「よっす!」
「「「ルクル!?」」」
一週間ちょい位滞在して、ようやく今年の合格者が出たらしい。
今年は豊作で何と8人も合格者が出たそうだ。そうして説明会場へ来て今年の合格者を待っているとはいってきたのは
レオリオ、クラピカ、ハサンの三人。後から禿げとヒソカとイルミとポックルであった
「おいルクル!」
俺を見て一気に此方へ向かってきたのはハサンだ。
「ん?何?」
「お前どんな卑怯な手を使ったんだ!?」
「失敬な…ちゃんと会長が合格といったから私はここに来ているの」
「でも!?」
そうしてハサンの言葉を右から左へ流しているとクラピカとレオリオが此方へやってきて
「それで?どんな手を使ったんだ?」
「私も気になる」
しっかり話せやこらみたいな雰囲気を出した二人に、それに同調するようにハサンが腕を組んで此方を見下す。
「ん~…簡単に言うと、会長が提示した条件をクリアしたから合格した」
「おま!」
「待てハサン…それはどんな条件なんだ?」
「ボールを会長から奪うっていうゲーム」
「らくそー!」
ふむ、楽そうか…普通の受験者ならばまず不可能だろう。
自力の違い。そして最大の壁が念能力の有無だ。ヒソカだったらどうにか獲れそうだけど…その前に命を獲ろうとするからな
あともう一人イルミは…ううむ分からん。
「ま、運が良かったのよ」
「ち!こっちはかなり苦労したってのによ…」
「運も実力の内と言うぞ、ハサン」
「クラピカは黙ってろ!」
そうして、ゴンとバロガンさんの事を聞くと
「ゴンは気絶して医務室へ、バロガンは4次試験の時にヒソカと戦って負傷し、俺たちにナンバープレートを託してリタイアしたぜ」
そう答えたのはレオリオだ。
「そう…」
ううむ、まさかバロガンさんがリタイアとは…まぁヒソカに目を付けられたのは仕方がない。
バロガンさんとヒソカどっちが強いかと言ったら一目瞭然でヒソカだ。
バロガンさんもまぁまぁな部類にはいるが…ヒソカと勝負して生きているだけで儲けものだな。うん。
そうして、今回起こった事を簡単に説明をしてもらい、それを聞いたけど、おおむね原作と同じようだ。
最終試験でキルアがポドロを殺して退場していくのも同じだった。それはイルミがいる時点で予想が付く。
そうして、話がおわり暫く待っていると、ネテロ会長が姿を現し、ハンター試験終了と共にハンターライセンスが授与された。
その後、ハンターとしての心構えを聞いて、キルアの処遇に異を唱えたハサン、レオリオ、クラピカの三人。
しかし、失格は失格の為、いまからは取り消せない。
その事について議論していたら、ゴンが堂々と入室してイルミの腕を掴んで
「お前に兄貴の資格は無い」
「兄貴に資格なんかいるの?」
という、やり取りを行った後、結局キルアの処遇はかわらずそのままで、キルアを取り戻すとゴン、クラピカ、レオリオ、ハサンが躍起になっていた。
「さて、これからどうしようかな」
プロハンターについての説明と、その後、念能力を覚えている俺、ヒソカ、イルミの三人が
説明と同時に念による文字で書かれた裏ハンター試験合格の文字であっさり合格したのであった。
「俺はキルアを迎えに行く!」
それに同調したのがレオリオ、クラピカ、そしてハサンだ
「うーん…私は一回実家に帰って報告しにいって…まぁどんなハンターになるか色々ぶらぶらしてみる」
「そう…」
無理強いはしないゴン。いい子だと思うが…蟻編でみた時のゴンは何か禍々しいオーラを纏っている描写があったけど、どうなんだろう
「それじゃあ、何処かであったら宜しく!」
「うん、またね」
そうしてゴンご一行と別れる。まぁ次に会うのは確実に天空闘技場だけどな。
そうして、見送った後、ヒソカと一緒に居るイルミにも挨拶しに行く
「おっす、ヒソカ。それにはじめまして、ルクルと申します」
「やぁ☆ルクル」
「はじめましてだよね、俺はイルミ」
そうして俺も始めましてと挨拶を返す。
「ヒソカはこれからどうするの?」
「ボクかい?ボクは集まりの仕事があるから、そっちにいくよ☆」
そうして、何かを思い出したのか、ヒソカが手を叩き
「あ、そうだ♪9月1日ヨークシンシティで色々あるけど、君も来るかい?」
「うーん…用事があればついでに行こうかなと思います」
「そうか☆何かあったらボクに電話をかけて欲しい♪」
了解と、返答をして二人にさようならと挨拶をして俺は実家へと足を運んだ。
「ただいま」
「おかえりー」
出迎えたのは母。ヒソカとイルミから別れた後、ちょっと寄り道して普通に【ジャンプ】を使って家の前まで飛んで玄関まで来たのだ。
「どうだったの?」
「いえーい、プロハンターライセンスだよ!」
そうして懐から取り出すのは正真正銘のプロハンターライセンス
形は遊○王カード位の大きさで、少し分厚い。結構頑丈に作られているらしく、そうそう壊れないらしい
「まぁ!おめでとう!」
そうして互いに抱きつく俺と母。ううむ母親はいいものだ。
「プロになったからにはやっぱり何か追い求めないとなー」
「プロハンターねぇ…規模が大きすぎてよく分からないわ」
リビングでお茶菓子を食べながら寛いでいる中、ふとネテロ会長に言われた、何のためにハンターになったのか
という点を思い出して、ぽつんと独り言みたいに言ってしまった。それに母親が返答してくれたが、まぁ俺もぶっちゃけよく分からない。
色々なハンターが居るけど、とりあえず一生追い求められるものがいい。真っ先に思い浮かんだのがブラックハンターリスト。
ネテロ会長レベルが犯罪者に居ない限りぶっちゃけ、殆どのブラックリストの人間は俺の手に負えるだろう。
まぁそこに組織とか絡んでくれば別物だけど…
あ、でも幻影旅団だけは勘弁。あれは生きた心地がしなかったし…1対1ならともかく、複数でこられた場合、対応できる手段が限られてくる。
中でもクロロは全くの未知数だ。確かゾルディック家の…キルアの父と祖父と渡り合っていた描写があったが、恐ろしいほどのポテンシャルだ。
俺もたぶん【ジャンプ】で逃げ切れる自信はあるけど、渡り合えるのか?といわれると…正直自信が無い。
二人とも一流の念使いであり、暗殺術や念での戦闘も熟知している。
それなのに、渡り合っていたのだ。洒落にならん。
クロロ以外にも強化系は厳しい。マチたんとシズクたんは…必要があれば殺せると思う。
と言っても殺す必要も無いのでそこはノータッチ
あとはフェイタン。あの念能力は恐ろしいけど、ぶっちゃけ俺回避できる。【ジャンプ】で
だから念で負けることは無いと思う。あれ変化形だしな。でも心臓に悪いので関わりあいたくない。
その他の面子も関わりあいたくない。総合して言うと関わりあいたくない。
だから9月1日ヨークシン…行きたくないけど…正直に言おう。戦闘だけならしてみたい。
……こらそこ、俺をバトルジャンキーと一緒にするな
総合して言うと関わりあいたくないというのは確かだ。リスクが大きすぎる
しかし、それに関わることで自身のレベルアップも出来る可能性が大きいし、なによりいい経験になる。それは間違いないのだ。
だからこそ行って見たいという気持ちもある。
「せっかく帰って来たんだし、ゆっくりしていくんでしょ?」
「うん、そうだねー…数週間はごろごろしていく予定だよ」
「そう、その間おいしいものを食べさせてあげるからね」
お金があるから結構我が家が変わっているかと思っていたけど…車が一台増えただけで全く変わっていない。
俺の言葉通りにしてくれたらしい。冷蔵庫の中も食材は結構入っているけど、高級食品の類は見当たらない。
「お金は全部貯金してあるわ」
とのことだ。実際何が起こるかわからないし、貯めておくには越したことは無い。
何時何が起こってもいいように備えることは大事である。ま、どんなに準備しても一瞬にして崩壊することが多々あるのはどうしようもないけどな。
さてと、この期間は新しい能力の開発に当てようかと思う。
【ジャンプ】は使いこなせてきて、【チェインカースト】も中々様になってきている。
【カフェオレ】はほっとんどメモリ使わないと実感できるほど消費オーラ量が少ない。
で、現状の確認だ。
今現在のオーラ量はネテロ会長よりある。それも7割の状態でだ。といっても会長の全力を見ていないから何ともいえないけどな。
でだ、俺のオーラ量を測ってみた。…これが大変で大変で、確実に測定できる堅の持続時間での算出を行った。修行も兼ねて
で、1秒1オーラというのは覚えているので、そこから1分で60、10分で600、1時間で3600。
というのが分かっているので、お昼の12時から予め誰も居ないであろう密林の木にマーキングしておいて、そこに【ジャンプ】
まぁオーラが幾分か減っているけど、ほぼ正確な数値は出せると思う。
24時間位大丈夫だろ?と思っていたんだ、まぁ一日寝ないなんて前世の頃はざらにあったし、ぶっちゃけ今は体力も気力もかなりあるので徹夜ドンと来い状態だった。
24時間で86400ものオーラだ。……そこからが大変だった。
いえーい!一日たったぜ!というナチュラルハイと共に夜明けを迎えて、昼を迎えて、そろそろ俺のオーラも尽きるだろう…
と思っていた。夕方になっても、夜になってもその次の昼になっても尽きない。尽きなかったんだ…
で、三日目を迎えてもう、寝ないとやばいやばすぎる…という所で漸くオーラが無くなりそうだと感じてジャンプして家に飛んで寝た。
8時間きっちり眠った後で計算。三日たったのだから259200は最低でもある。そこで確か明け方までやってたから、12時からおよそ16時間
3600×16=57600で259200+57600で…316800……これはかなり多いと思う。多いっていうかもうやばい。明らかにやばい。
【ジャンプ】が一回で500位だからたぶん317800ということになる。
【ジャンプ】が635回使える…だと……マジ半端無いです。といっても顕在オーラが多くないと宝の持ち腐れだが。
つか一日にそんなに使わない。でも顕在オーラってどうやって測るんだろうか…
まぁいいや、自分のステータスが確認できたからオッケー。顕在オーラはまぁ2000とかじゃないかな。知らないけど
メモリの無駄遣いはしたくないけど、このオーラ量を生かさない手は無い。よってこんな発を考えた。
顕在オーラと潜在オーラの交換。
これにより最低でも20万以上の顕在オーラが出力されることになり、それで攻撃されたらどんなものも一撃必殺だと思う。
しかし、デメリットが大きすぎて、残っている潜在オーラがすずめの涙程度になることで、戦闘続行が不能になること。
長期にわたる内容の蟻編は一発つかったら即【ジャンプ】で後方待機だ。つか、家に帰って来てごろごろする。
だいたい、直接攻撃は強化系がいいに決まっている。だから一発を作る必要は無いと思う。しかも蟻編過ぎたらぶっちゃけ不要になる。
でも対キメラアント限定での誓約をつければ出来ないことはないだろう。ということでこれが一つの候補。
次に…特質系だからこそ出来る発…うーん……運命の操作とか?
しかしそれは絶対に無理だろう。予知なら十分に出来るが、それを意のままに操るということは神でもない限り不可能だ。
こういう運命になりやすいという流れなら出来ないことは無いと思うが…どうだろう。
その日の行動を念を込めたノートか何かに記載して発動するとかすれば…いや、無理だな。
というよりあんまり面白くなさそう。
うーん…正直、戦闘系発は【カーストチェイン】で十分かな。せっかくの特質なので【ジャンプ】【カフェオレ】以外にも何か生活でも利用できる能力が欲しい。
でも、プロのハンターだからやっぱり戦闘面でも充実させておきたいというのが本音である。
何時いかなる時でも対応できるような発…しかしそんなのは実際存在しないと思うからなぁ…
くそ、能力開発なのに、普通に修行して日々が過ぎ去っていってしまう。
いや待て…ならば、既存の能力を改造すればいい…そう、制約、誓約はいじくるのはきついので、効果や派生能力をつければいい。
と考えた。でだ、候補がもう一つ
【ジャッジメントブレード(裁きの剣)】
【ジャンプ】と【カーストチェイン】を合わせたもの。
遺跡内で手に入れた剣をマーキングした対象に瞬間移動で刺し、指した部分から鎖が具現化し全身に巻かれ
相手の念を解除させ、強制的に絶状態にし、その場で磔にする
制約
・剣による物理的ダメージは無くなる
・三日に一回しか使用できない
・剣が抜かれた場合対象に掛かっている効果がなくなる
誓約
・剣が物理的に壊された場合、この能力は失われる
派生というよりもはや何か新しいものっぽい。いやこれ新しいだろ。絶対メモリ食うだろ。
超強力すぎるな。これ。使用制限を設けてさらに誓約をきつくしたのと、俺自身のオーラ量で何とかできるんじゃね?っていう奴だ。
【トライアングルカースト】が困難な相手にやろうかなと考えた。何かの念能力で一回しか攻撃できなくさせる能力とかあると思うし。
でも特質って蟻編だと何でもありだからな。……ギャグじゃないぜ?
ピトーは確か怪我治せるし、なんか自分操ってたし…つか、操作と強化じゃね?まぁいいや。
とにかくこの発を使用する条件もきついし、なんていったってあの剣は他に代用が利かない。
さらに、第三者がいれば、剣を抜いて直ぐに無効になる条件に、この誓約だからな。そして使用回数制限。出来ないことはないと思う。
だが一発逆転の能力なのは間違いない。
剣が邪魔になるけど、牽制に斬撃をオーラとして飛ばせるし、あれ、放出の補助も担ってるからあれば使えなくは無い。
で、戦闘終わったら家に持ってかえればいいしな。
そんな回りくどいことしないで、心臓に突き刺さるようにすればいいじゃない。と思うかもしれないけど
結果を殺しだけしか使えない代物は正直使いどころが限定されすぎて逆に使えない。
この場合は相手の拘束ができるし、生きたまま何かを出来るから格上相手でも話し合いの場へ引き擦り込むことも出来る。
それに、威嚇にもなるし、殺そうと思えば殺せるぜてきな脅しにもなるし……相手を簡単に殺すことも可能だ。
ま、何れにせよ後一つ戦闘用発、しかも切り札を作って、あとはお手軽発を作って念能力開発は終了の予定だ。
お手軽発は蟻編が終わった後の話になる。
どんなハンターになるかを決めた後でその補助的なものでいい。そうしよう。
総合して戦闘面は大丈夫だろう。一発逆転の発を考えて作り、オーラ量もめっちゃあるし。といっても顕在オーラで攻撃防御力が決まるけどな。
あー、顕在オーラってどうやって測るんだ?まぁいいや。とりあえず、基本的な点の修行からしてオーラの質を高めていきますか!