───また、俺は戻って来たんだな
そう言うと少年は溜息をつくと操縦桿を握る。
───諦めるか…諦めて溜まるかよ!
だが、少年の目には諦めることよしとしなかった。
───何度だってやってやる!アイツを純夏を…
「純夏を取り戻……
『我が名は、暗黒大将軍! ミケーネ帝国7つ軍を統べるもの!』
………誰だあれ?」
───純夏、俺もうゴールしていいよね?
『一発ネタ』マヴラブとスパロボを別の意味でクロスさせてみた。
「夕呼先生!あれいったいなんですか!?」
一頻り暴れてスッキリしたのか暗黒大将軍は自分たちに止めも刺さずに撤退し、自分達も壊滅状態の中なんとか横浜基地まで戻って来た。
そして、少年……白銀武は副司令室へ直接来た。
「え?いや、事情を知ってるから手伝いたいって言ってたじゃない」
夕呼と呼ばれた女性はいきなり入って来た武に驚くでもなくそう答える。
「そりゃそうだけど、前の世界にあんな頭が二つある巨大なオッサンなんて居なかったんです!」
「…‘前の世界`ねえ…。こりゃ本格的にあんたの話を聞く必要があるわね。
取り合えず知ってる全部教えなさい」
「は…はい」
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「成程、前の世界にはBETAってのが大暴れして人類が敗北して地球を脱出してあんたはその度にループして1999年まで戻ってるって事ね」
「はい、地球を脱出出来たのも精々10万位で…」
「10万か…ある意味羨ましいわね」
「羨ましいって、今の地球ってそこまで切羽詰まってるんですか?」
「そうね、年表で言えば途中までは、ほぼ一緒の世界よ。ターニングポイントは1973年の中国のウイグル自治区に降下ユニットが落ちて中国軍が調子にのっていたら形勢逆転された頃ね。
降下ユニットに近い中国とモンゴルの国境付近に爬虫人類を名乗る恐竜帝国のマシーンランドが浮上。
BEATと中国軍に無差別攻撃を開始」
「ちょ、ちょっと待って下さい、夕呼先生。爬虫人類って何ですか!?」
「そんなの私だって知らないわよ。碌に研究もできてないのに…話を続けるけど…」
その後、武は驚きの連続だった。
恐竜帝国を皮切りにミケーネ帝国、邪魔大王国、妖魔帝国。
さらに宇宙からはBEAT以外にもガルラ大帝国、ガルファ、キャンベル軍、ボアザン軍、ベガ星連合軍にギシン星間帝国とあまりにも多い。
幸運なのはどの勢力も地球人を無視してそれぞれ違う陣営と抗争してる事だ。
「言っとくけど、あの暗黒大将軍も全く本気出してなから、邪魔大王国のついでにこっちにちょっかい出してるだけよ。…せいぜい暇潰しね」
「………夕呼先生、人類に勝ち目はありますか?」
「連中の壊れて放置した残骸を解析して新しい機体を作る計画があるけど、後何年かかるか?
言っとくけどアメリカはグラドスの軍門に下ったわよ」
人類の未来は果てしなく暗い…かもしれない。
後書き
多分、初めてであろう、まさかの敵だけクロス。
マジンガー?ライディーン?無いよ。
因みに、夕呼と武の初のやり取りの時にミケーネ襲来。何故か武に出撃命令が、
果たして、人類は生き延びる事が出来るだろうか。
それから自分は漫画派。ゲームは高い…