<このWebサイトはアフィリエイト広告を使用しています。> SS投稿掲示板

チラシの裏SS投稿掲示板


[広告]


No.41032の一覧
[0] 【習作】SAOで救済[紙カタ](2015/07/19 06:57)
[1] 第一話[紙カタ](2015/03/04 18:27)
[2] 第二話[紙カタ](2015/03/04 09:55)
[3] 第三話[紙カタ](2015/03/04 10:06)
[4] 第四話[紙カタ](2015/03/04 10:19)
[5] 第五話[紙カタ](2015/03/07 08:06)
[6] 第六話[紙カタ](2015/03/12 18:02)
[7] 第七話[紙カタ](2015/03/18 00:08)
[8] 第八話[紙カタ](2015/03/22 09:40)
[9] 第九話 異世界救済に乗り出すそうです[紙カタ](2015/04/03 08:58)
[10] 第十話 マブラヴ編終了[紙カタ](2015/05/05 19:38)
[11] 第11話 帰還そしてリゾート[紙カタ](2015/06/10 07:43)
[12] 第12話 フルメタ編[紙カタ](2015/07/16 03:25)
[13] 第13話 自慢[紙カタ](2015/07/18 00:36)
[14] 第14話 ブラックブレット編[紙カタ](2015/07/20 06:04)
[15] 第11話改訂 帰還そしてリゾート[紙カタ](2016/04/06 05:14)
[16] 第12話改訂 フルメタ編[紙カタ](2016/04/06 04:53)
[17] 第13話改訂 自慢[紙カタ](2016/04/06 05:04)
[18] 第14話改訂 ブラックブレット編[紙カタ](2016/04/06 05:07)
[19] 第15話 ゲート編その1[紙カタ](2016/04/06 05:10)
[20] 第16話 ゲート編その2[紙カタ](2016/04/06 05:12)
[21] 第17話 ゲート編その3[紙カタ](2016/07/25 10:12)
[22] 第18話 複製人間[紙カタ](2016/08/28 07:39)
[23] 第19話 婚約[紙カタ](2017/07/03 12:17)
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

[41032] 第二話
Name: 紙カタ◆30a00978 ID:945c91d1 前を表示する / 次を表示する
Date: 2015/03/04 09:55
平成25年10月22日

僕の誘拐未遂事件が起きた。

火器を使った犯行により、雇ってた警備会社の警護は排除され、乗った車両に武蔵達が居なければ攫われていただろう。

襲撃者達は撃退されたが、次も失敗するとは限らないので対策する必要があるだろう。



いつもと同じ帰り道、側道から突然バンが飛び出して道を塞いだ。

直後に後方もトラックで塞がれる。

一通の単車線、前後には警備のSUVが並んでるが、こういう状況を想定してなかったのか動こうとしない。

こういう時は突っ込んで突破するのがセオリーだろうに。

使ってたラップトップの画面を確認すると、ご丁寧に携帯電話も圏外、こりゃ完璧に襲撃だな。

そうこう考えてると、前方と後方からバフバフという感じのくぐもった音が聞こえて来た。

「出ます」

武蔵がそういうと隣に居た村山以外の全員が降りて跳躍した。


以下は圧縮通信のログを参照。

『側道からバン、進路塞ぎました。――以上』『後方からトラック、同じく車線塞ぎます。――以上』『携帯電話、衛星回線、警備無線不通になりました。――以上』『何者かによる襲撃と判断されます。私達はこのまま待機、主様の盾となります。――以上』

『前方で発砲音、車体を貫通して人員を殺傷した模様。――以上』『車両の防弾クラスは3A、使用火器はライフル弾以上と推定されます。――以上』『敵の脅威度を修正。持久策より積極的な排除に乗り出します。村山は主様の警護、浅草奥多摩は前方を、私と青梅は後方の脅威を排除します。――以上』『後方でも発砲。同じくライフル弾以上と推定されます。――以上』『了解。――以上』

武蔵はドアを開けると直ぐ様ドアの縁を蹴るように跳躍。

空中で姿勢を変えると、直ぐに電柱を足場に後方へと方向を変える。

その間に敵を確認、情報連携で各機と敵の武装や射線を注意し合うのも忘れない。

跳躍中に両腰に装備された特殊警棒を取り出す、後方の確認できる敵は五人、内二人は後方の警備車を銃撃中、一人はトラックの運転席に居る。

残る二人には気付かれ、銃を向けようとしてるのが確認出来る。

車道と歩道を分けるように設置されたガードレールに足を接地すると、近い方の敵に左手で警棒を投擲。

目出し帽を被った顎に命中しこれを陥没させる、青梅も同じく気付いた敵を無力化。

ガードレール上で更に踏み込み加速すると、やっと気付いた敵に対して右手の警棒を投擲。

敵の銃に命中、これを破壊すると更に踏み込み敵の肩部に掌底を叩き込む。

肩甲骨を破壊する手応え、トラックに叩き付けられた敵はその儘に、フロントガラスを拳で貫通させて運転手の顎を殴り無力化。

足元で這い蹲ってる敵の意識を蹴り刈ると、トラックを飛び越えて後方に着地。

開いたままの扉から中を確かめて脅威が無い事を確認すると、

青梅と浅草に敵の拘束と電波妨害の解除を命じて、警察が来るまで奥多摩と共に周辺を警戒する。

他も同じ様に、一発の銃弾を浴びる事なく敵を殺さず鮮やかに無力化してた。

警察によると犯人は中国人マフィアらしいが、動きが明らかに訓練されたプロのそれだ。

額面通りに受け取らない方が良いだろう。

人格AIが改変不可能、コピー不可能で余程困ってるのかな?

しっかしまあ、どちらにしても警備体制は考え直さないと駄目だな。

復讐は防衛力の強化で応えてやろう。



P-2哨戒機

小型核融合炉の実用化を鑑みて調達が中止されたP-1哨戒機を代替する機体。

200メガワットの小型核融合炉が発生させる電力と熱で、マッハ4の超音速巡航を可能とした哨戒機。

高速形態のB-1と同じような形をした機体だが、プラズマアクチュエータを使った気流形状可変システムで、低速域でも十分な揚力を得られる。

自動人形を大々的に使った生産工程で、高い運用性と低い運用調達コストを両立した機体。

航続時間は二週間。




平成25年12月21日

襲撃からこの2ヶ月は忙しかった。

数度に渡る事情聴取に撃退時のログの提出、警備体制の強化。

さくら達は更に強化したし、防弾車も国内最強レベルに強化し、警備の人員も増やした。

今日からやっと平常運転に戻ると思ったら、もう師走だ。

取り敢えず財団に資産を預け入れる。

宿題のおかげで、小国の国家予算並みに膨れ上がったそれを利用して、

防衛産業の株を買い漁ると開発や納入に口出しを開始。

財団の金で自社開発名目の後継機や後継車を開発させる。




平成26年2月1日

今日はさくら達の筐体販売開始日。

モニターとして関連企業の従業員宅に派遣した、量産武蔵達の性格が微妙に不評なので、

更にバリエーションとして、椿、楓、桔梗、撫子、杜若、花梨、桃、橘の8機種を加える。

因みにモデルは、順に某間宮、霧島、愛宕、高雄、大鳳、鈴谷、雷、電である。

量産型の通常モデルは廉価化の為に運動性能を人間並みに抑えてある。

と言っても、超高速で思考可能な性能は健在なので、達人クラスの格闘能力を持ってるのは変わらない。

価格は普通乗用車レベルにまで抑えてるせいか、法人から一般まで様々なユーザーに売れ始めてる。

元々月産10万を想定していた生産、サポートラインに、更に増設中だが間に合わない。

自動人形を大々的に導入してこれであるから、人間だと更に大変だったろう。

六菱や西芝を初めとして関わってる大企業72社に、

与野党にベーシックインカムの導入を求めていくと役員会で可決して貰った。

自動人形の普及は失業者の激増を決定付けるから、こういった救済措置は必然である。

因みに現状、販売とサポートは国内のみである。




平成26年2月29日

弟が産まれた。

出産祝いという事で、弟専用に楓と杜若を贈って置いた。

両親には微妙な顔をされた。

元々さくらや武蔵達も家に居るが、普段は家が狭くなるので買い取った隣の家に居る。(因みに僕も殆どそっちに居る)

そう言えば、今年から小学一年生だ。面倒臭いが義務教育で仕方ない。

せっかくだし、一人暮らしでもしてみるか?



「ですから一人暮らししたいのです。生活面はさくら達が居るので問題ありません」

呆れたと言った感じの母、困ったなあという感じで、微妙に顔をひきつらせた父。

そりゃ息子が突然東北で暮らしたいとか言い出したのだ。

何でと聞けば、ロケットエンジンの開発をしたいから、試験場に近い所で暮らしたいという。

普通なら全くもって意味不明で有るが、僕は普通の息子ではない。

今までも散々、突き放して来たので大丈夫だろう。

「本当に大丈夫……なんでしょうね。一応これでも母親だから、心配させて欲しいのよ」

母がチラリと武蔵を見ると、僕に視線を戻して聞いてきた。

おそらくは、武蔵達の家事能力を思い浮かべてたのだろう。

人間以上の能力を持つ自動人形に、人間が叶わなくて当たり前だ。

恥ずべき事では無いのだが、母としては母親としての能力で劣ると言われたような気分なのだろう。

「許して下さい。早く自立してみたいんです。それに僕が居ては去年のような事が起こらないとも限りません」

こう言われると弱いだろう事を言う。我ながら卑怯だなぁ。




普通の物体透視装置の仕組みは簡単だ。

物体の向こう側にカメラを置いて、透過した光を捉える。

だが、これでは向こう側に透過した光しか捉えられないし、

立体を作るには何枚何枚も撮らなければ成らない。


だが量子テレポーテーションを応用すると、もっと手軽に使える透過装置が作れる。

一つの光子源から二つに分光して量子的に連動させ、

もう一方を透視したい物体に投射、もう一方を観測する方法だ。

人体なら赤外線やテラヘルツ光、X線を使って透視する。

投射した光子が物体に吸収された時点で、連動したもう一方の光子が消える。

吸収された時間から密度を測るというわけである。

だから、手持ちカメラ式のCTなんて物もできる。

「武蔵、ちょっと立ってくれる?」

ダイニングの机で編み物をしていた武蔵に指示して立ち上がって貰う。

家の武蔵に編み物アプリなんて入れてない筈だけど、自己学習したのかな?

関心関心。

初期の自動人形は基本的な家事動作以外は、ユーザーが用途に応じて

オプションと成っているアプリを付け足さなければ、素人と変わらない技量しかない。

変える方法は二つ、お金を出してプロ並みの技量を発揮するアプリを買うか、自己学習させるかだ。

自己学習と言っても、人間より優れた自動人形なので直ぐにプロ並みになる。
が、本複数を買ったり面倒なので、自動人形を買うようなユーザーは

プログラミングなどのワークアプリを除いて、全部持ちを選択してたりする。

「また発明品ですか、よくもまあ次から次へと。これで宜しいでしょうか――以上」

「そう、今度はCTカメラ。レントゲン一枚分の被曝で、細胞レベルの高解像度の立体像が得られるカメラ…の予定。腕は横にお願い」

非破壊検査でも重宝するだろう。

試作品を使って武蔵を撮影する。

モニターを見ると試験通りに立体像が映っていた、それの深度をゆっくりスクロールさせて行く。

胸の柔軟性樹脂の粒塊一粒一粒から、冷却水の毛細管、肋骨の炭素繊維、電池の積層構造と

次々と内部構造が写り込んで行く、最後に背骨を構成する繊維強化セラミックの内部構造が見えた所で止める。

「拡大拡大と」

画像を拡大していくと繊維質が見えて来た。背骨の強化繊維は0.02mmだから、

それが見えると言うことは分解能はそれ以上という事か。

試作品にしてはなかなかだな。

「うん、バッチリだよ。ありがとう。仕事に戻って」

「そうですか、お役に立てたなら何よりです――以上」

さぁて何処に持ち込もうかな。




平成26年3月15日

漸く、家に併設した研究所に全ての機材が揃った。

朝田家の校区内で通学路の途中に有った土地を買い取り、研究所兼マンションを建てたのだ。

外観は横に長い長方形の五階建てビルだが、中身は殆どが研究室と試験場が占める。

地上五階地下六階、発電所完備、セキュリティーは原子力施設並みとバッチリ。

構想半年建築二年と大急ぎで建てたが、なかなか物だろうと自画自賛できる出来だ。

「さて、臨床の尻を叩くかな」

遅々として進まないナノマシンの実用化を後押しすべく、色々と開発していく。

まずは創傷治療に使えるマイクロマシン製造装置をでっち上げる。

ナノマシン製造装置のプロセスを応用したからそう時間は要らなかった。

大きいだけあって複雑な指示を出せ、血腫を分解する血管を修復するなど。

手術から応急処置まで様々な場面で使えるだろう。

次は光電子プロセッサを使った脳型コンピューターを作る。

最終的に業務用大型冷蔵庫サイズまで小さくしたそれは、最大800ゼタフロップスまで速度が出る予定だ。

今までとの最大の違いは演算子がメモリーを兼ねてる点だろう。

それを人格AIが統括して動かす。

人間はしたい計算の数値を提示して、シミュレーションしたい内容を指示するだけ。

面倒臭いプロセスは、全て人格AIが行ってくれる。

実にユーザーフレンドリーだ。

これだけの速度とお手軽さが有れば、人体の原子レベルでの完全シミュレーションも簡単に行える。

これで医学が加速しなければ嘘だろう。

医療研究に関しては無料貸し出しを行おうか。


前を表示する / 次を表示する
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

SS-BBS SCRIPT for CONTRIBUTION --- Scratched by MAI
0.024605989456177