あらすじ的なもの
ブリーチ世界にTS転生なテンプレオリ主の糸井優姫は、良く分からん内に黒崎家と関わりを持ってしまい、止むを得ず原作の流れに介入。
しかしオリ主らしく霊力に目覚めていたが戦う術を持たないが為、苦肉の策として一護に霊関係の師匠として干渉し、虚と出会わない未来を作ろうとする。
そんなある日、自分の黒歴史「僕の考えた斬魄刀」と「創作ノート(設定ばっかり)」の融合した不思議存在『スピカ』と出会い、力を手に入れることに成功。
これにより虚を退け一護の母、真咲の生存ルートへ入り、一護にヒーロー好きと言う属性を植えつけることとなり悶絶する優姫。
やってしまったものは仕方ないとその後も原作キャラと関わりを持ちつつ打倒愛染を目標に日々を過ごすが、
原作開始後、織姫兄戦にオリ主らしく介入するハメとなり、うっかりキレて説教したりしてしまい再び悶絶。
記憶置換が働かず霊力がバレたついでに織姫にも介入して強化したり、一護が特撮っぽく必殺技出してキメるのに呆然としたり。
ルキアをマスコット扱いして可愛がったり、一護をひたすらからかって遊んでみたり。
そんな感じでブリーチライフを送っていると、ついにお楽しみ観音寺イベントへ突入。
しかし当の観音寺が、何故か虚についての知識を持っていることがここで発覚する。
一体何が起きているのか、誰が観音寺にその知識を与えたのか、答えは未だ謎のまま……。
以下そんなこんなで1月以上放置されてた本編再開
説得を行い霊を鎮めようとする観音寺だったが、その思いも虚しく地縛霊はリミットを迎え虚へと変化を起こす。
呻き苦しむ地縛霊を、尚も人のままに留めようと焦る観音寺の姿を見て舌打ちをするのは一護とルキア。
説得で済みそうなら出番はないと思ったが、ホロウになるってんじゃ観音寺に任せるのは危険だ!
そう思った一護は観音寺を霊から引き剥がそうと、スタッフが張ったロープを飛び越える。
「何している!」
「ちょっと君!待ちなさい!」
「警備!何してんだ!早く捕まえろ」
「おわぁっ!」
だが警備の人間及びスタッフが素早く集まり、一護が観音寺に近づかないよう即座に捕らえる。
霊が見えない一般人からすれば熱狂した一ファンの行動にしか見えないのだから当然と言えよう。
普段は霊関係で白い目を向けられないように一般人視点の事を忘れない一護だったが、観音寺や観客の安全を優先する余り今回はそこまで気が回らなかったのだ。
動機や行動は主人公に相応しいと言えるのだが、一般人からすれば完全に痛さ極まりない高校生でしかない。
主人公補正なんてものはこの場には存在し得なかったのだ。
「ゲフゥ!」
「黒崎くん……って優姫ちゃん大丈夫!?」
「あの馬鹿…!」
「何してるのお兄ちゃん!?」
それを見た優姫、織姫、たつき、遊子のリアクションはご覧の様子。
優姫に至っては「自称霊が見える異能の持ち主(笑)が妄想と現実の区別がつかずトチ狂った行動を起こしたの図」に見えた為、痛さ倍増でよろめいていた。
というか実際体を痛みが襲っていたのだから堪らない。コレは一体!?と辺りを見回すが敵の気配は無い。にもかかわらず絶え間なく襲う痛みが優姫の体を蹂躙する。
ああ、そういえば前世のクラスメイトで何も無いところ(空中)を見て「チッ…奴等見てやがる…」が口癖だった磯島君はどうしてるかなぁ…と前世を思い出すほどに。
しかし一護の勢いはそれで治まるはずもなく尚も足掻き続ける。
「はなせよ!でないと大変なことになんだぞ!!」
「こらっ!静かにしないか!」
「ガハァ!」
「優姉ぇ?優姉ぇ!?」
「どうしよう!?優姫ちゃんが白目に!」
「お、おねえちゃんが死んじゃう!霊の祟りなの!?」
一護のセリフが追い討ちとなり、よろめいていた優姫の体を更なる痛みが襲いついに倒れ付す。
今のは痛い。状況は分かっているのだが痛いものは痛いのだ。色んな意味で。
そして突然の状況の変化に混乱する一堂。もうめちゃくちゃである。
「一護!こっちへ来い!死神化するぞ!」
「ルキア!」
「痛い痛い痛いぃぃ…」
「優姫ちゃぁぁぁん!」
公衆の面前で死神化とか言うのやめてぇぇぇぇ!!!と心の中で絶叫する優姫だが誰もそんな事には気づかない。気づいて欲しくない。
変にそういう知識や心理が理解できる下地があるばかりに、無駄に大ダメージを受ける優姫だった。
一方一護は警備員に拘束され未だ身動きがとれずにいた。
このままでは虚と化した霊が、観音寺だけではなく観客を襲う危険もあるので、それを知る一護の焦りは募る。
しかしその時一護の背後から突如杖が伸び、一護の魂魄を体から押し出した。スポンと抜けた一護の魂魄はゴロゴロと地面を転がり体勢を整える。
晴れて一護は死神化し、観音寺の元へ向かうことが出来るようになったのだ。
『だ、誰だ!?』
「貴様は!」
「はいどうもー♡」
一護が振り返るとそこにいたのはゲタ帽子こと浦原喜助、後ろに控えるのは三つ編みエプロンのメガネ筋肉ヒゲと言う奇怪極まりない男、テッサイ。
コンの時以来に出会う、見た目的にツッコミどころが多すぎる浦原商店の店長と店員であった。
「あんた…どうしてここに…!」
「ほらほら早く行かないと危ないですよん黒崎サン」
『そうだ!とにかくサンキューな!』
「はいはーい♡」
聞きたいことはあったが今はそれどころではないと気づき、観音寺の元へ駆ける一護、それを見てニコニコと手を振る浦原。
一見全てがうまくいっているように思える光景だが、ルキアにはこの事が偶然とは思えなかった。見た目以上に怪しいのがこの浦原喜助という男なのだから。
「浦原、この前の事といい今回のことといい、何を企んでおるのだ?」
「いえいえ、今回はホント偶然、たまたまですよぉ朽木サン」
ルキアの問いを受け、普段どおりの笑みを浮かべる浦原が体を少しずらす。
すると浦原の背後から、2人の金髪を立てた活発そうな少年と、触覚のような前髪をした黒髪の大人しそうな少女が現れる。
普段浦原商店の手伝いをしている2人の子供。店長店員同様、この2人もまた謎が多い子供達だった。
「この子達が番組のファンなもんで保護者として、ね。そしたらビックリ、朽木さんの悲鳴が」
「誰も悲鳴など上げておらぬだろうが、下駄にガムつけるぞ」
「地味な嫌がらせっスねぇ…」
「あーキミ、キミ」
「はい?」
「この2人の知り合いかね?」
浦原に話しかけてきた屈強かつコワモテな警備員が指を指す。
その方向にいるのは間違いなく今話している朽木ルキアと、魂魄を抜かれ死体と化している黒崎一護の体。
「そうなんだね?それなら少しあっちで話を…」
「え…。いや…。えーっと……。」
親指を背後にピッとやり「こっちこいや」の意を示す警備員。
面倒な事態に巻き込まれるのを好まない浦原は冷や汗ダラダラものである。
だが今更関係ないと言って信じてもらえるほど世の中は甘くなく、かといってこの状況から逃げれるほど上手い言い訳も浮かばない。
ならば浦原に残された選択肢はただ1つ。
ボ ン ッ !
「さぁ逃げますよ朽木サン!テッサイは黒崎サンの体ヨロシク!」
「承知!」
「馬鹿者!尸魂界の道具をホイホイ使うでないわ!」
「だって面倒なの嫌いなんですもん!」
「あーもう!どいつもこいつもこのたわけがぁぁぁぁ!!!」
記憶置換装置、『置換神機』による記憶置換&気絶の隙を狙っての逃走だった。
それにしても実に便利な装置である。
dream 14. 『Are You Hero?』
「気をしっかり持つのだベイビー!己に飲まれてはいけない!」
『グゲェェェェェェェェェェェェェェ!』
『やめろ!』
うずくまる様に体を丸め、周囲に怨み、怒り、恐れといった負の感情の篭る命の残滓を撒き散らす霊体。
それを目の当たりにしても諦める事無く話しかけ続ける観音寺だったが、漸く死神と化した一護が辿り着く。
肩を掴み、今すぐ早くここから離れろ、と続けようとした一護だったが、次の観音寺の言葉に動きを止めざるを得なかった。
「その姿!ユーは死神だな!?」
『知ってんのか!?』
流石霊能者と言うべきか、いざとなったらとりあえず引っつかんで安全地帯まで投げ飛ばそうと考えていた一護は、
死神を見ることが出来るだけではなく、その存在も知っていた観音寺に驚きを隠せない。
そして観音寺は目線を地縛霊から逸らす事無く話を続ける。
「ユーならその斬魄刀で彼を送ることが出来るだろう。さぁ虚になってしまう前に早く!」
そこまで知ってるのか。と、一護はこの観音寺という男にやや興味を覚えるが、確かに今は時間が全て。
地縛霊がホロウになる前に柄頭を押し付け、速やかに魂葬を行おうとしたその時だった。
『オ゛ア゛ァァァァァァァァァァァァァァァアアアアア!!!!!!』
叫び声と共に地縛霊は大きな音を立てて爆発、消失。
そこはあたかも初めから霊などいなかったように、ただ廃病院が佇むのみ。
何が起きたのか理解し得ない一護がポツリと言葉を漏らす。
『消えた……のか?』
だがそれを否定するべく観音寺が重々しく告げる。
「いや…違う……」
“ドン・観音寺が霊を説得していましたが、その雰囲気が変わったと思いきや突然の爆音…観音寺氏と霊の間に何が起こったと言うのでしょうか?”
会場にマイクの音声が響き、先程の爆発で粉塵が舞う中、観音寺の顔色は優れない。
まるでこれからが本番だと言わんばかりの緊迫した雰囲気が一護と観音寺の周囲を覆い、一護の焦りを助長する。
その只ならぬ雰囲気に一護が耐えかね、どういうことか事情を聞きただそうとすると、
先程、浦原と共に逃走したはずのルキアがいつの間にかロープ間際に戻っており、叫んだ。
「上だ一護!上を見ろ!」
未だに何が起きたのか、何が起きるのかを理解出来ていない一護は反射的に病院の屋上を見上げ、
観音寺は諦めと悲しみの混じる表情でゆっくりと屋上を見上げる。その目は何かを覚悟している目であった。
そして煙が消えて周りの視界が戻り、蚊帳の外だった観客が観音寺の無事を確認し歓声を上げ、司会者が解説に入る。
“おお~っ!!無事です!観音寺氏全くの無傷!無事除霊も完了したのでしょうか!?”
すると先程までの決意を秘めた顔つきからはガラリと変わり、エンターテイナー観音寺としての顔が表に出てきた。
ドン・観音寺、カメラの前ではあくまで新世紀のカリスマ霊媒師としての姿勢を崩すことは無いのだ。
「オオッ…!何と言うことだ!既に彼はバッド・スピリッツとしての本能に目覚めてしまった……!ならば私の為すべき事は1つ!」
ステッキを振り回しビシィッとポーズを決めた観音寺の姿に期待の色を濃くする観客。
一護は先程のマジメな表情との差異に口をあんぐり。
優姫がその場に居たら思わず手ごろな石を詰め込みそうなほど見事な開きっぷりだった。
「この超スピリッツ・ステッキで一気に片付けてみせようではないか!」
「「「「「「「ウオオオオオ!!!カーンオーンジ!カーンオーンジ!」」」」」」」
そうしてる間にも屋上に弾け飛んだ魂魄が再構成され始める。
人の姿とは程遠い、獣のようなその姿。
1人の霊がこの世から消え、1匹の虚が今ここに誕生したのだ。
「くっ!奴は屋上か!首を洗って待っているがいい!バッド・スピリッツ!!」
その姿を視認するや否や、入り口のガラスを蹴破り廃病院内へ駆け込む観音寺。
一護も漸く状況の変化に追いついたのか、ハッとしてその背中を追いかける。
『待てよ!アンタ一人で勝てるのか!?』
「HAHAHA!安心したまえボーイ!これでも伊達にカリスマ霊媒師と呼ばれてはいないのだよ!」
『とはいえこっちも仕事でな!手ェ出させてもらうぜ!』
「オフコース!一人より二人だ!より確実に安全に済ませられるのならばそこに異論は無い!」
観客に被害が出ないように病院内に素早く駆け込んだことといい、
突然現れた自分の協力を拒まないことといい、この時点で一護の観音寺評価は当初のものよりだいぶ上がっていた。
これなら少しは見ておけばよかったかもな「ぶら霊」、と思わせる程に。
すると突然上層から壁を壊すような破壊音が響き渡る。
『ようやくお出ましのようだな』
「ふむ、油断するなよボーイ」
『アンタこそな』
ニヤリと互いの顔を見て笑みを浮かべる2人だったが、天井を破り落ちてきた虚の登場に思考を切り替える。
上から大穴を開けて降り立つその姿は、正しく怪物足る威容に相応しい在り方だった。
『さぁ!いく「ず、ずるいぞ!その登場は美味しすぎるじゃないか!」…ぜ?』
かに思えたが観音寺の空気を読まない発言が緊迫した雰囲気を粉々に打ち砕く。
『おい』
「おのれ!この私を差し置いてそのような登場シーンを演出するとは!」
『こら』
「かくなる上は爆薬か!カラフルな爆発しか私に対抗手段は無いのか!」
『聞いてんのか』
「いや!考えろ観音寺!何も派手さだけが演出の全てではない!」
ドゴォ!
『聞いてるか?』
「はい…聞いてます……」
とうとう我慢できなくなった一護がその側頭部を力の限りどつく。
シュウウウ……とマンガ的に煙を上げ倒れる観音寺の側頭部を、血管浮かべてにこやかに凝視する一護。
ほんの数秒前の風景が嘘のように感じられるそのコントぶりに空気を読んだのか、虚も冷や汗をかいて微動だにしない有様だ。
『その豹変ぶりは何なんですかねぇ観音寺さんよォ……』
「ああっ!痛い痛い!草鞋で頬をゴリゴリするのは止めてくれたまえボーイ!摩擦係数が高くて凄く痛いぞ!」
思わず顔面を足でぐりぐりしてしまう一護、それを受け観音寺が痛みでジタバタするがお構い無しにノンストップ。
ホギャァァァァァァァ!!!と観音寺の悲鳴が廃病院内に轟く。
『で、だ』
「はい……」
『何か言うことはあるか?』
「これから戦闘開始だというところに演出面での話をしてしまい真に申し訳ありませんでした……」
土下座、イッツ土下座だった。
もはや威厳もへったくれも無いその姿に、虚も一護の背後でおすわり状態のまま動けずにいる。
そういやこのホロウもどうしたもんかな…と頭を悩ませる一護だったが、
不意に顔を上げた観音寺が何かを語り始めた為、今のところ害は無いだろうと放置することに決定。
「だが聞いて欲しいボーイ」
『何だ?』
「やはり『ヒーロー』たるもの、演出にも拘りを持たねばならないと私は思うのだ……」
『ほぅ?』
ピクリと一護の頬が動く。
もちろん観音寺の『ヒーロー』発言によるものだ。
『なら聞かせてもらおうじゃねぇか』
正座状態の観音寺の前にへの字口でドッとあぐらをかいて座り込み、話を聞く体勢に入る一護。
その姿に何か己に近いものを感じたのか、キラリと目が光る観音寺。
完全に無視されるも動くに動けない雰囲気の虚。
何かもういろいろとぐだぐだだった。
それから始まるのは観音寺のヒーロー論。
自分の番組の視聴率は25%でその多くは子供であること、
子供たちは悪霊に立ち向かう自分の姿を見て勇気の何たるかを学ぶということ、
そしてその対象である『ヒーロー』の自分は、動き、アイテム、セリフなど、演出の1つ1つに拘りをを持たねばならないということ。
アホらしいと思いつつも納得いく内容だったので一護もつい頷きを返す。というか良く分かる。
ちなみに虚は番組上動きが無いのは問題だと言うことで一護に命じられ病院を適度に壊していた。
斬魄刀と言う刃物をちらつかせた一護はかなり怖かったのだ。
それから数分を経て一通り話は終わり、ある程度壁などを壊して戻ってきた虚と合流。
この流れで2人と1匹の間に残る問題はただ一つ。
『よし!お前らやるぞ!』
「オフコース!任せたまえボーイ!」
『ヴァァァァァァァ!!!』
───────── 一護病院突入後、優姫
「うう……ここは…」
「優姫ちゃん大丈夫!?」
「おねえちゃん大丈夫!?」
いつの間にか失神していたらしい。
まさかこれは俺の能力による副作用的な奴だろうか。
初めてスピカ解放した時のアレに近いものがあるのがすっごいイヤな感じなんだけど…。
ってあはっ、織姫ちゃんの膝枕ちょうやーらかい。何このパラダイス。思わず頬が緩んじゃう。
<<無事ですかユウキ>>
<<ああ、スピカ。コレは一体どういうこと?>>
<<恐らく気づいているとは思いますが…>>
<<あー……>>
<<精神的ダメージが影響を及ぼすようになったとしか考えられません>>
<<やっぱりねー!あーもーマジで!?>>
まさかまさかの展開、黒歴史に悶えるだけではなく痛々しい行動とかにもダメージ受けなきゃいかんのか俺は。
前代未聞過ぎる。何て嫌なデメリット。
いや、まぁそれはいい、それより今はどういう状況だ?
「織姫ちゃん、会場ざわついてるけど何が起きた?」
「うん…黒崎くんと朽木さんが突然敷地内に入ろうとして」
「そんでもって警備員に取り押さえられたと思ったら変な格好の人達に連れて行かれた」
「おお、たつきちゃん」
「ていうか大丈夫なの優姫?」
「やー、申し訳ないデス」
変な格好ってのは浦原一味か、ということはもう地縛霊はホロウになって一護クンらは病院に…と。
にしても観音寺が謎過ぎる。マジで何が起きてるんだ?
ところで夏梨ちゃんがなんか呆然としてるんだけど何かあったのかな?
……あるよな。見えてるんだよね夏梨ちゃん。お兄ちゃんのヒミツをバッチリみちゃったわけデスね!きゃっほう!
「あのー夏梨ちゃん?」
「え……あ、優姉ぇ…体大丈夫なの?」
「夏梨ちゃんもね」
「あ…うん……」
「まぁそのことは後にしましょうか」
ホギャァァァァァァァァァァァ!!!!
「今の声観音寺さん!?」
「何かめんどくさいことになってそうだなぁ……」
やっぱ今のは観音寺の叫び声だよねー、一護クンちゃんとやれてるのかなぁ。
予想外の展開の連続でこちらもフォローしきれんですよ?
それからしばらくすると壁を壊す音がし始めて会場がざわざわしはじめた。
何と言っても観音寺が病院に入って以降姿を見せない状態でコレだからな。
中で何が起きてるのか気になりすぎる。
俺も抜け出して様子見に行きたいんだけど手を握って離さないゆずかりコンビや、
やたら心配してくる黒崎ピアレンツ達を振り切るのはどう考えても無理。これを振り払うのは人として無理。
慕われるのは嬉しいけどまさか枷になろうとは!クッ!これもまた試練だというのか神よ!ならば俺はってギャァァァァス!痛い!痛い!
分かっててやったみたけどやっぱりダメか。辛いなこれ…。
「(頑張れよー一護クン)」
そんな俺のできることといえばボソッと応援を呟くくらい。
俺Tueeeeeee!!したいようなしたくないような微妙な気分なのよー。
とか思ってたら壁を壊すような音が止んだな。
もしかして倒せた?原作じゃ屋上でしとめてたような気がするけどこっちじゃ院内でフィニッシュ?
なんだ今回も無事終了かーと思ったら病院の壁面が爆発しやがったチクショウ。戦いで穴開いたなありゃ。
“おーっと!先程から病院内で破壊音がしてましたがとうとう外壁が破壊されました!壮絶な戦いが行われている模様です!”
ここでレポーターのコメントが入る。展開的にはホント壮絶だわ。何が起きてるのかマジで分かんないし。
ていうか中はどうなってるか早く映せ!一護クンは無事か!観音寺はどうなった!
ああもう早く煙はれろボケェ!
おじさんが持ってたポータブルTVで生放送を見て、俺が苛立ちを抑えきれずにいると、爆煙の中から観音寺が現れた。
しかしホロウと一護クンの姿は無い。
さっきの爆発で外壁をつたって逃げたか?
ていうかあの穴ってここの上じゃないか!実際見たほうが早いよ!
ガバッと病院を見上げると屋上にはホロウと黒い死覇装を着た一護クンの姿が。
「何だ…無事じゃない」
「あ、ホントだねピンピンしてる」
「またアンタらは……」
上を見てお互いコメントを交わす俺と織姫ちゃん、それを見てため息にも似たセリフをこぼすたつきちゃん。
たつきちゃんはまだちゃんと見える段階じゃないんだよなー。
見えるようになったらどう説明すればよいのやら。
既に軽く開き直ってはいるんだけどね。
“観音寺氏です!爆煙の中から観音寺氏が姿を現しました!”
「おのれバッド・スピリッツめ!屋上に逃げたか!……CM!」
そういうとピューとまた病院内に戻る観音寺。階段の方に行ったのかな?
しかし屋上の一護クンたちに動きが無いのが気になる。
マジで何が起きてるんだ?
『あとがきゴールデン』
向こうを連載しつつちまちま書いてたのが出来上がったので投稿してみます。
優姫の痛み設定が突然なかったことになっても気にしないで下さい。ジョジョ的に。
「一月待ったよ!遅いよ!」と思ったあなたはお久しぶりです。
と言ってもまだまだあっちの方メインで書くのでこっちは遅くなりそうです。
「一護が痛い!」と思ったあなたはテンションを上げてノリで読んでみて下さい。
冷静に考えると「あれ?これ面白いか?」となるのは良くある事ですので、この作品を読む際は宝くじ1等が当たったくらいのテンションでお願いします。
「何で観音寺が虚知ってるの?」と思ったあなたは色々妄想するのも良いかもしれませんね。
そんな大した理由ではないので期待されすぎても困りますが。
次回、ショウタイム!