旅館の夕食。それも、修学旅行になると何故か、スキヤキとかが多い。正直、余り好きでは有りません。「……赤味噌…美味いなぁ」「伊勢海老を入れると更にな…」「でも、何で京都で伊勢海老?」「「さぁ?」」そんな、アギとエヴァと真名の夕食風景茶々丸がコッソリと赤味噌を購入した原因だったりする部屋に戻って千枚漬けをポリポリ。「アギ様、お茶です。」「ありがと、茶々丸。エヴァさんの所に居なくて良いの?」「マスターは現在入浴中なので、今は自由にしても大丈夫かと」この子が欲しい。本気でそう思い始めました。何で、人間じゃないんだろ。本当にそう思います。【その頃の本山】「マジっすか?! アギの旦那、帰っちまったんすか?!」「うん。…俺は教師だからって…僕の方が疲れてるんだから、お前が残れって」「マジかぁ…仮契約して貰おうと思ってたんすけどねぇ」「…誰とですか?」カモは刹那の言葉に、笑いながら答えた。「そりゃあ、勿論。刹那の姐さんに決ってらぁ!!」「ブフゥ!! …エホエホ…私ですか?!」一寸、噴いてむせる刹那に畳みかけようとするカモ。懲りる気配は微塵も無い「だって、姐さんはアギの旦那と同室で前衛じゃないっすか!! 体の弱い旦那には一番の従者でさぁ!!」「う、あ、え? た、確かに…あぁ、でも、仮契約て、その…あの…」「恋人探しの意味も有りますがね。パートナーですし」「(アギ先生と恋人? 人生のパートナーにもなる? ええええ?!でも、うちの事受け入れてくれてるし、あぁぁぁでも、あんなのあんなの)」昨晩見たものが、文字道理に脳内にちらつく「(アカンて、絶対に裂けてまうて~…で、でも、先生は初めてじゃなくて…あうぅ)」「はっはっは。ソレは止めておいた方が良いですよ?」「お、長!!」「長さん」「基本的に気を使う刹那君には、西洋魔法の肉体強化と相性が悪い。気と魔力は反発しあうからね。タカミチ君みたいに感卦法を習得しないと」カモの企みは、詠春が握りつぶした。ソレに、少しホッとした刹那であった。何が裂けるかは知らない。「そうなんですか」自分の知らない知識にネギは感激し、カモは後ろを振り向いて、「五万が」と吐いた。すかさず飛んでくる、箸がカモの眉間に当って砕けた「アスナ~お箸は?」「いや、何か勝手に体が動いて…何処に行ったんだろう?」突込みが身に染み付いた神楽坂アスナがポツリと言った。【旅館・アギの部屋】茶々丸が部屋から出て、五分程して。一つ気が付いた。「あのまま残ってたら、東洋魔法が調べられたかも…いやでも……クシジジイと繋がってるっぽいしなぁ」勿体無かった様な、助かったような…良いや。風呂に入って寝よう。携帯の電源は切りました。充電切れを理由にします。巻き込まれたくないものぉ「長湯なんですねぇ、エヴァンジェリンさん」「まぁな。こういった温泉に浸かるのも随分と久しい。貴様も飲むか?」お猪口に一杯貰います。お風呂だからね。ソレぐらいしか飲みませんよ? 薬とか道具とかも昨日の内に出してるし、攻めて来られても大丈夫。血液も出して保存しております。シアには悪いけどねぇ。冷凍保存しておかないと。最後の手段というか、まぁ嫌がらせだけどねぇ。緊急事態に血をあげたら呪いが解けちゃった的な? あのジジイには怨みが沢山あるから。「コレ、高いでしょ?」「ん? 分かるか?」後味がね。大好きですよ。しつこくなくて【そんな時の本山】カポーンという擬音が勝手に頭に出てきそうな大浴場。今は二人の少女の貸切状態に成って居た「…このかって関西呪術教会の長の娘さんなんでしょ? 刹那さん」「そ、それはその…」アスナは今更な事に気が付いた。刹那はどう答えようかと考えたが、直ぐに必要が無くなった「そいえば聞いたわよー!! シネマ村での活躍!! このかを身を挺して護った事とか!!」「それが、私の務めで望みですから…アスナさんも大変だったでしょう? 」「…うん。まぁね。アギが吹っ飛ばされた時は本当に…」「えっ?! アギ先生が戦闘に出たんですか?!」刹那からすれば有りえない事である。自分が知る限り、争い事は大嫌いなヤル気のない男がアギだからだ「いや、襲われた時にね。大きい蜘蛛の化物が出てきたんだけど、ソレが上から突然来たものだから、その着地の衝撃で…本当にビックリしたわよ。アギを見たら、頭から赤い液体がダラーっとで。結局ソレはトマトジュースだったんだけど」「ぷっ!! トマトジュースですか」「そう、トマトジュース」二人の笑い声が浴場に響き渡った。近衛詠春とネギ・スプリングフィールドが来る五分程前の話である【旅館・アギ】風呂上りのコーヒー牛乳は真理だと思うんだ。「何を言うか。フルーツ牛乳だろ」「いいや、コーヒー牛乳だね。」コレに関しては譲れない。俺の生前? からのジャスティスだから!!「「まぁ、いちご牛乳は有りえないがな!!」」この決着は、お互いの好みだという事で終わった。自分の嗜好を人に押し付けるモノじゃないしねぇ。ロビーに行くと忍者と古さんが寛いでました。何故、俺をチラチラと見る。「先生」「何ですか? 長瀬さん」「初めてでは無いというのは…本当でござるか?」「ちょ?! カエデ、聞く事じゃないネ!!」あぁ、こいつ等も何だかんだ言っても思春期だもんなぁ。本当だと、言ってやろうとしたら携帯が成りました。俺のじゃないよ? 長瀬さんのだよ? ゴッドファーザーとは…いや、何も言うまい。嫌な予感がするので、部屋に戻ります「先生」「何? 真名さん」条件反射で立ち止まってしまいました。教師な自分が憎いです「今日の依頼の「真名殿、少し宜しいでござるかな?」…何だい、楓。先生、少し待っててくれ」【学園長室】電子音が響き、学園長はビクッとした。最早、トラウマである。「…もしもし?」『学園長先生!! ネギです!!』少し、ホッとしたのもつかの間。『襲撃です!! 長さんもやられました!!』「なんじゃと!! 」どうする。タカミチは海外出張中。自分が行きたいが、エヴァンジェリンの外出許可の為に、一時間に一度は判を押さなくては成らない。ん? エヴァンジェリン?「ネギ君。飛び切りの援軍を手配する。少しばかり持ちこたえてくれい!!」