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No.38213の一覧
[0] 【ネタ】はいすくーるN×N (ハイスクールD×D)【完結】[EN](2013/08/15 00:12)
[1] 第二話 王は課金厨の心がわからない[EN](2013/08/08 00:12)
[2] 第三話 イザナミだ[EN](2013/08/19 00:24)
[3] 第四話 マイノリティ・リポート[EN](2013/08/10 00:16)
[4] 第五話 兵士は畑で採れる[EN](2013/08/12 00:10)
[5] 第六話 おれの名をいってみろ[EN](2013/08/12 00:10)
[6] 第七話 もう何も怖くない[EN](2013/08/13 00:10)
[7] 第八話 偉大な人間には三種ある[EN](2013/08/14 00:13)
[8] 第九話 そげぶ[EN](2013/08/15 00:11)
[9] AFTER ハッピーパウダー250%[EN](2013/08/17 00:10)
[10] AFTER 2 うみねこのなく頃に[EN](2013/08/19 00:17)
[11] AFTER 3 『その甘さ』 『嫌いじゃあないぜ』[EN](2013/08/20 00:26)
[12] AFTER 4 エル・プサイ・コングルゥ[EN](2013/08/24 00:09)
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[38213] 第二話 王は課金厨の心がわからない
Name: EN◆3fdefd77 ID:71ec6b22 前を表示する / 次を表示する
Date: 2013/08/08 00:12
最近 真っ黒な海で溺れる夢を見る、夢見るニート、俺です。夢見るというフレーズが重複したけど気にしない。

「答えろオーフィス、お前、今月いくら注ぎ込んだ……!」
「大丈夫。我、無限の龍神」
「わいは無限の龍神やから無限に課金するんやー! とかそういう親父ギャグは誰も求めてないから! モウヤメルンダッ!! その先には修羅道しか無いぞっ!」
「次こそリーアのSレアが出る。我、信じてる」
「出ねぇよ。始めると際限無くなるからソシャゲには課金するなって言っただろう!?」

オーフィスの見せる小さな画面には紅髪巨乳のキャラクターが笑っていた。これのレアな奴が欲しいらしい。悪いが俺の好みは黒髪清楚タイプなんだ、そんなものに絆されたりしない!

家賃を一銭も入れない癖に浪費に関しては日毎に加速していく駄目ニート、オーフィス。
浪費を押し留めるためにこいつの月の小遣いを減らすべきかもしれない。若い時分からこれでは、先が思いやられる。

「トゥ!ヘァー!」

そして気が付けばオーフィスの横で格ゲーやってる俺の分身。格闘系のゲームを操作する時ってキャラに合わせて身体動くよね、よくわかるよ。でも何で居るのかなテメェ?
なにやってんだよと聞くと、家事は一通り終わったから母(ママン)の真似を、とか言ってる。意味分からない。本当に意味が分からない。母って誰だよ、この部屋には俺と分身一号と自称ドラゴンしか居ないぞ。そもそも俺の分身なら母親は俺と同じじゃねえの? DNA的に俺と同一なんじゃねえの?
なんか俺の分身って一人残らず言動が可笑しいんだけど。バグってんの?

「またノーマル。もういらない」
「……おい、俺さっきやめろって言ったよな? なんでまだガチャやってんの?」
「我、ドラゴン。体制には屈しない」
「反体制派がかっこよく見えるのは若い内だけだぜオーフィス。そしてそれ以上続けるなら、俺は月の小遣いを減らすことも視野に入れるッ!」
「反逆者(トリーズナー)や!」

分身うるせえ。何でお前はオーフィス推しなんだよ。俺の味方しろよ。
この金はなぁ、俺の分身達が毎日毎日汗水垂らして稼いでる金なんだぞ。戸籍的な同一人物が複数居る事実を誤魔化すためにわざわざ一人ずつ県を跨いで頑張った結果なんだぞ!
毎食ジャムパン一個と牛乳だけでアルバイトを頑張る分身達にはほんま頭が下がる思いやでぇ……。

「またソヲナ……。我、冥界滅ぼす」
「お前まだやってたの!?」

俺が分身達の献身に目頭を熱くしている傍らで、懲りずにガチャガチャを回す阿呆が一人。出会った当初は何を言っても素直に頷くピュアガールだった気がするのだが、今のこいつにはその頃の面影など残っていない。Sレアなんて幻想なんだよ、オーフィス! ガチャのレア率なんて信用しちゃいけない最たるものだ!

「目を覚ますんだっ、オーフィス!」

寝癖だらけの黒髪を丁寧に梳かしながら諭すが、頑なになったオーフィスが聞き入れることは無い。淀みなく動くニート・フィンガーが我が家の家計を更なる課金地獄へと誘い込む。止めたいが、以前 無理矢理引き剥がそうとした時は謎の馬鹿力によってビクともしなかった。鉄で出来てるのかコイツ。
そして分身は格ゲーをやめてPCで恋愛シミュレーションに手を出していた。俺はそんなもの買った憶えが無いのだが。

気が付けば部屋に居る面子は俺以外ゲームに夢中である。寂しい。

「反抗期、……か」

なんとなく黄昏てみるが、そんなものが事態の打開に繋がるわけも無く。
することも無いので俺は最近始めたネトゲにログインする。そしたらネトゲの知り合いに「君っていつ来ても居るよねwwww」などと言われ、謎の敗北感に打ちひしがれることになった。クソァ! ちゃんと分身が学校行ってんだろうがっ! 酷い言いがかりだ! つーか、いつログインしても居るのはお互い様じゃねーか!

失礼なフレンドプレイヤーへ適当に文句をぶつけていると、くいくい袖を引かれてそちらを見る。
オーフィスである。

「お腹すいた」
「おう。分身、出番だぞー」
「待って! 今Hシーン! すぐ終わるから! すぐ終わるから!!」

分身のお前に必要なものかよ、それは!?
やめて下さい!小さい子もいるんですよ! などと棒読みで怒鳴りつつ蹴り飛ばし、18歳未満プレイ禁止の恋愛シミュレーションゲームを強制停止させる。悲痛な叫び声を上げながら台所に向かう分身の尻を再度蹴り上げ、ゲームはこっそりアンインストール。

「うん。家事用の分身は、明日から別の奴と交代させよう」
「何故?」
「お前の教育に悪い」

首を傾げるオーフィスの頭を撫でれば、遊んでいた携帯端末を放り出して俺のブレスレットに変なニョロニョロを擦り付け始める。こいつは相変わらずこの金物が大好きらしい。以前は暇さえあれば篭手を弄っていたものだ。
しかし、毎度思うけどこの蛇みたいなのは何なんだろう。きもいんですけど。本当にきもいんですけど。

引き攣った顔で見ていれば、何時の間にやらニョロニョロが消えていた。ツッコまんぞ、俺は。今更不思議現象の十や二十、余裕でスルー出来るのさ。おとなになるってかなしいことなの!
黄金に輝くブレスレットを恐々見つめていると、オーフィスに名前を呼ばれる。何ぞ。

「我、待つ」
「何をだよ。ご飯? 今分身が作ってるぞ」
「『無限』になるの、待ってる」
「うん?」

……うん?

首を傾げる俺を見上げて。
オーフィスが、小さく。
笑った気がした。

――といった事があり、不可思議な気持ちでご飯を食べる俺なのであった。
あと分身一号はバイト組に左遷しました。もう帰ってくるなよ。



○ニート1号
栄えある1号。一部怪しい表現があったけど別にそれ目的で居着いているわけではない、伝説のニート(自称)。
やめろと言われればやりたくなる、ソシャゲに嵌る最強ドラゴン。冥界滅ぼす発言は単なる八つ当たりなので、別に運営元を知っているわけではない。八つ当たりで冥界を滅ぼせるハイレベルニート。
頑張ればシリアスもいける、出来る幼女。ただ純粋に、二号が自分と同じ『無限』になれば良いと思っている。
旗印たる『無限の龍神(ウロボロス・ドラゴン)』が禍の団のことを放り出しているせいで、組織は瓦解寸前である。

○ニート2号
不滅の2号(意味深)。1号の不可思議な部分に対しては深く考えない、平凡なニート。
クラスの女子に「彼、最近かっこよくなったよね!」などと噂されている男の子。ばっかもーん!そいつがルパンだ~!
出せる分身の数が七人になったので収入が倍増。加えて一号による人外フラグも立っている。
最近無数の黒い『蛇』の海に溺れる夢を見るが、2号が神器内部からのSOSに気付く様子は無い。


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