「それじゃあ、行ってきます」
「「いってらっしゃい」」
小学校を卒業し、中学校に上がろうかと思ったけど、まぁプロのハンターになるためには実力を付けなくてはならない。
そう、今から色々な経験をしてプロハンターを目指そうと思う。原作開始は3年を切った。
両親を説得して今日旅に出る。
と言っても最低一年に一度戻ることが条件で、生存報告をすることも義務付けられているが…まぁ帰るところがあるというのはいい事だ。
で、ここでお金をかなりゲットするために、定番の天空闘技場へ行こうと思ったのだ。
お金に戦闘経験にと一石二鳥な場所である。予定としてはファイトマネーが高い100~190階をうろついて、何か警告とか来たら200階へ上がればいい。
さらにフロアマスターになってバトルオリンピアで優勝すると、家とお宝がもらえるらしい…家はいらねぇけど、お宝が欲しい。
でもまぁ、飾る場所もないし売ると思うけど…というより、そこまでしてお宝が欲しいわけではないからなぁ。
おもいつつ、天空闘技場行きのバスに乗るのであった。
「うわー…高いなぁ」
見上げるほどの高さの天空闘技場。確か250メートル以上の高さを誇る闘技場だ。
形は結構いびつで地震なんか来たら一発で倒壊するだろうなぁと、日本人ならではの発想が頭をよぎったときには苦笑してしまった。
天空闘技場に入る前の町並みもかなり都会で、色々なものを取り扱っている。
といっても、今は欲しいものはないから別にあまり用事が無い。
まぁ可愛い子がいる喫茶店とかはチェックしておきたい。あとおいしい料理店。賞金をゲッツしたら豪遊したい年頃だぜ。
さて、天空闘技場でひと稼ぎしてくるか!
「勝者、ルクル!!」
わーわーと歓声が沸く。受付で登録を済まして、最初の戦闘はやっぱりテンプレな言葉で罵倒された。
まぁ、別に相手が念使いでもない限り死ぬことは殆ど無い。故にそんな罵倒を右から左へ流してそのままビンタで場外へ。
といっても、ゴンみたいに客席まで飛ぶわけではないぞ?ぎりぎり場外といったところだ。
一瞬の静寂のあとにこの歓声だ。うむ。病み付きになりそうだぜ。
「君は50階へいきなさい」
「あ、はい」
歓声を後にしてその場を後にした。出口へ出る前に何か、すげぇ嫌な視線を感じ、観客席を見上げるが…
特に目立った人はいない…うーん…何処と無くネチッコイ感じな視線だったんだけど、気のせいか。
いや、この容姿にこの年齢だと、結構ねちっこい視線って感じるんだけど…
さっき感じたのはそういったのと一線違った感じだった。
…この時期に天空闘技場ってまだ目立ったキャラって…いな…い?っけ?
うーん分からん。ま、いいか。そう思って止まっていた足を進めるのであった。
「クク、美味しそうだなぁ★」
「賞金の152ジェニーです」
「ありがとうございます」
初戦をクリアするともらえる賞金額は152ジェニー。これは缶ジュース一個分に相当する。
そのお金で早速ジュースを買って一口。うん、旨い!
朝からの試合だったので、午後から50階での試合がある。
エレベーターを見つけて50階へ上がる。その際にいたエレベーターガールに感動しながら50階へ到達した。さて、もう少し頑張りますか。
「勝負あり!勝者!ルクル!!」
そして歓声が広がる…ふ、どうやら俺は強すぎたようだ…なぁんてね。
50階からは普通にパンチ一発でKOして10階ずつ上がってきてとうとう100階まできた。
これまでのファイトマネーは…既に30万ジェニー以上…す、すげぇ…まだ数日しか経ってないのにこの稼ぎ…
天空闘技場はやはりある程度のレベルまで行けば金稼ぎの聖地だな。
全く疲れないから、試合後に集中して念の修行や鍛錬に臨めるし、街で豪華な飯を食ってもお金で困ることは無い。
そして止まる場所にも困ることは無い。結構安い宿だけど、繁華街に近いから安くていいホテルはたくさんある。
まぁ本当に困ったら家に飛べばいいし、ぶっちゃけ毎日帰れるけど…こう雰囲気が出ないのでそれは伏せてある。
だって、旅なんだもん!これはれっきとしたたびなんだもん!
まぁそれはそれとして、次からは100階クラスへ挑戦だ。
この100階クラスはレベルがグンと上がり、ファイトマネーも100万ジェニーと凄まじく上がる。
150階位からだっけか1億まで跳ね上がるから、150~190階をいったりきたりしてお金を稼ごうと思う。
目標は無いけど、とりあえず不正寸前まで貯めれるだけ貯めて200階へ行って最低限の試合を組んで行こうと思う。
とまあ、理想が実現することは無いと思うから、とりあえずなるようになればいいや
「さぁ今注目のカストロVSヒソカのチケットが何と1万ジェニーでの販売だ!」
順調に150階まで上がった頃、天空闘技場内をうろうろしていたら客引きがすげぇ事を宣伝しながらチケットを売っている。
ん?え?ひ、ヒソカぁああああ!?あれ?この時期にもういたっけ?…いや、まて、現実を受け止めなければならない。
そう、試合毎にネチッコイ視線と、オーラを感じていたが…ヒソカの可能性が高くなっていきた。
かなり洗練されたオーラだったし、200階クラスの試合を見ていたけど、どれも偶然念能力に目覚めたきり鍛錬していないようなやつばかり。
故に洗練されたオーラを飛ばすことが出来るのは思い当たる節でヒソカしか居ないのだ。
たまに鍛えてあるやつとか来るけど、発が出来たせいか基本が疎かになっている選手が殆どである。
まぁ慢心している人間が多いということだ。念を取得したらそこからが面白いのに…点とか毎日やっていると結構リフレッシュにもなるから最適。
あと、いつの間にか眠っているから寝る前とかもお勧め。それだけで凄いレベル上がっていくから不思議。
「おじさん、一枚」
「あいよ!」
そうして200階の洗礼を受けるであろうカストロの冥福を祈りながら会場へ足を運んだ。
「しょ、勝者!ヒソカ選手!!」
瞬殺。まさにその言葉が正しい。たった一発のカウンター。ヒソカだからもっと遊ぶのかと思っていたが
ダウン一発取られ、何かおいしい果実だったのか、纏を纏っての一発だった。
カストロはクリーンヒットと共に、念の強制的な発現の負荷でそのまま意識不明。圧倒的であった。
ヒソカが場を後にするときに何か口が動いていたが、読唇術が無い俺では何を言っているか分からなかった。
まぁ、どうせもっとおいしくなったらやりあおうとかそんなんだろう。ドンマイカストロ。あなたの勇姿は忘れない。
しかし、どの道カストロは勝てないだろう。武道としての才能はかなり上なのだろうけど、戦闘者としての能力は例え念が無かったとしても…ヒソカが上だろう。たぶん。
さて、このまま天空闘技場を出ようと思ったけど…ぶっちゃけ会って話してみて判断しても遅くは無いだろうと思うしな。
正直に言えば一度戦ってみたいと思っている。確実にいい経験になるだろうし、あれ以上の能力者はそうそういない。
…でも変態なんだよなぁ…くそぉ。
そう悔やみながら自室へ向かう。この自室だが100階クラスになると各個人に部屋が与えられる。しかも無料でだ。
いちいちやっすいホテルの部屋探しなんてしなくてもいいなんて最高だ。質素だけど、念の修行なら十分に可能だ。
そこで試合まで殆ど修行に費やす。以前、何処の誰か分からないおっさんに基本がまだまだといわれていたので、とりあえず本当に点からやっている。
各系統の修行で具現化系統の修行が分からないので、生前愛飲していたカフェオレを具現化して修行しようとしていたら発になってしまった。
【カフェオレ(毎日ドリップ)】
前世でも愛飲していたカフェオレを顕現させ飲み、一日の調子を上げる
制約
・毎朝の6時~10時までしか発動できない。
・零れたら一日が不調になる
発になってしまったなら、軽くていい感じに使える能力にしようと思い、こんな感じに。
たしか、調子でかなり修行も戦闘も左右される念能力者同士の勝負にはもってこいな能力になったし、なにより自分自身が大満足なので最高だ。
あともう一つ完全戦闘用を作ってこれ以上の能力開発はしないようにしよう。
特質系だからメモリ的には結構容量があると思われるが、2つ作ってどうなるかをまずは試してみよう。
余裕があればもう一つ作ってみようと思うけど。
逃げることや戦闘、更にサポートまであるからぶっちゃけ後は基礎基本を伸ばしていって
自力を上げればまた何か見えてくる部分があるだろうし、その時になっても遅くは無い。
ぶっちゃけた話、戦闘用発は来る対蟻用に作ろうかと思っている。あくまで予定だけどな!
まぁ蟻だけでは勿体無いので普通に使える発にするけど…何かいい案ないかなぁ……
ま、今日も今日とて修行だ。そして本日は放出系の修行だ。クッションを敷いて片手だけでぼんぼん飛び跳ねるか…