「長谷川サンの夢の中へ茶々丸が転移しタ? 熱でも有るのカ、エヴァンジェリン。」
理屈は何もわからないが、あの部屋そのものが何かのキーとなっている。そう判断したエヴァンジェリンは、二人の体を自宅へと運ぶという当初の予定を変え、二人はそのままにし千雨の部屋を後にした。転移した理由は千雨の部屋だからなのか、その部屋に千雨が居るからなのか。それさえも解らないなら、下手に動かさない方が良いとの考えだ。
その足で向かったのは麻帆良工学部研究室。
すこし遅い晩御飯か、葉加瀬と超は本日の研究成果を語りながら、パンにジャムを塗って食べている所だった。そこに訪れたエヴァンジェリンは、茶々丸の生みの親である葉加瀬、超へと千雨の部屋で起きたことを伝えた。
「そもそもその夢の中の茶々丸は、本当に現実の茶々丸なんですか? ただ単に長谷川さんの夢に茶々丸が出ていただけではなく?」
「む。そう言われると、確たる証拠は無いが……。」
葉加瀬に指摘され、言葉に詰まるエヴァンジェリン。クローゼットのコスプレ衣装が無くなったことに動揺し、千雨の夢を見ると茶々丸が居たことから転移したものだと決め込んでいたが、確かに証拠は無いのである。
「唯一、手がかりと言えそうなのは。茶々丸が私の事を迷子だったのでは? と言ってのけたことだな。」
夢の登場人物なら、私に向かいそんなことを言う発想は無いだろう。
そう続けるエヴァンジェリン。
(長谷川サンは茶々丸の事ヲ、エヴァンジェリンの保護者ダト思テルネ、キット)
(ああ、だから子供が居なくて迷子ですか。あり得ます)
考え込むエヴァンジェリンをチラチラと見ながら、本人が聞いたら激怒しそうな事をヒソヒソ話す二人。
そんな二人を余所に、エヴァンジェリンは尚も持論を展開する。
「実際、そうでなければ説明がつかん。シャークティは夢見の魔法で精神のみ向こうに行っているのだ。転移する条件は無機物か? では何故コスプレはあのタイミングで転移した? 長谷川が呼んだからか? ならば偶々無機物のみ呼ばれているという可能性もあるのか? いっそもう一度夢の中に入り実験させるか? 魔力が足りんが……。くそ、あのガキを襲う分も使ってしまったし……。」
「私たち血を吸われるんでしょうか?」
「覚悟して置いた方ガ良いカモナ。」
「そもそも転移とは何だ?」
一人で考えることに限界を感じたのか、エヴァンジェリンは超、葉加瀬の二人を議論に加えるため話題をふる。
魔法に関してはごく一部のみ突き詰め、他はお座成りの葉加瀬。大体の所は理解していると思われる超。
この二人の見解を聞けば何かヒントがあるかもしれない。
「物理学的知見で言えば、転移、即ちワープは違う次元を通ることで可能とされます。時間軸の次元を通ればどれだけ離れようと関係ないですから。ただし遠い距離をワープするなら実際に移動手段が必要ですし、近い距離でも地球の自転、公転、太陽系の動き、銀河の動き、これらを換算すると0.01秒でも経過してしまうと宇宙空間に飛び出してしまうことでしょう。そもそも絶対座標が存在しない以上、この世界でベクトル0となることは不可能であり――」
「まぁ夢への移動と物体の移動ガ両立しテル時点で前代未聞ネ。エヴァンジェリンの別荘の様ニ『一見別の世界』を作るのは不可能ではナイガ、飽く迄モ現実の世界だしナ。」
「ああ。精神世界へ物体を持ち込む事など不可能だ。持ち込んだつもりになっているに過ぎん。」
葉加瀬は物理学の見地を話すうちにどんどん別方向へと突き進んでしまい、自分の世界へ入り込んでしまった。
そんな葉加瀬を無視し、超とエヴァンジェリンは魔法を絡めて想定出来ることを話し合う。
「ヤッパリ茶々丸ハ夢の登場人物だっタ?」
「否定出来んが、茶々丸とコスプレ衣装が消えたことは説明出来んぞ。」
「長谷川サンの精神世界が、実ハ遠くの現実世界ダッタ?」
「銀河を超えた遥か遠くの同姓同名とチャネリングか。時間の流れが同一ならば、あり得る……か?」
「3流SF小説のネタにはなるネ。そうなるト時間の流れガ違う理由ハ、外宇宙を挟ムからその揺らぎで、とかカナ?」
「その辺は解らん。何だ外宇宙とは?」
「葉加瀬に聞くト良いネ。」
「……やめておこう。」
「後ハ、……何か有るカ?」
「無いから聞いてるんだ。」
言葉に詰まる二人。首を捻りながらも考え込んでいるが、さすがにもうネタ切れなのか次の案が浮かばないようだ。
超は考えが煮詰まったため、コーヒーを飲もうとテーブルの上へ手を伸ばし――
トンッ
「「あ」」
ベチャリ、と。
身振り手振りで持論を展開していた葉加瀬の手と、超の手がぶつかり、軌道を逸らされた手はそのままパンを地面へと突き落とした。ジャムが塗った面を下にして。
「あ、ご、ごめんなさい! ゴミ箱と雑巾持ってきますね。」
葉加瀬は慌てて掃除用具を取りに席を立つ。エヴァンジェリンはパンをチラリと一瞥するも、特に反応することなく考え事に没頭する。
そして超は。
「フム。……猫か。外宇宙よりハ現実味が有るカナ?」
個人的な興味モ有るネ。そう呟くと、改めてコーヒーを飲む。
「そういえば、なぜお前は私の別荘を知っている?」
「あ、アハ、アハハハ何の事カナ!?」
研究室の夜は、まだまだ終わらないようだ。
◆麻帆良 図書館島◆
「夢から覚めない少女を救う方法……。」
麻帆良図書館島の地下中腹。そこではスーツを着た黒人男性、ガンドルフィーニと、太った男性、弐集院がいた。
ガンドルフィーニは本棚の本を取り出しては内容を調べ、また戻して別の本を取り出しては調べてを繰り返す。弐集院は自分の周囲に本の塔が出来上がり、自分でも予想外に高くなったのか、崩さないように慎重に退かしている所だ。
そうして何とか本の檻から抜け出した弐集院は、今尚次々と本を調べているガンドルフィーニへ問う。
「ガンドルフィーニ君、やっぱり明日にしないかい? まだ起きないと決まったわけじゃないんだし。」
伊集院が座っていた机の片隅にはボーリング玉サイズの水晶玉が置かれていた。そこには占いの精霊が3匹踊っており、それぞれが水晶玉の表面に光の文字を書いている。
曰く
長谷川千雨は今寝ている。
たぶん明日の朝も起きない気がする。きっと。
女の子の部屋の映像は見せられないよ!
弐集院に言われ改めてその水晶を見たガンドルフィーニは、しかしすぐに視線を本へと戻し言う。
「いえ、僕はまだ続けます。起きてくれれば素晴らしいですが、起きると決まったわけでもないですので。」
弐集院へ視線すら寄越さずに言う様を見て、弐集院は肩を竦めながらため息を吐く。
そして積みあがった塔を一度本棚へ戻しながら、再度ガンドルフィーニへと問う。
「夢から覚めない、ね。僕はここの認識阻害がこんな風に働くとは思ってもみなかったよ。」
その言葉を聞き、それまで本に熱中していたガンドルフィーニは久しぶりに視線を弐集院へと移す。
ずっと同じ姿勢で本を読んでいたためか、どこか疲れた表情で、スーツにも皺が寄っている。ガンドルフィーニはスーツの上着を脱ぎ、適当な本棚に引っかけて背伸びをした。
パキパキと骨が鳴る音を立てたあと、今度は座り込んだ状態で弐集院へ返答する。
「私もですよ。『立派な魔法使い』とは、一体なんだったのか……。」
そう呟いた後、ガンドルフィーニは俯いてしまう。
新しい本の塔を作り上げた弐集院は、再度机に向かい手近な本を開きつつ言葉を放つ。
「学園長とタカミチ君の様な戦争経験者が、観察という手段を選んだ。もちろん何か理由はあるんだろうけどね。」
「それでもです! 全てを救える、なんて事は思っていませんが、救おうとすることは間違いなのですか!?」
弐集院の言葉を聞き、ガンドルフィーニは立ち上がって反論する。
その勢いに多少ビックリした弐集院は、本を閉じ振り返ってガンドルフィーニへと向き直る。
「僕に言われても、ね。個人的には僕だって救える者は全員救いたいよ?」
だからこうして、調べてるんじゃないか。
それを聞いたガンドルフィーニは、罰が悪そうな顔をしてため息を吐いた。そして椅子を持ち出し、弐集院の前へと置いて座る。
「もし自分の子供が同じ立場だったらと思うと……やりきれない思いですよ。」
「そうだね。しかもそれに気づくことも出来ない。魔法関係者じゃない人はね。」
二人してため息を吐く。ガンドルフィーニは携帯を取り出し、家族の待ち受け写真を眺めていた。
「子供と言えば、弐集院さんの娘さんは精神魔法を使えましたよね。なにか参考になる物はありませんか?」
弐集院の娘が使う精神魔法とは所謂幻覚の類であり、幻聴、幻痛を伴う高度な物だ。恐らくそれを教えた弐集院の家に、夢に関する文献が無いかと問うガンドルフィーニ。
弐集院は暫く目を閉じて考え込む。しかし。
「夢から覚めない、なんて現象が乗った本は無かったね。」
「そうですか……。」
やはり、地道に探しますか。
そう言い、ガンドルフィーニは別の本棚へ。弐集院は本の塔へ。二人はまた本の解読へと取り掛かる。
「早く目を覚まさせてあげないと。体を維持する方向の魔法も必要ですね。」
「そうだね、お腹すいちゃうしね。」
「そこですか……。」
図書館島の夜。いや、魔法親父達の夜も、まだまだ先は長そうである。
◆海鳴市 千雨の家◇
「あーあ、何やってるんだろうなー、私は……。」
茶々丸の膝枕で暫く寝ていた私は、1階から晩飯の匂いがしてきたことに気付いた。結構な時間こうしていたらしい、そろそろ出来上がるんだろう。
それにしても、今日は本当に色々あった。事件、魔法、麻帆良、夢、夜の一族、か。どれ一つ取っても簡単に済ませるような事じゃない。こう濃い事ばかり続いて、一体私にどうしろっていうんだ。どうしようもねーよ。
どうしようも、ねーんだけど……。
「かっこわりーよなぁ、私……。」
すずかの傷ついた顔を思い出す。
今思うと、船の上でアリサの記憶を消された時あれほど酷い顔をしていたのは、アリサに夜の一族の事を知られ、その上であいつは受け入れたからだろう。
受け入れてくれたと思った人の記憶を消される。そりゃ、辛いよな。その前に誘拐までされてるし、アリサが撃たれたところも目の前で見てるんだよな、すずか。下手したらトラウマ物だ。
言い方は悪いけど、その変わりを求めるのもわかる。そこまで気が回る状況じゃ無かったけど、よ。
それに私に求められても困る。私は、そこまで出来た人間なんかじゃ、ない。アリサみてーに人を信じて受け入れるなんてこと、出来やしねーんだ。
「長谷川さんは格好良いと思います。」
いままでずっと私の頭を撫でていた茶々丸が、私の言葉に反応する。一体何を思って格好良いなんて思ったんだか。やっぱりこいつは思考回路にバグがあるんじゃねーか?
そんなことを思い怪訝な顔で茶々丸を見ていると、茶々丸は膝の上の私に視線を合わせ、次の言葉を発する。
「吸血鬼相手に、そうと知りながら臆さず言葉を発する人間はまずいない、とマスターが言っていました。」
マスター? マクダウェルか? それにしても吸血鬼ねぇ。そういえばすずかが運動出来るのは吸血鬼だからなのかね。
でも吸血鬼だからといって避ける要因にはならねーんじゃねーか? 別に見ただけで死ぬわけでもないしな。
って、何考えてるんだろうな私は。吸血鬼だぜ、そりゃ避けもするだろう。
……でも、まぁ――
「血が吸えるから怖い、とか。そんな段階は通り越したかもな。」
そう。何かが出来るから怖い、なんて言い出したら。シャークティだって魔法を使えるから怖いし、高町親子だって怖い。バニングス家だって色々裏もありそうで怖いし、極論を言えばお母さんだって包丁で私を殺すことは出来るんだ。
ま、最後のは極論というより暴論だけどな。
そんなことを考えるのも、最近、つーか今日は色々ありすぎたからか。自分でも自分の考えていることがわかんねー。一体どうしたいんだろうな、私は。
そんな私の言葉を聴いた茶々丸は、今までずっと私の頭を撫で続けていた手を止める。
「例えば。私はこのまま長谷川さんの頭を潰すことが出来ます。怖くないのですか?」
なんて物騒なことを言うロボットだ。そりゃ出来る、出来ない論で言えば出来るんだろうが。
「でも、やらないだろ?」
「はい。」
「やっぱり、怖くねーな。」
あー、そう考えると。何かを出来るから怖いんじゃなくて、何かをするから怖いのか。もっと言えば私に何かをするから、だな。
私に何もしないなら、怖がる理由にはならない。そういう意味でも、すずかや茶々丸は恐怖の対象にはならないよな。
「それは、格好良いとは言わないのですか?」
「……ひねくれてるだけさ。」
そう。こんなの、格好良いよはいわねーよ。
それにしても、まさかロボットに慰められるとは。どんだけ悩んでんだって話だよな。
……本当は、悩んだって答えなんて出やしないことはわかってる。じゃあここで立ち止まれば良いのかって言うと、そうもいかない。
じゃあ。
進むっきゃねーよな。
進むっきゃ、ねーんだけど。
「そんな簡単じゃ……ねーよなぁ。」
FROM:アリサ
TO:すずか、なのは、自分
件名:もう最悪!!
本文:何よ起きたら20時って!? 温泉旅行でどれだけ疲れてたの私?
鮫島も起こしてくれないし、折角の夏休みが1日どっか行っちゃったわよ!?
それに起きたら妙にクラクラするし。寝すぎたのかしら?
3人は今日普通に起きれたのかしら。何して過ごしたの?
それはそうと、良かったら明日皆で翠屋に行かない? シャークティさんが働いている所を見に行きましょうよ!
10時に翠屋へ集まって、シャークティさんを見た後はそのままなのはの家で遊びましょう!
良くても悪くてもメールしなさいよ! あ、今日何したかも忘れずにね。
悩んでいるうちに晩飯の時間になり、茶々丸を部屋に置いたまま飯を食べた後、アリサからこんなメールが届いた。
そうか、さっき起きたのか。そしてやっぱりと言うか何というか、今日の記憶は無くなっていて、1日寝ていたことになっている、と。
私となのはは兎も角、すずかにも送ってやがる。仕方無いとはいえ、大丈夫か? すずかの奴……。こんなメール送ったら色々刺激しちまうんじゃねーかな。
ま……私が言えた立場じゃないかもしんねーけど、よ。
それにしてもシャークティの様子見に行くのは良いとして、今日何していたか、か。何してたんだろうな? 私は。色々ありすぎて逆に何してたかよくわかんねーや。
とりあえず返信はせず、携帯をベットの上に放り投げる。そして眼鏡を外し、ベットに座って茶々丸を見る。茶々丸は所謂スリープモードに入っていて、ピクリとも動かない。バッテリーの充電が出来ないから省エネモードだそうだ。
悪い気もするが、茶々丸曰くシャークティなら充電出来るそうなので、私は茶々丸を起こすべく話しかけた。
「なぁ。茶々丸。」
「はい。少々お待ち下さい。」
茶々丸から微かに駆動音がする。スリープモードから立ち上がるために回転数を上げているのだろう。何の回転数かはしらね―けど。
「色々考えたんだけどよ。なんで学園長は私の事を放置したんだろうな?」
魔法の存在を教えることが出来ないと言うなら。せめて事情を知る人を近くに置いて欲しかった。
誰かに私は変じゃないと言ってもらうだけで、いや、私の言いたい事を理解してもらうだけでも良い。それだけで、たったそれだけでも、どれだけ私は救われたことか……。
「少しパソコンを借ります。」
茶々丸は私に一言断ると、パソコンを立ち上げてUSBポートに指を接続する。器用な奴だな、おい。
外部メモリが一つ立ち上がり、そこを開くと中味は一つの動画ファイルが入っていた。
動画を再生する。すると、そこには学園長とマクダウェルが囲碁をしている様子が映し出されていた。映像はマクダウェルの斜め後ろで碁盤を見ている所から始まる。これは茶々丸の目にした物を記録したんだろう。
碁盤は学園長優勢。マクダウェルは……パンツ丸見えじゃねーか? スカートで椅子の上で片膝立てて、って。
『今日、お主のクラスの長谷川君が早退したらしいの。』
私が早退した日っつーと、最後に起きていた日の事か。こうゆうのを見ると、これが異常な夢なんだってことを実感するな。私にとってはもう何週間も前の出来事なんだけどな、茶々丸にとってはついさっきの出来事なんだろう。
話は進み、私に認識阻害が効かないことを知り、対策をうたないことに怒るマクダウェルが映し出される。学園長室には霜が降り、極寒の地へと変わっていく。
こ、こいつ……。私の為にここまで怒ってくれるなんて……。ちょっと、ぐっとくる物がある、よな。
そんな中、学園長が私の常識について何やら質問し、エヴァンジェリンが要約させようとした所で。
「お、おい! そこで出ていくのかよ!?」
映像は学園長室の外へ。お茶くみして帰ってきた頃にはなにやら話がついていて。
「なんだよ!? 一番肝心なところが入ってねーじゃねーか!?」
「はい。申し訳ありません。」
「ああ、いや、茶々丸がわりーとは言わねーけどよ、寄りによってそこだけ映ってないのかよ!?」
ああ、くそ、結局わかんねー!!
あと知ってそうなのはシャークティか。エヴァンジェリンはいつ来るかわかんねーしな。
ブーーッブーーーッ
そんなことを考えていると携帯が振動する。なんだ、またアリサか? そう思い携帯を開くと、メールが1件入っていた。
FROM:なのは
TO:アリサ、すずか、自分
件名:OKだよ!
本文:お店で待ってるね! シャークティさんの制服姿は私が先に見ちゃうけど、いいよね!?
でももっと早く、8時とかに来てくれたら、シャークティさんの練習に付き合ってもらえるんだけど。
いちおう8時前からみんなお店にいるから、良かったら来てね!
今日は図書館に読書感想文用の本をかりに行ったよー。
もしドラっていう本をかりたんだけど、何書いてるのか全然わかんない!
何か違う本無い?
おいおい。小2でもしドラかよ。わかるわけねーよ。おとなしく童話でも読んどけ。それにしても8時からシャークティは翠屋に居るのか。
……よし。いきなりすずかとシャークティ両方顔合わせるのも辛いし、早めに行くかな。
そう決めると、私は茶々丸に6時くらいに起こしてくれるよう頼み、ベットに入る。
そしてメールの返信もせずに、そのまま眠りについた。