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No.41032の一覧
[0] 【習作】SAOで救済[紙カタ](2015/07/19 06:57)
[1] 第一話[紙カタ](2015/03/04 18:27)
[2] 第二話[紙カタ](2015/03/04 09:55)
[3] 第三話[紙カタ](2015/03/04 10:06)
[4] 第四話[紙カタ](2015/03/04 10:19)
[5] 第五話[紙カタ](2015/03/07 08:06)
[6] 第六話[紙カタ](2015/03/12 18:02)
[7] 第七話[紙カタ](2015/03/18 00:08)
[8] 第八話[紙カタ](2015/03/22 09:40)
[9] 第九話 異世界救済に乗り出すそうです[紙カタ](2015/04/03 08:58)
[10] 第十話 マブラヴ編終了[紙カタ](2015/05/05 19:38)
[11] 第11話 帰還そしてリゾート[紙カタ](2015/06/10 07:43)
[12] 第12話 フルメタ編[紙カタ](2015/07/16 03:25)
[13] 第13話 自慢[紙カタ](2015/07/18 00:36)
[14] 第14話 ブラックブレット編[紙カタ](2015/07/20 06:04)
[15] 第11話改訂 帰還そしてリゾート[紙カタ](2016/04/06 05:14)
[16] 第12話改訂 フルメタ編[紙カタ](2016/04/06 04:53)
[17] 第13話改訂 自慢[紙カタ](2016/04/06 05:04)
[18] 第14話改訂 ブラックブレット編[紙カタ](2016/04/06 05:07)
[19] 第15話 ゲート編その1[紙カタ](2016/04/06 05:10)
[20] 第16話 ゲート編その2[紙カタ](2016/04/06 05:12)
[21] 第17話 ゲート編その3[紙カタ](2016/07/25 10:12)
[22] 第18話 複製人間[紙カタ](2016/08/28 07:39)
[23] 第19話 婚約[紙カタ](2017/07/03 12:17)
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[41032] 第17話 ゲート編その3
Name: 紙カタ◆30a00978 ID:dce1c4d9 前を表示する / 次を表示する
Date: 2016/07/25 10:12
「今度はゲートに近似した世界か」

上空の叢雲から現在自衛隊が占拠している超空間ゲートを見て考える。

結局被害は死者245人に留まった。

大きな被害では有るが、異世界軍が官庁街や皇居に到達出来ずに銀座のみで事態が終息したからこそ、この程度の被害で済んだのだろう。

侵攻初期にクラリオンに攻撃させた明日奈のお陰だ。

クラリオンが指揮官クラスを的確に狙い攻撃した事で、壊乱寸前まで追い込めたらしい。

そこに叢雲の強襲。

空一面に広がる巨大な星船は其れだけで威圧効果があるが、タイムステイシールドを銀座一帯に使用した事で事態はあっさり終息した。

次元間通信や転送は叢雲のベクトルドライバで、発生源側から超空間補正を行う事であっさり復旧できた。

明日奈達修学旅行生は滞在を取り止めて帰り、この世界に仕事等で滞在中だった人々は全員の無事を確認するだけに終わった。

アクティブステルスを使い密かに送り込んだ偵察隊からの報告では、

既存の理論では有り得ない超空間ゲートの接続方法や航空力学を無視して飛ぶドラゴンなど、

銀連の科学でも説明の付かない現象の数々が報告されている。

これらの情報を元にこれから銀連が取るべき選択はどうするべきか、報告書を作成するのだ。

まあ、現在の理事会では十中八九ゲートの確保を命じるだろう。

「さて、忙しくなるぞ」





魔法や神といった高次存在が実在する世界との接続。

魔法や超常の生命の発見それは、銀連加盟国に驚きを持って迎えられた。

既知の科学でも解明出来てない物理現象、全く未知の科学分野の出現は科学者達を夢中にさせたのだ。

其処で銀連理事会は現地日本政府から、門の所有と門の先の土地や資源の一切の権利を購入。

対価は、資源が豊富で人類の生存に適した地球型惑星の譲渡と其処への永久無料転送ゲートの設置という形で支払われた。

銀連は、直ちに調査隊を編成。

現地日本政府の自衛隊と共に帝国の支配地へと乗り出して行く。

秘密裏に先行した銀連調査隊は多数の戦闘機と虫型ドローンを展開させて現地の情報を収集した。

先ずは戦闘機たちが一度衛星軌道上に上がり、宇宙から地上を観測する。

それで発見したエルフやダークエルフ、或いは獣人や人族の村や街に虫型ドローンを散布し、言語や文化情報の情報収集を行った。

その情報を新世界探査統括AIのニニギが選別して、有為情報の抽出を行う事となった。






「ではレレイさん、魔法を使って見て下さい」

『分かった』

100メートル四方は有る部屋の中央で、脳波や脳磁計やらの各種センサーがたっぷり詰まったヘルメットをかぶり、

身体の各所に筋電位や血流などの計測器を着けた水色の髪の少女は、杖を掲げると空気の球を空中に作り出す。

続いてそれを前後上下左右に動かし、最後は設置されていた的に向けて射出、パンと破裂させて終わる。

出力されたデータを見て考える。

「うーん。やっぱり、シナプスの一部を故意に結線させてフラクトライトで共振、ゲージ粒子に干渉して、
世界の因果を改変して望む世界を取り寄せてると考えるべきか」

それは生物の寿命から、超空間ゲートの生成、果ては核融合の発生確率まで自由に改変できるという事を意味する。

恐るべき汎用性だ。

ドラゴンを使った生体実験でも同様に重力を制御して飛んでると分かった。

今でも大規模な施設さえ整えれば出来ない事も無いが、これを機械的に再現出来れば、それこそチップ一枚で何でも出来るようになる。

何でもだ。

既存科学に新たなパラダイムシフトが起こるだろう。

「私もしたけど、これで何が分かるの?」

後ろから実験の様子を見てたテュカさんが聞いてくる。

「そうですね。頭や体で魔法をどうやって使ってるかを調べて、魔法の才能が無い人や機械でも魔法を使えるようにする為の情報を集めてるんです」

「へー、凄いのね」

そう言って僕の頭を撫でてくる。

反応うっすいな。

まあ、興味無い人ならこんな物だろう。

因みにテュカさんはジーパンTシャツを装備してる。

僕を初めとして銀連科学者達が拠点としてる全長35メートルの小型科学調査船パンジーの売店で売ってた物だ。

小型と言っても最新鋭の星船だけあって、船内空間は拡張され、

サッカースタジアム二つがスッポリ入る広さの居住区やそれ以上の規模の実験区が存在したりする。

何故テュカやレレイがこのパンジーに居るかと言うと。

銀連が彼女達をスカウトしたからだ。

まず、AIニニギはゲート近隣に住む魔法を使う人間という事でレレイや導師カトー、エルフ族との接触を優先事項に上げた。

自衛隊と共に派遣された銀連調査隊本体は、直ちに彼らと接触。

炎龍の襲撃やその捕獲等、途中で紆余曲折有ったものの彼らと友好関係を結ぶ事に成功した。

「お茶が入りました。お茶受けは、テュカ様から綺麗なケーキが沢山食べたいとのリクエストが御座いましたので、ミニケーキのセットです――以上」

武蔵がお茶を用意してくれたらしい。

「もうそんな時間か……レレイさんお茶が入ったそうなので、ちょっと休みましょう」

『分かった』

「わあ綺麗……」

「同意見、食べるのが惜しい」

「ミニケーキ、20種で御座います」

研究室に隣接するダイニングスペースの机の上には5㎝程の色とりどりのケーキが並べられている。

どれもこれも精密に造られて居て、職人芸を感じられる逸品だ。

まあ、家のメイドたちが作ったんだが

「これは何処かからかレシピをコピーして来たの?」

「いえ、私と浅草、青梅と奥多摩で作りました――以上」

武蔵さん、何処となく誇らしそうだ。

「へぇ、凄いな。お菓子作りも此処まで出来るのか」

パティシエパッチによるブーストが有るなら兎も角、自己学習で此処まで綺麗で精密なオリジナルのケーキを作れるとは。

彼女たちが、プロのパティシエと変わらないレベルまで技能を伸ばしたという事だ。

嬉しいな。

「うん、美味しそうだ。では、頂きましょうか?」

「じゃあ、私はこれから食べるわ」

「私はこれを食べたい」

テュカは赤いゼリーで上面をコートされ苺の乗ったケーキを、レレイは金色の繊細な飴細工が乗ったチョコレートケーキを選択した。

「僕はこの小さなモンブランを」

さて、味はどうだろうか?




「先程の実験では、機器を新しくしたとの事だが、何か進展は有ったか?」

「レレイさん。ええ、漸くですがおそらくこういう原理だろうとの当たりはつきました」

「それは凄い、是非聞かせて欲しい」

「そうですねぇ。量子力学は、もうご存じですよね。では先ずは軽く因果律量子論の基本から行きますか」

発明も楽しいが、講義やディスカッションも楽しい。

自分の考えを人に理解して貰える、これは中々に得難い快感なのだ。

さて、資料はどうしようかな~。





「どうなって居るのだ」

アルヌスに居座る蛮族の軍に対する討伐の相次いだ失敗。

それどころか、同時期に帝都や帝国各地で出現が報告され出した空飛ぶ巨大な見えぬ船。

蛮族の軍との関係は不明だが、全く打つ手が無いのはどちらも一緒だ。

「皆、何故あれが見えぬのだ」

モルトがこの報告を疑わなかったのは、自身がこの船を見えるからだ。

モルトの視線の先、皇宮の頭上100メートルには覆い被さるように全長2キロ程の星船がドーンと存在して威圧感を放っていた。

最初は家臣達も報告やモルトの言葉に懐疑的で有ったが、モルトが竜騎士を皇宮上空に飛ばさせた所。

竜騎士達が確かに何か見えぬ力で押し退けられ、皇宮の上空に到達出来なかったのだ。

それで、確かに何かが有ると分かったのは良いが、星船が見えぬ者達に
モルトが感じる、今まさに押し潰されそうな圧迫感を共有する事は出来なかった。

最近は、毎夜何かに押し潰される夢を見て飛び起きるのが日課だ。

実はモルトが星船を見えるのも、毎夜悪夢を見るのも、非加盟世界同士の戦争行為に
技術的に限られた武器援助以外加担出来ない銀連によるギリギリの支援だったりする。

この銀連に取っては片手間の、モルトに取っては悪夢の日々は、終戦まで続く事になる。

モルトの憂鬱の日々はまだまだ続く。





「あれがASかぁ、すっげーなぁ」

自衛隊施設部隊と銀連により造成されたアルヌス駐屯地。

其処では、帝国との交戦に備え、日々訓練が行われていた。

帝国の侵攻が銀座で収束したこの世界では、伊丹耀司三尉は、二重橋の英雄と呼ばれる事も無く、

愛する?妻と別れる事も無く、ただ惰性で自衛官を遣っていた。

そんな伊丹で有るが、元特戦という経歴が徒となり今回特地に派遣される事となったのだ。

「おぉーかっけー」

伊丹の視線の先では、ASが走りながら標的に40mm機関砲弾を撃ち込んでいるのが見える。

全高8mほどの人型ロボットが時速250km超の速度で走り、伏せ、射撃し、また走りと、200mほど離れてるがかなりの迫力だ。

「M9ガーンズバック、すごいっすよね」

一緒に見ていた部下の倉田が言う。

「正確には、ガーンズバック改日重カスタムだけどな。5000kw小型核融合炉搭載、最大跳躍高52m、最大速度290キロ、光学迷彩標準装備」

「銀連に取っては、あの提供されたM9もオスプレイもバーローも玩具みたいな物だそうですよ」

事実だった。

数多の平行世界の兵器市場に置いて、加盟国が銀連加盟で一気に技術的に置物と化した兵器が売りに出されているのだ。

日重は、それらを買い集めて少々の手直しをして提供しただけだ。

他にもF-22戦闘機、各種パワードスーツや10式戦車等、世界基準からすれば考えられないほど高度な装備の数々が提供されていたが
大幅な自動化や運用性や安全性の向上の為の改造等、なされては居たものの
重力制御や高度AIの技術は一切使われていなかった。

「星船に戦闘機にシールド印籠だろ、平行世界とか凄い時代になったもんだよなぁ」

「今は医療技術と翻訳機だけですが、銀連加盟国になれば、それら全ての銀連技術が提供されるとか、
早く加盟してくんないすかね。完璧で瀟洒な猫耳メイドさん早く欲しいなぁ」

「だなぁ」

「ちょっと良いかしら?」

後ろから声を掛けられ振り向くと、其処にはデカいハルバードを持ったゴスロリ少女が居た。


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