並行世界、というものがある。
あるのだ。たとえ観測することはできなくとも、ここではないどこか、ここに似ていて、だがどこか違う世界というのは、確かにあるのだ。
普通はそれを知ることはできない。何人たりとも、観測することはできない。
そう、「普通」ならば。何事にも、例外はある。
「純夏……冥夜……みんな……」
無限に連なる並行世界のただ中を漂う一つの意思がある。世界を、自分を救ってほしいという声に導かれ、数多ある世界を旅してきた魂。たどり着いた世界に己の宿命を呼び込むそれを、かつての恩師は「因果導体」と呼んだ。
だが、そんなものは何になる。大切だった、だが守れなかった人たちの名を呟きながら、形を持たない歯が噛みしめるのは、ただ己の無力のみ。世界を変えることはできても救うことはできなかった、生き地獄のような幾多の生の記憶だ。
――!
「……呼ばれ、てる」
そんな因果導体の魂がまた、ひとつの世界に引き寄せられる。自分を求める声に導かれるまま、再び絶望と戦いの渦へと。
魂は呪った。自分の宿命を。無力が故に大切なものを助けられない弱さを。もっと力があれば。……奴らを殺しつくせる力があれば。そのためなら、この魂全てを復讐に捧げることすらいとわないのに。
何度願ったか知れない、世界の狭間にただ掻き消えるべきその祈り。
――だがこの時、その願いを感じ取ったソウルがあった!
(((オヌシ、力が欲しいか)))
「……力」
声はジゴクめいた響きで語りかける。魂しかない今ならばわかる。そのソウルが持つ悲しみと絶望、憎しみと悔恨。そして全ての敵を殺してしまいたいと願う……怒り!
「……力が、欲しい。たとえ……魂と引き換えにしてでも」
(((ウム。ならば我がソウルと一体となれ。今より我らの願いは一つ。為すべきことは一つ)))
「為すべきこと……たった一つ……BETA、殺すべし!!」
二つのソウルは混じり溶け合い、絶望渦巻く世界へと勢いよく舞い降りる。
「Wasshoi!」
並行世界を震わせる、カラテシャウトと共に!
◇◆◇
「ム……」
むくり、と身を起こす。頭痛と吐き気がわずかに残り、しかしすぐに体の奥へと消えていく感覚。見慣れたはずの自室で目を覚ました、かつて白銀武であった男は自分の体にみなぎる圧倒的なカラテの力を感じていた。
「鏡……鏡はどこだ」
自身の変化を確認するため、彼は部屋の中を見渡す。この部屋の様子が勝手知ったるものであったのは並行世界を渡る宿命を持つようになる前の話。どこに鏡があったかを思い出すのにすら難儀して、しかし体が覚えていたかのようにすぐに見つけた身だしなみを整えるそれに、姿を映す。
そこにいたのは、ニンジャであった。
カラテによって鍛え上げられた精悍な顔つき。幾多のイクサを潜り抜けて鋭く光を放つ目。赤黒のニンジャ装束。そして顔を覆う「BETA」「殺」と書かれたメンポ。それは紛れもないニンジャの証! コワイ!
「やはり……か。行くとしよう。時間が惜しい」
しかし彼は変わった自分の在り方に悩まない。今更姿の一つが変わったからなんだというのだ。魂は幾度とない戦いの中ですり減り、いまだ白銀武と呼べる部分が残っているかすら怪しいものだと、何度となく自嘲した。涙も、枯れ果てるほどに。
だから彼は迷うことなく家を出る。部屋を一歩出た時から、外の世界とつながりを持ち、瞬く間に朽ちる景色。扉を開ければ、家に倒れ込むのは糸が切れたジョルリめいて動かないハイ・テックなロボットと荒れ果てた街並み。まさに、古事記に記されたマッポーの世がそこにある。
「……インガオホー」
つい口をついて出た言葉は、メンポの中にこもって誰の耳にも届きはしない。ほんの一時だけ景色を見つめ、目に焼き付け……彼の大切なものを踏みにじったものへの怒りを激しく燃やす。この怒り、忘れるものか。
◇◆◇
「……ん、なんだあれ?」
「誰か、近づいてきてるのか?」
国連軍横浜基地、正門前。女狐の狡猾さで絶大な権力をかっさらうという暗黒メガコーポめいた方法を使い、しかし世界を救うための研究を進める香月夕呼の根城たるこの基地の門番二人は、その時基地に近づく何かを見つけた。
荒れ果てた荒野の道を黙々と歩いてくる人影。どこから現れたのか、その歩みは間違いなく彼らのいる基地を目指している。門を守る彼らは、その存在に警戒もあらわにする。こんなところに、一体何が。
「お、おい……なんだあれ!?」
「俺に聞くな! で、でもまさか……あれは!」
その人影が近づくにつれ、彼らの間に動揺が走る。人影は赤黒のニンジャ装束に身を包み、マフラーめいたぼろ布を風になびかせ、顔を覆うメンポに刻まれた「BETA」「殺」の禍々しいショドーがはるか彼方から威圧の風を轟かせる……ニンジャなのだ!
ナムアミダブツ! サツバツたる異様から漂うジゴクめいたアトモスフィア。間違えようのないニンジャの姿に、二人は心底震え上がる!
「ドーモ、BETAスレイヤーです。……香月副指令への取り次ぎを頼みたい」
「ア、 アイエエエエエ!」
「ニンジャ!? ニンジャナンデ!?」
BETAスレイヤー、と名乗ったニンジャの奥ゆかしいアイサツ。しかしニンジャリアリティショックのただ中にある門番の耳には届かない。両手に持った銃をがくがくと振るわせ突きつけながら、恐怖の叫びをあげるのみ。
それも無理からぬことだ。ご想像いただきたい、日々を善良に生きる読者諸氏の前に、もしも突然ニンジャが現れたら……? しめやかに失禁することは確実であろう! しかしこの兵士たちは逃げない。持ち場を離れることによるケジメの恐怖も無論あったが、それでも使命感は彼らの足を縫いとめた。
しかし、悲劇は起こる。怯え震える兵士の指が、なんとトリガーに伸びてしまった! BRATATATA! 引き金が引かれ、大量の弾丸がBETAスレイヤーめがけて吐き出されたのだ!
「イヤーッ!」
BETAスレイヤーは流麗なブリッジで回避! そのまま五連続バックフリップで距離を取り、だがすぐさま再び距離を詰める!
「イヤーッ!」
「アバーッ!?」
そして暴れまわる銃を掴み、ニンジャ握力で粉砕! 兵士には傷一つないが、二人そろってしめやかに失禁!
「私は怪しい者ではない! 香月夕呼に会いに来た……シロガネ・タケルと伝えろ!」
「ヨロコンデー!」
腰が抜けたままおたおたと基地へ向かって行く兵士たちを眺めながら、BETAスレイヤーの心は揺れる。二度と使わない覚悟でいたかつての名前。並行世界を辿った記憶がこの名を出さねば進めないと囁くのに従い使ったが、同時にかつての仲間達の、散っていった姿が去来し胸をえぐる。
「私はもはや、誰かを守ることはできない。だから、せめて……BETA殺すべし。慈悲はない!」
◇◆◇
「あれが……白銀武? ……ほんとにぃ?」
基地の正門におかしなニンジャがいる。その報告を聞いた時、香月夕呼は己が耳を疑った。世界を救うカギとなる00ユニット開発に熱中するあまり、うっかりバリキドリンクのオーバードーズでもしてしまったか。そんな懸念を感じすらした。
だがあまりにも荒唐無稽なその話、嘘にしては的を外れすぎていると考え、自室から正門の様子を撮影しているゲキシン・ガーゴイルの映像を確認した。すると……そこにたたずむのは、まさにニンジャである!
香月夕呼は、しかし驚きはしない。奇妙と思いはしても、天才科学者たる彼女にとってニンジャの放つアトモスフィアとて物理的要因の一部、観測すべき事象に過ぎないのだ。タツジン!
それよりも彼女が気になるのはそのニンジャが名乗った「シロガネ・タケル」という名のほうだ。その名を口にするということは、あるいはこのニンジャこそが00ユニット完成の鍵になるのでは。悟りめいたインスピレーションが彼女のニューロンでスパークする。
しかし、すぐに否定する。彼女の信じる科学に、コミックの世界に描かれるようなニンジャの法則は適用されない。あれはただのおかしな輩だろうと、すぐに吐き捨てる。
……それが、ニンジャへの無知からくるウカツであることを、彼女はすぐに痛感することになる。
「まあありえない……っ!? な、何今の……カメラ越しに、こっちを見た!?」
ゲキシン・ガーゴイルのカメラの位置は秘匿されている。しかし、BETAスレイヤーはその位置をニンジャ観察力によって見つけ出し、基地のIRCネットワーク越しに自分を観察する視線を感じ取り、睨みあげたんどあ。
「……」
『……』
モニタ越しに見つめ合う夕呼とBETAスレイヤー。目をそらさず、言葉を発さず。世界を救う鍵となる二人のこの世界における初めての出会いは、直接相対することなく交わされた。
◇◆◇
そして、夕呼に会ったBETAスレイヤーはすぐにも行動を開始する。かつての仲間たちと同じ207B文体に配属され、衛士になるための訓練に明け暮れる。全てはそう、BETAを殺すために!
「……本当に、強い?」
「彩峰っ!? 何を言っているの!」
「……オヌシ自身で確かめよ」
「BE……白銀も、挑発に乗ってどうするのよ!?」
BETAスレイヤーが見せる威圧的なアトモスフィアに、時に反発されることもあった。
「イヤーッ!」
「ンアーッ!」
彩峰のミリタリーカラテをBETAスレイヤーのジュー・ジツが破る!
「えっと、それじゃあ狙撃訓練を……って、あれ。白銀さん、ライフルはどこに」
「必要ない。イヤーッ!」
数百m離れた狙撃用の的を、BETAスレイヤーの放つスリケンが正確に射抜く! タツジン!
「武。そなた、こんな時間に何を……?」
「チャドーには、このような月夜がいい。スゥーッ! ハァーッ!」
「……月読中尉、放っておいていいんですか、アレ」
「ばっ、バカモノ! あれはニンジャだぞ!? 我々がどうにかできるものか!」
ワビ・サビの心を通して冥夜との絆を紡ぎ、BETAスレイヤーは着々と衛士への道を歩んでいく。
……しかし、それだけか?
BETAスレイヤーは、BETAを殺すものは、本当にそんな日々を過ごすだけの存在か?
「……」
夜の隊舎に、静かに眠る影がある。そう、彼こそはBETAスレイヤー。フートンに包まれ安らかに眠っている……ように、この部屋の様子を覗いたものがいれば誰もが思うだろう。
誰も気づかない。夜ごと基地への侵入者を警戒する漢字サーチライトの光輪の隙間を抜けて、夜の闇へと消えていく赤黒の影があることを。
◇◆◇
新潟県、佐渡島。横浜基地からネオサイタマを抜け、中国地方を越えたドサンコにほど近い地。現在日本に唯一のハイヴがそびえたつ、BETAに支配された異形の大地。24時間体制で監視の目が向けられるその地に、近頃奇妙な動きがあった。
日本海を挟んで本土側から観測を続ける帝国軍のレーダーに、毎夜BETAの活発な動きが捕えられているのだ。
「ザッケンナコラー!」
「スッゾコラー!」
BRATATATATA! 緊急発進した戦術機が本土に上陸したBETAを蹴散らす。日本の衛士ならば誰もが知る「たくさん撃てば実際当たりやすい」という平安時代の哲学剣士、ミヤモト・マサシのコトワザに従って、海から上がるたびにネギトロに変えていく。
衛士たちが自らを鼓舞するために叫ぶ身も凍るような恐ろしさのヤクザスラングも高らかに、突如勃発したイクサは夜の闇に火花を散らす。
だが、誰かが気付いていただろうか。
BETAたちがまるでなにかから逃げるかのように統制も何もない動きで本土に上陸してきたことに。そして戦術機が本土で戦っているこの瞬間も、佐渡島上ではまるで同規模、いやそれ以上の激しいイクサが行われているかのような光の明滅があることに。
「異常ないか」
「異常ない」
「ユウジョウ!」
「ユウジョウ!」
翌朝、往年のカチグミサラリマンめいた完璧な連携で佐渡島に降り立つ2機の戦術機があった。互いの背中を守り合いながらゆっくりと警戒して進む彼らに課せられた任務は、昨夜異常な動きがあった佐渡島の調査である。
連夜のごとくBETAが佐渡島上で不審な動きを見せ、まして昨夜はレーザー級のレーザーが空に向かって照射されることすらあり、本土にまでBETAが上陸した。これまではBETAの夜間活動で済ませることもできていたが、ここまでのことが起きればそうはいかない。調査の必要がある。
今のところBETAの姿はない。ここまで当たり前のように来られただけでも奇跡だということを考えれば、何かが起きていたのは間違いない。それも、彼らの常識を飛び越えるような何かが。
「……おい見ろ、あそこだ!」
「おぉ……ブッダ!」
ナムアミダブツ! 彼らがついに見つけた異常! それは一面に広がる……無数のBETAの死骸!
「すげえ、まるでツキジだ」
「ブードゥーめいてやがる。こんなに大量のBETAが、たった一晩で……?」
二人は戦術機のIRCネットワークにすぐさま連絡を入れ、位置情報を転送。仲間を呼ぶとともに情報収集重点のボタンを押す。
BETAの死骸は様々だ。闘士級から要撃級、突撃級、果ては要塞級まで、ありとあらゆるBETAが死んでいる。死因とみられる痕跡は様々だ。体中穴だらけになったもの、ズタズタに切り裂かれたもの、しめやかに爆発四散したもの。
もしこの中で唯一の共通点を見いだせるとするならば、いずれもが殺戮者の果てしない怒りを感じるほどのネギトロになっていることくらいである。
「……なあ、こんな噂を聞いたことあるか?」
「噂?」
任務中の軽口。場合が場合ならばケジメはおろかセプクすらあり得ることだが、今の状況ならば許されよう。衛士に求められる精神、ヘイキンテキを保つため、チャドーを知らない彼らにとってはこれが一番の近道なのだ。
「最近さ、見たってやつがいるんだよ。夜になるたび、本土から佐渡島の方へ向かって走っていく、赤黒い人影を」
「……まさか、そのゴーストがこれをやったって言うんじゃないだろうな?」
「まあ聞けって、続きがあるんだ。そのゴーストはな、赤黒い装束を着て、生身なのに戦術機みたいに速くて……顔にメンポをつけてたんだってよ」
「おい、それじゃまるで……」
相棒の言葉に、衛士は喉元まで登ってきた言葉を飲み込んだ。
笑いをこらえているようだった相棒の声もまた、どこかひきつってはいないか? 衛士は相棒も決して正常な精神にはないことをようやく理解した。
周りに散らばるBETAの死骸。
要塞級の甲殻に空いた無数の小さな穴は、連続カラテパンチによるものではないか?
戦車級をバラバラにしている鋭利な切り傷は、スリケンが切り裂いたことによるものではないか?
全ての脚をへし折られた要塞級は、なんらかのジツによって倒されたのではないか?
無数のBETAを一晩で、しかも戦術機の反応もさせることなく倒しきるからには、恐ろしいカラテのワザマエがなければなしえない。そんな力を持つ存在を、彼らは知っていないか。遥かな過去、平安時代から日本人の遺伝子の中に、その存在が刻まれてはいなかったか。
ニンジャ、という言葉は、最後まで二人の口をついて出ることはなかった。
事後の報告書において、「まるでニンジャのイクサの後のような」という言葉は一度書いた後に削除され、提出された。
BETAスレイヤーのイクサは終わらない。この地上から、全てのBETAを滅ぼすその日まで。走れ、BETAスレイヤー、走れ!
「……ドーモ、あ号標的=サン。BETAスレイヤーです」
◇◆◇
登場人物名鑑
BETAスレイヤー
本名シロガネ・タケル。数多の並行世界を渡る因果導体であり、今回も新たな世界に降り立とうとしていたが、その時謎のニンジャソウルが憑依。それによりBETAを殺すもの、BETAスレイヤーとなりBETAが蠢く地球へと降り立った。
元々因果の流入による軍人として鍛えられた体を持っていたところにニンジャソウルが宿ったことで、圧倒的なパワーとカラテのワザマエ、人知を超えた多数のイクサを乗り越えたことによるジゴクめいたアトモスフィアを放つニンジャとなった。
赤黒のニンジャ装束に「BETA」「殺」と禍々しくショドーされた鋼鉄製メンポをつけ、ユウコ先生たちと共にオルタネイティブⅣの達成に協力する傍ら、普段は207B分隊とともに衛士になるための訓練を積んでいる。彩峰のミリタリーカラテや冥夜のイアイドーと渡り合い、壬姫の狙撃と同等の命中精度を誇るスリケンのワザマエを示すことによって徐々に溶け込んでいっている。
一方で、誰にも知られることなく夜な夜な基地を抜け出しては佐渡島に赴き、その名の通りBETAを狩るサツバツとした日々を過ごしている。
ニンジャとなる前から保有していたユニーク・ジツであるフラグ・ジツは今もって健在であり、ヒロインとニンジャを増やし続けている。
コウヅキ・ユウコ
BETAスレイヤーの協力者、に半ば強制的にさせられる科学者。紛れもない天才であるが、科学技術への造詣は深い一方でニンジャ科学への無知がたたり、BETAスレイヤーが引き起こす数々の奇跡的なカラテの前にニューロンが焼き付きそうになる。最近バリキドリンクが手放せない。
目的のためなら犠牲をいとわず手段も柔軟に変えていける彼女の美点は、幸か不幸か00ユニット完成のために必要な最後のピースを自力で手に入れるに至る。00ユニットのボディを、ハイ・テックによって作り出したニンジャのボディにすればいい、というアンタイブッダ的結論によって。
世界を救うために奔走しているが、同時にこの人がやらかしたことによってこの世界にもニンジャが生まれてしまったりする。
ヘイズシュライン
ヤシロ・カスミがBETAスレイヤーとの初対面時、ユウコ先生の指示で彼をリーディングしたことで魂が変質し、ニンジャソウルとなってしまったことで生まれたバイオニンジャめいた存在。ニンジャとなったあとはBETAスレイヤーからのインストラクションを受け、素手でBETAをネギトロに変えられるほどのカラテのワザマエを手に入れる。またニンジャになる前からのユニーク・ジツであるドクシン・ジツが強化され、周囲の人、動物、機械を問わずあらゆる意思を読み取り、また投影することが可能となった。
生まれ方が特殊なため彼女のニンジャソウルはどこのクランにも属していないが、当人は勝手にウサギ・ニンジャクランのニンジャと名乗っている。
セレンミラー
私は大丈夫、とか言っときながら実はばっちり遅効性のニンジャリアリティショックにやられていたユウコ先生により、00ユニットのボディはハイ・テックニンジャボディとなった。そしてそのボディへとカガミ・スミカのソウルが移される際、BETAへの凄まじい憎しみの感情からニンジャソウルへと進化を遂げたことにより、実際ニンジャ存在となって生まれた00ユニットニンジャ。
くまなくサイバネ化された体から繰り出されるテクノカラテと、LAN直結することなしに電脳コトダマ空間にアクセスしてネットワークを掌握できるというヤバイ級ハッカーすら超越するハッキング能力を持つ、極めて強力なニンジャ。ヒサツ=ワザはBETAスレイヤーを大気圏外まで吹き飛ばす威力を持つといわれるスゴイギンガパンチ。
起動直後はBETAへの憎しみから暴走し、BETAスレイヤーに止められなければ横浜基地の全施設と全戦術機部隊を壊滅させていただろうと言われるほどの力を見せる。数少ない欠点は、サイバネボディであるため定期的にスシを摂取しなければ体が動かなくなってしまうこと。
BETAスレイヤー、ヘイズシュライン、セレンミラーの3人は数々の困難を乗り越えてオリジナルハイヴの奥深くあ号標的の元までたどり着き、戦術機が全て壊れていたので3人の力を合わせた決死のカラテによってこれを粉砕する未来が待っている。