その日、というか別送内の夜。ネギ・スプリングフィールドは在る事を必ずすると決めていたその在る事とは己の過去を教える事である。従者であるアスナと良好な関係を維持する為、隠し事は無しでいこうと考えたからである。最初は、宮崎のどかも一緒にと思ったが、少々ショッキングな事なのでアスナの反応を見てから決めようと思ってるあたり。成長が伺えるアスナにはリョウメンスクナノカミや大量の鬼と遭遇し戦った経験が在るために大丈夫だと判断したのだ。アスナを軽視しているわけではない「本当に良いの? 簡単に人に見せて良い物じゃないでしょ?」「大丈夫ですよ、アスナさんは僕の従者なんですから。」「面白い事をしているな…宮崎のどか、使え」「で、でも」「何、お前は偶々ぼうやの名前を呼んでしまっただけだ」「う? え?」「事故なら仕方が無いだろう?」こうして無垢な少女は大人に成る来た、犬上小太郎の侵入を確認。変態悪魔紳士はまだ侵入していない。「真名さん、ソロソロ着そうだよ」「了解、それにしても敵が可哀想に思えてきたよ」「狙うならその逆も覚悟してないとオカシイでしょ? 標的は常に狩られる側じゃないのさ」「確かに…」さてさて、エヴァさんの所にはまだネギ達が居るみたいだねぇ。プランBで行くかな?まだ、時間があるからもう少し待とう。それにしても御腹が空きます。緊張が少し切れた…「真名さんお茶入れて、羊羹切ってくる」「水? 栗? 芋? ドレかな?」「栗」「直ぐに緑茶を入れよう。刹那が居ないのが残念だ」刹那さん達には今日はお休みと伝えてるから、今頃ノンビリしてるんじゃないのぉ?調伏法も教えたけど…詰め込みに成っちゃたからなぁ。資料も渡したし、刹那さんと千草さんが居るから大丈夫だと思うけど千草さんも先生頑張ってるからねぇ…3-Aはやはり騒がしいらしです。俺も古典とか苦手だから気持ちは分かるんだけどねぇ二切れずつ切って小皿に乗せて、持っていく。爪楊枝も忘れずに。ズズズ「「旨い」」緊張も必要だけど、適度に休みを入れないとね?(ん? 小太郎拾われていったなぁ……まぁ、良いか。俺とはもう無関係だし)エヴァさん何してるのかなぁ…また、ネギをフルボッコにして笑ってるんだろうなぁ頭の中でエヴァさんが高笑いしてます。五月蝿い「オイ、暇ナラ砂漠ノティガ手伝エ」「はいはい、それじゃあ俺も刀で行こうか」「サポートは要るかい?」タツミーも嵌っています。「勿論」「ティガシリーズガ中々揃ワネェンダヨ」「ならば捕獲か」悪魔がコチラに向かってくるまでは休憩タイムですよ。過去の光景は、アスナに取って美しい物に見えた。自然が広がる田舎の風景は何処か羨ましく思える「…なんで裸がデフォなのよ」『そんな事いわれても~』「まぁ、良いけど…それにしても、アンタ昔からガキだったのねぇ」自分がピンチになればやってくると思い、川で溺れたりする辺り、無茶なのも昔からのようだ。「ねぇ」そこで気付く、居るべき奴の姿が見えないのだ「アギはどうしたの?」『僕と兄さんの関係は歪なんです…僕達は兄弟で一緒に住んでいるのに接点が不思議なぐらいないんです』「どういう事?」『…兄さんは…その…人間嫌いというか…周りの大人が嫌いだったみたいです。そうじゃないのが、今僕と話しているスタンおじいちゃんと、僕の幼馴染の両親だけでした』「何で? それでもアンタとは兄弟なんだから遊んだりするでしょ?」『いえ、本当に接点が少なかったんです。兄さんは朝も早くて、僕が起きると殆ど居ませんでした……外で遊んでる姿も殆ど見た事がありません』「……アンタは不思議に思わなかったの?」『この頃は思いませんでした…と言うよりも、お互いが眼中に無かったのかもしれません。僕は魔法の練習に夢中でしたし…兄さんが何をしていたのかもしりません』場面が変わる。村は炎に包まれ、泣きながら歩くネギを映し出した「何が起こったの?」『大量の悪魔が僕達の住んでた村を襲ったんです…そして』スタンと呼ばれた老人が、悪魔とほかの魔物を封印して石になった『僕は父に合いました』雷が悪魔を薙ぎ払い、単身で悪魔の軍勢を打ち倒す男が見えた『恐かったけど…憧れました。でも、父さんが兄さんの名前を出すまで、僕は忘れていたんです!! 僕は…無意識の内に兄の存在を忘れていたんです』「アンタ達兄弟が、偶にギクシャクしてるというか…何だか煮え切らない感じだったのはその所為?」『…はい。それでも、兄は僕を見て言ったんです』杖を託され泣き叫ぶネギに遅れてきたアギは、普通に言った大丈夫か?『僕は…最低な事をしてしまいました。兄が居なければこの杖は僕の物になると考えていました。』「ネギ?」『兄さんは、杖を見て僕に言いました。大切にしろよって…それから僕達は救助に来た魔法使いに助けられ、メルディアナ魔法学校に入りました。僕は…兄さんを護らないといけないんです。酷い事を考えていたのに、邪魔だとさえ考えてしまったのに…何時も変わらない兄さんは…』また、場面が変わる。「飛行機? 」俺はさぁ、兄貴として最低な人間っていうのは自覚してる。でもさ、まぁ…その…頑張ろうや。応援してるからさ『何時も僕の心配をしてくれてる…僕は、兄さんに何も返せていないんです』場面の全てが漂白されたように白くなり、目の前にはネギの顔が在った「だから…協力してください。兄さんが心配しなくても良い様な…マギステル・マギになるために」「良いわよ、協力してあげる。心配掛けすぎたらアイツ、本当に死んじゃいそうだしね」「私も手伝います!!」「私も!!」突然出てきた乱入者に驚くも、嬉しい気持ちになったネギとアスナ。ソレとは別にエヴァンジェリンは笑いを堪えていた(心配?…確かに心配しているな……自分の為に)背筋がゾクゾクする。此処まで肉親の心を弄び、周りを巻き込みながら己を守る為の駒を作っている(やはり…お前は私と同じだ。悪辣さなら私以上かもな…アギ)ヤッパリ言わせて欲しい。勘違いも甚だしい「クチッ」「風邪カ?」「それよりも、罠はまだかい先生」「ちょい待ち。」ティガはティガでも二頭かよ。配信なんて何時落としたんだ?「ソウ言エバ…オ前ノアーティファクト使エナインダロ?」「先生、何時仮契約したんだい?」「エヴァさんに無理やり、しかも無効みたいなもんだからねぇ。ソレよりもなんでその話題? 後、捕獲玉宜しく」本当になんで? 従者とかイラナイし「俺ヲマスターニ契約スレバ増エルジャネェーカ」「……その発想は無かった」「確かに…相手が人形だから魔力供給は出来ないが、武器は増えるね」「でも、しません。今魔力使ったら、バレるじゃん。イロイロ」「ソレモソウダナ…ヨッシャ!! 捕獲成功!!」あっ、ヘルマンとスライムが侵入した最低でも…一日一話!!