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No.32494の一覧
[0] 【習作・ネタ】腐敗都市・麻帆良(ネギま)【ヘイト注意】【完結】[富屋要](2020/03/01 01:07)
[2] 第一話 特殊資料整理室[富屋要](2012/03/28 20:17)
[3] 第二話 麻帆良大停電[富屋要](2012/03/29 20:27)
[4] 第三話 麻帆良流少年刑事事件判例[富屋要](2012/03/30 21:08)
[5] 第四話 学園長[富屋要](2012/03/31 22:59)
[6] 第五話 包囲網[富屋要](2012/04/05 21:11)
[7] 第六話 関西呪術協会[富屋要](2012/04/10 00:09)
[8] 第七話 目撃者[富屋要](2012/04/14 20:03)
[9] 第八話 教師[富屋要](2012/04/17 20:25)
[10] 第九話 魔法先生[富屋要](2012/05/18 03:08)
[11] 第十話 強制捜査[富屋要](2012/08/06 01:54)
[12] 第十一話 真祖の吸血鬼[富屋要](2012/08/06 19:49)
[13] 第十二話 狂信者[富屋要](2012/09/08 02:17)
[14] 第十三話 反抗態勢[富屋要](2015/11/27 23:28)
[15] 第十四話 関東魔法協会[富屋要](2013/06/01 03:36)
[16] 第十五話 立派な魔法使い[富屋要](2013/06/01 03:17)
[17] 第十六話 近衛近右衛門[富屋要](2015/11/27 23:25)
[18] 最終話 腐敗都市[富屋要](2019/12/31 16:31)
[19] エピローグ 麻帆良事件・裏[富屋要](2020/02/29 23:46)
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[32494] 【習作・ネタ】腐敗都市・麻帆良(ネギま)【ヘイト注意】【完結】
Name: 富屋要◆2b3a96ac ID:d89eedbd 次を表示する
Date: 2020/03/01 01:07
『麻帆良学園都市』。埼玉県麻帆良市を包括する一大学園都市である。しかしその内実は、教育委員会・警察・裁判所・市議会までもが、テロリスト集団にしてカルト教団『立派な魔法使い(マギステル・マギ)』により支配され、不正と汚職にまみれた腐敗の街だった。これは、法治国家・日本の警察官達の、カルトテロ組織との戦いの物語である。


 はじめまして。
 某所にて連載していたところ、諸般の事情により削除する事となった作品です。
 削除後はHDDの肥やしとして埋もれさせるつもりでしたが、最後まで書き上げたい気持ちと、最後まで読みたいと応援して下さる読者の応援により、移転を決意しました。
 こちらのサイトは、読み専で足かけ3年程お世話になっています。
 移転と言う事で、諸兄の中には不快に思われる方もいらっしゃると存じますが、今後ともよろしくお願い致します。


【諸注意】
 この作品は赤松健『魔法先生ネギま!』の設定と登場人物を多く流用しています。ただし独自設定の方が多いので、ご注意ください。

 メインとなるキャラは、山門敬弘『風の聖痕』シリーズの『警視庁特殊資料整理室』の面々+1になります。似たようなキャラの別人となっています。神凪や石蕗一族の名前は出るとしても、本人達の登場はなく、また『風の聖痕』の設定と深く被るストーリーにはなりません。

 林トモアキ『レイセン』シリーズ、『警察庁長官官房総務課特別資料整理室係』と同名の部署が登場します。名称のみの流用で、この作品のキャラは一切登場せず、業務内容は全くの別物になっています。

 この作品はフィクションであり、実在する人物・団体・建築物・宗教・事件等とは一切関係ありません。

 柳田理科雄の『空想科学読本』のようなノリを目指した作品です。

 『麻帆良ヘイト』になるので、原作準拠を期待すると、不快になると思われます。あらかじめご了承ください。

 それでは、よろしくお願いします。



※2012.03.28 まえがき&プロローグ投稿
        まえがき微修正
        プロローグ分割
        第一話投稿
 2012.03.29 まえがきとプロローグ再統合
        まえがき修正
        第二話投稿
 2012.03.30 第三話投稿
        まえがき微加筆、ネタバレ含むFAQ
 2012.03.31 第四話投稿
 2012.04.05 まえがき修正
        第五話投稿
 2012.04.09 まえがき修正、ネタバレ含むFAQ削除
        第六話投稿
 2012.04.12 第七話投稿
 2012.04.14 第七話修正
        第八話投稿
 2012.04.17 第八話加筆修正
        第九話投稿
 2012.05.18 第九話、タグミスで一行消えていたのを修正
 2012.05.23 第十話投稿
 2012.08.06 第十一話投稿
        第十話、誤字修正
        第十一話、話数抜けを修正
 2012.09.08 第十二話投稿
 2012.11.30 第十三話投稿
 2012.12.01 第十四話投稿
 2013.06.01 第十五話投稿
        第十四話、脱字修正
 2015.11.27 第十六話投稿
        第十三話、誤字修正
 2019.12.31 第十七話(最終話)投稿
 2020.02.29 エピローグ投稿





     ――――――――――

プロローグ 麻帆良事件・表


『麻帆良事件』
 二〇〇三年四月下旬、麻帆良学園都市を実効独裁支配していた麻帆良学園学園長、及び部下の教職員と生徒合わせ百余名が逮捕され、日本国憲法が制定されて初の『外患誘致罪』『外患協力罪』を適用、主犯格の五名が有罪、死刑判決を受けた事件である。主犯格の一部は海外へ逃亡、現在も国際指名手配中だ。

 これは同年に発生したアメリカの『ジョンストン事件』や、ウェールズの『一村失踪事件』『メルディアナ事件』他、世界先進諸国での同様の事件の先駆けとなったもので、その背景にあったのは、世界規模のカルト教団『立派な魔法使い(マギステル・マギ)』の存在と、教団関係者による違法行為の数々に対するアンチテロ活動だ。

「世のため人のため、正義を成す人間となる」

 いかにも耳に心地良い教義でありながら、教団の実体は、教団の定める『正義』を示す暴力行為の肯定と、その過程での国家の法の否定、そしてそのための教育と訓練だ。

 事実、『メルディアナ魔法学院』を名乗ったウェールズの非認可校では、ウェールズ教育省の定める教育プログラムの半分も履修されていなかった。それどころか、十に満たない子供に火器の使用法や射撃訓練、薬物の製法を教え、教育法では十六歳までを義務教育と定めているにも関わらず、十二歳で卒業させた後は『修行』を称して労働義務を強いていた程だ。教員は全て教団の手配した人員で構成され、ウェールズの正式な教員免状を取得している教職員が皆無だったのは余談である。

 同じくウェールズで一九九七年一月に起きた『一村失踪事件』に到っては、教団員から成る人口百人弱の小村が一夜にして全焼。当時三歳の幼児一名を残し、村民全員が行方不明になる大事件を、教団内のいざこざが理由として、公の目から隠蔽したのだ。

 教団内部で起きた死傷事件を揉み消すのは、成否はいずれにせよ、どこのカルト教団でも共通の事象ではある。

 しかし事件発生とほぼ同時期に、イギリス全土に報道された『ウェールズ児童虐待スキャンダル』が、教団関係者のごり押しを許してしまった一因なのは事実であろう。七十年代八十年代のウェールズの多くの児童養護施設において、肉体的・精神的・性的な児童虐待が繰り返され、隠蔽されてきたとの調査報告が、このスキャンダルの概要であり、一般の施設では児童の心身の健康を守れないと、教団に主張する隙を与えてしまったのだ。以後の世代で繰り返させないための十年に渡る調査が、九十年代の児童虐待を隠蔽する引き金となったのは、何とも皮肉な結果である。

 ここまで極端な隠蔽は滅多に無いにせよ、このような教団の暴挙は枚挙にいとまがなく、現代の法治国家からすれば見逃せるものではない。二〇〇一年のアメリカで起きた『同時多発テロ』は先進国各国では記憶に新しく、第二第三の多発テロを警戒した各国司法機関で、教団排除の気運が高まったのは当然の流れだろう。

 その気運は、日本でも同じだった。
 ウェールズや他の地での教団は、隠れ里のように一般社会から隔絶されたコミュニティを形成していたため、『一村失踪事件』も隠匿されてきたのだが、日本で最大級を誇る学術都市『麻帆良』では事情が大きく異なっていたのもある。

 地下組織を自認していた教団は、麻帆良事件主犯の近衛近右衛門(このえ・このえもん)を長に据え、法人格を持たない『関東魔法協会』なる組織を設立。近右衛門の学園長の立場を利用し、教団員への便宜を色々と取り計らっていたのだ。いや、教団の影響力で近右衛門を学園長に据えたと言うべきだろう。

 近右衛門の教団員としての任務は、教団から派遣された不法滞在外国人に虚偽の戸籍を与え、教員として雇用。選別した一部の学生を教団に勧誘、戦闘訓練を行なうのを黙認、否、率先して指導する等だ。その際に発生する器物破損、人身傷害等の隠蔽処理も含まれる。

 その見返りが、近右衛門個人の口座に毎年振り込まれる数十億、時に百億円を越える活動資金だった。麻帆良学園の運営予算として計上されている額の数倍もの資金は、幾つもの海外口座から振り込まれていて、この一点だけでも、麻帆良学園都市が海外の組織により侵略済みであり、教団の隠れ蓑として機能していた事が伺える。

 その上、麻帆良学園都市の司法機関、つまり警察や裁判所等は、潤沢な資金と教団の影響力の前に機能停止させられていた。麻帆良事件と前後して、麻帆良市の警察官や弁護士・検事が大量に検挙され、麻帆良家庭裁判所の裁判官全員が弾劾裁判の後、罷免された事からも事態の深刻さが知れる。

 機能不全に陥った司法機関のうち、警察の代役を務めたのが、教団員の教師と生徒達だ。
 彼らは治安維持の名目の元、銃器・刀剣類を所持し、市内の不穏分子とたまたま敷地内に迷い込んだ市外住人へ、武力による鎮圧・逮捕・拘束・監禁・尋問を行っていた。尋問の際には何らかの薬物が使用され、違法に拘束された被害者の過半数は記憶障害すら起こしている。

 そして、教団の主観で『犯罪者』に仕立て上げられた被害者に判決を下し、刑罰を課すのは、麻帆良支配者の近右衛門だ。検事や弁護人はなく、教団関係者からの証言と言う一方的な裁判制度である。

 仮に無罪とされても、尋問に用いられたのと同じ薬物で記憶処理され、有罪の場合、悪ければ教団『本国』へ送致、改めて裁判にかけられる。行方不明者の一部は、そちらへ送られた事が確認されているものの、他の大多数の行方不明者の消息は不明なままだ。また、『本国』へ送致された拉致被害者の救済の目処も立っていない。幸運にも保護された被害者の中には、教団の定める『滅ぼすべき悪』認定され、本国送致の後に処刑される予定だった女子中学生もおり、処刑を免れる替わりの条件として、麻帆良に監禁され、強制的に治安維持に狩り出されていた。

 無論のこと、日本国の法律に照らし合わせれば、学園長が許可したからと言って教師が警察権を得られるはずがなく、学園長だからと言って裁判権が得られるものではない。そもそも教師と学園長――自称、警察と裁判官――が結託している時点で、一万歩譲っても司法組織として機能しているとすら言えない。学園長を含めた教師陣に、司法権が認められていないのは、言わずもがなだ。

 このような無法が常態化していたのが麻帆良であり、市外から派遣された捜査員が頭を抱えたのもやむなしだろう。

 捜査が進めば進む程、次々と出てくる違法行為の数々に、五月中旬に『国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約』が国会で承認されたのを機に、『関東魔法協会』は一九九五年の『オーム真理教』に続き、『組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律』の適用を受け、解散命令が下されたのだった。

 これにより、『立派な魔法使い』教団は日本国内での地盤を失い、同時に学園としての機能も大きく喪失した。「カルト教団の隠れ蓑」と言う風評被害の他、戦後六十年に渡るニセ教師の雇用による、数万人規模での単位不足学生の発生と学位の取り消し、それらによる麻帆良ブランドの価値の暴落、私立学校に義務付けられている最低でも理事五人と監事二人の役員の不備など、学校法人として致命的な問題が山積みで明らかとなったのだ。

 そこへとどめとなったのが、文部科学省からの組織改革と単位不足学生の救済案の提出命令だ。学園長を始め多くの教員が逮捕または強制退去となり、本来運営に関わるべき理事が居らず、逮捕されなかった教師も多くが退職、『関東魔法協会』の解散による学園の運営資金の不足等の状況で、学園の改革を計画できる人員がいるはずもない。

 結局、改革案の提出は出来ぬまま、同年十二月下旬、文部科学省は麻帆良学園に対し解散命令を発令。

 ……二〇〇四年三月末日をもって、麻帆良学園は明治中期からの一世紀以上に渡る歴史に、幕を閉じたのだった。






◎参考資料◎
・“1997: Carers Accused in Child Abuse Inquiry.” BBC News, January 21, 1997.
・赤松健作品総合研究所『魔法先生ネギま!研究所』
・首相官邸『私立学校の位置づけについて』
・文部科学省『学校法人制度の概要』
・“Lost in Care - The Wales Child Abuse Scandal and the Waterhouse Report”
・Wikipedia『国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約』
・Wikipedia『組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律』
・Wikipedia “Education in Wales”
・Wikipedia “Primary Education in Wales”
・Wikipedia “Secondary Education in Wales”



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