、今はこうして魔法障壁を張ったカプセルの中だが。

……恐らく、こやつの知己を殺した所から足が着いたか……。
やはり、ダミーは適当な人間にしておけば良かったかな?

「グローシアンに……なるだと!?」

「私がグローシアンとなる為には、グローシュが必要だ。
ただのグローシュでは無く、純粋なグローシュが……だ。そのためには、グローシアンが使用した燃えカスの様なグローシュでは無く、その身に内包した未使用のグローシュを抜き取らなければならん」

現状、グローシアンから抜き取る以外、純粋なグローシュを得る方法は無い。
文献を調べれば、他にも何かしらの手段があるらしいことが分かるのだが……。

その方法を解析するには、まだまだ掛かりそうなのでな……私は何よりも早くグローシアンになりたいのだよ!

「馬鹿な……グローシアンのグローシュを抜き取るということが、どういうことか……分からない筈は無いだろう!」

「ふむ……確かに、無理矢理グローシュを抜き取るということは、記憶を壊すことと同義……廃人になるだろう。それは見ての通りだが……それが何なのかね?」

「な……っ!?」

「私は……支配階級グローシアンの末裔なのだよ……しかも、王族のね。そんな私の糧となれるのだから、奴らも本望だろうて……ふははははははははっ!!」

とは言え、残ったグローシアンは二人……。
何処かから新たなモルモットを入手しなければな……やはり、あの愚民の隠れ家からさらうか……。
あの結界は厄介だが……何、やりようなど幾らでもある……。

「さて、それでは実験を再開するとしよう……」

「いや……止めて……」

私は、剣で四肢を壁に貼付けておいた、モルモットに近付く。
白衣を纏った女……アイリーンと言ったか……まぁ、どうでもよいがな。

パチンッ!!

「あぁ…!?」

ドサッ!!

私が指を鳴らすと、女の四肢に刺さっていた剣が消え去り、女は床に崩れ落ちた。

「止めろとは異なことを……もう一人の代わりに身代わりを買って出たのは貴様ではないか……」

そう、この女はもう一人のグローシアンを庇い、自分がモルモットになると言ったのだ。
もっとも、全員モルモットにしてやるつもりだが……寛容な私はこの際、順番の希望くらいは聞いてやることにしたのだ。

「フン……だが貴様は愚かにも私に牙を向いた」

「あぐぅ!?」

私は女の髪を掴み上げる。

そう、こともあろうに慈悲を与えた私に襲い掛かって来たのだ……返り討ちにしてやったがな。
幾らグローシアンであろうと、魔法を重点的に学んでいない者に、仮にも魔法学院の学院長であるこの私が、遅れを取りはせん。

私はその女をカプセル状の装置の中に放り込む。
この装置は私の傑作……グローシュを抜き取る装置なのだ。
四肢を剣で貫いておいたから、抵抗も出来んだろうて。

「い……いやぁ……止めてぇ……!?」

「止めろぉ!?くそっ!!」

ドンッ!ドンッ!!

ブラッドレーが魔法障壁を叩いているが……無駄なことだ。
貴様ごとき愚民に、その装置の障壁は破れはせん……無力な己を呪うのだなぁ?
フォフォフォフォフォフォ!!

カチッ!!

私は装置を起動させる。
女が入ったカプセルは、地に飲み込まれ、完全に外界と遮断された。
クックックッ……次は成功して欲しいものだ。

「い……いやぁ……記憶が……きえ……やめ…てぇっ!……忘れたく……なぁ…い……ニッ…ク……助…け……死にたくな……い……っ!!?」

「……五月蝿い愚民だ。まぁ、直に口を聞くことも出来なくなるだろうが……む?」

ガチャ!

「…………」

「イリスか……何をしておった。遅かったでは無いか」

「申し訳ありません」

……つまらん人形め。
まぁ、実験にかまけてテレパシーを一回しか送らなかったのは私のミスだが……。

「貴様は私のサポートをする身だ……本来ならば、私より先に駆け付け、実験を行っているのが礼儀であろう?」

「申し訳ありません」

フン……淡々と答えるか……本当につまらん人形だな……だが、そうしたのは私だ。
こやつから思考を奪ったのはな。

「もう良い。早速実験の補佐をするがよい」

「かしこまりました」


カチッ!!

ウィーーン……。

「なっ!?」

グローシュを抜き取る装置がキャンセルされ、地に飲み込まれ外界と遮断されていたソレが、再び地より上がって来た……。

「……何のつもりだイリス?」

「私は……貴方の意には従いません」

「!?貴様、洗脳が……」

馬鹿な……我が念波を……どうやって……!?

「これはこれは学院長殿……」

「き、貴様は……!?」

そこに居たのは、私の計画をことごとく邪魔した愚民……。

「随分と、好き放題やってくれた様で……」

「……シオン・ウォルフマイヤー」

こやつ……またしても私の邪魔をするつもりかっ!?
おのれぇぇぇぇぇぇ………っ!!?

**********


話は少し遡る……。

イリスの案内にて、俺達はクソヒゲの秘密研究所に赴く。
その間、俺はイリスに研究所の概要を詳しく聞いていた。

原作と現実の差異を確認する為だ。

原作ではそれらしい場所は無かったが、何人ものグローシアンを拉致ったんだ……当然、グローシアンを監禁してある場所があるはず……。

案の定、研究所の地下には牢の様な物があるらしく、恐らくグローシアン達もそこに捕らえられているだろう……とのこと。
イリスが恐らく…と言ったのは、操られていた時の記憶が無いからだろう。

「ん……?」

「これは……」

「人の気配がする……」

道中……秘密研究所への隠し通路が存在する洞窟の中で、俺、ラルフ、ウォレスは人の気を感じた。
気配……という意味では、カーマインとゼノスも感じた様だ。

ちなみに、洞窟に入った時、久しぶりにライトの魔法を使ったことを明記しておく。
おかげで洞窟の中なのに、昼間の様に明るい。

「……どうやら、戦っているみたいだな……」

「そうみたいだね……どうする?」

俺とラルフは、気を読んで、その人数と状況を確認する。
どうも、一人が複数と戦っているらしい。
……この気には覚えがある。

「……放ってはおけないだろう」

「そうだね!見過ごすことなんて、できないもんね!」

「幸い……研究所への入口はこの先ですので、寄り道にはならないでしょう」

「つまり、戦いは避けられない……ということか」

カーマインの意見をティピが肯定し、イリスは寄り道にはならないと言う。
ウォレスは、どちらにせよ、戦いは避けられないことを悟り、その意識を戦闘へと向けていく。

こうして俺達が向かった先では……。

「邪魔だ!!どけぇっ!!」

一人の男が、襲い掛かる敵を斬り捨てながら……前へ進もうとしていた。

「あれは……ニックさん!?」

そう、アイリーンの恋人……剛剣のニックが戦っていた。
あの盗賊風の連中は……クソヒゲの雇われ者か。

「ボーッとしてる場合じゃないぜ?」

「ああ……ニックに加勢するぞ!」

俺が促し、カーマインがそれに頷き、指示を出す。

「ニックさん!」

「君たちは……」

「話は後だ!!助太刀するぜっ!!」

ティピが声を掛けると、ニックは一瞬だけ視線をこちらに向ける。
ゼノスの言葉を皮切りに、俺達は賊どもに襲い掛かって行く。

「な、なんだテメェらは!?」

「貴様らに名乗る名前は無いっ!!」

シュミミーーーン!!

「「「「うげあうおえあおぉぉぉぅっ!!?」」」」

俺はまず、手加減メンチビームで敵を無力化。

一気にバタバタと気絶していった連中を縛り上げ、その辺に放り投げておく。
と、何人かは俺のメンチビームを喰らいながら、気絶せずに立っていたので、適当にあしらう。

「邪魔だ」

ズドンッ!!!

「ガッ……!?」

瞬時に詰め寄り、デコピン一発。
一応、加減はしているので、頭蓋骨は粉砕していない筈だ。


………ぶっちゃけ、俺だけでも蹴散らすのはワケ無かったのだが。


俺ばかりが前に出るのは、皆の為にならんからな……。
とは言え、俺抜きとして考えても……こちらの頭数も多いわけで。

「ハァッ!!」

「セイッ!!」

ドガアアァァァァンッ!!

「ゴハアァ!?」

カーマインとラルフが、ダブルライダーキック(正確にはライダーでは無いが……)を決めて蹴散らし……。

「とおりゃあああ!!!」

ドゴンッ!!

「ぐべはぁ!!?」

ウォレスは気を纏った拳で格闘戦。
……全盛期の戦闘力を超える日も近いかも知れない。

「くたばりやがれっ!!」

ザンッザシュッ!!

「ぐふっ……強い……」

ゼノスも当然と言った感じの無双ぶりを示した。

「ええぇぇぇいっ!!」

ズブッ。

「アッ――――――!!?」

カレンは魔法で迎撃していたが、近付いて来た奴にインジェクターⅡ(シオンが改良した『どデカ注射器』)を敵の尻にブッ刺していた……なんか、薔薇が見えたぞ……気のせいか?
しかも、麻痺毒を喰らったのか、その盗賊はピクピク痙攣していた。
……何故か恍惚の表情を浮かべていたが……見なかったことにしよう。

他の面子は魔法で援護に回っていた。

とは言え、洞窟の中だからあまり派手な魔法は使えなかったが。

正直、勝負になりませんでした。
ニックが数を減らしていたのも、要因の一つだな。

「もう敵はいないよね?」

ティピがそう言いながら周囲を見渡す。
……確かに敵の気配は無いな。

「ありがとう。君たちのおかげで助かったよ」

「気にするな……ところで、何故こんな場所に?」

「ああ、僕の方でも学院長や副学院長を捜していてね……それで、足取りを追う内に、副学院長がこの洞窟に入って行ったのを見て、ここまで追って来たんだが……」

礼を言うニック……そんなニックに事の顛末を伺うカーマイン。
ニックは答えてくれたが……つまり。

「つまり、副学院長を追って来たのは良いが、その途中で奴らに邪魔された……と?」

「そうなんだ……で、敵の中に親玉みたいな奴が居たんだが、ソイツに言われたんだ……『お前さん、急いだ方が良いぜ?でなけりゃあ……女がどうなるか分からんぞ?』と。その親玉には逃げられてしまったが」

俺は敵に邪魔されたことを指摘した。
ニックはソレに答えたが……親玉ね。

「ちなみに、その親玉はどんな奴だったんだ?」

「スキンヘッドの大男で、片目に眼帯をしていたな」

ゼノスの質問に答えたニック……。
まぁ、十中八九グレンガルだな……やはりグレンガルは退いたのか。

「それってアイツだよね……えっと確か……アンタは覚えてる?」

「グレンガル……だろ?」

「そうそうソイツ!」

ティピは思い出そうとしたが、結局分からず、カーマインに聞いていた。

「どうやらあの男は、学院長と何かしらの繋がりがあるらしいな……」

「はい。その男は学院長に雇われていました……」

ウォレスがそう呟く。
それに答えたのはイリスだ。

「……俺たちはこれから、グローシアンたちを助けに行く。アンタはどうする?」

「グローシアンを助ける……?どういうことだ?」

カーマインは俺達の目的を告げた。
ニックは話が見えないのか……いや、無意識では気付いているのかも知れないが……とにかく、分からないという表現をした。

なので、俺達は説明する……学院長が全ての黒幕であること、学院長の目的……など。
ミーシャやイリスのことは伏せておいたが。

「そんな……それじゃあ、アイリーンも……?」

「そうだ……で、さっきの質問に戻るが……アンタはどうするんだ?」

ニックは愕然としてるが……正直、そんな時間も惜しいんだ。
だから、カーマインは質問を繰り返す……まぁ、答えは分かってるけどな。

「…俺も行く!足手まといにはならない筈だ!頼む!!」

俺達に、それを断る理由は無かった。
こうして、ニックを同行者とした俺達は、先に進み……。

カチッ!

イリスは、岩の隙間にあった金属の突起を押し込み。

ビュウンッ!!

宙に浮かぶクリスタルの様な物に触れ……。

ブゥン……。

秘密研究所への隠し通路を開いた……。
開いた……というより、認識阻害系の結界と、魔力障壁の様な物を合わせた壁……みたいな物が消えた……というのが正確かな?

「さて……、ニックには説明してなかったが……俺達には作戦があってな……」

「作戦?」

「あぁ。それは……」

俺はニックに説明する……俺達の策と、その概要を……。

**********

と、此処で今現在に戻る。
イリスには研究室へ先に入ってもらい、俺は扉の陰からソレを伺う。

そして、タイミングを見計らって扉から侵入したワケ。

「これはこれは学院長殿……随分と、好き放題やってくれた様で……」

「まさかここを嗅ぎ付けられるとはな……」

俺は見た……この部屋に漂う嘆きと怨恨の魂を……そして、イリスが停止させた装置の中に居る……白衣の女性を。

「おお、君達!早く助けてくれ!!」

……どうやら副学院長も捕らえられていたらしい……予想通りだが。

「アイリーン!!」

「おじさま……」

後ろから来たのは、ニック……そしてミーシャと、ルイセ……そしてアリオストだ。

「あ………ニック………ニック……?……来てくれたぁ……来て……くれ……」

「ア……アイリーン……」

ニックは見た……四肢が血まみれになった彼女を……そして、力無き瞳で……それでも安心した様に微笑む彼女の顔を……。

「どうして……どうしてアイリーンさん達をこんな目にあわせるの!?」

「決まっている。私がグローシアンになるためだ!」

ルイセは、イリスから説明を受けていたとしても、どうしても聞いておきたかった様だ。

「……やはり、彼女の言ったことは真実だったのか」

「その口ぶりでは知っているらしいな……大方、イリスが口を滑らせたのだろうが……」

「ああ……全部聞かせてもらった……テメェがグローシアンになって、支配者を気取るつもりだってこともな……」

アリオストは、イリスの言葉が真実であったことを認識した。
ヒゲはイリスが喋ったことを悟った……当然だな。
これで気付かなきゃ、ただの馬鹿だ。

「……そんなことの為に…俺の…俺のアイリーンをぉぉぉっ!!!!」

「研究に犠牲はつきものだよ。では逆にこちらから質問しよう。どうやってミーシャとイリスのテレパシーを遮断したのだ?」

「!?」

ニックは怒る……愛すべき者を、守りたかった者を奪おうとしたこの屑野郎を……許せなくて。
それをクソヒゲは、研究に犠牲は付き物……そう言って吐き捨てやがった。

そして、テレパシーが繋がらないことへの疑問を浮かべて………。

………ミーシャの身体が震えたのを、俺は見逃さなかった。

「……マジックジャマーって、知ってるよな?」

「成る程……そういうことか……余計な物を持ってきたものだ……」

ヒゲはそれだけで、事の顛末を理解した様だ。

「大人しく人形でいれば良いものを……お前達の様な不良品は即刻廃棄してやる!」

「………あ…ぁ………」

ミーシャは震える……理解していた……。
理解している筈だった……だが、感情では納得したくなかったのだろう。

心の何処かでは信じたかった……ソレを真っ向から断ち切られた。
だから、再び絶望という名の鎖がミーシャを搦め捕ろうとする……。

「……許さない……。許さないんだからっ!多くのグローシアンを、そしてわたしの親友まで傷つけて!絶対に許さないんだからっ!!」

「ミーシャはお前を見張らせる為に造らせた道具……それを親友だと?笑わせる!」

……もう良い。

「!?なっ……!!」

「貴様はもう喋るな……」

俺は……自身の怒りを解放する。
コイツだけは……許さん!!

「あの二人はお前の人形じゃない……ミーシャも、イリスも……意思を持った存在だ。お前の玩具にして良い様な奴じゃないんだよっ!!」

「あ……」

「シオン……貴方は……」

「ミーシャはな……俺達の大事な仲間だ!!イリスだって、俺にとっては大切なダチだ!!だから……そんなコイツらを弄んだ貴様は……許さん!」

「ふん……飛んで火に入る夏の虫……貴様のグローシュも取り出してやる!」

意気込むのは結構だが……。

「お前一人で……か?」

「ふん……愚か者め!私が駒を持っていないと思っているのか?」

「愚か者はお前だ……そんなことくらい、見抜けないと思ったか?」

俺はクソヒゲに告げてやる……真実を。

「……何だと!?」

「気付かなかったのか……?お前に学院で会った時、俺達は何人で行動していた?そして、残りの連中は何処に行った……?」

「まさか……!?」

「ご名答……そのまさかさ」

研究所に入る前に、気を探ってみると……研究所の中に複数の気を感じた……最初はグローシアンかと思ったが、それにしては大多数からグローシュの波動を感じなかったし、気が散らばり過ぎている。
ならば、敵と当たりを付けるのは当然。

元々、捕まっているグローシアンを助ける為、二手に分かれる予定だったのだから……。
なので、救出班には敵の掃討も頼んだ。

その分、救出班に人数を多く割くことになったんだが……。

「ぐぬぬぬ……愚民がぁ……調子に乗りおってぇぇぇ!!?」

「黙れと言ったぞ……慈悲は無い……楽に死ねると思うなよ」

俺は愛剣リーヴェイグではなく、魔導具である天弓を装備し、構える。
ニックも剣を抜き放った……。
アリオストは今のうちにアイリーンを救出、回復魔法を掛けていた。

今回はルイセもやる気だ……そして、イリスと……。

「アタシは……アタシは人形じゃない!!」

……ミーシャも。

「ふん!死ぬがいい愚民どもっ!!」

パチンッ!!

ヒゲが指を鳴らす……すると、空間が歪んで剣が現れる。
それが一本ずつ俺らを標的にし……。

ドドドドドドッ!!!

……たが、俺が天弓で全部叩き落とした。
ちなみに、肉弾戦で全て叩き落とすことも可能だが、それはしない。
……そのままの勢いでヒゲを倒してしまいそうだからな。

「なっ……」

「悪いが……そんな手品くらいではやられねぇよ」

クソヒゲを切り倒したいのは山々だが……。
それは……。

「うおぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!」

ズシャアッ!!!!

「ごふぉ……!?」

この男に譲るぜ。
剛剣のニックは伊達じゃない……ってか?
渾身の一撃がクソヒゲに叩き込まれた。

「まだだ……私はグローシアンの王に……支配者になるのだ……こんな所で……」

「良いから逝っとけ……屑野郎」

致命傷を受けた筈のヒゲが立ち上がり、抵抗しようとして来たので……。

ドシュッ!!

俺は容赦無く、その頭をぶち抜いた。

「……マスター……」

「………………」

イリスとミーシャが、複雑な表情で見守る中……ゆっくりと地に倒れる屑を……俺は、とことん冷めた眼で見遣るのだった。

「おーいっ!!」

と……あっちも終わった様だな?

「どうやら、皆無事みたいだな?」

「おいおい……本気で心配してたんじゃねぇだろうな?」

俺の言葉に、苦笑を浮かべながら問い返してくるゼノス。
確かに、心配なんて殆どして無かったがな。

「それで……アイリーンさんは?」

カレンが尋ねてきたので、俺はアイリーンさんに視線を向けることで答えとした。

「………ニック……来てくれた……来てくれた……?何処に……?けど……うれしい……」

「アイリーン……」

「傷の手当はしましたが……僕にはこれ以上のことは……申し訳ない」

原作より早い段階で装置を止めたからか、忘れていることは少ないが、加速度的に記憶が壊れてきている様だ……。
ニックはそれに愕然とし、アリオストは治療しか出来ない自分の不甲斐無さから、謝罪している。

「彼女……なんであんなことに……」

「詳しくは分からないが……どうやら、グローシュを無理に抜き取ろうとしたための、後遺症らしい……」

ラルフが呟いた言葉に、俺は答えを返す。

「……そんな……」

カレンは小さく言葉を零す。

「なんでこんなことが出来るんだろう……。いくら研究のためでも、人を傷つけていいなんて、そんなの、間違ってるよ……」

「でも、このままじゃいられないよ。すぐにお城に報告して、ここへ来てもらおうよ」

ルイセは悲しむ……同じ人間なのに、何でこんなことを……と。
魔導師としても、ヒゲのやり方は許せないと……。
ティピは城に報告すると言っている……それはグッドアイディアなんだが。

「そうだな。だがお前のテレパシーは使えないんだろ?」

「ん〜、マジックジャマーの範囲から出れば大丈夫だと思う。アタシ、外に出てマスターに報告してくるから、少ししてから来てね」

ウォレスの言う通り、マジックジャマーがあるため、テレパシーは使えない……が、マジックジャマーの効果範囲から出れば話は別だ。
ティピはサンドラに報告するため、外に向かった……。

「それで……そっちはどうだったんだ?」

「ああ……俺たちはシオンたちと分かれた後、更に二手に分かれたんだ」

カーマインが言うには、各部屋の探索、敵の掃討をカーマイン、ウォレス、リビエラが……地下へグローシアンを救出に向かったのが、ラルフ、ゼノス、カレンだったそうな。

「捕まっていたグローシアンは……1人だけだったよ。他に人は居なかった……」

「そうか……その人は?」

「ミラさんって、女の人なんだけど……今は扉の外で待って貰ってる……シオン達が戦ってたら、巻き込んでしまうかも知れなかったから」

俺の問いに答えたのはラルフだ。
にしても、ミラか……確か、原作ではラシェルで療養している、アルトという男の恋人がミラだったか……。
現実としては、アルトと話したことが無いから分からないが……ミラはグローシアンだった筈。

……そう考えたら、『そのミラさん』は『あのミラ』……なんだろうな。

カチッ、カチッ!

ビュウン!

「ふぅっ、助かった……」

副学院長がカプセルから出て来た……どうやらイリスが装置を止めたらしい。

「……………」

そのイリスも、心ここに在らず……という感じだが……無理も無い……か。

「しかし、予想が当たったとは言え、本当に学院長が黒幕だったとはな……」

「イリスさんが教えてくたおかげ……ですね」

「……私は何も……ただ、自分の心に従っただけですから……」

ウォレスはヒゲの死体を見ながら、予想通りとは言え、ヒゲが犯人だったことに軽いショックを受けた様だ。
カレンはイリスのおかげだと言うが、イリスは複雑そうな表情をして、ソレに答えた。

「…………」

「ミーシャ……」

「大丈夫……ルイセちゃん。アタシは大丈夫だから……」

そう答えるミーシャだが、その瞳には深い悲しみが彩られているのを、見逃せなかった……。

「まぁ、結果はどうあれ、やっと一段落……って所か?」

「そろそろティピもいい頃だろう。王都へ戻らないか?」

「そうだな……」

ゼノスとウォレスに促され、カーマインは王都へ戻ることを告げた。

「私は他の兵が来るまで、アイリーンとここにいます。どうもありがとうございました」

「私もここで待つことにするよ。正直、腰が抜けてすぐには動けそうにない」

……そう告げるニックと副学院長にこの場を任せ、俺達は外に出た。
すると、ティピが待っていた。

「あ、来た来た」

「どうだった?」

「ローランディアでも、独自に調査してくれてたみたい。すぐにここへ来てくれるってさ」

「よし、それじゃ行こうか」

――こうして、後味の悪い事件は……とある少女と女性に少なくない陰りを落として、幕を閉じたのだった――

**********

おまけ

NG

学院長はEI-YOU-王?

「フン!死ぬがいい愚民ども!」

ヒゲが指をパチンッ!と鳴らすと、空間が歪み無数の剣が……って、待てコラ。

「見せてやろう……王の財宝の力を……『ゲート・オブ……』」

「ちょ、作品が違っ!?」

結論、全部叩き落としてやりました。
いやね?見た目は凄いけど、所詮見た目だけだし……数が多いだけで聖剣魔剣の類じゃないし……ハッキリ言おう。
ただの剣なんかを何万本放って来ようが、俺には通じん!!

俺の全力の弾幕は某東方を凌駕する!!

え、やり過ぎ?
研究所が粉々?
……うん、反省してる。

おまけ2

ハーレム馬鹿一代

「…………」

「……………」

私とカレンはシオンをジト目で見詰める……スルーされてるけど。
うん、理解はしてるのよ?
シオンがあのイリスって人を、どうこうしようってワケじゃないってことくらい。
……彼女は好意を持ってるみたいだけど。

それは良いの!仮にシオンがその好意を受けたとしても……それは真摯な物だろうから、納得もするわ。

ただ、私たちが散々アプローチを掛けてるのにスルーして……なのに、新しい人をアレするなんて……許せないじゃない!

「カレン……私たち甘かったのかもね」

「私はシオンさんの意思を尊重するつもりでした……けど!」

私達は決めた……他の人に目を向けたりしないように、もっと大胆に…ってね?
絶対に骨抜きにしてやるんだからっ!!

(見えない……俺は熱い視線も、ピンクな空気も……何にも感じないんだからねっ!!?)

**********

後書き。

最初に謝っておきます。
ごめんなさいm(__)m

散々悩んだ結果がコレ……笑えよ……笑うが良いさ……的心境だったりします。

最初はじっくり戦う予定だったのですが、色々あってこんな形に……。
まず、シオンが殺る気になって学院長に苦戦とか無いな……と、思ったのと、当初の予定通り進めていたら、後3話は続いたことなどがあったので……。
収拾つかないな……と。

当初の予定(今回の話との相違点)。

・ヒゲの研究所に乗り込む。

・アイリーンを助ける。

・ヒゲの策発動、イリス意識を持ったまま操られ、自身の命を人質に取られる。

・シオン、攻撃出来ず、グローシュを抜き取る装置の中へ。

・シオン、装置の中で全力全開。
大量のグローシュを放出して破壊。

………などなど。

他にもルイン登場で大根ランとか、イリス重傷とか……。

そういう展開だったワケで……ちなみに、最初はアイリーンは犠牲にならず、シオンが犠牲になり……徐々に記憶が逆行していく予定でした。

さて、ゲームで言えばようやくDisk2に入ります。
まだ先は長いですが、最後までお付き合い願えると幸いです。
それではm(__)m




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