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No.33422の一覧
[0] 寸劇習作「お散歩、ちえちゃん」[ねずみの袋](2012/06/11 18:32)
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[33422] 寸劇習作「お散歩、ちえちゃん」
Name: ねずみの袋◆2913069a ID:a3cbd90c
Date: 2012/06/11 18:32
『お散歩、ちえちゃん』

可愛いらしい少女のその隣に汚らしい青年が隣立って歩いていた。
似ても似つかない二人だがどうやら親しい間柄らしい。
そして今日は晴天の空である。
二人とも汗を額に浮かべながら、この市街地ではそれなりの面積を誇る公園を散歩していた。

ちえちゃん「ねぇ、せいじお兄さん」
清司「なんだい?ちえちゃん」
ちえちゃん「お兄さんはもう大人になったの?」
清司「キツイこと聞いてくれるね~・・・・・・。まだまだ僕もちえちゃんと変わらないよ~。っていうかちえちゃんそのまんまだよ」
ちえちゃん「あたしと同じだなんて失礼ですね」
清司「いや、僕はほんとのことは包み隠さずいう主義でね・・・。そっちこそ今日学校はどうしたんだい?」
ちえちゃん「ズル休みですよ」
清司「へぇ~そうなんだぁ、なら今日はあの高台の方まで歩いてみようか」

トコトコトコトコいい音を立てて歩く二人。
太陽に照らされ青く光る大地を見つめ、ちえがそれともなくとある短歌を口にした。

清司「その歌を俺が知ったのも君と同い年ぐらいの年齢だったよ。赤は俺のラッキーカラーだ。いい色だ」
ちえちゃん「せつなさ漂ういい歌だよね。芝生の上で赤鉛筆削ってさ」
清司「それの何処にせつなさが漂うんだ?色盲の人を哀れんだ歌だと誤解してるのか?」
ちえちゃん「人生は所詮すりこぎなのよ、あと色盲ってなあに?」
清司「中二病お疲れ。シキモウというのは中国の奥地に住む少数民族だ。ウイグルの民同様苦しめられているのだ」
ちえちゃん「はじめてきいた」
清司「俺も初めて言ったよ・・・それにしても今日は暑い」

清司が太陽は苦手だ、リア充ばりに輝いてやがると文句を言った

清司「しっかし・・・一番輝ける時期に何をしているんだろうね~。僕たちは」
ちえちゃん「一番輝ける時期に輝けなかったとしても、今照らされてるじゃない、太陽に。あたしはそれで十分よ」
清司「詩人だねぇ」
ちえちゃん「素直な感想をそういう風に言われるのは腹が立つ。褒められてるのは分かるのだけど」
清司「その気持ち分かるよ、多分この気持ちを理解できるのは世に僕と君だけの二人だけだ」
  
うだるような暑さの中しばらく無言で二人は歩く。といっても清司が疲れ果てているだけだが。


________________________________________________________________________________________

ちえちゃん「あたし夢があるの」

長い長い時間の果て、ポツリと少女がつぶやいた。
二人は背中を合わせて高台に設置されたベンチから景色を眺めていた

清司「あん・・・?いずざっとどりぃむ?」
ちえちゃん「イエス、ディスイズマイドリーム」
清司「俺の夢はどっかに消えたよ~目を開けたまま見る夢もいつのまにか消えちゃうんだ」
ちえちゃん「詩人だね」
清司「素直な感想をそういう風に言われると腹が立つね」
ちえちゃん「そんなことどうでもいいの。それよりあたし、将来は人の為に働くわ!」
清司「やめとけ、煮え湯を飲むことになるぞ」
ちえちゃん「たとえそうなっても、後悔しないもの」

西の空に消え行く陽がまだ残る。しかし辺りはすっかり暗くなっていた。

清司「そう思えるなら、追求したらいいじゃない」お兄さんそれ以上何もいえないし
ちえちゃん「言われなくても、やったる」私はそれ以上を求めるのだから

清司「時間だ、これからはもう会うこともないだろうね」
ちえちゃん「いや、案外ぶらりと立ち寄った場所で出会ったりするかもよ?」
清司「それもそうか、名残惜しいが・・・。達者でな、縁が合ったらまた会おう」
ちえちゃん「ばいばい、またね」

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それから数年後、男はそれなりに楽しい生活を営み、また娘は見事自分の夢を叶えたという。
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※あとがき※

あとがきが書きたいために小説を書いたことがあります。愚の骨頂ですね。
それを考えればあくまで今回はこの寸劇(になってるのか?)がメインなので
手段の目的化には陥ってないでしょう。邪道じゃない。
それはさておき、寸劇の話
最初は丸パクリにする予定だったのだけど、自分からしたら思ってたより自分の味が
元の作品より多く混ざってる気がします。見る人が見たら思いっきり否定されそうですが。
あとは全体的に暗い雰囲気漂ってる気がしたので適当にハッピーエンドに仕立て上げました。
最初も適当途中も適当最後も適当。適当尽くしです。
(あとちえちゃんっていうよりちえさんってかんじだよね)
需要はないけど物書きの端くれとしてたまには文章かかねーとな程度の意識で書きましたが
痛烈なご意見ご批評も僕の心が折れない程度に大歓迎です。
では、あなかしこ。

---追記---
友達に薦められて製作秘話?っていうか裏話。
最初の文章-同じようなもんだという節の台詞がありますが、実際彼らは僕の過去と現在を象徴する登場人物です。
彼らは対話を通して二人の世界に最後に戻っていきます。
ちなみに最初はもっと長く書く予定で、ちえの夢も一度挫折させ、そこから清司が必死の支援でもう一度ちえが、そして清司
自身が成長するというお話でした。
というわけで過去の自分がちえちゃんで、現在の自分が清司君なのですが・・・。
正直、自分で読み直してみてもどっちがどっちかわからなくなりますね。舌足らずです。
それでは!


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