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No.39160の一覧
[0] (艦これネタ)良妻軽母♪お艦☆鳳翔(もはや悪ふざけ)[kuboっち](2014/01/29 21:23)
[1] お艦を失った人たちとヲ艦の現状について[kuboっち](2014/01/29 21:26)
[2] 昔はそこにあったお艦の日常[kuboっち](2014/02/15 22:48)
[3] 今あるお艦としての艦隊運用[kuboっち](2014/03/15 22:21)
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[39160] (艦これネタ)良妻軽母♪お艦☆鳳翔(もはや悪ふざけ)
Name: kuboっち◆d5362e30 ID:1270cae9 次を表示する
Date: 2014/01/29 21:23
可笑しい……私はアルペジオの小説を書いていたつもりが艦これのソレに代わっていた?
どうでもよくて中途半端で艦これは未プレイな私が書いている一発ネタです。

可笑しい……私はアルペジオの小説を書いていたつもりが艦これのソレに代わっていた?
どうでもよくて中途半端で艦これは未プレイな私が書いている一発ネタです。

追記……なんとなくキャラ配役が気に入らなかったので、編集してみた。
続き?……それはその……





私 鳳翔は考える。
「自分の生とはどんなものであったか?」と


「航空母艦、鳳翔と申します。不束者ですが、よろしくお願いします」


突如として現れて船舶を襲撃し始めた異形、通常兵器では歯が立たない奴ら 『深海棲艦』と呼ばれる存在。
それと唯一対等に戦うことができる不可思議な存在『艦娘』として生まれた。

『航空母艦!? 艦娘として顕現した例は無かったはず』

前世、本来の私は世界で初めて作られた航空母艦として建造され、艦娘としてもその称号を得られたらしい。
騒然とする一同 研究者や高級軍人に交じって、一番下の階級章をぶら下げた最も若い彼。
今でこそ最古参として名を馳せているが……当時は艦娘の指揮を執ることができると選ばれた生贄 いわゆる最初の『提督』は目を輝かせてこういった。

『これで敵の航空攻撃にも対応できる! ありがとう! 君はまさに救いの女神だ』

「きゃっ!」

当時実戦配備できていた艦娘は駆逐艦と巡洋艦程度であり、空母型深海棲艦が放つ飛行端末に苦戦を強いられていたらしい。
故に最初の空母である私の顕現は嬉しかったのだろうが、まさか抱き着かれるとは思っておらず、当時の私は悲鳴を上げたものだ。



『敵正規空母の撃沈、そして敵占領地の解放。すべて君のお蔭だよ、鳳翔』

「光栄……です」

私自信も満身創痍になり、僚艦の二人を失い……そうして上げた勝利は人類反撃の口火。
大々的に軍人だけではなく民間人にさえ適正試験が行われてた結果、増加した提督の中でも私たちの提督はその存在を不動のものにした一戦。

『君には無理をさせた。欲しい物が有れば何でも……でも退役とかは勘弁してほしいかな?』

そんな事は本気で心配する声に私はこう返したのだ。

「厳しい戦を共にできる提督の御傍の地位を得られれば嬉しいですね」

『えっと……それで良いなら』

何故か顔を赤くした提督の顔が容易に想像できた。



残念ながらこの約束は果たされることはなかった。理由は2つある。
一つは戦況の激化。敵の支配地域の奥へと進むほど、敵の質が上がっていくのだ。
いま選りすぐりのエリートたる提督たちが闘う海では、私が命がけで撃破した敵空母型 ヲ級すらちょっと珍しいだけの存在。
そんな場所で分類として古さだけが取り柄の私が闘えるはずがない。

もう一つは顕現 建造技術の進歩により、多くの空母艦娘が実戦配備されたこと。
その中には当然、前世にて『日本海軍の誇り一航戦』と称される赤城たちも含まれるわけだ。
前世にて主に練習艦として存在していた私が実力で贖えるはずもない。

『すまない……君との約束は守れなかった』

自分以上に苦しそうな顔をしている提督を見てしまうと、何か文句を言う気なんて起きるわけがない。
彼は艦娘の運用を適切に行っているに過ぎないのだから。

『だけど俺も君を失いたくないからこそのっ!?』

それ以上の言葉は紡がせない。初めてお会いした時の仕返し、不意打ちにて抱き着いて黙らせる。

「わかっています……わかっていますから……これまで以上にお仕えします……だから……それ以上は口にしないでください」



『鳳翔さ~ん! 早く早く!』

『出撃なのですよ~』

鎮守府の廊下、自分を急かすのは小さな身を学生服に包んだ駆逐艦の娘たち。
一人だけになってしまった先輩のような古強者、ベテラン駆逐艦ではない。
最近建造されたばかりの若者たち。もちろん、激戦海域では瞬く間に水底に沈んでしまうだろう。

「はいはい。走って転ばないでね?」

そんな若輩者と私のような古き軽空母が向かう先が最前線であるはずがない。
行くのは既に敵の手から多くが解放された海域だ。
そこで行うのは不安定な補給を下支えする資源確保と若い娘たちの訓練 いわゆる遠征。

『危険は少ないと思うけど、今回もよろしく頼むよ? 鳳翔』

『お使い』とも称される作戦行動。新海域を切り開くために激戦を繰り広げる同胞たちが第一艦隊。
ならばこの艦隊は二番手。必要なのは間違いないが、重要ではない第二艦隊。

「はい、提督。みな良い子ですから……万事お任せください」

その艦隊の旗艦。子供のお使いと畑の見回り、そのボス。それが私に与えられた役割だった。
第一艦隊たちの戦いに必要な資源を集め、将来有望な若艦を育てる。確かに地味だが必要な仕事。実に私らしい。
しかし第二艦隊の見送りにわざわざ顔を出す提督は本当に物好きだと思う。

『すっかり駆逐艦娘たちのお母さんだね?』

「加賀にもそう呼ばれますけど……そんなに私って老けて見えますか?」

小さく拗ねてみせると、本気で否定する提督がすごく可愛らしかった。
そんなじゃれあいは出航時間が迫り、引き返してきた駆逐艦たちに『夫婦だ~』とか言われるまで続いた。




そして鳳翔として最後の航海。別段油断が合ったわけではない。
海図や気象、僚艦と自信の性能。すべて把握できていた。ただ……敵の性能を一定値以下であると断定しすぎた。
開戦と同時に飛来した偵察機を見ても、軽空母クラスが一隻いる程度であろうと判断した。
今までの経験からすれば、この海域ではそれが敵勢力の限界であると。

「えっ!? 嘘……正規空母が……二隻?」

だがこちら側の偵察機が送ってきた情報がそれを覆した。
軽空母ではなく正規空母。僚艦二隻を失って、ようやく倒した強敵。それが二隻?
しかも周りにいるのは気心知れた古い戦友たちではなく、まだまだ幼い娘たち。

『鳳翔。これから君にするのは命令だ』

艦隊旗艦にのみ許された提督との直接交信。聞いたことがない冷たい声で彼は告げる。

『駆逐艦たちを囮にしろ。君だけ無事に帰還すればいい』

提督は決して無能な指揮官ではない。現に何度も艦娘たちの知恵ではどうしようもない状況を打破してきた。
そんな彼がこんな命令を下すということは、つまり『終了』なのだろう。

「提督!!」

周りの駆逐艦娘たちは誰もが青ざめた顔でこちらを見ている。
この状況で旗艦が提督と直接通話をしているのだから、作戦が告げられたのだろうと理解しているはずだ。
そして私の様子からそれが『全員無事に帰還できる類のものではない』と理解できる。
つまり誰かが犠牲になるのだろう。大事な誰かが守られて、ほかの誰かが使われる。
空母の母と湛えられ航空戦術の礎にして、可能な限りの改修が施され、提督の秘書艦を務める歴戦の軽空母。
生まれたばかりの駆逐艦を何隻だって使おうと無事に帰還させたいはずだ。自分たちの運命がここで尽きるのだと。

「提督よりの指令を伝えます。駆逐艦は急速離脱。殿は鳳翔が務めろと」

だけどごめんなさい。これはお返しです、提督。
貴方は私との約束を一度だけ、破りましたね? だから私も一度だけ……あなたの命令に背きます。

「さぁ……早く離脱を」

『嘘だ! そんな命令!!』

『提督が鳳翔さんを捨て駒になんてしないのです!!』

せっかく生きて戻れるのだから嬉しい顔をしてほしい。
旗艦特権にて無理やり命令し、『いやだ!』とか『お母さん!』と言い募る娘たちに背を向ける。
遠くの空には豆粒ほどの黒点が無数。徐々に大きくなっていくのが見えた。
敵の艦載機だろうその数は優に私の艦載機の倍以上だ。機体の性能や戦術で覆せる数ではない。

「ここまでのようね」

自分の終焉を目前にして、思った以上に満ち足りた気分でいることに私は驚いた。
だけどすぐにその驚愕は理解へと変わる。前世での鳳翔もこの私 鳳翔も『空母の母』と呼ばれてきた。
前世ではパイロットを育て、この世界では駆逐艦たちを育てているという意味でも母なのだろう。
だがこの古びた母は息子や娘と前線で共に戦うことができない。そして多くの子供たちの死を見送ってきた。
子よりも母が先に死ぬなんてあっていいはずない。つまり私の望みとは……

「子供たちよりも先に死ぬこと……なんてバカらしい望みですね? 提督」

そして一人でも多くの子供たちに生きていてほしい。
ここで自分が艦載機を操り、戦い続けるかぎりは敵もこちらへ集中してくれるはずだ。
丁寧に装備された弓へ艦載機たる矢をつがえる。どちらも私の限界まで強化されている。
二隻が相手でもそれなりに時間を稼げるはずだ。



この軽空母一隻により、二隻の正規空母の航空戦力を相手取った遅滞防御は、伝説になった。



良妻軽母♪ 機動☆お艦鳳翔 劇終!!








「あれ?」

確かに水底に体と同様に沈んだはずの意識が覚醒する感覚に、私 鳳翔は首を傾げる。
どうやら自分は海面にて仰向けになり、空を見上げているらしい。むっくりと起き上がると不意に感じるのは違和感。
妙に頭が重い……というよりも頭が大きい気がする。

ふと海面を見下ろす。

そこに映るのは異形。

異形の頭部。不細工なカエルのよう。歯並びが悪い大きな口。左右非対称の武装。
大きな頭におまけのような細長い手と足が生えている。

『軽空母ヌ級』

確かにこれが私でそんな名前で呼ばれる『深海棲艦』の一種だった。



良妻軽母 機動☆ヌ艦 元鳳翔! 始まりません!!










なんだこれは!?……やめて! 物を投げないでください!!


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