「…ふむ。ハッキングの形跡はなし…。個人情報ではなくB.A.B.E.L.に登録されているデータを洗ったか…?だがそれでは経歴しか分からないだろうに…。む、兵部京介の脱獄…?高超度の犯罪者、か…早急に確保するべきだな…。……ふむ。ふむ、ザ・チルドレンに異常な執着を持っている…ということか…。ならば彼女たちの近くに張り込めば…」
「村雨ー、ご飯出来ましたよー。今日のお昼は前に教わったパエリア作ってみました!」
「昼からパエリアか…」
「村雨はもっと肉食系になるべきかと思いまして!」
「肉は嫌いだ。…いや、まて、陸」
「はい?」
「これはパエリアじゃない。肉丼だ。肉炒飯だ。いや米が…米が…米、か?なんだこれ…お粥…?山盛りの肉に、べっちゃべちゃの粥…?」
「はい!甘くて辛くて酸っぱくて苦くてしょっぱいです!」
「……はぁ。胃薬を用意しておいてくれ…」
「はい、わかりました!村雨はお薬大好きで困りますね…。お薬は苦いだけでつまらないです」
「…飲むことを強いられているんだ」
皆本光一は端的に言って追い詰められていた
垣間見せられた村雨 理介の異常性。そして兵部 京介というロリコ…性犯ざ…ザ・チルドレンのストーカ…ではなく、高超度の犯罪エスパーの脱獄…立て続けに襲いかかる『大人』の事情に振り回されるエスパーの少女たちに対する罪悪感でどうにも思考が煮詰まってきているのを自覚してきた
――ところに、『コレ』である
特務エスパー『キティ・キャット』現場運用主任、谷崎 一郎 一尉
「ナオミは私の理想の女性として育て上げ云々かんぬん」
素直に思った
こいつ最低だっ!
この国ロリコン多すぎだろっ!
と
同時に思った
(これは――チャンスじゃないかっ!?)
この谷崎という男。一見すると紳士的な対応をする大人の男、と言わんばかりの外見をしているが、ことキティ・キャット――彼の担当エスパーである梅枝ナオミのことを語るときは――その、なんだ。暴走時薫というか…端的に言ってどうみても変態スケベオヤジにしか見えない。男性である皆本視点で見てもそう思うのだから、幼いとはいえ年頃の女性であるザ・メイデン――有木 陸から見れば…その印象は想像に難くない
(イケる…っ!いや、待て…っ!村雨も外見だけを見れば相応に不気味だ。となると外見ではなく行動に生理的嫌悪感を覚えるようになれば…っ!)
「…皆本くん、聞いているのかね?全く、君がそんなんだからザ・チルドレンも人の話を聞かない生意気な性格に………ぴぃぁ0」
へっ?とどや顔で持論(笑)を語っていたはずの谷崎に視線を向ける皆本。同時に鼻につくイオン臭…高圧電流によってぷすぷすと煙を発する谷崎の腰の辺りに手を当てて、いつの間にやらザ・メイデン…陸が入室していることに驚愕する
「あ、有木くんっ!?何故ここに…!?」
対する陸はにこりと皆本に笑いかけると、ごく自然な動作で谷崎の両手を背中に回し、当然のように手錠を掛ける。次いでメイド服のエプロンポケットから取り出された荒縄で両足を拘束、手錠に縛り付けて手足を拘束する
「挨拶もなしに申し訳ありません。村雨さまの命令により、ザ・チルドレン及び皆本主任の身辺警護をさせていただいておりました。引いては、不審な言動をしていた谷崎主任を拘束させていただきました。犯罪エスパーによるヒュプノによって、催眠をかけられている疑いがあります」
「村雨が…!?いや、それより谷崎主任に催眠だと…!?」
立て続けにぶつけられる新しい情報に混乱しかける皆本。しかし、疑問は投げ捨てまずは陸に確認をとる
「…事情は分かった。じゃあ、谷崎主任を起こして事情聴取をする。有木くんは念の為局長に連絡しておいてくれ」
「承知しました」
言って目を閉じる陸。外見では分からないが、彼女自身が通信機となり、局長へのホットラインとなる通信機に電波を飛ばしているのだ。周囲との情報の共有、という意味では通信機を使った方が早いが、機密情報のやり取りや緊急時の連絡等は余程こちらの方が都合がいい
「谷崎主任、大丈夫ですか?」
「うっ…ぐぅ…?なんだ、今の衝撃は…まだ手足がおかしいぞ…」
顔をしかめながら目を開けた谷崎―――の、顔面に陸の靴底がめり込んだ
皆本、硬直
「ぐ、ぐぅおおおおおおおおおおおっ!?す、すまんナオミぃいいいいっ!開いてはいけない扉がいま如実に開閉作業されているぅーっ!!」
「汚い顔で汚い声を発しないでください」
「アッ!意外とイイんッ!」
手首と足首を繋がれ、不自然に仰け反った体勢のままびくんびくんと飛び跳ねる谷崎。それを養豚場の豚を見るような目で見下ろす陸。絶句する皆本
「さぁ、吐きなさい。善良なB.A.B.E.L.の職員が、担当エスパーに対して性的な視線を向けるはずがありません。どういう意図によるものかは分かりませんが、梅枝ナオミさんに対する心理的圧迫もそれに類するものでしょう?どこの犯罪組織によるものですか?あるいは、犯罪エスパーの特徴を吐きなさい」
「えっ」「えっ」
「…えっ?」
ちゃうねん
そのおっさんただの痛い人やねん
リアル光源氏しようとしていたただの痛々しい人やねん
「えっ、あっ、いえ、その…だ、だって20歳も離れていますし、エロゲ…もとい、とある参考資料には親娘同然の生活をしていた場合、親側にあたる男性が娘側にあたる女性に劣情を催すのはおかしな行為であると…だからこそ背徳感をあおり、異常に興奮するともありましたが、善良なB.A.B.E.L.の職員がそんな下劣な行為に及ぶはずがないと判断したのですが…」
ぺこぺこと頭を下げる陸に、拘束から解放されたものの、微妙な表情で肩をすくめる谷崎
「下劣とは人聞きが悪いな…。私はあくまで合意の上でしか行為に及ぼうなどと考えてはいない。実際、ナオミも嫌がってなんかいないぞ」
「そうは仰いますが、拒絶しない、ということは合意、と考えるのは余りに浅慮ではありませんか?………痴漢もののエロゲのテンプレは信じちゃいけないそうですし(ボソッ」
「やれやれ、有木くんには見所があると考えていたのだが…どうやら考えを改めなければならないようだ。私がそんな人間に見えるかね?間違っても私がナオミに拒絶されるなんて有り得ない」
(どっからくる自信だよ…)
(これがナルシストというものですね。初めて見ました!…ということはナルシストでロリータ・コンプレックス?…犯罪者にあたるかどうかは微妙なラインですし、確保するかは保留ですね)
どっから来るのか分からない謎の自信を胸に、どや顔で語る谷崎に呆れ顔の皆本。困ったように笑いながら、体内で電気を貯蓄する陸。意外とこの娘、犯罪者に対する対応がキツい。エロゲ脳…もとい二次元脳だからか、正義は勝つ、悪は死ね!が基本なのだ。普段は村雨が適度なところでストップをかけるのだが、生憎と彼は地下の兵部 京介が捕らわれていた収容施設の設備の確認に向かっているため、陸にとってB.A.B.E.L.の特務エスパーとして働くようになってから、おおよそ初めての単独行動である。だからか、本日は余計に張り切って空回っております
ちなみに村雨が陸に単独行動を許したのは、前話で皆本と会話したことが起因しているのだが、それはどうでもいい。決して「皆本くんカッケー、よおし俺だって陸(家族)と離れても大丈夫だってこと証明しちゃるもんねー」などという対抗心から来るものではない。多分。きっと
自身に死亡フラグが二本、三本とぷすぷす突き刺さっているのにも気付かず、谷崎は大いに気持ちよさそうに語り続ける
「もし、万が一ナオミが私を拒絶するようなことがあれば…そうだね、私の私財を投げ売って幼い少女エスパーの保護にあたろうじゃないか。最も、まず有り得ないことだが――」『――へぇ、いいこと聞いちゃった。ね、ナオミさん?』
――唐突に響いた幼い少女の声。皆本のポケット――の中の通信機から響いた大人びた少女の声に、皆がきょとん、とする中
―――轟音と共に天井を破壊して現れた黒髪の美少女――梅枝ナオミは、目に涙を浮かべて心から嬉しそうに笑った
「主任…!」
「おおナオミっ!どうやら不調も快復したようだな!さすが私の担当エス―――――パぁあああああああんっ!?」
言い終わるより早く、ナオミの放った念動力は見事に谷崎をプレスした
「ロリコンで腐れ人間でヤニくせぇエロおやじでも、最後の最後で人の役に立つことってあるんですねっ!私感動しました!さり気なく少女エスパーしか助けないと公言してる全力全開の気持ち悪さは脇に置きつつ辞世の句を読んでさらっと逝ってくださいお疲れ様でしたぁあああああああああああっ!!!」
「ぐぅおおおおお何故だナオミぃいいいいいっ!せっかく閉めることが出来た新世界への扉を何故破壊開放しようとするぅうううううっ!!」
……なんだこの茶番
ポカーンと口を半笑いで固定したまま疲れたように笑う皆本と、普通人である谷崎に暴行を働くエスパーであるナオミに攻撃するべきか、セクシャルハラスメントの加害者である谷崎に攻撃するべきか悩む陸
そんな彼らの下にザ・チルドレンが駆けつけ、「ナオミの不調の原因は谷崎の加齢臭とセクハラだったんだよーっ!」「な、なんだっ…やっぱりねー」という茶番をしつつ、撤収準備を整えるザ・チルドレンと皆本
そこでようやく所在なさげにうろうろしていた陸に話題が向いた
「有木くん、村雨が君を僕らの護衛につけたそうだが…詳しい話を聞いても良いかい?」
「あっ、はい。構いません。出来るだけ皆本さんたちやザ・チルドレン、殲滅対象には知られないように、という命令でしたが、場合によっては情報を開示せよ、とも命令されてますので」
普通のやり取りにも聞こえるが、どうしても村雨の影がチラつく会話に苛立ちを覚えつつ、背後で行われる阿鼻叫喚を見ないようにしながら全員でB.A.B.E.L.の食堂に移動する。本来ならば高超度エスパーであるザ・チルドレンやザ・メイデンは、普通人が圧倒的に多い場所…食堂などには出来るだけいかない方がいいのだが…今回ばかりは仕方がない、と腹をくくることにした
周囲から注がれる不躾な視線に苛立ちつつ、せっかく食堂に来たんだし〜♪とメニューを選び始めるザ・チルドレンメンバー。ギャーギャーとやかましくも姦しいが、子供らしいその姿に目を細める皆本
と、そこで皆本は陸もまた、微笑ましいものを見るかのように目を細めているのに気がついた。…彼女もまた、12歳の子供だというのに
「よかったら、有木くんもどうだい?奢らせてもらうよ?」
「んじゃあたしステーキとカツ丼と天丼と豚丼牛丼天津丼中華丼とあとチョコパフェとフルーツパフェとショートケーキと」
「あんま食べ過ぎると成長期言うても太るで?ここはカロリーをちゃんと見てヘルシーなメニューをやな…」
「それより局長に頼んでもっと美味しいもの出前してもらったら?」
「お前らは今食ったら晩飯食えなくなるだろうが!食べるならデザートを一個だけにしろっ!」
「「「はーい」」」
くすくす…と上品な笑い声。心の底から楽しそうな微笑を浮かべる陸に、顔を見合わせて照れ臭そうに笑うザ・チルドレン
「な、なんだよー有木…ちゃん?んー、なんか呼びづれーな…」
「陸、で構いませんよ。なんならりっちゃん、でも構いません。親しみさえこもっていれば雌豚と呼んでくださっても構いません」
「いやいやいやそれはあかんやろ陸さん。えっ、なに?陸さん流のジョーク?」
「いえ、本気です」
「…えっと、陸さん。本当に本気で言ってる?ちょっと読ませて…やだ、本気じゃない…」
「この娘、出来る…っ!」
「光栄の極み」
「なんの茶番やねん」
…瞬く間に仲良くなる少女たちに驚き半分感心半分。当初予定していたザ・メイデンとザ・チルドレンの距離を詰める、という作戦は上手く機能しているらしい、と悟った皆本は、ご褒美の意味も込めてケーキを人数分購入する。ザ・チルドレンは局長を上手くたらしこんで…もとい頼み込んでもっと高級なスイーツを食べ漁っているが、普通のお菓子も人並みに好きだし、問題ないはずだ
目の前に置かれたケーキに驚き、戸惑ったように食堂のアシスタントと皆本を交互に見る陸。そんな彼女にほほえみながら、「気にしなくていい。大人の見栄だから、好きに食べてくれ」と言えば、彼女は頬を赤くしながら「…ありがとうございます。いただきます…」と礼を言う
「…やーらしーんだ、皆本さん。いたいけな少女をお菓子でつるだなんて」
「でれでれしやがって…。乳か?やっぱ乳なのか?あたしたちだってあと2年も経ちゃあ…あ、ごめん葵…あたしが無神経だった」
「よっしゃ薫、表出ぇや。久々にキレてもうたわ…」
「君達はもっと綺麗な目でこの光景が見れないのか」
頭を抱えて呆れつつ
ただのケーキに目を輝かせる陸に和もうと思ったら、彼女はフォークを握ったままはた、となにかに気付いたかのように動きを止め、皆本の顔をちらちらと伺い始める。なんぞ?と首を傾げれば、頬を真っ赤に染めた陸がおずおずと口を開いた
「えっと…出来れば、食べているところはみないでもらえませんか?村雨さまに、人前で食事するなと命じられていまして…」
ま た 村 雨 か
どこまでチラつく悪漢の影に形容しがたい感情を抱える皆本と、面白くもなさそうに唇を尖らせる薫
「いーじゃんかよべつに。ちょっとくらいのやんちゃは許されるだろ?ってかりっちゃんならこう、涙目上目遣いで「ごめんなさい…」とか言えば大抵の男は許してくれるって!」
「それなんてエロ…じゃ、なくてですね。命令は…」
「…いいんじゃないか?ザ・チルドレンなんか毎日のように命令違反している。少しくらいなら村雨も大目に見るさ」
本来ならば諫める立場の皆本だが、まずは陸の村雨への絶対服従を礎とする精神構造に綻びを与えるべきだ、と判断し、薫の言葉に追従する。村雨と同じ立場である皆本に許可されたからか、陸もまた曖昧な表情だったが、小さく頷いた
「あーっと、それじゃ食べながらでいいから教えてもらえるかい?村雨の命令で………なっ」
「えっ」「ちょっ」「……あら」
ザ・チルドレン、そして皆本の動きが、思考が、止まった
陸は何を思ったのか、ケーキに刺そうとしていた銀のフォークを置いたのだ。そこまではいい。そこまではいいのだが…次に、手に取ったのは、机の端。おおよそケーキを食べるのにはまったく必要のない――調味料の数々
タバスコ。
お酢。
塩。
そして――蜂蜜。
(えっ!?ちょっ!?なにするんっ!?なにするんっ!?)
(お、落ち着いて葵ちゃん。きっと何か考えが、考えが…いやっ!今彼女がなに考えてるのか読みたくない!)
(おおおおちつけお前らっ!そ、素数だ!素数を数えて落ち着くんだ!素数はどんな数字でも割り切れない孤独な数字!僕らを優しく慰めてくれる!)
(1、2、3、4、5、6、7、8、9、10っ!!落ち着かない!不思議!)
(薫ちゃん!)(それはっ!)(整数や!)
など等緊急ザ・チルドレン会議を視線で行う彼らの前で
タバスコの蓋が、開かれた
((((あ、あ、ああああ…っ!))))
ケーキが、ケーキが…
((((ああああああああああああ赤く染まっていくぅうううううううっ!!))))
更にそれだけでは終わらない
どばどばっとお酢
(あかんっ!あかんて!それタバスコケーキの酢漬けやんか!)
バサバサと塩
(成人病とか味覚障害ってレベルじゃないっ!もっと恐ろしいものが目の前で作戦されていく!なにを言っているのかわからねーと思うが僕にもわからない!)
(皆本さん落ち着いて!)
そして―――たっぷりの、蜂蜜
(……、あ、あははは…し、新感覚スイーツ女子ってりっちゃんみたいな人を言うのカナ〜………)
好みの女の子が目の前でゲテモノを作り出す光景に、燃え尽きた少女が1人
誰も口を開けない状況で、最早ケーキの制作者が兵部京介でも助走を付けて殴るレベルのゲテモノを平然と口に運び、にっこりと陸は笑った
「んっ、甘くてしょっぱくてすっぱくて辛くて素敵です!」
「「「「………ヨカッタネ」」」」
「わ、わからない!何故有木くんはあんな…あんな…っ!!村雨かっ!村雨が全部悪いのか!」
「落ち着いて皆本さん!か、仮にあの人の差し金でもメリットがないじゃない!」
「せやせや!なんでわざわざ担当エスパーをゲテモノ食いにすんねん!」
「戦えよ皆本!現実とっ!多分りっちゃん素だよあれっ!?」
「だが…っ!だがっ…!!はっ!わかったつまりあれだそういうことだ!あんなもの食べてたら他の人と食事にいく機会がなくなる!つまり他者との交流が減る!=より村雨に依存する!そういうことか!」
「落ち着いて皆本さん!論理の飛躍が過ぎるわよ!」
「あと微妙に筋が通ってるんが怖いわ!…えっ、いやさすがにそれはないやろ?それじゃ完全に悪人やん…」
「不気味なおっさんだったけど、わりぃ奴には見えなかったんだけど…」
「いいや奴ならやりかねないっ!奴なら有木くんの脳を弄り、味覚を改造するくらいなら可能だっ!」
「…皆本、お前疲れてるんだよ」
「最近、私たちもちょっとやりすぎたかなって…」
「…添い寝したるから、ゆっくりやすも?なっ?」
「僕は正気だーっ!!」
「…いい加減普通に食事したらどうだ?」
「もう少し…味覚を刺激するの楽しいんですよ。ほら、私9歳くらいまで全身麻痺で食事出来ませんでしたから」
「だったらせめて一度の食事で五味を味わおうとするのを止めろ」
「えー。つまんないです…」
「端から見てる常人には、君が狂人にしか見えないんだ。周りに不快感を与えるからやめたまえ」
「…嫌です。どうしてもと言うなら、村雨の手料理を毎回準備することを要求します!村雨の料理には調味料足したりしませんしね、わたしっ!」
「それは遠回りな家事ボイコット宣言と受け取るが」
「…だってわたし家事の才能ないんですもん」
「…こんなものは慣れだ。教えてやるから早く上達してくれ」
「………うん、がんばる…」
実は原作3巻あたりっていう
そしてうやむやになるむらだめさんの命令云々かんぬん