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No.40796の一覧
[0] 【ネタ】超・女神転生SLIME(女神転生)【完結】[EN](2015/01/15 00:20)
[1] 第二話 積極的に敵を増やしていくスタイル[EN](2014/12/14 01:21)
[2] 第三話 モーレツ!スライム帝国の野望[EN](2014/12/15 00:11)
[3] 第四話 現代の信仰と発端[EN](2014/12/20 23:52)
[4] 第五話 このSSのタイトルを言ってみろ[EN](2014/12/17 00:07)
[5] 第六話 ゲス顔の王子様[EN](2014/12/18 00:57)
[6] 第七話 戦闘準備[EN](2014/12/19 00:16)
[7] 第八話 赤のくまさん[EN](2014/12/24 23:52)
[8] 第九話 メシアよいとこ一度はおいで[EN](2014/12/21 00:00)
[9] 第十話 カップ麺と苦労人[EN](2014/12/22 00:02)
[10] 第十一話 必殺『正統派主人公』の術![EN](2014/12/23 00:06)
[11] 第十二話 引いて駄目なら押してみる[EN](2014/12/24 23:59)
[12] 第十三話 うどんとそばの睨み合い[EN](2014/12/25 23:53)
[13] 第十四話 L-N-C[EN](2014/12/26 00:06)
[14] 第十五話 またスライムだよ![EN](2014/12/27 00:31)
[15] 第十六話 逆襲のくまさん[EN](2014/12/28 00:14)
[16] 第十七話 虚心[EN](2014/12/29 00:05)
[17] 第十八話 悩める少女達[EN](2015/01/03 23:44)
[18] 第十九話 めりくりの日[EN](2015/01/07 23:53)
[19] 第二十話 ライドウは変身するたびにパワーが増します[EN](2015/01/01 23:55)
[20] 第二十一話 尊き月の夜を見て[EN](2015/01/02 00:01)
[21] 第二十二話 秩序と混沌[EN](2015/01/03 00:00)
[22] 第二十三話 迷う人、迷わない人[EN](2015/01/04 00:00)
[23] 第二十四話 楽してズルしていただきかしら![EN](2015/01/05 00:01)
[24] 第二十五話 少女と獣の恋[EN](2015/01/11 23:40)
[25] 第二十六話 天使よりも貴い人[EN](2015/01/07 00:01)
[26] 第二十七話 話し合い(悪巧み)と、話し合い(物理)[EN](2015/01/08 00:04)
[27] 第二十八話 大天使と僕[EN](2015/01/09 23:57)
[28] 第二十九話 月下美人[EN](2015/01/10 00:00)
[29] 第三十話 堕ちて昇るもの[EN](2015/01/11 23:44)
[30] 第三十一話 真・邪神転生SLIME[EN](2015/01/12 00:00)
[31] 第三十二話 世界を滅ぼす男[EN](2015/01/13 00:17)
[32] 第三十三話 終幕[EN](2015/01/14 00:01)
[33] 第三十四話 日々是好日[EN](2015/01/15 23:54)
[34] 【おまけ】絶・女神転生RAIDOU[EN](2015/01/16 00:02)
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[40796] 第二十七話 話し合い(悪巧み)と、話し合い(物理)
Name: EN◆3fdefd77 ID:46c7c60b 前を表示する / 次を表示する
Date: 2015/01/08 00:04
作戦と呼ぶほど上等なものは、実は用意出来ていなかった。

ウリエルに吠え面をかかせる。
危なそうなヘカーテを排除する。
異界化の原因であろう偽りの月をどうにかする。

やるべき事は主にこの三つ。
ではどうやって事を成すかと問われれば、どうにかするとしか言えない。
故に、各人 膝を突き合わせて頭を捻るのだった。

「山神の奴隷共はどうあっても『秩序』に縛られる。天使だ神聖だと謳ったところで、その本質は他の有象無象と変わらぬ」
「へ、ヘカーテは戦い大好きで正に『混沌』って感じの悪魔だったし、敵対するなら誰にでも喜んで噛み付くんじゃないかな、ないかなー」
「私はお前の命令なら何でもやるぞ! ……何でもっ! してやるからなっ!」

悪魔に関する知識に長けているだろうスライムからは天使族悪魔に関する情報を。
かつてファントム・ソサエティの研究員であったメガネからは、同じくファントムに居たらしい魔王ヘカーテの情報を。
そして何故かいつも以上に様子のおかしい緋熊は、赤らんだ顔でしきりにこちらを窺っている。何を命じて欲しいのか、絶対に聞き返すまいとサマナーは己の心に強く刻んだ。

多種多様な悪魔達の中でも最高位に位置するであろうウリエルとヘカーテ。サマナーは自分達では到底勝ち目の無いこの両者をぶつけ合う事で、漁夫の利を得ようと考えた。というかそれ以外に倒せる可能性を見出せない類の化け物なのだ。どうあっても、どれだけ難しくとも、絶対にコイツらを衝突させなければいけない。

大天使の号令によって教団敷地内にて集合している多数のメシアン、彼等もまたサマナーにとっては有用な駒だ。彼等を動かし、市街地にて一般人を襲う悪魔達の討伐を行う。
善良な心根から生まれた提案ではない。悪魔に襲われ、殺されていく有象無象の人間達からは恐怖と絶望の感情マグネタイトが放出される。一つ一つは少量だが、数が合わされば恐ろしい。それが月に狂う悪魔達を調子付かせ、今ある混乱は更に強く深く広がっていき、放置しておけばその負のサイクルには際限が無くなっていく。
悪魔の群れは排除しなければならない。メシアンによる救助活動が根本的な事態の解決に繋がらなくとも、悪魔による被害が事態を悪化させこそすれ、好転させる事は絶対にないのだから。

ウリエルからメシアンの指揮権を剥奪する。それが必要だからであり、嫌がらせとしてきっと大きな効果が見込める筈だからだ。
言葉によって挑発し、誘導によって信徒を奪い、結果をもって激昂させ、大天使ウリエルの好戦的な側面を表出させてやれば御し易かろう。
ヘカーテとぶつける前提であれば、怒りのままに暴れ狂うウリエルの前まで『混沌』の魔王を引きずり出せばそのまま戦闘へと突入する、筈。ただし魔王との遭遇までの間、間違いなく大天使の怒りの矛先となるサマナー自身が危うくはあるが。

――そこはソロネに頼ろう。

「承知仕った」

霊体をデータ変換されてCOMP内に収められている悪魔であれば、万が一の事態が起こったとしても、再度召喚して蘇生処置を行えばそれで済む。蘇生用の魔道具『地返しの玉』も用意万端、ソロネには張り切って玉砕してもらおうではないか。

「……オスザルよ、もそっと物言いに気を遣ってやる気は無いのかなあ、とか我は思ったりしちゃうのだが」

スライムが恐る恐る口を挟んできたが、何か不味かっただろうか。
アデプトの仇討ちに燃えるソロネの本懐を遂げさせようと考え、例え敗れたとしても後顧の憂いは無いのだからと、彼を安心させるための言葉を並べたのに。

まあ間違いなくソロネではウリエルに勝てないし、無残な死に様を晒すだろうが、そこは問題ではない。
ソロネが勝てるのなら魔王なぞ必要無い。勝てないからこそ、こんな面倒な手順を踏むのだ。必要性故に共に戦う仲魔の精神的なケアを怠らないサマナーだが、最重視しているのは戦場における勝利。ソロネの件はこれで終わらせ、次の段階へと話を進める。

大天使の目の前まで、魔王ヘカーテを釣り上げる。
これは緋熊達に任せよう。今この場に集う面々の中で実力と経験を最も備えているのは緋熊一行だというのは、疑いようのない事実。悪魔の群れに突貫して、暴れるだけ暴れた後には誘き寄せた魔王と戦いつつ、教団までの撤退戦。

普通に考えれば無理だろう。

「ああっ、私に任せておけ!!」

普通に引き受けた熊を見て、相変わらず野性に生きているなとサマナーは頷いた。

「件の魔王は月の神格。贋作とはいえマグネタイトの凝縮塊たる満月を背負えば、恐らく殆ど全ての属性が通らぬだろうな」

端的に言葉にしてみると、『全門反射』だ。
卑怯過ぎるだろうと呻いたところで、状況が好転する事は無い。

「こ、攻撃が通るなら全然マシだよ、全然マシだよー。す、数年前は万能属性だって効かなかったんだからさ、だからさー」

震えるメガネが言う所によると、ヤタガラスの用意した天津神『ツクヨミ』が月神の権能を用いて天空の月に干渉し、同じく月神たるヘカーテと月の支配権を相互に奪い合いながら一晩中殺し合ったそうだ。
高位悪魔って凄い、と驚いて済む話ではない。空に浮かぶ衛星一つを取り合いながら相手の喉笛を狙うなど、まさしく神々の闘争と呼ぶに相応しい常識外れ。

「われだってできるし、われだって色々できるしー……」

拗ねるスライムはどうでも良い。つまり月下の魔王を殺すには、魔王に絶対の護りを与える原因を取り除く必要があるという事だ。

新月の空に月を浮かべたのは誰か。
造魔『ツクヨミ』だ。
では、どのように創り出したかも分からぬあの贋物を空から取り除くにはどうすれば良いのか。
空に浮かぶ偽りの月を打ち砕けば、月を構成するマグネタイトが広範囲へと物理的にばら撒かれて大惨事だろう。時間経過によってやがては全て霧散していくかもしれないが、目に見えて触れる事も可能だろうあのマグネタイトの凝縮塊、どれほどの量が集まって出来たモノか測定さえ不可能だとメガネが太鼓判を押している。破壊は不味い。

ではどうすれば良いのか。

「あ、あの……っ」

鏡という名の女性がおずおずと手を挙げた。
全員の視線が彼女に向けば、びくりと肩を跳ねさせて青年の影に隠れようとする。

「つ、ツクヨミは造魔で、その、虚心なので……、言葉でどうにか出来るとは……」

言葉では動かす事が出来ない。
殺すのならば別だろうが。
――言外に、それを防ぎたいのだろう態度だった。

鏡は『MIKOTO』の専属マネージャーであり、しかし面倒を見ていた相手にはとんと顧みてもらえた記憶が無い。
だがだからといって、見知った少女が命を奪われる事態を無感動に受け入れられるかといえば不可能だ。
凡人である鏡は凡人なりに優しい女性だ。報われた事は無いが、それでもいつも通りの無駄骨に落ち込んでから暫く時が経てばまた安っぽい親切心を発揮してしまう程度には考えが浅く、同時に誰もが持って当たり前の良心を備えていた。

ツクヨミが死ぬのは、嫌だと思う。

しかしそれを直接口にするのは、この場に集う人達が恐い。じゃあ代案を出せと言われれば、頭の良いわけではない鏡には何も出来ないのだ。自覚がある、鏡は何も知らない人間なのだ。月世界の構築によって、更に強くそれを自覚したばかりだ。
だから鏡は、結果としてもごもごと吐き出すべき言葉を濁してしまい、その煮え切らぬ態度に煩わしさを感じた熊は憤りに顔を歪めていく。

――いや、殺す気は無いけど。

サマナーがあっさりと方針を口にすれば、悩みに悩んだ挙句 結局 口を噤んでしまった鏡が呆けた。

サマナーは年若い少年である。
ツクヨミよりは年上だろうが、大して変わらないだろうと鏡は見ている。
だというのに、そんな彼が何故この場で最も偉そうなのか。口だけは偉そうに振舞うスライムよりも全然立場が上に見える。そして今更だがどうして外道スライムが此処に居るのか。誰かが合体事故でも起こしたのか、驚きの発言に意識を囚われた鏡は悪魔使いとして当然の疑問を抱いたのだが、残念ながらこの場においてスライムの存在を疑問視する者なぞ鏡以外には居なかった。

予想外の事態に混乱する鏡の目の前に、一枚の紙片が突き付けられる。

――誘われたからには、行かないと。

ひらりひらりと一枚のチケットを指先で揺らして、サマナーが笑った。
今更出向いたところで、年越しイベントの一番大事な部分は間違いなく終わっているのだが。自分で渡したくせに来るななどと失礼な事を言ったのだ、多少の遅刻は許されるべきだ。

目の前に現れたソレに目を奪われた鏡の両目が何かに気付いたかのようにゆっくりと見開かれていく。
まさかそんな、都合の良い事があるわけがない。そう自分を誤魔化しても、脳裏に浮かんだ可能性を否定しきれない。

確かに、と思うのだ。
確かに、この一種異様な少年であれば、あのツクヨミの『お友達』になれてもおかしくないのではないか。

今 鏡の目の前で揺れる一枚のライブチケットが、自分がツクヨミに渡し、ツクヨミが彼に渡した物だとしても。或いはそんな巡り合わせも有り得るのかもしれない。
アイドルが世界を滅ぼす月を産み出したなどという群を抜いた異常事態だ、それくらいの偶然は、きっと有っても良いのだろう。

「あの、ツクヨミを、助けてくれるの……ですか?」

きっと言われるがままに行っただろう造魔の少女。助けて欲しいなどと考える情動も持ち合わせない、一連の事態における最大の加害者にして最小の被害者。

サマナーは楽しげに笑ってその口を開いた。

――俺のアームターミナルにはまだ空きがあるからなあ……っ!

造魔とは肉体を持った悪魔の一種であり、当然ながら、悪魔使いは彼等を従える事が出来る。

――ははははははははっ! ウリエル君のついでだが、ヘカーテちゃんにも存分に踊ってもらおうじゃないかあ!!!

狂気的な哄笑を場に響かせる少年を前にして、鏡は悪魔に魂を売ってしまった無垢な罪人の心持ちで震えるしかなかった。

――あ、メガネ。お前にも頼みたい事があるんだ。

そしてついでのように頼み事をされたメガネは今現在、頑張って街中を走り回っていた。

「え、えーと、一郎は5番の機械をあのお店のカウンターに置いて来てねお願いね、出来るだけ早くね、早くねー」

がっちょんがっちょん快音を立てる金属質の歪な人型。メガネの従える造魔『一郎』が、命令に従って動き出す。

荷台にこれでもかとばかりに様々な機器を積み込んだ、一台の軽トラック。
引き篭もりの癖に普通自動車免許を所持しているメガネは、街の其処彼処に悪魔を誘き寄せる術式をデータ化したアプリ『エネミーコイコイ』をインストールされた小型の機械を設置して回っていた。

市街地の地図を軽トラック型COMPの大型ディスプレイに表示させて、設置済みの座標を確認する。
市街地内に多数設置した『エネミーコイコイ』で溢れ返る悪魔の群れを分散・集中させて一般人への被害を抑える。人の集まりが多い箇所へは、逆に悪魔を遠ざける術式アプリ『エネミーララバイ』を設置。悪魔の分布状況によっては、軽トラック型COMPからの遠隔操作で複数機器の起動と停止を切り替えて一般人に被害が出ないように誘導する。

「あ、相変わらず人使いが荒いよ、荒いよー」

護衛として造魔『二郎』『三郎』も傍に居るが、メガネの弱音に反応してくれる人間は居ない。
元来 人には好かれないメガネが傍に置くには、感情を持たない造魔こそが適切だったが、最近は沢山の知り合いが周囲に居たのだ。今の状況には寂しさを感じてしまう。

あの少年と出会ってから、自分の周囲は一変したと言っても良い。
ファントム時代からずっと親しい人間など居なかったというのに。その点に関して、メガネはサマナーに深く感謝していた。

「で、でも実際辛いよこれは、本当にさ、本当にさー」

他に役目のある者達はほぼ全員、危険度の高い戦闘区域に関わらざるを得ない。自分に割り振られた役割が比較的安全なものだと分かってはいたが、それとて絶対に安全かといえば全くもってそうではないのだ。
今も襲ってきた悪魔数匹に対し、物言わぬままの二郎が迎撃に出ている。
友人に頼られた事は嬉しい。応えたい。だが危険なのは嫌だ。他に比べるとまだマシな部類の危険ではあるが、辛い。

「ふぁ、ファントムよりはマシだけどさ、マシだけどさー……!」
「ほう、お前もファントムの人間なのか。それは奇遇だ、都合の良い偶然だな」
「ん、んんー……っ?」

振り向けば、色取り取りのジャックフロストに取り押さえられた二郎三郎と、猫のようであり悪魔のようでもある人型の天女『センリ』に抱えられた一郎が居た。
そして何よりも、メガネのすぐ目の前にはよく見知った男、ファントム所属のダークサマナーであるジョージ・バットマンが立っている。

「コウモリ。胡散臭い黒幕風の演技はやめて、代わって下さい」
「っぐ! そ、その剣を俺に向けないでくれ、ライドウっ!」

唐突に殴られて視界から消えていくバットマンに代わり、新たに現れたのは黒い少女。
どこか友人である少年を思い起こす全身黒尽くめに、基本的に異性と縁のないメガネが予期せぬ親近感を感じていると、――眉間に日本刀の切っ先が突き付けられていた。

「ライドウはよく話を聞く子だとゴウトも言っていました。その上でお聞きしますが、――貴方の有している情報を今此処で残らず余さず一切全て、このライドウにお教え願えませんか」

見下ろす視線が、何かとても恐ろしいものを感じさせる。
ゆっくりと両手を上げたメガネがぼろぼろと涙を流す様を見ても、向けられた刃は一切ぶれる事が無い。

「と、友達は裏切れないよ、裏切れないんだよーぉ……っ」

恐怖に泣き出しながらも己の生命を諦めた、友情溢れる中年男の末期の言葉。

これにはライドウも困った。先立って微塵斬りの刑に処した半裸男とは全く異なる反応である。悪魔関係者など大抵メンタルの強い人間か、常軌を逸した者ばかり。まさか刃物を突き付けた途端に泣き出すヘタレが居るとは全く予想していなかった。
この業界、力で押し通す事が最も手早く、外れが無い。比類無き力をもって己の価値観を押し通す、新たな道に目覚めたばかりの野生児ライドウは、こうして再度の転機に出会うのだった

そしてあからさまな苛め現場に、事態を見守っていた仲魔達も遂に堪えかねて口を出す。

「ら、ライドウさー、私もさー、これは流石にやり過ぎじゃないかなー、って」
「ゴウトが怒るんじゃないかねぇ……」
「えっ。……らっ、ライドウが悪いのですかっ?」
「……悪くないと思っていたのか、お前」

仲魔達から向けられる控えめな叱責にうろたえるライドウと、本気で己の刀剣外交が正しいと思っていたらしい帝都守護役の態度に大量の冷や汗を流すバットマン。

迫り来る死の恐怖に対し一人静かに泣きじゃくる中年男と、周囲からの指摘にオロオロと視線をさ迷わせながらも刀の切っ先を逸らす事の無い少女。周辺の警戒を終えて合流したゴウトがライドウを叱り付けるまで、その状況が好転する事は一切無かった。

こうして。
紆余曲折を差し挟みながら、どこか致命的に間違った正義の味方が、ようやく戦場へと辿り着く。





未だに主人公と会わないどころか、いたいけな中年メガネを泣かせるヒロインが居るらしい第二十七話です。
(ヒロインの)代わりは居るので大丈夫です。本当はもっとキャラが突っ走っていたのですが、これでもこっそりと描写が大人しくなったライドウなのです。

続いたりする未来があるのですか。


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