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No.32330の一覧
[0] 【ネタ】ランスのSSで自分が読みたいものを試しに具現化したもの【こんなの読みたい】[nov](2012/03/21 20:01)
[1] ランスのSSで自分が(ry パートⅡ(短)[nov](2012/06/30 18:52)
[2] ランスのSSで自分が(ry パートⅢ[nov](2012/08/16 00:25)
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[32330] 【ネタ】ランスのSSで自分が読みたいものを試しに具現化したもの【こんなの読みたい】
Name: nov◆e273c040 ID:584f14d6 次を表示する
Date: 2012/03/21 20:01
 魔王歴、というものがある。
 遥かな昔、初代魔王ククルクルから始まった歴代の魔王達がこの大陸を支配していた期間を指す言葉である。
 この魔王歴を終わらせたのが、今なお伝説として語り継がれている英雄「唯一帝」ランスである。
 彼の残した功績はあまりに大きい。人類で初めて大陸を統一し(有史上最初に大陸統一を行ったのはドラゴン王マギーホア、聖魔戦争で名高いルーカ・ルーンは人類圏の統一に止まる)、当時恐怖の象徴であった魔王を打倒し、また世界を滅ぼそうとした邪神を女神の協力を得て討ち滅ぼしたという。驚くべきことに、これらの偉業を彼は僅か十年ほどの間に成し遂げている。
 魔王を、邪神を打ち倒し今に続く平和な時代を築き、大陸の歴史の中で燦然と輝く稀代の英雄、ランス。
 本書は当時の公文書や人々の手記などの史料および各地に残る逸話や伝承をもとに、彼の生涯を纏めたものである。信憑性が疑わしいものも、筆者の独断により取り入れている場合もあるため事実とは異なる事柄を含む可能性もあるが、ご容赦願いたい。
 


 リーザス王国領内にバランチという街がある。ヘルマン山脈を水源とする大河の恩恵を最大限に受けている街で、リーザス国内で最も農業の盛んな街である。そのバランチからイースへと繋ぐ街道からは、一面に続く小麦畑を見てとれた。この辺りの風景は、季節によって一変する。収穫のためである。今は麦に覆われた大地も、もうしばらくすれば露わになる筈であった。
 また人通りも多く、うし車がかなりの頻度で行き来していた。当時の人々の交通手段といえば、うし車である。都市内の移動も同じく公営・私営のうし車が使われており、都市外に出る物には万一に備えて護衛も雇われていたので比較的安全、そのうえ安価だったので、殆どの人々はうし車を利用した。公営のうし車の無い辺境や過疎地に行くわけでもないのにうし車を使わないのは、よほど経済的に困窮している者か、経験値が目的の傭兵や冒険者などの限られた者達だけであった。
 そのような街道沿いを歩く姿が、二つあった。
「疲れた」
 そう愚痴をこぼしたのは、少年であった。細身であるが、しっかりとした芯があることを見てとれる体格をしていた。髪は茶髪。緑の衣装の上から、軽鎧を纏っている。冒険者としては一般的な衣装であるが、奇妙なことに、顔が妙に幼かった。体格からすれば十二、十三に見えるが、凛々しさ以上に幼さを感じさせる顔付きは、六つか七つほどに見えた。事実その通りで、少年はこの歳で七つになったばかりであった。
 この少年こそが後の「唯一帝」ランス。大陸繁栄の礎を築いた人物である。
「先程、昼食を兼ねて休憩したばかりではありませぬか」
そのランスの横を歩いていた男が、呆れたように言った。ランスも本心から出た言葉ではないらしく、つまらなそうにそっぽを向くと、黙って歩みを再開した。

 史料によれば、ランスの名が歴史に最初に登場するのはGI1005のことである。
 この頃のランスは、従者の騎士一名と共に旅していたようである。騎士とあるが、この騎士とランスがどういった関係であるのか今もって判然としていない。ランスの出自に関する史料が一切見つかっていないためだ。二人の関係は勿論、どういった経緯で旅をすることになったのかを知るには、新たな史料の発見を待つしかない。
 このランスの従者を務めていた騎士であるが、困ったことに名前が分かっていない。当然ながら、容姿なども定かではないが、ランスは彼を「じじい」と呼んでいたという記録が残っているため、若年ではなかったらしい。また、彼の物と思われる手記は見つかっているのだが残念ながら劣化が激しく、解読可能な範囲からは彼の名前は出てきていない。そのため僭越ながら、本書ではこの騎士のことを便宜的にガレスと呼びたいと思う。当時の人々に親しまれていた物語の中で「忠義者」として知られる人物の名を借りた。


 ガレスの手記によればウェスの街から、ランスの本拠地として名高いアイスの街までの道のりを、一年ほどかけて移動している。急ぎの旅、というわけではなかったらしい。
 この頃のリーザス王国であるが、リア・パラパラリーザスの父であるウェズディング・リーザスの治世の時代である。既に貴族の傀儡となり果てており、また浪費癖もあったため税は重くまた治安も芳しくなかった。ヘルマン、ゼスとも表向きは平穏であったが水面下では争っていたため、そういう意味でも不安定な時期であった。結果として、リーザス王国と強い結び付きのあった自由都市地帯もその影響を受けていた。リーザス王国、自由都市地帯は大陸の中では比較的安全な地域であるが、それでもランスのような幼い子どもを連れての旅は危険を伴った。
 事実、ガレスの手記にも野盗やモンスターの襲撃を受けた旨が記されている。
 先に幼いと書いたが、ランスはこの頃には剣を握り始めていたようだ。幼いとはいえ後に英雄となるランスは既にその片鱗を見せていたらしく、初めてランスが剣を取ったと思われる日にはガレスは自らの手記に、
「これほどまでに、人は剣と一体となれるものなのか」
 と、驚愕を隠そうともせずに記している。ランスに剣の手解きを始めてからは、彼の手記に度々ランスの剣才についての記述が見られるようになる。ランスの才能に、感動すらしていたようだ。しかしながら、当のランスはと言えば。
「訳のわからんことをぬかすな」
 と、憤慨するばかりであったという。武人特有の感情を剣を持ったばかりの子どもに理解しろというのも、無理な話であろう。
 さて、剣の手解きを受け始めたランスであったが、驚くべきことに大人用の長剣を苦も無く振り回すことが出来たという。伝説に語られる剛力は既に顕在していたようだ。その上、剣を振り始めてから幾らもしないうちに、
「剣に関して私が教えられることは、もう残っておりませぬ」
 と、ガレスに言わせたというのだから、その才たるや並外れている。しかも、この頃のランスの技能Lvはまだ剣戦闘Lv2である。この時点でも既に稀有な能力を有しているには違いないが、それでも後に剣戦闘Lv3になることを考えると、その才の隔絶ぶりには驚く他無い。
 更に、体格にも恵まれていた。先にも述べたがこの頃まだ六つほどであるにも拘らず、十二、十三の年頃に見えたという。であるから、幼いと言えどランスも立派に戦力となっていた。しかも、戦う度に恐るべき速度でレベルが上がったらしく、既に専属のレベル神もついていたという。なお、このレベル神の名前は伝わっていないが、後のレベル神ウィリスとは別神であったのは間違いないようだ。
 このランスのレベルアップに関して、ガレスの手記に興味深い記述がある。曰く、
「レベルアップに必要な経験値の量が少なく、一度の戦闘で得られる経験値の量が常人の数倍近い」
 というランスの特性に言及し、後に才能限界が無限であることを知ってからは、
「可能性の獣」
 であると評し、ますます熱心にランスに剣を教えた。驚くことに旅を終える頃には、ランスのレベルは40を超えていたという。当時の職業軍人などの平均レベルがレベル10~20ほど、幹部クラスになってようやく30以上が存在する程度である。ランスの戦友として名高い人類有数の戦士リック・アディスンが初めてランスと会った時のレベルが50であることを考えると、如何にランスが規格外の存在であるかが分かる。
 しかしながらどれだけ強かろうと、この頃のランスはまだまだ子どもであった。

 こんな話がある。
 ランス達がイースの街に到着してからのことである。街の通りに、貝殻を売る露店が出ていた。貝殻は、今から一万年以上前に存在していた「貝」というモンスターが化石化したものである。多くは石ころ程度の価値しかないが、中には大変美しくまた貴重な貝もあり、高値で取引されることもあった。
「うむむ……」
 ランスは熱心な様子で、貝殻を見つめる。露店に置いてある貝殻はさして珍しいものではなかったが、どれも欠損などなく色艶も良いものばかりで、美しい模様が入っているものもあった。
「なにか、気にいったものでもございましたか」
 返事は無し。ガレスは苦笑した。無視されたわけではなく、自分の声が耳に届かぬほどランスが熱中していることがわかっていたからだ。ガレス自身も、ランスに倣って貝殻に目をやるが、
「よく分からぬ」
 美しいと思わないでもないが、惹かれるものがあるとは思えなかった。単純な好みと感性の違いであろう、とガレスは納得した。相変わらず、視線を貝殻に釘付けにしているランスを見る。その目には、子どもらしい輝きが宿っていた。その輝きを見てガレスは思わず、
「気にいった物があるなら、買われては如何か」
 そう口にしていた。反応は劇的だった。
「良いのか!」
 ぱっと、表情が笑顔に変わる。ガレスは自然と緩みそうになっていた頬を慌てて引き締めた。ランスが子ども扱いされるのを嫌うことを知っているからである。拗ねると、これがまた長引く。要らぬ気苦労を後で強いられぬための努力が必要だった。
「たまには良いでしょう。嵩張るものでもございませぬ」
「そうか! じゃああれとそれと……」
「一つだけです」
 その一言で一気に気落ちし項垂れるランスの様子に堪え切れず噴出したガレスは、ランスの機嫌を直すのにもう一つ貝殻を買い与えるはめになったという。後の英雄と言えど、子どもらしいところも当然あったのだ。
 これと似たような話が幾つも伝わっていることからも分かる通り、ランスの貝殻好きは有名である。一般的には女好きが強調されるランスであるが、史料によれば女より貝殻を優先することが幾度かあったというのだから、相当なものだろう。それを端的に表す言葉として、
「俺様が貝殻を貸したりあげたりすることは、相手が女であってもありえない」
 というものがある。如何にランスが貝殻を大切にしていたかが窺える。ただし、例外がある。言わずと知れた、彼の奴隷であるシィル・プラインである。逆に言えば、今尚語り継がれるほどの美女達に囲まれていながらランスが貝を与えたのはシィルだけであり、貸し与えられた者でさえ織田家の香姫など僅か数名にとどまっていることを考えれば、彼から貝を与えられるのが如何に稀有であったか推し量れよう。ご存知の方も多いだろうが、現在の親しい相手に貝殻を渡すという風習はここから来ている。
 蛇足であるが、現在の我が国の首都アルバランスにあるランス博物館内にはランスの貝殻コレクションのスペースがある。数多くの美しい貝殻が最高の保存状態で保管されている。中にはここにしか現物が残っていない貴重な貝殻もあるので、興味があれば訪れてみてはどうだろうか。

 
 余談が過ぎた。話を戻すとしよう
 イースに一週間ほど滞在した後、ランス達は旅を再開した。オークスの街を経由して、一気にリーザス領内を抜ける。
 目指すは自由都市国家群の一つ、ハンナ。
「ハンナに着いたら、暫くゆるりといたしましょう。訪ねたい人物もおりますれば」
 道の向こうにハンナの街が見え始めた頃、ガレスがそう切り出した。暇つぶしに石ころを蹴飛ばしていたランスは顔を上げると、
「む、誰だそれは。女か? 美人か?」
 僅かばかりの期待を顔に浮かべたランスに、きっぱりとした口調でガレスは言った。
「堀秀政、という男性の方です。暫く前にJAPANから来られたそうですが、政戦両略に優れた大変素晴らしい人物と聞きます」
 途端に興味を失ったらしく、石蹴りを再開するランス。
「そうか。まぁ、好きにしろ。俺様は適当に街をぶらついておく」
「何を仰る。ランス様も共に行くのですぞ! 共に堀殿の教えを受けようではありませんか」
 ランスは、思っていることがすぐ表情に出た。この時も、ガレスの言葉にすぐに渋面をした。
「行かんぞ、俺様は。行く理由がないからな」
「……そうでございますか」
 あっさりと頷くガレス。しかしその後に続いて、ガレスは何でもないように呟いた。
「JAPANには貝という、貝殻が多く出土することで有名な土地があるとか。或いは、その話も聞けるかと思ったのですが」
 ランスがぴくりと反応する。
「更に聞くところによれば、大変美しい女性をお連れだとか……」
 ランスの表情が変わった。


 堀秀政は、当時JAPAN最大勢力であった織田家に仕えていた人物であり、大陸に関する一切のことを任されるほどの人物であった。また、幼少の上総介(次代の信長。ランスの友人として知られている)の教育係も任されていた。
 織田信長の小姓として取りたてられ、すぐに頭角を現したという。政戦両略に優れ、織田の将達からも頼りにされた。また人柄も穏やかで身分や出自で差別することなく接したため、部下達からも大変慕われていたという。
 穏やか、と言ったが。信長から大陸の話を持ちかけられるとすぐに、
「直に大陸を見てまいります」
 と僅かな供のみを連れて自ら大陸に赴いたというのだから、豪胆な一面も持ち合わせていたようだ。
 その秀政は、この頃ハンナの街にいた。大陸各地の視察を行い帰国する最中に病に倒れ、療養中だったとされている。

 ハンナの街についてすぐ、ランス達は堀秀政の元へ向かっていた。
「で、どんな美人なんだ? そのおっさんの連れというのは」
「凛々しい、女武者だとか」
「ムシャ?」
「JAPANの戦士のことでございます」
「そうか、楽しみだな。ガハハハ!」
 上機嫌な様子で、ずんずん歩くランス。秀政はそれなりに有名らしく、住民に問うとすぐに居所が知れた。 
 ガレスは、ランスの態度のあまりの変わりように心配になった。
「ランス様、お会いするのは結構でございますが、堀殿に礼を失するようなことをなさらぬように」
「それは、相手次第だな」
 ガレスに顔だけを向け、ランスはにやりと笑った。


 秀政の住む家は、JAPANで言うところの武家屋敷であった。
 藤原石丸の大陸進出以来、大陸の各地に日本人が暮らすようになったため、JAPAN風の建築物は珍しいながらも存在していた。秀政の屋敷も、そうした物の一つだったのだろう。
「ぼろい家だ」
 屋敷を見たランスはそう言い捨てると、早速門を開けにかかった。しかし、向こう側から閂でもかけられているらしく、びくともしない。
「生意気な扉だ」
 苛立ちを隠そうともせず、門を蹴り始めるランス。慌てて、ガレスが止めた。
「おやめなさい。そんなことをしても、門は開きませぬ」
「なら、どうやって開けるんだ」
「恐らく、鍵がかかっているのでしょう。ここから中の方々に呼び掛けるしかないかと」
「ちっ、面倒くさいな」
「この場はお任せを。ランス様は……」
 ガレスが言い終わるより、ランスの方が早かった。
「ランス様が来てやったぞ!!! さっさと門を開けろぉ!!!」
 周囲にいた者がぎょっとするほどの、大声であった。ガレスは頭を抱えた。今の声は、確実に中まで聞こえた筈である。教えを請うつもりであったが、諦めた方が良いかもしれない。
 少しして、門の向こうで人の気配がした。それからがちゃがちゃと鍵を開けるような音がした後、門が開いた。門と言ったが、先程までランスが蹴っていた正門ではなく、その脇にある小さな門である。ランス達は知らなかったが、元よりこうした屋敷には大小の門が存在するのだ。
「タッチダーウン!」
 その門から突然、男が飛び出してきた。
「うおっ」
「ぐぼはっ!」
 突然のことに驚き、咄嗟にランスは男に蹴りを入れた。悲鳴を上げ、そのまま男は崩れ落ちた。
「なんだこいつは。馬鹿か?」
「ランス様、なんてことをっ。もし、お気を確かに!」
 未だ倒れたままの男に、ガレスが慌てて駆け寄る。男は奇妙な鎧のような物を着ていた。屋敷の守衛だとしたら、一大事だ。申し開きのしようが無い。
 ガレスの声に応えるかのごとく、男がむくりと起き上った。唸るように、言う。
「客人は、アメフトよりサッカーが好きだったのか。残念だ」
「はぁ?」
「こちらの話です。して、ご用件は?」
 先程は分からなかったが、声が若い。鎧のせいではっきりと顔は見えないが青年と言うべき歳かもしれぬ、と考えたところで、ランスが何事か口にしかけていることに気付き、慌ててガレスは用件を言った。
「私はガレスというものです。堀秀政殿のご活躍を聞き、是非一度お会いしたく思い参りました。お取り次ぎをお願いできませぬか?」
「なるほど、先生に。ちなみに、お約束は?」
「ございませぬ」
「……少々お待ちを」
 青年が屋敷に戻る。慣れた様子からして、こうして突然の来客は珍しいものではないのかもしれない。ガレスはため息を吐くと、ランスに向き直った。
「ランス様、あれほど失礼の無いようにと申しましたのに」
「知らん。あの変な鎧馬鹿が悪い」
 確かに妙な青年ではあった、と同意しそうになったガレスは慌てて浮かんだ考えを否定した。
 今はただ、青年が戻るのを待つしかない。ガレスはランスが勝手に扉から入らぬよう気を配りながら、青年が戻るのを待った。
 それから少しして、ランスが早くも焦れ出した頃に青年は戻ってきた。
「先生がお会いになるそうです。どうぞこちらへ」
 言って、さっさと中に入っていく。希望が叶ったというのに、ガレスは逆に戸惑った。ランスの所業を考えると、とても会ってもらえないと考えていたのだが。
「JAPANには、無礼討というものがあると聞く。まさかそれではあるまいか」
 などと些か警戒心さえ生じたが、背中をランスに蹴飛ばされてしまったため、とりあえず青年の後を追った。
「こちらが玄関です。この屋敷は見ての通りJAPAN風のものですから、ここで靴を脱いでください」
「おおう、中々悪くない」
 靴を脱いだランスが、木の床の上を興味深げに歩いている。普段室内でも土足で生活しているため、新鮮なのだろう。子どもらしい素直な驚きを顔に浮かべている。
 ガレス自身も、靴を脱ぎ廊下を歩く。なるほど、確かに悪くない。
「ははは、この良さが分かりますか。こちらに慣れると、土足で室内になどいられなくなりますよ。そうそう、申し送れましたが私、篠田源五郎と申します」
「知らん。野郎の名前に興味ない」
「ランス様!!」
「わはは! 剛毅な少年ですなぁ」
 上機嫌そうに笑う篠田の案内で、屋敷の中を進む。想像していたより人の気配が薄い。屋敷の大きさに対して、住人の数が少ないのかもしれない。その代わり、敷地内の至る所にわんわんがいた。訓練されていると一目で分かる辺り、番犬であろう。
 わんわんはペットとして当時から人気であったが、この頃のわんわんは現在主流となっている愛玩用に品種改良されたものではない、モンスターの一種である。当然、それなりの強さを持っていた。記録によれば、JAPANのとある迷宮にはLv80を超える強力なわんわんがいたという。
 やがてランス達は、屋敷の広間に案内された。畳の敷き詰められた広間には、二人の人物がいた。上座に座っているのは、着物を着た壮年の男だ。その傍に控えるように、凛々しい顔付きの少女が座っていた。











こんな感じのランスマンセーハーレム物が読みたかったので書いてみましたが、力尽きました……。
最近のランスシリーズの展開の早さに刺激を受け、ランス物のSSを書いてくださる方が増えることを願ってやみません。


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