「それ以上近づくな!!」いやいやいや。刹那さん、気持ちは大変嬉しいけども、力量を見極めようねぇ「小僧の女か?」「NO。生徒だよ。こう見えても元教師」「…本当に、お前もアイツも自分に合わない事させられてるな」「分かる? 俺はもう辞めたけどねぇ」あ~あ、エヴァさんは呼べないなぁ…あの人は盟友だからね。殺すには惜しい。研究の手伝いもしてもらわないといけないからねぇ(エヴァさん、チャチャゼロ借りる。後、二日経っても俺と連絡取れなかったら後お願い)『どういう事だ?! まさか!!』(そういう事、コレは俺自身のツケだからねぇ…何とか死なない程度に頑張るよ)『………明日の晩は茶々丸が旨い物をフルコースで作るらしい、秘蔵の酒を飲もうかと思っているんだが?』本当に優しいなぁ…良い女には弱いのに…一瞬ときめいたよ(それじゃ、頑張らないとねぇ。楽しみしてるよ?)『ああ、約束だ。私が立会人もしてやろう』何時の間に仕掛けたんだか…「それじゃあ、往こうか?」「挨拶はもう良いのか?」「良いの。刹那さんはエヴァさんの所に帰んなさい。チャチャゼロ」「オウ!!」「仮契約するぞ? 許可も下りた」チャチャゼロ連れて別荘に、悪魔も一緒。指輪はもう嵌めています。名前が解からん。勿論真名がだよ?王様の力が強すぎ。でもさぁ「帰れって言ったでしょ?」「私だって戦えます!! 時間稼ぎも!!」ハァ…喜べば良いのか、厄介事が増えた事を嘆けば良いのか…ネギ達一行はエヴァンジェリンの家の別荘で治療を受け、疲れた身体を休めていた。其処に主であるエヴァンジェリンの姿は無く、茶々丸の姿しか見られなかった。別荘内に居るのはネギ、小太郎、のどか、茶々丸、古、和美のみ。他のメンバーは別荘の外に居た「ちょっと、まだ!!」「いま入ったばかりです」モジモジと体を震わせているのはアスナ。ブッチャケトイレの我慢中。別荘に入るという選択肢が思い浮かばない当たり、恐るべしバカレッドである。(気を紛わさないと…ヤバイ)キョロキョロと周りを見渡し、二階に上がるこのかを発見したアスナは話しかける為にゆっくりと歩いた。聞きたい事は有る何時の間に強くなったのか? アギの試験とは? 等の事。しかし、二階に上がるとその考えは吹き飛んだ。「何よ…コレ」「神楽坂アスナ…他言無用だ。喋ろうモノなら、殺す」背筋が凍るような殺気を受けてコクリと頷くことしか出来ない「この…か?」「うん…」手が白く成るほど強く握られている。エヴァンジェリン、近衛このか、天ヶ崎千草、アスナが見ているのは映像。現在、アギの別荘内で行われている死闘の映像である「始めるぞ?」「チョイ待ち。悪鬼召喚」異界からの召喚ではなく、転移。短縮した呪文でもコレくらいは出来る。「…マジか?」「ちょっと洒落にならないわね?」「この身はただ主の牙として在る。貴様等は違うのか?」「「んなワケねぇだろ!!(ないでしょ!!)」」「迷惑かけるねぇ。クロは呼べないんだ、あいつにはもしもの時の事を頼んでるから」仮契約は完了。悪魔顕現、精霊収集、顕現開始大気が震える、異形が現れる。その数十二体(コレでも五分な感がいなめない……まぁ、やるだけやるさね)「先生、アレの名前解かりますか?」「いや、絶対に引くよ?」「ケケケ、今更ダロ?」言って良いのかなぁ? ハヤテ達はヤル気満々だけど…ギアン達は大体分かってるみたいだし…「アスモダイ」「「へ?」」「アスモダイ、アスモデウス、アエーシュマ…好きなのでどうぞ」「「七つの大罪?!」」「そう呼ばれる事も在るな…指輪、何処まで使える?」あぁ、そういう事ね「アンタの真名は今だソロモン王に押えられてる事位は解かるよ」「そうか…ならば、俺を従えてみろ!! 我が真名をこの身に刻んでみろ!! ソレが出来なければ、待つのは死だ」無理。いや、もう本当に無理です。伝説に勝てる訳が無いだろうが!! 意地でもコイツを異界に還さないと…「二人とも、ギアンに従え!! ギアン、リリア、ガラ、全力全開で行け!!」マガ・マギ・ゴディア・マラスクス!! 響け真実の鐘、世界は許容し、力を抑えよ。名は真名となり、魂を解放する。見開け、紫紺の瞳!! 煌け、刃金の毛!! 英知の血は飲み干され、魔女は世界から解き放たれる!!「ギアン・ヴァサ!! リリアン・フォラ!! ガラ・ラ・ハルパー!! 悪鬼解放、邪怪発生!! その姿を現せ!!」真名に繋がるキーを唱える。須く、この世界に召喚される悪魔は誓約の元に縛られる、世界が許容出来ない程の力を持つ者は勿論の事、力無き者も誓約により枷が着けられる。ソレを解き放つ。世界は異物に厳しいのだ「先生!! どれくらい強いんですか?!」「スクナの四倍以上は確実!! でも、誓約の縛りがあるから、スクナと同じぐらいか一寸上!! 」でも、スクナ以上に厄介。封印解放後のスクナよりもマトモだし、知恵も回る。力の運用も凄いと思うじっとはしてられません。死んじゃうから「ハーリー!!」バチバチと音が鳴る。「ハヤテは刹那のサポート!! アンは何時でも魔法薬が取り出せるように!! シニィとイーフィは撹乱!! コマとアーシーは奴を足止め!! シアとヴィヴィは全員のサポート!!」あぁ、クソッ!! 幻術に回す魔力も勿体無い!! 髪がウザイ!! ギアン達、頑張ってるけど相手になってない!!『ギアン!! 眼を使え!!』『いや、お前に負担が』「構わん!! ハ-リー撃てぇぇ!!」side outside エヴァンジェリン映し出す映像を見て身震いする。「は…ハハハハハ!!」笑いが止まらない「あんなゴッツイの出せるんやなぁ」「何よアレ?!」そうだろう…私も驚く。「アレは奴の力ではなく、従える上位精霊の力だ…本来なら莫大な魔力を使う魔法も、上位精霊が使おうとすれば、そのコストは下がる」まぁ、普通は上位精霊を従える方がリスクが高いんだがな「私達魔法使いはアレをこう呼ぶ」千の雷と…いや、アレはソレ以上か? 絶対に喰らいたくないなside outside アギ皆巧く避けたみたいだけど…「中々に痛い一撃だ、だが足りんな」ですよねぇ…切り札切るにも、時間が掛る。ギアンとガラにチャチャゼロ、刹那が四人がかりでも一撃も与えられないんだよ?異常過ぎるガクンと体から力が抜ける。素早く影から魔法薬を取り出して飲み干す。(負担がデカ過ぎる)「ようやく…攻撃が当り始めた…か…」頭が痛い、指輪容赦なく伝えようとしてくる。「アン…魔法薬のB-4」ポンと出てくる魔法薬、中身は本物のマンドラゴラを磨り潰したモノ。死霊は死んでるから死なないのさ「マガ・マギ・ゴディア・マラスクス、籠の鳥は停滞す、籠から逃げても其処は檻、豪雨の格子が翼を捥ぎ落とす!! 投げ捨てられろ愚かな供物、汝、籠から飛ぶ事はあらじ、祖は全ての動きに枷をを着ける!!」空の縛り!!「呪いか!! 面白い、悪魔王を呪えるか小僧!!」呪いじゃなくて封印術だ。効いてないけど……『どう?』『若干速さが落ちてる…若干な!!』勝てる気がしねぇ…魔力も半分使ったよside outside アスモダイ予想以上の粘りに心が躍る。枷が有ってこそのこの闘い。所詮は俺も悪魔の一柱、闘争は好きだ。ソレよりも、小僧が従える男の悪魔と、小娘の剣がやっかいだ「そら、どうしたひよっこ共!! 手が出てないぞ!!」「クソガ!! 魔王がひよっこ虐めんな!!」拳を避けて軽く小突く。それだけでも吹き飛ぶがな、精霊共も厄介だ。幾ら悪魔を傷付けてもすぐさま回復させる足止めも厄介だ。今の俺では、先ほどのイカヅチも少々堪える何よりもこのひよこ「チッ!! 貴様、ヴァッサゴの眷属だな!!」「知らねぇな!! 俺はアギの家族で仲間で臣下だ!!」数秒…いや、二秒~五秒先まで見えてるな…面白い「オラァ!!」「甘い!! 其処の人形もだ!!」ヴァッサゴの眷属の右腕を吐いた炎で消し炭にして、死角から切りかかる人形の剣を蹴りで折って、跳んだ剣の破片を掴んでハーフに投げ付け、首筋に迫った刃を魔力放出で弾き飛ばす。(チィ…あの女悪魔も面倒だ、的確にサポートしてやがる。)楽しいが、体が動かない。枷が多すぎる(ソロソロ発破をかけるか…こんな所までそっくりだとわな)「何時までも後ろでゆっくり出来ると思うな小僧!!」地獄の火炎、どう防ぐ?side outside アギ眼前に迫る炎、避けられない。速すぎる。ゲートも無理だ(ヤベ…死んだ)眼を瞑る。短い人生だった。いや、前世分の記憶とかも有ったから長いのか?それでもやっぱり短いと思うのは、俺が強欲なのだろうか?一日一話、自重した方が良いんだろう?(´-ω-`)<タバコスイタイデース