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No.5293の一覧
[0] 今朝夢で見たものを元になんとかSSを書いてみます(ネタ)[どり~む](2009/06/02 22:43)
[1] 第1話「なんと初回はお読みしやすいように文字数少なめに!」[どり~む](2009/01/06 23:48)
[2] 第2話「設定、一人語り過多なので読むのが面倒になったらあとがきを読んで下さい」[どり~む](2009/01/06 23:47)
[3] 第3話「なんかもう既に書いてて胃が痛い」[どり~む](2009/01/06 23:49)
[4] 第4話「毎回書いてるときに変な声が出そうになります」[どり~む](2009/02/08 00:28)
[5] 第5話「消されるなこの思い 忘れるな我が痛み」[どり~む](2009/01/21 19:49)
[6] 嘘予告「だって1回はやってみたいじゃないですか」[どり~む](2009/01/21 19:55)
[7] 第6話「ようやく本編開始時期になります」[どり~む](2009/01/06 23:55)
[8] 第7話「NHKラジオ聞いてたら<わたしにできること>が流れて大笑い」[どり~む](2009/01/06 23:58)
[9] 第8話「新年一発目がこんな話でごめんなさい」[どり~む](2009/01/06 23:40)
[10] 第9話「ネットは時間ドロボウすぎると思います」[どり~む](2009/01/21 19:56)
[11] 第10話「現世のまま20話超えそう」[どり~む](2009/01/13 19:54)
[12] 第11話「喫茶店でも開かないとマスターなんて呼ばれそうにないです」[どり~む](2009/01/13 19:51)
[13] 第12話「タイトルはだいたい響きや雰囲気優先ですのであまり気にしない方向で」[どり~む](2009/02/19 21:55)
[14] 第13話「あの世界は不思議アイテムが多すぎる」[どり~む](2009/01/21 19:47)
[15] 第14話「でちゃった♪」[どり~む](2009/02/19 21:56)
[16] 第15話「まさか3話もかかるとは…」[どり~む](2009/04/12 19:31)
[17] 第16話「深夜のテンションで書き終わった翌日ビクビクしながら推敲した回」[どり~む](2009/03/29 19:23)
[18] 第17話「とくに何もない話」[どり~む](2009/02/08 00:27)
[19] 番外編1「起きたら書きあがっていたものを見てこれは酷いと作者は思った」[どり~む](2009/02/08 00:25)
[20] 第18話「あんな奴…投稿しなくても寂しくなんかないんだからねっ!とか言って欲しい」[どり~む](2009/02/19 21:50)
[21] 第19話「ひとまずこれでお別れです」[どり~む](2009/02/22 20:29)
[22] 第20話「ついスルーしがちだけど痛かったりします」[どり~む](2009/03/29 19:23)
[23] 番外編2「持っていかれた…ッ!」[どり~む](2009/05/19 19:57)
[24] 第21話「いとも容易く行われるありえない行為」[どり~む](2009/05/19 19:58)
[25] 第22話「動き出した新たな勢力」[どり~む](2009/06/02 22:41)
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[5293] 第12話「タイトルはだいたい響きや雰囲気優先ですのであまり気にしない方向で」
Name: どり~む◆39e52559 ID:12833398 前を表示する / 次を表示する
Date: 2009/02/19 21:55
さて、原作にもシバタというインコがいたことは思い出したものの、どんな事件だったかはサッパリ思い出せない。
歳だな。いや、気分と肉体は若いんだけど前世含めるともう40近いんだ。見た目美少女だけど中身は年齢的にオッサンなのよね。
まぁそれ言ったら死神なんてジジイとババァしかいないので気にしない方向でいくけど。
いや、そんなことは置いといてだ、とりあえず一護クンの方をチェックしてみるとするか。


「一護クン、あのインコ…」

「ああ…どうやら霊が入ってるみてぇだから今夜辺り魂葬する予定だ」

「ん、了解」


5秒で終了。ふむ、一応その辺は理解してるか。なら今回は問題なく解決できるのかな?
あーでも何かワケありのインコだったはずだよなシバタ…。
ん~ダメだ、出てこねー、とりあえず今のところは様子見だな。
わぁ、先が見えないから凄くハラハラしてきた。
















dream 7.   『The Parakeet Brings The Unknown』
















そして放課後。
今日の織姫ちゃんは裁縫部、たつきちゃんは空手部なので、清く正しい帰宅部の俺は本屋に寄って帰ることにした。
確か今日は新刊が出てたはずだ。
気持ち早足になってしまうネ!
ハラハラしてたんじゃないかって?知るか!今は本屋が先だ!





それからばっちり1時間ほど本屋で過ごしてしまった。
いや、新タイトルのラノベが気になりまして…。結局買ったんですけど。
やっぱり突然ワケありの不思議な力を持った女の子が舞い込んでくるってのは何処の世界でも同じだね。
王道ですよ。




早く帰って読ーもう、と思って家路を急いでいると、黒崎家近くの十字路がゴタゴタしてた。
なんでも事故があったらしい。

急いで黒崎医院へ向かう。
ここで事故があったなら、あそこに行って聞くのが手っ取り早いからな。


到着!黒崎医院のドアを開ける。



「おじさん、そこで事故あったらしいけど大丈夫ですか?」

「おお、優姫ちゃんか!結構怪我人が多くてな…重症の患者は空座総合病院の方に搬送したんだけどよ…」

「あー石田くんのトコですか。ってそこの隅っこで体育座りしてるのは何ですか?」

「あれか?あれはウチの役立たずだな。スマンなぁ、あんな役立たずが幼馴染で…」

「なるほど、役立たずですか…。役立たずなら仕方ないですね…」

「役立たず役立たずうるせえよ!」


深刻なムードを演出してたら一護クン怒っちゃった。相変わらず気が短いなぁ。
何もマンガチックな半泣き表現で反論せんでもいいよ一護クン。一護クン医療系のスキルとか無いもんね。
そんな一護クンがこちらに目で合図してきた。フム、やっぱり何かあったようだな。
ルキアさんもいるであろう一護ルームについて行ってみることにする。


バタン


扉を閉める音が部屋に響く。
部屋の中のベッドの上にはルキアさんがちょこんと座っていた。
かーいぃなぁ、このまま抱き枕にして一緒にベッドインしたいなぁ。


「さっきの事故なんだけどよ、チャドも巻き込まれちまって今ウチの病室で寝てんだよ」

「更に言えば、今回の事故は虚が関係していると思われる」

「その理由は?」

「奴の背中の怪我から虚の匂いがした」


犬か。
犬なのかルッキーニ。
参ったな…ならぺリ犬と呼称を改めるべきなのだろうか…。
キャラ的にもまだ近いしな…いや、そもそもルッキーニは名前が似ているというところから来たのであって…。
ああ、どうしたものか…。ここは発想を変えて別の───


「優姫、そう悩むことは無い。虚が害を為すと言うのなら、何時もの通りただ倒すだけだ」

「つってもやるのは俺なんだけどな。まぁお前が気にすることじゃねえさ」


あ、いや、スイマセン。
ホントどうでもいいことばかり考えて生きててスイマセン。
今すぐ穴掘って埋まりたいです。
二人の優しさが今は辛い。


「ん~それじゃとりあえずチャドくんの治療でもしておきますか。一護クン、病室は?」

「いや、いきなり治るとチャドが怪しまねぇか?」

「まぁチャドくん脅威の回復力ってことで。それにチャドくんなら別にバレてもかまわないし、完全に治るとは限らないからねぇ…」

「お前がそう言うならいいけどよ、それじゃこっちだ」





と言うわけで病室に行って寝ているチャドくんをある程度治しておいた。
やろうと思えば全快できなくも無いけどな。

さーて、次はシバタに事情でも聞いたほうが良いんだろうか。
いや、前回の織姫ちゃんの事件の介入は、中学時代織姫ちゃんに気づけなかった贖罪のようなものでもあったが、今回の事件は俺に関するものではない。
更に言えば、一護クンには今後もイロイロと頑張ってもらわないといけないので、
あまり俺が手を出しすぎて経験値奪うのも問題か…イベント戦でレベル足りなくて詰むとか嫌だもんな。
それに、2人の手前チャドくんに治癒は施したが、手を入れすぎて流れが変わるなんてのは極力避けたい。
何せ今回は流れを把握してないのだ、少々不安だが迂闊に動いてかき回すのもマズイな…何がフラグになるか分からんしな…。
と言う事で今日のところは退散決定。


「じゃあもう出来そうなことは無いから帰る。ルキアちゃんにはよろしく言っといて」

「おう、わかった」


病室を出て俺たちは玄関まで歩き出す。
ふむ、どうやら今日は見送りまでしてくれるらしいな。


「ああ、そうだった」

「何だ?」


くるりと振り返る。
そういえばコレ言うの忘れてたんだった。
さっき本屋でラノベ流し読みしてたときに言ってやろうと思ったのよね。














「一護クン、くれぐれも、ルキアちゃんとは『仲良く』ね?」


恐らく今の俺の顔ほどニヤリという言葉が似合う顔も無いだろう。
一護クンはまるで母親に「エロスは程々にな?」と言われた思春期男性のような顔をしていらっしゃる。
いやー実に分かりやすくてよろしい。いつまでも純粋なキミでいて。
っていうか男子高校生がある日現れた美少女死神と同棲とかシチュ的に羨ましすぎる!それ何てラノベ?って話だよ!
俺が高校時代に東京タワー行った時ですら異世界への扉は開かれなかったというのに!


「それじゃねー」

「いやちょっと待て!いつから知ってた!」

「アハハハハハハ!おねーさんは応援してるぞ!」


笑いながらダッシュで黒崎家を後にする俺。無論周りに人がいないことは確認済みだ!
「誰もいないと思って歩きながら歌ってたら実は後ろに人がいた」みたいな事はゴメンだぜ!
ああ!忘れたい!一万年と二千年前からわ!す!れ!た!い!








帰宅すると織姫ちゃんは既に帰ってきていたようで母さんとキッチンで料理中。
いいねぇ…実に良い…帰ってきたらエプロン姿で料理してる織姫ちゃん…サイッコー…。

一護クンにはああ言ったが、俺も現在、クラスメイトの巨乳美少女と期間限定とはいえ同居中という何そのエロゲ展開だ。
しかしこうなると、俺が元の姿じゃないから可能な展開とはいえ、何で俺男じゃないんだろうねという贅沢な悩みも出てくる。
俺が周りから高感度バツグンの美少年として転生してて、ある日父親が、住むところが無くなったという俺に好意を持ってるクラスメイトの美少女を偶然連れて帰ってきたとかさ、
そういう展開になってしかるべきじゃないの?ほら、そうすれば何故か強力な死神の力持ってて恋愛に鈍感で俺Tueeeeeeeee!!!なオリ主が女生徒や女死神を助けたりしてハーレム作れてたよきっと。
そんでもって愛染とか東仙に勢いに任せたそれっぽい説教したり、死神ヘイトとか適当にしちゃったりしてわーっしょい!わーっしょい!オリ主万歳!ばんざぁぁぁぁぁぁい!!アモール!とか出来てたって!
「フフフ…彼にはかなわないね」とか、「全く、とんでもない有望株が現れたものだな」とか、隊長格にもやたら褒められてたはずだって!
なんて妄想は一切顔に出すことなく帰りを告げる俺。


「ただいまー」

「あら、お帰り優姫」

「あ、お帰り優姫ちゃん!今日はあたしも作るからね!」


うう…織姫ちゃん連れてきて良かった…俺は三国一の幸せ者だ。
笑顔で料理中の織姫ちゃんを見てると今なら空どころか宇宙まで飛べそうだわ。








そして父さんも帰宅してお待ちかねの夕食も先ほど終った。
感想としては最高に美味しかったと言っておく。
いやさ…もうYOU嫁に来ちゃいなよってくらいだ。普通の料理作っても美味しいから凄いや。
それとパパったら肉親でなければ蹴倒したいほどに興奮しててキモかったわ。今度アレやったら虚閃<セロ>でも打ち込もうかしら。

まぁ確かに俺料理したこと無いからなぁ…初の娘の手料理的なものに興奮したか。
いや、本当は出来るけど面倒だからしないだけなんだけどね。どこぞの正義の味方とは違って作ってもらう方が好きなのさ。
ところでなんか今のって本当はSだけど面倒だからBみたいに聞こえるな…いや、この場合Bだけど面倒だからDだな。
うん、大丈夫、何が大丈夫なのかは知らんが。





んで、今は織姫ちゃんとTV見てるの。
どうでもいいけど語尾に「の」ってつけるだけで少しなのは気分になれるの。
皆も人前でうっかり喋って死にたくなれば良いと思うの。
ぶっちゃけ野郎がなのは喋りしてもキモいだけなの。


「あ!もうそろそろ『ぶら霊』だ、ねぇ優姫ちゃんch変えていい?」

「あードン・観音寺のアレね、織姫ちゃん好きだもんねーどうぞどうぞ」


突然だが説明しよう、当たり前だがこっちの世界にはあの『ぶら霊』こと『ぶらり霊場突撃の旅!』が放送されているのだ。
実は俺も始まって以来、空座町に来る日をチェックするために毎週見ている。
一護クンはというと「霊関係の番組は嫌いだ」ということらしい。まぁ俺らは昔から霊なんて日常的なものだったからな、気持ちは分かる。
でも俺は観音寺のキャラが好きなので、イベントの件抜きでも普通に毎週見てる。早く空座に来ないかなぁ。
ちなみに先週はお金持ちの蔵にある古物の除霊をしていた。金に執着する人間は醜いねぇ。


「ボハハハハーッ!」


うおっ!ビックリした!
織姫ちゃんが胸の前で両手をクロスさせてぶら霊お決まりの高笑いを上げ始めた。ああもうかわいいなぁ。
にしてもなんだ……織姫ちゃんがそのポーズをとると…。
フフ…下品な話なんですが…その……胸が強調されてしまいましてね…。
分かりやすく言うとおっぱいが両腕でぎゅーっと寄せあげられて非常にエロい。
この神々の谷間は万金を払われてもお見せできない。
当然俺もこのポーズをとるとエロい…じゃなくて男衆の視線がエライことになるので自重してる。
男から注目されても邪魔なだけなんだよね。


「ねぇ、観音寺さんもあたし達みたいに見えてるんだよね?」

「ん?ああ、そうだね…結構、霊力は強いと思う」

<<人として自然に身につけられる力ではかなりの上位ですね>>

「そうなんだ!?すごいなぁ…観音寺さん」


スピカが会話に参加してきたがもちろんSOUND ONLY、俺と織姫ちゃんにしか聞こえないようになってる。
それとマジな話、本当に観音寺の力はすごいと思う。
ホロウや死神が見える上に、確かエネルギー弾みたいなの出せたはずだし、多分。
俺や一護クンはチート性能だから別として、織姫ちゃん達は一護クンの力で無理やり霊力の底上げをされたようなものだしな。
それを考えると観音寺の力は正直、驚きのレベルだ。テレビ見てるとたまにワイヤーアクションみたいな動きしてるし。


「今日は事故が頻繁に起こるオバケトンネル特集だって!」

「やっぱりああいうトコには居るんだろうねぇ、ユ-レイ」


俺は霊そっちのけでいつも通り観音寺節にニヤニヤしてると、番組は終わりに差し掛かかり、観音寺はいつもの〆に入った。


“それではグッナイベイビー!!ボハハハハーーーーッ!!”

「ボハハハハーッ!!」


ああムニュムニュしてる。






ピーンポーン


ああ、そろそろルキアさんの来る頃か。
いや、流石に寝床は確保したとはいえ、着替え(洗濯)、食事、風呂等は別だからね。
食事は普段黒崎家の余りを頂戴してるらしいけど、着替えと風呂はウチで済ませてるのよ。
隠れ居候生活はつらいね。
玄関に出向きドアを開けると、そこにはいつもどおりルキアさんの姿が。


「ルキアちゃんいらっしゃーい」

「うむ、いつもスマンな」

「気にしない気にしない」


ルキアさんを伴って玄関からリビングへ戻る。
ちなみにこの事はウチの両親も承諾しており、ルキアさんは一人暮らしで、現在風呂周りが壊れてしまい困っていたという設定になっている。
その際、「ならしばらくウチに住みなよ!」と、何!?三姉妹なの!?三姉妹になっちゃうの!?と言わんばかりに興奮してたので、
「父さんシャラップ」と一撃入れて黙らせたのは良い思い出だ。


「朽木さんこんばんは」

「あら、井上さんもこんばんは」

「着替えはもうお風呂の方に置いてあるからゆっくりどうぞ。(ごはん余ってるけど食べてく?)」

「何時も有難う御座います(いや、何故か毎回料理が多めに作られていて食事には困らんのだ)」


あーこれは真咲さん気づいちゃってるなー…あの人も霊力あるもんな、黒崎家の中心は伊達じゃないねぇ。
あ!ということは、だ。後々、真咲さんも含めた一護クン弄りが楽しめるということではないかネ!コレは実に楽しみだヨ!



「うおっ!」

「どうしたのお兄ちゃん?」

「いや…何か知らねぇけど悪寒が…」



という会話が黒崎家であったかどうかはまた別の話。









翌日、遅刻間際に一護クン焦った様子で登校。


「チャドは!チャドは来てるか!?」


と思いきや凄い剣幕でハローハローの肩を掴み問いかける。
ん?何かあったのか?


「いや…見てないけど…」

「そういやまだ来てねぇみたいだな。めずらしいな、あいついつも始業10分前には席についてんのに…」


浅野君がハローの後にそう続けると、やってきた担任の先生に「腹痛っス!」と言い残し、急いで教室を去る一護クン。
てっきり昨日の流れだとチャドくん1日くらい病室で寝てるのかなー?と思ってたけど違うのか?
ルキアさんが来ないところを見ると、チャドくんが昨夜あたりに抜け出して現在2人で捜索中と考えていいだろう。
何故?わざわざ抜け出してまで黒崎家を去る理由…インコ…ホロウ………ああ!そうかしまった!
チャドくんはインコを襲う存在がいることを知って、黒崎家に迷惑をかけないために抜け出したって話か!


<<私も同意見です>>

<<いきなり心を読まないでくれる?>>

<<いえ、何となくそう感じたもので>>


まぁスピカのイタリアマフィア十代目もビックリな超直感は置いといてだ、今回はこのまま傍観に徹するのがベストなのかな?
となると霊絡を感知できるようになるのも今回か…あのインコは人と鳥の魂が交じり合ってる微妙な存在だもんな。
それを探し出すにはアレしかないだろう。
一応、念のためと思い「インコの霊気を感じ取れ」とメールを送っておく。
霊絡が見えないと『あの世界』から帰ってこれないからな、頑張って習得してくれよー一護クン。









───────── 一護

畜生!ドコに行ったんだ!?
今朝起きたらチャドはインコと一緒にいなくなってるし、夏梨はインコの記憶に当てられちまったらしくて今日は家で寝込んでる!
何でもあのインコの中の霊は、目の前で母親を殺されたらしい…クソッ!胸クソ悪ィ話だ!
ああ、分かってる…あのインコはきっと『ヒーロー』の来なかった『あの日の俺』だ…。
昨日のチャドの怪我から見てもホロウに狙われているのは間違いねぇ…俺の周りでこれ以上何か起こさせてたまるかよ!
けど未だに肝心のチャドは見つからねぇときた!優姫に相談しとけばよかったか!?


ジャラッジャラッチャラララ~♪


携帯?この音はメールか。
一体誰から…優姫?あー…いきなり教室から抜け出したのはマズかったな…。
どうせ怒りのメールなんだろうがとりあえず見てみるか…。
走りながらメールを開く。
そこにはただ一文。



『インコの霊気を感じ取れ』



思わず笑いが漏れそうになる。
ハハッ!何だよ全部お見通しか!相談するまでもなかったな。流石優姫だ、全く…アイツにはかなわねぇな。
にしても俺にそんなこと出来るのか?ん?下にも続きが…。


『出来るか出来ないかじゃない、やれ』


か…言ってくれるぜアイツは。
……いやちょっと待てよ…つぅことはだ…これは俺の考えることまで読んだ上でのメールなのか。

………………昨日の様に得意げにニヤリと笑うアイツの顔が浮かんだが今は忘れよう。そうした方が良い気がする。
長年付き合ってきた幼馴染に薄ら寒いものを感じながらも、とりあえずそのアドバイスに従うことにした。


「一護!茶渡はいたか!?」


曲がり角からルキアの奴が飛び出してきやがった。
この様子だとあっちの方にもいなかったようだな。


「いや、学校にもいなかった、今のところ手がかりはねぇ」

「そうか…虚が茶渡を襲うにしても現世に出てこない限りレーダーは役に立たんしな…」

「ああ、だから今からインコの霊の気配を辿る」

「莫迦な!そんなこと出来るはずが…」

「『出来るか出来ないかじゃねぇ!やるんだよ!』」

「な!?」


目を閉じて意識を研ぎ澄ます。
世界の隅々にまで意識を張り巡らせるイメージ。
よく映画とかマンガであるけどこんな感じだろうか。


キィ………ン


まだだ…もっと集中しろ、もっと、もっと感覚を研ぎ澄ませ!


キィィィィィィィィィン


感じる、周りの霊の気配を、俺の意識が澄んでいくのを!
そのとき確かに昨日のインコの気配を掴んだ!これだ!


「ってうぉぉぉぉぉぉ!?何だこの布の山は!?」


目を開けると周りがふわふわと揺らめく白い布まみれになってやがる!
これが優姫の言ってた霊気ってやつなのか!?
ルキアに聞こうと横を見ると、驚いた表情でルキアは固まっていた。


「一護…お前には驚かされてばかりだな…」

「あ?どういう事だ?」

「今お前が見ているものは霊絡<れいらく>と言う物で、上位の死神にしか見ることの出来ない視覚化された霊気だ」

「そ、そうなのか…?夢中でやったから良く分かんねぇけどよ…」

「まぁその話は後だな。今お前の見つけた方向に茶渡はいるはずだ。急ぐぞ一護!」

「おう!」


そして俺たちは駆け出す。
無事でいてくれよ!チャド!シバタ!












『あとがきゴールデン』


何だかんだ言って一護にはしっかり「たいした奴だ…やはり天才…」な扱いをされてる優姫でしたというお話。
でもホントに観音寺の力は何なんでしょうね。伏線とかだったら笑うんですけど。
乱戦の中突然現れ、強力な力を使ってブリーチ無双する観音寺…良い!


「騙された!ボハハハハーッって言ってたのに!」と思ったあなたは次回予告なんて所詮予告でしかない事を学んで下さい。
剣心がとある村で病気にかかりそこに盗賊が…!何て予告があった気がするがそんな事は無かったぜ!

「そういえば一護も大概な設定だよな…」と思ったあなたはそれ以上考えてはダメです。命に関わります。
凄くない設定の主人公なんてそうそういません…要はキャラクターですよね。


次回、魂を司る第二階位の獣登場。







前回の不安に満ちた疑問にお答えしてくださった皆さんありがとうございました。
正直あんなに反応が返って来るとは思ってなかったのでビックリです。

大丈夫かな…自分から振っといて無反応だったらどうしよう…いや!感想常連さんもいてくれるみたいだし5人はかたいよ!
…あ!3人!3人も感想書いてくれる人がいれば御の字だよね!………1人でも反応してくれればいいや…うん…自惚れるな自分…。

といった具合で感想欄見るのが怖くなりまして、先ほど恐る恐るクリックしたら何と驚きの14人!そして放出される黒歴史の数々!死ぬ!
皆様本当にありがとうございました。これからも夢と妄想で出来た意外と長い現世編をお楽しみ下さい。


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