Graduale - 昇階唱 Ⅶ
入学式翌日。
少し早めに起きて、俺は冷蔵庫を覗き込む。
昨日まではバランス栄養食品だとかミネラルウォーターしか入っていなかったそこには、たくさんの野菜と少しの肉や魚が収まっていた。
込み上げた何かに、俺は息を詰め、静かに吐き出しす。
使う物をいくつか取り出し、まな板に載せる。
料理のレパートリーはそんなにないが、基本だけは叩きこまれている。材料の関係で、流石に日本風の朝食は無理だろうけど、パンをメインにした朝食ならできるはず。
うし、と一息気合を入れて、俺は食材に手をつけた。
初めて一人で作った朝食の内容は、パンとオニオンスープ、焼いたベーコンと、ニンジンやブロッコリーの温野菜という簡素なものだった。量は勿論多めである。
丁度できた辺りでレイも起きてきたので、ついでに一緒に食事をとった。表情は相変わらずだったけど、食事をする手が食堂の時よりも早かったのを俺は見逃さなかった。
レシピはインターネットにある。もっとレパートリーを増やそうと俺は決意を新たにした。
***
朝食の最後にコーヒーを飲んで一息入れた後、俺達は身体検査に向かった。
今日は一日かけて身体検査が行われる。
午前中は身長や体重、座高や視力、聴力や血圧などの検査が、午後からはCTスキャンや胸部X線検査、血液検査やナノマシン薬物検査などが行われる予定だ。
日本で言う人間ドックみたいなものなのだろう。
そういえば父さんがバリウムを飲むのが辛いって言ってたっけ。バリウムってなんだろう?
制服で身体検査を受けるわけにもいかないので、更衣室で運動着に着替える。
ちらりと着替えるレイの体を見れば、しっかりとした体格が目に入る。
「前から思ってたけど、レイって何か体を鍛えてたりするのか?良い筋肉だよな」
同室ということもあって、レイの体を見る機会は何度かあった。
着痩せするタイプらしく、服の下には均整のとれたいい体が存在していた。顔がキレイなタイプだった為に、はじめて見た時はかなり意外に思った。
「ああ。幼い頃は体があまり丈夫ではなくてな。ある程度の運動はしていた」
ある程度、か…… けれど、あの筋肉の付き具合からして、随分鍛えている事が伺える。
「あ。それ、俺も同じ。俺もちっちゃい頃は体が丈夫でなくてさ」
レイも俺と同じような理由で体を鍛えていた事になんだか親近感を覚えた。まぁ、俺の場合は厳密に言うと違うのだが。
「鍛えているのか? それにしては――」
レイの視線が上下し、俺の体を見る。
「見るな。言うな。俺、なんか筋肉付きにくい体質みたいなんだ……」
自分の体の貧相さは自覚している。肌の白さも相俟ってか、細い体が余計に細く見えるのだ。それに、最近戻っては来ているものの、体重も以前よりは大分落ちている。諸々の要因があるとはいえ、俺の体格が貧相である事実は少しも変わらない。
しげしげと、俺と自分の体を見比べるレイの腹に軽くパンチを入れる。
「もう着替えただろ。さっさといくぞ」
士官学生全体が動いているということもあって、どの検査もかなり込んでいた。
身長の測定に続く長蛇の列を見た時は、これで本当に検査が1日で終わるのかと思ったが、なんとか午前中の工程は終わった。
中庭でレイと一緒に昼食をとる。
作ったのはホットドッグとサンドイッチ、ついでによく磨いたリンゴ(皮有り)も持ってきた。俺達は育ち盛りなので、とりあえず量と栄養が欲しかった。
ホットドッグとサンドイッチには結構な量の野菜を入れ、量と栄養バランスをとる。
肉が欲しい所だが、生肉や肉類の加工食品は全体的に高いのだ。昨日の俺の手持ちでは、薄切りベーコンを買うので精一杯だった。
それにしても、上手くやりくりしないと給料日前に食費だけで生活費が底を尽きそうである。
俺の家のメインバンク―― 葦原銀行の預金に手をつけなければならない日が来るかもしれない。
いや、あの預金は使わない。銀行の預金は一気に増えたが、あそこのお金は何があっても使わない。絶対にだ。
幸いな事に、官学校はプラントの国防を担うザフトという軍の下部組織にあたる。そのため、学費も寮費も、未来の国防担う若者の育成の為の諸経費になる為、士官学生は支払わなくてよいのである。プラント政府が支払ってくれるのだ。しかもお給料まで貰える。
俺は今、国の援助で勉強して、お給料まで貰っている。その分、しっかりと成果を残さなければならない。
昨日始まったばかりの外装修理やデブリ回収の自主演習もその勉強の一環である。ガイダンスによると、通常の士官学生は夏までに工業用モビルスーツの運用資格を取得し、夏から自主演習とされるプラントの外装修理やデブリ回収の任に着く。
でも、俺は既に工業用モビルスーツの運用資格を持っている。他の士官学生より早く、この自主演習に取り組む事を許可されたのだ。
レイも、工業用モビルスーツの運用資格は持っていない。このアドバンテージは決して手放さない。誰にも、追いつかせない。実技は絶対に。
ふと、昨日の大失敗を思い出して肩を落とす。張り切り過ぎ、踏み込み過ぎて機体が4回転半。すっごく怒られた。道のりは遠い。
そんな事を考えながら例の如く、レイと互いに問題を出し合いながら昼食を食べた。
俺がぼんやりしてる時に、レイが俺のサンドイッチを1つ誘拐していった。
ツナ味……
気に入ったのなら、欲しいって言ってくれればいいのに。
やるかやらないかは別だけどな。
***
「はぁ…… 慣れないなぁ……」
そう言いながら、俺は注射された左腕をさすった。
体中がざわざわして何処か落ち着かない。
それも当然だろう。今、俺の中には沢山のナノマシンが入って、体内の検査をしているのだ。
「こればかりは慣れろとしか言えないな」
レイには既に経験があるのだろう。涼しい顔をしている。
なんでこんな検査をしているのか不思議に思っていると、レイが教えてくれた。
このナノマシンによる体内検査は、連合からのスパイ対策に行われているらしい。
連合の薬物に関する技術はプラントの先を行っている。その技術を用いて、特殊な薬物でナチュラルの身体能力を強化しているのは有名な話しだ。
士官学校開設を聞き付け、コーディネイターに偽装し、身体検査当日に薬物反応が出ない様に調整された強化人間がスパイとして紛れ込んでいる可能性もある。
しかし、強化人間は長期間特殊な薬物を摂取しないと、身体機能や精神に異常を来してしまうらしい。身体検査が終了するとすぐに、薬物を摂取しなければ異常が表面化し、スパイとしての任務が果たせなくなるのだ。
その為、体内の成分の動向を調べるナノマシンがある程度の期間、人体に注入されるのだ。
その間ナノマシンは体内の成分情報を収集する。ナノマシン回収後の分析で、特殊な薬物が体内にあったという記録が出てきた場合は拘束となる訳だ。
「回収は12日だ。その時に特殊な機械を肌に当て、ナノマシンを一カ所に集め、献血の要領で回収する」
「ふーん…」
めんどくさいし、気持ち悪い。このざわざわした感じが一週間以上も続くかと思うとげんなりした。
俺は肩を落とした。
「身体検査、これで全部終わりだよな?」
「ああ。夕食を作るにはいい時間だ」
レイ肯定の言葉に安堵の息を零す。
一日中他人に体を色々されて本当に疲れた。
さりげなくされた夕食の催促に、冷蔵庫の中身を反芻する。
今日はバイトもないし、少し豪華なものを作ろうかな。レシピを調べてみよう。ああ、でも、節約……
そうつらつら考えながら俺達は寮に向かう。道中、俺が思っていた以上に体は疲れていたのか、何度か人にぶつかってしまった。
なんか、ふんだりけったりだ。料理を作って、気を紛らわせよう。
***
身体検査、その翌日の身体能力検査から数日経った。
最近、俺の周りで妙な事が起きるようになっていた。
よく人とぶつかるのだ。なぜか。
最初は俺の不注意かと思ったが、よくよくぶつかった人の顔を見れば、何度か同じ人物とぶつかっている。この広い学校の中で同じ人物と何度も鉢合わせるなんてことは、現実にあり得るのだろうか。あまり高い確率で起きる事とは思えない。
それに、ナノマシンのざわざわした感じは何日経っても慣れない。
あと2日の我慢だと自分に言い聞かせてはいるものの、この自己暗示もそろそろ限界だ。早く今日が終わって明日になって、明日が終わって明後日になれば良い。
けれど、いくら俺がナノマシンのせいで憂鬱になっていても、本格的に始まった講義は受けなければならない。
次のプログラミングの講義で今日のカリキュラムは終わる。
その後は、自主演習に行く時間になるまでレイとシミュレーターで対戦する予定だ。
この後の楽しい事に無理矢理想いを馳せながら、俺はレイと一緒にパソコンのあるC301教室へと向かった。
C301教室に着くと、授業があるということもあって、既にそこそこ人が来ている。
大きな机に4台づつ設置されたデスクトップパソコンが5列、整然と並ぶ様はなかなか見応えがあった。
「この授業、座席指定だっけ?」
人で埋まり始めた教室に、俺はレイに尋ねた。
「いや、この授業は自由だったはずだ」
その言葉を聞いて、俺は教官の講義が聞きやすそうな席はどの辺りなのか教室を見渡した。
「えーと…」
しかし、なかなか良さそうな位置が見つからない。
「急がないと人が増えるぞ」
はっと気付けば、人がだいぶ増えている。
俺はレイの手を引いて、慌てて適当に選んだ席に座った。
「あ」
席に着いたあと、俺は気付いた。
しくじった。隣が女の子だ。
しかも、この紅い特徴的な髪には見覚えがある。
廊下でぶつかったことがある子の一人だ。この子とは確か、二度程ぶつかったていたはずだ。
一度目は一昨日、廊下を歩いていると何故かぶつかった。二度目は昨日、廊下の角で鉢合わせて危うくお互い転ぶ所だった。
本人は覚えていないだろうが、俺は気まずい。
廊下側のレイに席を変わってもらおうかと思ったが、既に講義は始まっている。交代は不可能だ。
しかたないと俺は諦め、講義の内容に没頭した。
今日はプログラミング授業1時目ということもあり、もっとも基本的なプログラム"Hello world."を作る事になった。
プログラミングは教練校にいた時の授業やモビルスーツシュミレーターのOSを自分用に改造したりする際に勉強している。きちんと講義を受けていれば、少なくともおいて行かれることはないだろう。
"Hello world."を手早く完成させると、ちらりとレイの方を見た。
あ、こいつ、課題終わらせてシュミレーターのOS弄ってる。
涼しい顔をして堂々と行われているサボりに、俺は軽く敬意を抱く。次の休み時間は、モビルスーツシュミレーターで一戦交える事になっている。レイに勝ち越しているのもあって、負けたくはなかった。
俺もレイに習って、OSを弄ろう。
こっそり鞄から大容量の小型メモリーを取り出し、パソコンに接続する。
俺のOSの目下の目的は、射撃性能と回避性能のアップ。スパゲッティみたいになってるOSを一旦紐解き、整理していく作業はなかなか楽しい。
「おねぇちゃん、そこ違うよ」
「えぇ!?」
隣から小声の会話が聞こえてきた。
どうやら隣の子とその隣は姉妹らしい。
隣の子は慌ただしく電子教科書とディスプレイを並べ、見比べている。
だが、間に合うだろうか。
そろそろ――
「そろそろ作ったものを提出してもらうぞ」
やっぱり。
教官からの指示が全体に告げられる。
俺は改造したOSを保存すると、サボりの証拠を隠滅し、作ったプログラムを送信する。
これで俺は大丈夫だ。
「ああ、もう!なんでエラーになるのよ!!」
「おねぇちゃん、落ち着いて!!」
隣の子はまだ間違いを見つけられていないらしい。
困り果てた妹らしき少女の声に、俺は隣のディスプレイを覗き込む。
「こことここ、スペルミス。あと、この辺り、構文そのものがまちがってる」
思わずディスプレイを指差し、口に出してしまう。
隣の子は驚いた色をそのアメジストの様に濃い紫色をした瞳にのせて俺を見て来る。
時間は残り少ない。
「貸して」
キーボードを引っ張り、素早く間違いを修正する。
「これで大丈夫だ。送信はできるだろ?」
「え? あ、うん」
頷くのを見て、俺はキーボードを返した。
「あ、ありがとう」
「…… どういたしまして」
キーボードに手を置き、パソコンに向き合ったのを見届けると、俺も机に向き直り、自分の教科書をまとめて鞄の中に入れる。
「シン。送信が終わった者から帰って良いそうだ」
そう言ったレイも既に教科書をまとめて、帰る準備を終えていた。
「わかった」
俺の言葉にレイが頷き、立ち上がる。
シュミレータールームへ向かうレイの後に続こうと俺も立ち上がった。
「あ!」
横から聞こえてきた声に、俺は隣を見る。
どうやら無事に送信を終えたらしい。しかし、隣の子は何故か俺の方を向いている。
どうしたのだろうか、と俺は首を傾げる。
隣の子は何か言いたげにしているが、なかなか切り出してこない。
このままではレイに置いて行かれる。困った俺は、とりあえず思った事を告げてレイの後を追うことにした。
「あんまり妹を困らせるなよ」
「え?」
俺は鞄を持ち上げ、その場を後にした。
***
先に行っていたレイになんとか追い付き、俺は安堵の息を零した。
「遅かったな、シン。どうかしたのか?」
少し遅れた俺を気にして、レイが声をかけてくる。
「いや、うん…… なんか最近、よく人とぶつかったりしてさ……」
首を横に振り、俺は最近起こる現象をレイに報告する。
「人も多いし、ぶつかったりすること自体はおかしくないんだろうけど、頻度がおかしいんだ。ここ一週間の内、同じ人とぶつかったり、角で鉢合わせたりすることが何度もあったんだ。しまいには、まっすぐの見通しのいい廊下でもぶつかったりするし…… なんなんだよ、もう」
最後の方は愚痴になってしまった。
心底、鬱陶しかったのだ。
俺の方からぶつかったようなものなのに、何故か相手に平謝りされた揚句、俺が声をかける前に脱兎の如く逃げられる。中には悲鳴を上げて俺から逃げてく奴もいた。
一体何なんだ。
「お前と言う人間は、その…… 奇運な人間だな」
その言葉に、俺はレイの方を見る。まるで珍獣を見る様な、興味深そうな目でレイは俺を見ていた。
「それは恐らく、"ナノマシン共鳴現象"だ」
「"ナノマシン共鳴現象"?」
レイが頷く。
「中枢ナノマシン同士の間で極稀に起こる現象だ。ナノマシンは独自の周波数でネットワークを形成し、各個の情報を全体共有している。その中心になるのが中枢ナノマシンだ。中枢ナノマシンは常に他ナノマシンとリンクし、これを監視、制御している。その際には特殊な周波数の電波が用いられる」
ナノマシンに関しては、一応教練校でも話しは聞いたが、あくまでプラントでの一般常識程度だ。医療用ナノマシンの詳細なんて俺が知るはずもないし、それがどのようなシステムで動いているかもさっぱりだ。
でも、今、俺の中には得体のしれない電波を発するナノマシンが数え切れないほど入っている。
そう思うと鳥肌が立った。
「その電波って、人体に無害なのか?」
思わず、レイの話しの腰を折ってしまう。
「有害ならば、今、俺達の体の中に入れられていない」
レイは気にせず俺の懸念をあっさりと否定した。
「お前の身に起こっているのは、この中枢ナノマシンが発する特殊な電波が、極稀に近くの中枢ナノマシンと共鳴して起こる"ナノマシン共鳴現象"だ。」
聞きなれない言葉に、俺は首を傾げる。
だが、聞きなれない現象が俺の身の中では起こっているのだ。理由は何だろう?
「原因は?」
「はっきりしたことはわかっていないが、自身が統率するナノマシンに近しい周波数を持つ中枢ナノマシンとデータを共有しようとして起こる現象らしい。
顕著な症状としては、今のお前の様に、よく人にぶつかったりするようになる。正確には、お前の中にある中枢ナノマシンに近い周波数に近い中枢ナノマシンを持った人間にな。
この現象は同会社同工場同日同時同生産ラインで製造された中枢ナノマシン間で起こりやすいというがはっきりしていない。
それに、ナノマシンが発する電波は人間の行動に影響を与える程強力ではなく、本当に微細なものだ。」
レイからの返答を簡略にすると恐らく、原因不明だろう。
俺にもわかりやすく、かなり噛み砕いて教えてくれているのだろうが、やっぱりよくわからない。
けれど、ナノマシンが人の行動に影響を与えるものではないのはわかった。
ならばなぜ。
「ならなんで俺はあんなに人にぶつかってるんだよ」
思わず口に出してしまった言葉を、レイは正確に汲み上げる。
「はっきりとわかっていないと言っているだろう。一説には、ナノマシンと相性の良い人間に起こるのではと言われているが、その相性が良い人間の特徴―― 発現した人間に見られる共通した遺伝子配列や体質などが見出されず、全く分かっていない。
…… あまり気にするな。もうじきナノマシンも回収される。そうすれば"ナノマシン共鳴現象"はなくなるはずだ」
俺がかなり憂鬱になっていることを察してくれたのだろう。レイはそう言って、俺の目の前に小型メモリーを見せつける。
「今日は負けん。とことん付き合ってもらうぞ」
はっと気付けば、俺達は既にモビルスーツシミュレータールームまで来ていた。
呆ける俺を見て、レイは何故か肩を竦めた。
「それとも、部屋に戻って休むか? その場合は、お前の不戦敗になるぞ」
レイに挑発に、俺の気力が戻ってくる。
「誰が休むって言ったんだ? 今日もこてんぱんにしてやるよ」
そう言った俺を見て、レイは満足そうに頷いた。
「ああ。今度こそ負けない」
お互いに睨みあいながら、俺達はシミュレータールームの扉をくぐった。
後日、ナノマシンが回収されると、俺が頻繁に人にぶつかることもなくなった。やっぱりアレはナノマシンのせいだったらしい。
その事をレイに報告すると、安心した様に笑って、よかったな、と言ってくれた。
振り返れば、体に悪影響もないし、気にしすぎなだけだったのに、俺の愚痴を聞いてくれたレイには感謝の念は絶えない。俺には本当にもったいない友達だ。
お礼に俺も、シュミレーターの対戦ではレイの隙を尽く突いてこてんぱんにさせてもらった。きっとレイなら、その次の時にはもっと凄くなって挑んでくるんだろうな。
絶対に負けたくない。
ツナ味の恨み思い知れ。
それにしても、ナノマシン共鳴現象とか、なんでレイはあんなこと知ってたんだろ?
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