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No.35213の一覧
[0] 【習作】SAO(ソードアート・オンライン) 〜遺言無き世界〜【完結】[倭刀](2014/12/31 01:53)
[2] 第一話 立ちはだかる盾[倭刀](2012/11/05 00:18)
[4] 第二話 生き方[倭刀](2012/11/05 00:30)
[5] 第三話 迷宮区の戦い[倭刀](2012/12/15 12:27)
[6] 第四話 邂逅[倭刀](2013/01/29 02:30)
[7] 第五話 罪[倭刀](2013/03/23 22:06)
[8] 第六話 暗躍[倭刀](2013/06/21 16:32)
[9] 第七話 一つの終点[倭刀](2014/07/13 00:36)
[10] 第八話 暗雲[倭刀](2013/06/21 16:39)
[11] 第九話 PvP[倭刀](2014/08/01 18:02)
[12] 第十話 閃光[倭刀](2013/09/27 00:18)
[13] 第十一話 決着[倭刀](2014/07/14 00:12)
[14] 第十二話 攻略の再開[倭刀](2014/09/03 12:20)
[15] 第十三話 破壊の王[倭刀](2014/09/07 00:59)
[16] 第十四話 勇者の意志[倭刀](2014/10/30 23:12)
[17] 終話 心[倭刀](2014/12/31 01:47)
[18] エピローグ[倭刀](2014/12/31 01:47)
[19] あとがき[倭刀](2014/12/31 02:01)
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[35213] 【習作】SAO(ソードアート・オンライン) 〜遺言無き世界〜【完結】
Name: 倭刀◆326c9191 ID:fa07893a 次を表示する
Date: 2014/12/31 01:53
――前書き――

■お読み下さる前に注意事項

・原作(電撃文庫小説版)、またはアニメを三話まで見ていないと全くわからない部分があると思います。
全てを書くと無駄に長文になってしまい、また執筆時間も大幅に増えるためです。

・Web版に関しては全く知らない状態で書いております。
そこら辺の知識が完全に欠けているため相違点が出てしまったら申し訳ありません。

・ネタバレだらけです。ネタバレを避けたい方はご覧にならないことを強くお勧め致します。

・この作品は「サチが遺言メッセージを残さなかったら……」のifです。
よってうつ展開注意です。
・大事なことなので今一度書きます。うつ展開注意です。

・初投稿に近いため、稚拙な文章な可能性があります。
誤字脱字、文章として変な場所、原作との差異がありましたら
よろしければご指摘お願い致します。

・オリキャラは一人出ています(メインではありません)。
・オリジナルスキルはいくつか出ております。

・当小説はSAOPの仕様はほとんどありません。SAO小説10巻までの情報を元に書かれております。また、若干独自で考えた部分もありますのでそれでも良い、という方のみご覧下さい。


 それでは以上の事項が大丈夫な方はよろしければご覧下さい。


■2013/6/21以降の加筆修正履歴

2013/6/21
・第八話の終盤、敵サイドの文章を加筆修正致しました。
・第六話に原作との仕様の齟齬が判明したため、一部キャラクターの台詞を修正しました。
・第八話の筆者の感想欄にて原作との齟齬が判明したため追記を行いました。

2013/9/27
・第九話のザザの口調を一部原作に基づき修正しました。

――以下本編――





















プロローグ





 第三十五層。零時が過ぎ、クリスマスの日。
冷たい雪の中、数人の男たちが居た。
ある者はただ佇み、
ある者は唖然として手に持っているものを見て、
そしてある者は生気の無い声で言葉を発していた。

「次にお前の目の前で死んだ奴に使ってやってくれ……」

 悲しい、絶望の淵に立たされたというのに涙さえ流れない彼の身からは冷たい声しか発せられない。
クラインに投げ渡した『還魂の聖晶石』をつまらなそうに見る。
彼には最早必要の無い物。サチを生き返らせられないのであれば全て意味が無い。
 もう全てがどうでも良い。そんな思考が頭の中に渦巻き、やるせなさが身を蝕む。
 転移ゲートへ向かって歩き出そうとすると、クラインに肩を掴まれる。
振り返る事無く、キリトは一度足を止めた。

「キリトよぉ。お前ェは……お前ェは絶対に生きろよ……もしお前ェ以外の全員が死んでも、お前ェは
最後まで生きろよぉ……」

「…………じゃあな」

 肯定の言葉は無い。伝える言葉は別れの挨拶のみ。
虚ろな表情のまま、雪原を一人足跡を残して去って行く。
それをクラインは止めることが出来なかった。











 宿屋で一人、キリトは茫然自失とする。
何もかもやる気が失せてしまっていた。
月夜の黒猫団が壊滅して以来、彼は蘇生アイテム入手という目標に縋っていた。
そのために無茶なレベル上げをし、今ではSAO内でトップクラスの実力を手にしていた。
 しかし、全てが徒労となった。
身体から力が抜ける。
終わってしまった。色々と。そう悟ってしまっていた。
人間は何かしら小さな目標が無いと動けない。
キリトには今、何一つとして目標が無い。
食欲も、睡眠欲も、性欲も全てが欠け落ちている状態。
だからベッドの上でただ天井と視線を交わすことしかできない。


――ビーターのお前が、僕たちに関わる資格なんてなかったんだ。


 あの時、月夜の黒猫団のリーダーであるケイタが死ぬ直前に言った最後の言葉が重くのしかかる。
彼の言葉がつい先ほど起きた出来事のように思い出される。

「……………………ビーターか」

 囁き、ぼんやりとしながら考える。
明日、朝になったら四十九層のボスへ挑もう、と。
もし四十九層のボスを倒したらそのまま五十層へ。そう決めた。
自分に残された道は最後まで道化を演じ続ける事。それしか無い。
 考える。もし、あの時クラインを見捨てずに居たらどうなっていたか。
考える。もし、自分が始めからビーターだと彼らに伝えていたらどうなっていたか。
しかしどれだけ「もしも」を考えても後悔が募るだけ。
反省して済ませられる問題は何一つ無い。
 そう色々後悔している間にいつの間にか夜は明け、太陽の光によって空が明るくなり始める。
実際、キリトは2時間程度眠れたのだが、眠ったという感じは全く無かった。
 ウィンドウを操作し、装備を全て装着する。
剣、その他諸々。

「…………行くか」

 もう後には戻らない。歩き出す。この部屋ともお別れだろう。何一つ残さず、その場を離れた。
第四十九層のボスと戦うために。そして自分の終焉を求めて。


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