【インスタントヒーロー(3分間の英雄)】
自身に剣を刺し、誓約を定めることで、全能力を100%の力で引き出すことが出来る
制約
・遺跡で拾ってきた剣を己の心臓に刺さないといけない
・三分間を超えることは出来ない
誓約
・三分間以内に定めた敵を倒せなかった場合、一ヶ月間念の使用が出来なくなる
なーんて考えけど、うーん…正直全系統100%何ているか?と思う。
いや、ある事に越したことは無いけど、攻撃力不足も解消できるし、おそらく【カーストチェイン】の効果も20%はアップする
しかしなぁ……いや、あれば良いに越したことは無いよ。選べるカードは何枚もあったほうがいいに決まっているし、切り札を作るべきだし。
ううむ、良い案が思い浮かばない。もっとこう、絶対に戦況をひっくり返せることが出来る物凄い発が欲しい。
いや【トライアングルカースト】でもひっくり返すことが出来ると思うけど、絶対ではない。
なにしろ、相手の念能力を封じ込められないからな。絶にする【ジャッジメントブレード】がやっぱり最有力候補か……
あれは恐らく蟻の王すらも打倒し得る発だと思う。まず、相手の強制的な絶でオーラによる防御が出来ない。
念能力の発動を抑えることが出来、なおかつ動けなくさせる。
よって、解除されるまでぼっこぼこに出来るというわけだ。その後の戦闘続行も可能。
今回考えた【インスタントヒーロー】は自身の強化につながり、【トライアングルチェーン】との相性は抜群だと思う。
纏は纏えるけど、攻撃力が100%発揮できるから纏での防御は紙に等しい。よってこれも敵を打倒し得る能力だが…
倒せなかった場合のことを考えると、やはりリスクはでかい。まぁリスクがでかいからこんな能力が出来るんだけどな。
でも、まだ蟻編まで時間がある。これだ!と思う能力を開発できれば良い。切り札的な。
いや【ジャッジメントブレード】で十分なんだけどね。でもインパクト的に…こう……いや、なんでもない。
俺の中二病心が疼いてるだけさ。く!静まれ!俺の右腕!
で、今俺が何処に来ているかというと…
『さぁーやってまいりました!天空闘技場200階クラス!本日のメインディッシュです!』
控え室からでも大歓声が届いてくる。
『今回対戦するカードは…ルクル選手とカストロ選手です!』
そこで歓声が爆発したかのように更に大きくなった。
『現在、ルクル選手は7勝2敗の成績で、その内1敗は不戦敗によるもの!!出れば高確率で勝っている美少女です!』
ルクルちゃーん!とめっちゃ大きな声で聞こえてくるが、気のせいだ。
美少女か……く………息子が居ないのはさびしいものなんだぜ?
『対するカストロ選手は8勝1敗によりフロアマスター挑戦権まであと2勝!尚且つ、2年前にヒソカ選手に負けを喫した以来、無敗です!』
黄色い声援と野太い声援が当たりに響いている。
そう、天空闘技場での対戦だ。まだ2ヶ月くらいしかたっていなかったけど、ぶっちゃけ原作始まったのでまぁいいや見たいに、2ヵ月後にしていたけど
まさかカストロに当たるとは思わなかった。しかも試合直前インタビューで俺は無難に
「相手は拳法の使い手ですので、用心して勝ちをもぎ取りたいです」
というコメントを残したのに対して
「相手は女子だが、手加減はしない。彼女のポテンシャルは相当なものだ。しかし、私がフロアマスターになる為の礎となってもらう」
と、強気発言。
うーん…念を覚えて経った二年でこれほどの使い手になるのは賞賛に値するほどのオーラの質だ。
拳法使いなので、恐らく毎日の精神修行は怠らなかったはずだ。よってオーラの質は高い。
しかも俺の苦手とする強化系だ。
けど、まだ足りない。……と思う。
ま、俺の発の練習台には丁度いいかもしれない相手だ。ほどほどにぼこぼこにしてやろう…嘘です。ごめんなさい。
とりあえず、持てる力は出して一勝でももぎ取ろうかなと思っている。
「ルクル選手、時間です」
「あ、はい」
そうして、係員に呼ばれて俺はリングへと登っていった。
『さぁーいよいよ本日の最高のカードの対戦です!』
両者がリング上と姿を現し、実況が響く。
観客のボルテージは最高まで高まり止む気配は微塵も無い。
『ルクル選手VSカストロ選手の対決!!』
実況が響く中、ルクルが手足をぐりぐりと回転させて準備運動を行う。
その顔には何も写っておらず、第三者から何を考えているかを読み取ることはきわめて困難である
だが、相手に動揺しないその顔は余裕の現われと捕らえられ、対戦選手の心に風を送る。
しかし、カストロは動じない。何故なら自分に自身を持っているから。
拳法家の自分と何の武道の師事もしてもらったことの無い少女。
前もって見たビデオでは確かにオーラは強力だった。
しかし、まだまだ付け入る隙はある。
ヒソカとの対戦はビデオや記録媒体に残っているものが手に入らなくて、その時の映像はもう確認しようが無い。
その時の試合を誰も語ろうとしないので気になっているが、恐らくヒソカが勝ったのだろう。
それは彼の戦績が物語っている。
対するルクルは2敗。一つは不戦敗でもう一つが恐らくヒソカとの対戦によるものと推測した。
それは事実。よって
(彼女との戦いは私の指標となる)
勝つにしても負けるにしても、一つの指標になることは間違いなかった。
(まぁ負ける気はしない)
相手は今年15歳になる少女で、カストロは既に成人を越している。
それも一つのファクターとなって彼の自身へとつなげているのだ。
慢心というものである。
「はじめ!」
審判の言葉と共に駆け出したのはカストロ。
いっそ消えると言ってもいい速さは長年格闘に触れてきたカストロが自分で編み出した歩法。
一気にルクルの背後を取り、手にオーラを集中させてのスナップを聞かせた一手。
高速の手がルクルのツインテールに触れる寸前にルクルの左手がカストロの右手を弾いて、一歩遅れてカストロへ向けて蹴りを放つ。
しかしそれは空を切ることになる。カストロは反撃が来ることを既に予想していたからだ。
(反応速度はまずまず、ダブルはまだ出さなくてもいいな)
一歩後退をして、ルクルの様子を見る
『カストロ選手、流石に速い!しかしそれに見事答えてみせるルクル選手!』
歓声が鳴り響く。
カストロのほうにゆっくりと振り向いたルクルの表情は僅かながら険しい顔をしている。
(うーん…あんま強くないかも)
それは予想が外れていたために出た表情。作中ではヒソカの両腕を持っていくほどの使い手と認識していたため、疑問を抱いた。
尤もルクルはあまり詳しい内容は覚えていない。正確にはヒソカが手加減していたが、両腕を取れるほどの実力者と認識していた。
しかし、その表情は一瞬にして引っ込められる
(いや、まだ本気を出していない。何故ならダブルを使ってきていないから)
そう、ルクルには原作知識がある。カストロが使用する念能力は名称は思い出せないが、実体を持ったカストロを作り出す能力。
(それ繰り出してくるかなー)
余裕のルクルである。
一方カストロもルクルの実力を下方修正していた。
(映像で見たときと殆ど同じオーラで力強さこそあるにしろ、私のオーラ量よりは少ない)
戦闘者として既に「錬の持続」が念能力者同士との戦いには有利に働くと知っているカストロは常にそれを怠っていない。
奇しくも本来であれば「堅」という応用の一つであるが、それは念能力の師匠がいないカストロには知るすべは無い。
数十秒が経とうとしたときに今度はルクルから動いた。
普通の踏み込みでの接近だが、通常では考えられないような筋力があるルクルが踏み込むと姿が霞む様な速さを実現させる
一瞬にして懐に入り、右ストレートでカストロを狙いに行くが、半身をひねり、攻撃を避け
左手でカウンターを叩き込む。ルクルはステップを踏むように華麗に右へ躍り出て繰り出された左手を左手で打ち上げる
そこで、ルクルが体術で本気を出して神速の抜き手をカストロの胴体に放つ
(速い!!)
音速に迫ろうかとしている抜き手をしかし、きっちり捕らえるカストロの動体視力はたいしたものである。
並みの使い手でこれほどまで接近されたら殆ど見えないような一撃でそのまま胴を貫かれるか、避けたとしても間に合うものではない
カストロはその神速の抜き手をオーラを集中させてぎりぎり弾くことに成功する。
(実力はやはり本物か!)
一瞬の油断が命取りになるということを肝に銘じたカストロ自身の頭のてっぺんから足のつま先まで「油断」という二文字は無くなった。
しかしそれはルクルの思惑通りであった
(それでいい、油断されたまま倒すのはぶっちゃけ無駄だし)
ルクルは確信している。本気を出したら相手にならないと。そう、相手は「堅」の状態で漸く自分の「纏」のオーラを若干上回っている程度
しかし、それでも並ではない。恐らく。バロガン以上の使い手であることは明白だ。
ルクルは気づいていないが、彼女はバトルジャンキーの性質を持っている。
しかも、相手が本気になったところを更に強大な力でねじ伏せるということに喜びを無意識のうちに見出してしまっているから性質が悪い。
といっても、相手を殺すとかそういうのではない。
原因は前世からの反動である。見下されて育ってきた前世は見上げる行為しかしてこなかった
しかしこの世に生を受けて今はかなりの実力がある上、戦闘の才能もネテロが鬼才と認めうるポテンシャルを持つ。
次第に相手を「見下す」事に喜びを覚えたのだ、前世では経験したことが無い喜び。何のことは無い、ただの子供なのだ。
だからこそ相手との差をつけるような発を開発できたといえよう。
【ジャンプ】【カフェオレ】は前世の影響だが【カーストチェイン】は今生の影響だ。
その事にまだルクルは気付いていない。
『ルクル選手!急激に速度が上がりました!カストロ選手、おもわず距離をとります!』
ばっとカストロは後ろに下がり、かなりルクルを警戒している。
そして
『おおーっと!カストロ選手、虎吼拳の構えだ!』
カストロが得意としている虎吼拳。これは彼の系統と最も相性がいい。
強化された虎吼拳はいくら念でガードされたものでも断ち切ることが出来る強さ。
それを少女にするのは少し罪悪感を感じるカストロだが、ここは天空闘技場。それらを含めて覚悟していると筈と考える。
「コオオ」
手にオーラを集中させる。そして、駆ける。
15メートルを一息で0にしてルクルの右肩から腕を引きちぎる。
(まだ反応できていない!貰った!)
と、カストロは既にルクルの右腕が吹っ飛んで敗北宣言をするビジョンが浮かび上がっていた。だが
「ふふ…」
右肩に虎吼拳を決める寸前に聞こえた笑い声と共にカストロの両腕から鎖が発現する。
【カーストチェイン】
「何!?」
発現したと同時に動かなくなる自身の腕。そして
「く!オーラが!?」
体とオーラから力が抜けていくことがはっきりと伝わってくる。
「貴方は私に捕らわれ、逃げることも叶わない」
動かなくなった両腕に意識を向けていた為、ルクルへの注意が散漫になっていたため気付くのに一瞬遅れた。
鎌のようにしなる右足からカストロの溝へ向けての一撃。硬を用いての一撃はカストロの危機察知能力によって堅を行い一撃必殺にならず、致命傷までにすんだ。
轟音を放ち、場外まで吹き飛び、地面へと叩きつけられなお殺しきれない衝撃が、カストロを壁へと叩き付けた
「ごほっ!!?」
「クリティカルヒット!アンドダウン!ルクル3ポイント!」
吐血する。壁には亀裂が入りかなりの威力があったということは想像に難くない。
『な、なんとー!?どういうわけだ!?カストロ選手が虎吼拳でルクル選手の右腕を狙ってー…そこから吹っ飛ばされるまで鎖が見えたが一体どういうことだぁ!?』
虎吼拳が決まる1秒未満の世界でのやり取りは第三者から見ても何が起こったかまるでわからない。
といっても鎖が発現してからは数秒たっているし、吹っ飛ばされて壁に叩きつけられる所で5秒。
そこで鎖が解かれて無くなる…が、オーラを縛る効果はついたままである。
瓦礫を出しながらゆっくりと立ち上がるカストロ、その間に審判が場外でのカウントを取る
それを受けて足取りが覚束無いがリングへと上がってきた。
(く…油断した。何時の間に私に対して念の攻撃を……)
そうして、呼吸を整える。内臓は痛んでるが試合続行は可能だと判断する。
(…ダブルだ。あの念による攻撃は恐らく一度攻撃した箇所でないと出来ない筈だ)
一度展開した【チェインカースト】は役目を終えて既にカストロの腕には無い。しかし
(く、溝をやられてオーラが上手く練れない)
カストロは気付いていない。それが念による束縛ということを。解かれていたといっても、凝を使えば見える。カストロのオーラを縛っている鎖が。
カストロはルクルに勝てない。オーラを練るには集中力が必要である。それを溝に強打を受けたから集中できないというのは確かにあるが。それ以外のことに眼を向けれていない。
勝敗は既に決してある。ルクルは既に三回カストロに攻撃しているのである
(ダブルは…出来るぞ)
カストロの内にダブルが顕現したことをルクルは悟った。
(オーラ減りすぎ。何かあるのは初見の人間でも分かる)
凝を怠っていないルクルは手に取るようにカストロのオーラの動きが分かる。
「ふぅー…行くぞ!」
虎吠拳の構えを取り、一気に駆ける。
(ま、これからのお手並み拝見と)
「はぁ!!」
繰り出される虎吠拳での攻撃は念無しでも大木を薙ぎ倒せるほどの威力
その威力が更に念による強化を施してある。しかし、当たらなければ意味が無い
ルクルは頭一つ分屈んで頭上の攻撃を避けた。
そして間髪居れずにカストロの内部にいたダブルが攻撃を仕掛ける。
(凝で見てもほっとんど同じとは…こいつ実は物凄い才能なのではないのか?)
そうして頬に攻撃があたるが、オーラの高速移動でダメージを最小限に抑える。
『おおーっと!決まった!虎吠拳!吹っ飛ぶルクル選手!』
山なりに吹っ飛んで体を宙で整えて着地する。
『が、殆どダメージがなーい!一体どんな体をしているのでしょうか!?』
「オーラが移動した…?」
オーラが高速に移動したのはカストロの眼から見てもはっきりと写った。
しかし、自身にそれが出来るかといわれたら…出来ない。虎吠拳での構えから体の各部位のオーラを手に集中させることは出来る。
と、カストロはそこで考えるのをやめた。
(…彼女は強い。ならば全力で倒すのみ)
動き出すカストロ、10メートル離れていたルクルに2歩で近づき一瞬にして懐に入る
虎吠拳での攻撃をひらりと避けるルクルにダブルによる攻撃が入る。と思った瞬間にルクルが反応して見せた。
右にステップを刻んでいたところを頭一つ屈んでダブルも回避したところでルクルが消えた
「な!?」
消えたという事実としまった!?という感情をを飲み込む前にカストロは途方も無い衝撃を背中から受けて地面に叩きつけられた
「ごはぁ!?」
叩きつけられた箇所から蜘蛛の巣状の亀裂がはいる。四肢を投げ出しダウンする。
『で、でたぁー!ルクル選手の「瞬間移動」!まさに瞬間!途轍もない早さです!』
「クリティカルダウン!3ポイント!ルクル!6-0!」
まさに圧倒的。この少女は圧倒的過ぎる。そう観客席、実況含めて感じる。
ヒソカとの初戦はもはや天空闘技場が出来て以来といえるほどの凄まじい攻防。フロアマスターは確実という評価はその時の審判によって判断された
その後はあの強さもなりを潜めて、たまに一撃で倒して観客を沸かすけど、どれもあの時よりもどこか物足りない
そう、彼女はまだまだ全力じゃない。そう確信する実況。しかし、自身の思いは仕事には持ち運ばない。
「うーん…まだまだ修行不足です。仕方が無いと思いますが」
その一言がカストロの耳に入る。
「なん…だと……?」
ゆっくりと立ち上がるカストロに鞭を打つかのように言葉が浴びせられる。
「ですから、修行不足ですよ……全体的に」
カストロのプライドに火がついた瞬間だった
「貴様に何がわかるんだぁああああああああああああ!!」
普段のクールな一面をかなぐり捨て、オーラを爆発させてルクルに消えるような素早さで動く
顕在オーラが一段階上がったかのごとく力が漲っている。
「虎吠真拳!!」
そうしてダブルを出して自身は後ろへ回り込んで虎吼拳でルクルを倒そうとした瞬間に
「【トライアングルカースト】」
ポツリとルクルが発した言葉。その瞬間、左右の腕と体から鎖が突如発現し、全身に巻かれる。
ぎちぎちに巻かれた鎖はカストロをその場で磔にしたかのように形を保っている。
それと同時にカストロのオーラが上手く練れなくなりダブルが完成する前に大衆へと晒されることなく消える。
「ぐ!?」
『おおーっと!一瞬の間にカストロ選手の全身に鎖が巻きつき、身動きが取れなーい!』
ルクルが一歩ずつカストロへ向かって近づいていく。
「ぐ!クソ!?」
「無駄だよ…」
ダブルを出そうにも出せないし、体を動かそうにも動かせない。そしてオーラも練ろうにも纏しか纏えないし、明らかにオーラの力が弱い
「ふふ…まぁそれが貴方の「ダブル」と同じ。念能力だよ」
「ぐ!こんな卑怯な!?」
ぎちぎちに絡みついた鎖をどうにか振りほどこうとしている。
しかし具現化された鎖には尋常でないオーラが纏ってあり、対象者を拘束する。
纏は纏えているが、ほぼ純粋な肉体の力でそれを振りほどかなければ、動けないのである。
「うーん、動こうと思えば動けるんだけどね」
「チィ!?」
といっても仮に動けたとしても行動が遅くなることは必須。故に動けてもあまり意味が無いのだ。
そうしてルクルはカストロの懐まで歩き、足を止めた
「ふふ…残念」
カストロを見上げるルクルの表情は相手を見下したような笑顔が広がっていた。
「く、くそおおおおおおお!」
硬だと死ぬ可能性を捨て切れなかったと考えたルクルは堅によるただのストレートを、硬によってダメージを受けた溝に寸分狂いも無くぶち込まれる。
どご!っと音を立てて吹き飛び…壁に叩きつけられて今度こそ立ち上がらなかった。
「KO!勝者!ルクル選手!!」
歓声が木霊する。圧倒的強さ。もはや天空闘技場で戦えるのはヒソカくらいであると審判は悟った。
『あ、圧倒的ー!強い!強すぎるぞこの美少女!他の選手をまったく寄せ付けなかったカストロ選手を一蹴!果たして彼女を止められるものはいるのかー!?』
(マジで殺しに来たヒソカ…)
ルクルは実況のコメントへの返答を心の中で呟き、リングから姿を消した後、カストロは担架で運ばれていった。
カストロにまかれた鎖は既になくなっていた。