「ふぅ……これであらかたの確認は終わったかな」
俺がやってたのは計算式にラック補正値が含まれるか否かの確認である。
現在、このPCのラック補正値は(恐らく)無限大。検証において、極端な数値が存在するというのはその数値が影響を及ぼすか否かといった判定では非常に有用である。
よって、いち早く運営に報告を終えた俺は現状ステータスが修正を食らう前に、このラック修正値を含む計算式を調べまわったのだ。
結果、『検証出来たほぼ全て』がラック修正値無限大の恩恵を受けるという結果に終わった。
……個人的には、問題は検証勢の俺が、一部とは言え検証できなかったことである。
ちなみに検証できなかったのは非ダメージ計算式(回避計算で数値無限大だからか必ず避ける)、被Buffにおける上昇値(検証可能な計算がBuff前から数値無限大)などである。
……あらかた検証終わったら、このPCボディはこのまま放置で、新しいPCボディに切替かな……あ、でもそうしたらまた『幽香』とは初対面か。PCボディ切替の度に『初めまして』から、ってのは面倒なんだよなぁ……初期から愛用してるPCボディなら、『幽香』とも仲が良い……良い? ……まぁ、仲が良いから問題ないんだが。
ともあれ、今日は終わりにするか。
† † †
突然だが『風見幽香』が、『なりきり勢トップ』と言われる理由は主に4つある。
まずは、その言動。彼女はまるでNPCの様に『この世界で生きる風見幽香』の言動をする。飲食は食料アイテムの【使用】で済ませることは殆どないし、NPC商店ではウィンドウからの【売買】ではなく口頭での購入・売却。リアルタイムではなく、ゲーム内時間に準拠した行動様式など、様々な場面で自然に振舞う。
次に、高い戦闘能力。このゲームでは戦闘以外にも様々なことは出来るが、やはりそのメインは戦闘にある。その戦闘をメインとする『攻略勢』にすら、戦闘という舞台で勝るとも劣らない。『なりきり勢』は傾向として、生産スキルや生活スキルに余力を割いている傾向があるのだが、彼女はその余力を戦闘能力に割いている。
そして、二つ名。『グランドクエスト』のクリアPTや、一部イベントの功労者。また、サーバー全体に大きい貢献をしたものなどが運営から直接与えられるものである。彼女の場合は『グランドクエスト』の【モンスターの聖王都襲撃イベント】にて運営から与えられた【四季のフラワーマスター】がそれにあたる。二つ名授与は大抵ユニークスキル(そのPCに与えられた専用スキル。大抵トンデモ性能)やユニークアイテム(そのPCに与えられた専用アイテム。大抵トンデモ性能)の授与に繋がるため、二つ名持ちというのは、それだけ特別な存在なのだ。
しかし、上記した3つは、あくまで『トップと言われる為の下地』に過ぎない。事実、上記3つを満たすPCは(僅かながら)彼女以外にも居るだろう。
では、そんな彼・彼女らを差し置いて『トップ』と断言されるに至った、最後の理由は何かと言うと。
通称『風見幽香の聖王都襲撃』と『風見幽香討伐PT』の存在である。
† † †
「『風見幽香討伐PT』ぼしゅ~ちゅ~@3人。現在火魔2とパラ2。平均レベ76」
俺がホームに向かう途中、町中の野良PT募集広場でそんな声が聞こえた。ちらっと見てみると、猫耳頭巾を被り、杖を持った魔法使いだった。
ちなみに一応補足しておくと『@3人』はその読みから「あと(残り)3人」ってことで、『火魔2』は「火属性攻撃魔法を主体とするPCが2人」、『パラ2』は「防御・回復・支援能力を主とする前衛職(パラディン)のPCが2人」、『平均レベ76』は「前記4人の平均Lvが76」ということである。
さて、その募集内容やPT編成については特に問題ない。今回問題、というか俺が気に留めたのはその討伐対象。
……そういや『PCのドロップにもキルしたPCのラック補正値が計算式に含まれている』って話もあったな。確かめてみるか。
なお、モンスターのドロップにはキルしたPCのラック補正値が含まれていることは以前から判明しており、確認した所、今の俺はレアドロップ率100%となっていた。マジバランスブレイカーなバグチートだ。レアドロップ品は即座に【ゴミ箱】へと突っ込んで削除したが。
「こんばんは、『風見幽香討伐PT』の募集を聞いたんだけど」
「お~こんばんは~。PT加入してくれるのかな~?」
募集を叫んでた猫耳頭巾さんが愛想良く返事をくれる。
「そのことなんだけど、俺はいわゆる『検証勢』でね。今、かなり特殊なステータスしてて、PC間キルのドロップ率で検証したいことがあるんだ。Lv38と低いんだけど、もし良ければ入れてくれないか?」
「お~『検証勢』さんか~。初めて見たよ~。今PTメンバーに確認とってみるからちょっと待ってねぇ~」
そう言って猫耳頭巾さんはちょっと離れた所で座ってた3人と何事か相談し、すぐに戻ってきた。
「聞いてみたけど~、話を聞く限りLvも低くて、特殊なステータスらしいから戦力として数えられないし、護衛は難しいんだ~。だから死んでも良いなら同行OKだって~」
「俺はそれで問題ない。野良PTには不慣れだから、いくらか至らないこともあると思うがよろしく」
† † †
やって来ました【黄金の花畑】!
辺りに広がるのは黄色が主体の様々な花。リアルにもある向日葵や、たんぽぽに始まり、黄色い桜っぽい木や、黄色いバラ。加えて、発生するMOBも黄色い花を持つ植物しかいない。そんな場所。
今回討伐に来たのは風見幽香。彼女は対木・対日・対春・対夏・対秋・対冬に100%の耐性を持ち、逆に対火・対金に-100%の弱点を抱えている。というのも、このMAPに居る時だけなのだが。
普段はこの弱点もスキルや装備で補っている。ただ、このMAPでは討伐PTの為にわざとそうしているのだ。
「う~ん。このMAPのMOBの平均Lvは55だし~、正直道中で死ぬんじゃないかとヒヤヒヤしてたけど、うっかり敵の攻撃食らっても絶対避けるね~。検証君の装備やステータスはどうなってるの~?」
猫耳頭巾さんが聞いてくる。あの後、15分ほどでアーチャーとガンナーが加入し、メンバーも揃った。
全員気を抜かず適度に立ち回っているのだが、どうやら何だかんだ俺の護衛要員にこの猫耳頭巾さんが振り分けられたらしい。この人だけ俺の隣で暇してる。
討伐対象はこのMAPの最奥のMOB沸きスポットで待っているため、道中どうしてもMOBとの戦闘が入るのだが、猫耳頭巾さんはMOBを難無く捌く俺が気になって話かけてきたのだろう。
「それは、秘密です」
対して俺はにこやかに笑いつつ、顔の前に立てた人差し指を振りながら言う。
「え~。良~じゃん。教えてくれても~」
「いやぁ、『検証勢』は『検証勢』なりの情報秘匿が必要なんだ。考え無しにゲームの内部ソースを公開するのは、ゲームの死期を早めるだけだからね」
っていう嘘。というか方便。それっぽい事をそれらしく言ってるだけである。
まぁ、『検証勢』もやっぱり人間で、苦労して得たアドバンテージをあまり無作為にバラまくと『検証勢』の中でハブられるのだ。それは良くない。
「む~、難しい話するなぁ~。でも教えてくれないのは分かった。無理言ってごめんね~」
「いや、お互い様さね。PT組んでる相手にステータスすら教えないんだから」
それにしてもこの猫耳頭巾さん。好感の持てる性格している。こういった人ばかりなら野良PTも悪くないんだが。
† † †
「【黄金の花畑】へようこそ団体さん。植物を大切にしない悪い子にはお仕置きが必要だと思うのだけど、貴方たちはどう思う?」
アクティブの植物MOBに囲まれているにも関わらず、そのMOBから一切狙われない幽香が、威厳を持って言い放つ。
彼女がアクティブの植物MOBに襲われないのは彼女の持つスキル【自然化】の恩恵であるが、それは置いておこう。
「全員、今の内にMOBを倒して~。それで、え~と、何て聞かれたっけ?」
【黄金の花畑】の最奥。いつも幽香が待ち受ける場所にて、(この慣れっぷりから考えるに)お馴染みと化しているだろう台詞をさらりと聞き流し、猫耳頭巾さんは戦闘の指示を飛ばす。
幽香も幽香で流されるのはいつものことなのだろう。特に気にした風もなく、言葉を続けようとする。が、その前に俺が猫耳頭巾さんの質問に答える。
「『おんどらぁ! ウチのシマをなに勝手に荒らしてくれるんじゃワレェ! いてかましたろか!』って言われたんだよ猫耳頭巾さん」
「あれ、そうだっけ~?」
「違うわよ、そんな事は言ってない……というか、ちょっと貴方。何で討伐隊に居るのよ。私に何か恨みでもあるわけ?」
と、そこでようやく俺に気づいたゆうかりん。おお、珍しく焦っている。
そしてそれに意外そうな顔をしたのは猫耳頭巾さん。
「あれ、風見さんがいつもと違う反応した?」
「いやまぁ、幽香もNPCじゃないからな」
「私の質問に答えなさい。消し炭にするわよ」
「おお、こわいこわい」
完全にいつもの漫才ペースであるが、周囲はMOBを殲滅中だったりする。MOB沸き地点であり、植物型MOBの多いスペースのため、討伐隊としてはまずMOB殲滅を行えると幽香戦で非常に楽なのである。沸き地点と言ってもリポップに時間が掛かるため、一度殲滅すれば十分だし。
「え~と……検証君は、風見さんと仲が良いの~? もしかして、1stキャラは二つ名持ちだったり~?」
「いや、二つ名は無いな。βテスターではあったけど、そういったイベントは完全スルーだったからなぁ」
「私の質問に答える気は無いようね。分かったわ。貴方たち全員消し炭にしてあげる」
あ、ゆうかりんが戦闘態勢に入った。
ちなみに、風見幽香討伐戦において、幽香はある程度手加減している。
一つ、MOB沸きスポットから離れない。つまり、逃げたPCは追わない。
一つ、会話が続いている間は、周囲で戦闘行為があろうとも、自身で戦闘は行わない。
一つ、回復アイテムは使わない。
一つ、装備の変更は行わない。
こうした手加減をした上で、この討伐戦は行われるのだが――――
「生命と共にするものよ。希望を与える眩きものよ――――」
「うわぁ、開幕マスパかよ」
幾度と無く聞いた詠唱とその詠唱バーの長さから【マスタースパーク】と断定。食らったら……全員、それなりに幽香対策はしてきたのだろうが、下手したら前衛の2人以外は落ちる。
「【ファイアーボルト】!」
猫耳頭巾さんが即座に詠唱キャンセルを狙って火属性攻撃魔法を飛ばす。小魔法だが、弱点であるし、上手く当たれば止まるだろう。
――――上手く当たれば、の話だが。
「あ~、やっぱり避けるよね~。本当に風見さんのそれチートスキルだって~。おかしいよ~」
幽香目掛けて飛んでいった炎の弾丸は、一直線に彼女を目指し――――彼女が胴体一つ分、横にずれることで避けられた。
風見幽香と戦闘する時、何よりも厄介なのが【キャストアクション】というユニークスキル。その効果は、簡単に言えば『詠唱デメリットの軽減である』。
本来、詠唱中は『移動不可』『他のスキルの使用不可』『通常攻撃の不可』といったものがある。代わりに、その魔法の威力に応じた防御結界の展開があるのだが。
しかし、この【キャストアクション】の効果によって、幽香は魔法の詠唱中、その魔法威力に応じた防御結界の展開と同時に、格闘スキルなどで物理攻撃を加えてくる。何それこわい。
ちなみに【キャストアクション】中のデメリットは『全行動の速度20%減』『他の魔法スキルの使用不可』である。デメリット軽すぎである。
「――――はなむけは、太陽の方角へ伸びる花――――」
詠唱を止めることなく、俺と猫耳頭巾さんへ接近する幽香。
狙いは、物理攻撃に弱い魔法使い。猫耳頭巾さんだ。
「こっち来た。パラディンさんヘルプヘルプ! 猫耳頭巾さん落とされちゃう!」
「あいよ! 【カバーリング】!」
俺の声に応じて即座のスキル発動。野良PTはこういったプレイヤースキル(中の人の腕前。咄嗟の判断とか、スキルの難しい運用とかの能力)が高い人が多いから良いね。
「あら、私の攻撃を真正面から受け止めるなんて良い度胸じゃない」
そのパラディンに(分かりづらいが)賞賛の声を上げる幽香。
って、ことは。
「詠唱終わってやがる。みんなー。にげてー」
「【マスタースパーク】」
幽香の目の前に居たパラディンさん。その影に居た猫耳頭巾さん。その隣に居た俺。その3人が【マスタースパーク】に飲み込まれた。
† † †
「……え~、と~?」
マスパを食らわなかった方のパラディンさんのスキルで生き返らせた猫耳頭巾さんが困惑したような声を上げる。
「検証終了。皆さんお疲れ様でした、と」
「……え? あれ? 今ダメージ値がカンストだったような、あれ?」
「ドロップは、【向日葵】に、【うにゅう】に、【ヤドリギ】に、【世界樹の花】か。あとはお金が500k。いつもこんな感じ?」
戸惑ってる猫耳頭巾さんを無視して幽香がドロップした品を確認する。
――――あの【マスタースパーク】直後、非ダメージが1だった俺が、その結果に唖然としてる幽香を殴り殺したのだ。ガシッ ボカッ 幽香は死んだ。スイーツ(笑)
「あ、ああ。うん。ドロップ品は毎回3~6個で、お金は500k固定だね。ドロップ品自体の内容は高ランクの植物アイテムが殆ど。ただ、【向日葵】だけは低ランクの植物だけど、たまに落とす。多分幽香さんなりの外れドロップ枠だと思う」
一般的に流れてる情報では『レッドネームPCのドロップは、手持ちの装備品以外のアイテムをランダムに3~6個選ばれ、所持金の半分を落とす』となっている。
『検証勢』では『所持金の半分』は確定としても、『ランダムに3~6』では無いと色々精査して『ラック補正値(仮)が計算式に含まれているだろう』とされていた。最も、ラック補正値(仮)を求める計算式は(今の所)俺しか知らないため、検証されていなかったのだが。
ともあれ、この検証結果から見るに、キル側のラック補正値(仮)は関係無さそうだなぁ。一応検証結果は残しておくけど。
「ん、了解。あとの詳細は幽香に直接聞いてみる。今日はありがとうな」
「ああ、いえ、こちらこそ……?」
「じゃあ、俺は行くな。ドロップ品やお金は討伐PTで分配してくれ。機会があったらまた何処かで。【帰還スクロール】」
† † †
そして帰ってきましたマイ【ホーム】。と、そこでリビングに人影が。俺の【ホーム】に立ち入り出来るのは俺以外には(悲しいことに)一人しか居ない。
「あれ、幽香じゃないか」
幽香が呼んでもないのに俺の【ホーム】に来るなんて珍しい。何かあったのか?
「……さっきはよくもやってくれたわね……!」
「おいおい、『風見幽香討伐PT』はいつもの事だろ? たまたま其処に俺が居たってだけで。そんなお礼参りは【風見幽香】らしくないぜ?」
一応、『風見幽香討伐PT』だけは『待ち構える風見幽香を正面切って打ち破った』という理由で【風見幽香】から恨みを買わない、という事になってる筈だ。
というか、そうでもなきゃ気楽に討伐PTなんざ組めない。
「……それはそうだけど、まさか貴方が来るとは思わなかったのよ」
そして、何だか居心地悪そうに【ハーブティー】に口をつけ、俺を見て、ふいっと視線をそらし、【ハーブティー】に口をつけ、俺が同じテーブルに着こうとイスを引いた音にビクッとして、それでも視線を合わせず、かと思えばこっちを見て、口を開くも声を出さず、また【ハーブティー】に口をつけ。
――――どこからどう見ても挙動不審です本当にありがとうございました。
「それで、何かしたのか? 何か言いたいことがあって此処に居たんじゃないのか?」
このままキョドってるゆうかりんを見てても良いんだが、何時まで経っても話が進みそうに無いので仕方なくこっちから振ってみる。
そして、少しの間の後、ゆうかりんがようやく口を開く。
「その、戦う前も聞いたけど。私、貴方に何か恨まれることしたかしら? もしそうなら、その、参考までに聞きたいのだけれど?」
「……うん? 何でその話に? また俺に恨まれるような何かしたのか?」
覚えがない……マスパ撃たれるの何ざ日常茶飯事だし、冷蔵庫の中の食品アイテムが何時の間にか無くなるのも普段通りだし。
「いえね、そのね……ああ、もう! この愚図!」
「えぇ? 何で罵られたの?」
全く訳が分からないよ。
「貴方から見た私がどういう存在か私は知ってるつもりよ。だから私から見た貴方の存在をもう一度良く考えなさい! それが分かるまでは顔を合わせる度に極大魔法撃ってあげるわ!」
「お前から見た俺……? ああ! つまりあれか! 『唯一の【フレンド】が私を殺しに来た! 私は悲しい!』ってことか!」
「死ね! 60回は死ね! というか、60回は殺す! あと唯一じゃないわよ自惚れるな! 貴方以外にもう一人居るわよ!」
「もう一人ってつまり俺の1stキャラだろ? やっぱり俺一人じゃ」「【七花八裂】!」
俺の言葉を遮るように幽香の奥義スキルが飛んでくるが、当然全回避。流石バグチート(笑)
「どうなってるのよ貴方! 何で当たらないの!」
「いやぁ、ラック補正値(仮)が0になると思ったんだが無限大になってるっぽくてな。ぶっちゃけバグチート」
「もう嫌だコイツ私帰る!」
もはやキャラ崩壊を起こしたゆうかりんは半泣きで出て行った。帰るって言ってたから多分自分の【ホーム】に行くのだろう。
……さて、騒々しいのは行ったし、この良く分からない喧嘩もどきも時々あることだ。特に気にせず、今日の検証結果を纏めるか。
† † †
今日の検証結果――――風見幽香は『なりきり勢トップ』。ツンデレロール的な意味で。
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D=(Int*魔法威力)/10
Dは防御結界の耐久値とする。
魔法威力はスキルに設定された数値。
Dが0になった場合、詠唱中断に加え、Dの半分の数値がHPダメージとして与えられる。
以上がD=防御結界の耐久値に関する検証結果である。
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【グランドクエスト】
元ネタ:ソード・アート・オンライン
概要:そのMMOにおいて世界観・物語の骨子となる最重要クエスト。個人に進行を依存する通常のクエストと違い、サーバー全体でその進行度を共有するのが特徴。元ネタでは『ダンジョン全踏破』であった。
【聖王都】
元ネタ:サモンナイトシリーズより【聖王都ゼラム】
概要:聖王の治める都。とっても大きい。
【それは、秘密です】
元ネタ:スレイヤーズ
概要:主人公リナ・インバースに付きまとうゴキブリ魔族こと獣神官ゼロスの常套句。何かと重要なことは黙っておく。聞かれても隠す辺り、どこぞの契約を迫る地球外生命体より性質が悪い。
【おおこわいこわい】
元ネタ:遊戯王
概要:顔芸ことマリク・イシュタール(裏)のセリフ。とりあえず敵を挑発するときには便利。
【ファイアーボルト】
元ネタ:ソード・ワールドシリーズ
概要:炎の弾丸。初期魔法の一つ。たいまつから撃つならともかく、ランタンから撃つとランタン壊れるから気をつけて!
【魔法詠唱中の防御結界】
元ネタ:スレイヤーズ
概要:魔法詠唱中に発生する防御結界。自分の魔法で自分が傷つかない理由である。実際MMOでこんなシステムが取り入れられたらソロの魔法使いは歓喜である。攻城戦なんかとんでもないことになりそうだ。
【はなむけは、太陽の方角へ伸びる花】
元ネタ:東方projectの幽夢 ~ Inanimate Dreamを原曲とした、サークル:岸田教団&The明星ロケッツによるアレンジYU-MUより
概要:歌詞の一部。
【カバーリング】
元ネタ:TRPG全般
概要:味方を庇うこと。また、そのスキル。
【うにゅう】
元ネタ:アトリエシリーズ
概要:森で取れる【うに】。その上位版が【うにゅう】である。
【七花八裂】
元ネタ:刀語
概要:四字熟語的には『花びらが細かく分かれているように、バラバラにちぎれる様子。』(四字熟語データバンクより)。元ネタ的には一の奥義『鏡花水月』、二の奥義『花鳥風月』、三の奥義『百花繚乱』、 四の奥義『柳緑花紅』、五の奥義『飛花落葉』、六の奥義『錦上添花』、七の奥義『落花狼藉』の 7つの奥義を繰り出す最終奥義(又は超必殺技)。