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No.31820の一覧
[0] 【習作】タイトル未定【デビサバ世界→ライドウ世界、オリ主】[パプリカ](2012/03/09 18:17)
[1] 第0話 油断はフラグです[パプリカ](2012/03/09 18:18)
[2] 第1話 参上[パプリカ](2012/04/09 18:11)
[3] 第2話 誤解[パプリカ](2012/04/10 23:32)
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[31820] 第1話 参上
Name: パプリカ◆2377acef ID:c67a2a8b 前を表示する / 次を表示する
Date: 2012/04/09 18:11
視線が痛い。
自意識過剰とかではなく、確実に注目を浴びている。
原因は間違いなく俺の格好。
周りの人々が時代錯誤な服装で、自分だけが近代的だからという理由ならばまだ救いがあるが、現実はそうではない。

今の格好はまさかのダッフルコートのみ。
ズボンも下着も無しの裸コートという、職務質問されたら問答無用言い訳不可の変質者確定コースである。
俺だってこんな恰好は嫌なのだが、5歳程度の肉体では物理的に無理だったのだ。
コートだって普通に着れなかったので、余った部分は折り返してるし巻きつけてるしと無理やりである。
ポケットに入っている携帯がやけに重く感じられた。

「でも、じっとしてても変わらないからなぁー」

居た堪れない気持ちを払いのけるためにそう口にする。
動いたって何かが変わるかというと正直微妙なのだが、動かないとやってられないのもまた心情。
目的地も手掛かりも無くふらふらと彷徨いながら、お上りさんのように景色を眺める。
道路はコンクリで固められておらず、通る車は人力か牛車だけ。道行く人々は服装も髪型もなんとなく昔っぽい。
総評は良く言えばモダンであり、悪く言えば古臭い。

「喋ってるのは日本語だから外国では無いんだろうけど…一昔前を題材にした映画とかじゃないと見ない光景だな。まさかタイムスリップ?」

本来ならば笑い飛ばしてしまいそうな考えだが、ここ最近は悪魔から神様の座なんていうふぁんたじーのオンパレードだったので、あながち有り得ない話では無いとも思える。

「もう少し歩いて何か見つからなかったらどうしッ!?」
「きゃっ!」

独り言を呟きながらキョロキョロしていた為、注意力が散漫だったのが悪かったのだろう、ベタな事に前方から来た人とぶつかってしまった。
尻餅をつきつつ前をぶつかった相手を見ると、それは今の自分の肉体年齢と同じか、少し上程度の少女だった。
着物に詳しくない俺でも一目で分かるぐらいに高級そうな服と、雪のように白い長髪が印象的だ。

「いつつ、すんま」
「無礼者!しっかり前を見て歩かぬか!!」
「むっ、あんただって見てなかったからぶつかったんだろ。お互い様だ」
「なっ!?」

素直に謝ろうと思った所に、喧嘩腰な口調で文句を言われるとついつい頭に来てしまい大人げない言葉で返してしまった。
少女は絶句して暫く口を開けていたが、ふんっと鼻息荒く顔を叛けると地面にペタペタと手をつき始めた。
何をしているのか良く分からず、尻餅をついた姿勢のまま暫く観察していると、その動きが酷い近視の人が眼鏡を探すしぐさに酷似していることに気づく。
周りを見てみると、ぶつかった時に落としたのか木製の杖が落ちている。

「君、もしかして目が?」
「悪かったな。前を見る目は持っておらぬわ」

少女は拗ねたようにそう口にした。




「なんで俺がこんなこと・・・」
「お主が言い出したのではないか。それともなんだ?『悪かった。出来る事なら何でもする』と言ったのは虚言か?」
「いや、そこは否定しないけど。俺もここら辺知らないし」
「構わぬ。お主のような無礼者とまたぶつかる程度は避けれるだろう。それだけでも杖よりは役に立つ」
「まだ言いますか」

現在俺は少女と一緒に街を巡っている。
少女の杖を持っていない方の手はダッフルコートの裾を掴んでいて、要するに俺の役目は盲導犬だ。
俺一人でも目立つことこの上なかったのに、白髪の盲目少女とのコンビになったことで注目度は更に倍。
少女としては目が見えないから気付かないかもしれないが、俺としては胃が痛いことこの上ない。
唯一の救いはゆっくりと歩き回っている少女が何処か楽しそうな事位か。
別に何かをしているわけでも無くただフラフラと歩き回っているだけなのに、耳を立てて音を拾う少女は時々微かに微笑むのだ。



「それにしても主の服は珍妙よな。形状が良く分からぬ」

ふらふらと歩きわまわり、休憩がてら茶屋の店先の椅子に腰かけての何気ない会話。
他の客が来たらのきますから、と店員に謝罪の言葉をかけて座ったのだが、何故か蓬団子とお茶が出てきた。
人情味在り過ぎる。現代日本では有り得ないね。

「それは聞かないでくれると助かります、ホント」
「なんとも不可思議な手触りだが、渡来品か?」
「多分。札見ないと絶対じゃないけど、国産じゃなくてメイドインチャイナだったと思われ」
「めいどいんちゃいな?知らぬ国よ」
「あぁ、中国製って意味ね」
「ふむ。異国の言葉を使いよるし、服も渡来の物。帝都におりながら帝都を詳しく知らぬと言うし、もしやお主最近来たばかりの渡来人か?」
「帝都?」
「大日本帝国が帝都だ。自分がどこにおるのかも知らなんだのか?」

本当の事を言った場合、頭のオカシイ奴と思われること請け合いなのでなんともやりにくい会話の中、重要な単語を拾うことが出来た。
大日本帝国というのは昔の日本の国号で、帝都は今で言う東京のことだったはず。過去に来たと言う説がかなり有力になってしまった。

「ところでさ、今の年号って分かる?」
「大正8年だが・・・。お主本当に渡来人か?」
「いやいや、日本人だけど。って何してんの」

少女は訝しげに眉を曲げるとこちらの体をペタペタと触り始め、首から上に至ると陶器の出来を調べるような指使いで指を這わせ始めた。

「目が見えんからな、指で造形を測っておる。渡来人は造形が違うと聞くからな」
「だから俺は日本人だと」
「・・・普通の童子と変わらんな。つまらん」
「やかましいわ」

あと少しで成年だった身としては童子と言われるのはなんとも遺憾である。
今の体が体なので否定できないが、遺憾なのである。大切なので二回言うのだ。
そんな邪険な態度を取ったと言うのに、何が嬉しいのか少女はくすりと微笑んだ。

「え、今の笑うところ?」
「なに、主の不躾な態度が新鮮でな」
「ホントやかましいわ」
「私は『媛(ひめ)』と呼ばれる身でな。何、皇族という意味では無いぞ。良いとこの令嬢程度に思ってくれたらいい。ただ普通の家では無くてな」
「え、何語りだしてるの。ちょっとやめて。経験上こういう流れってメンドクサイ事に繋がるから」
「不躾が過ぎるわ!乙女の語りを聞く程度の男気をみせい!」
「さっきは不躾が新鮮とか言ったくせに。てか、乙女何処?見えない」
「こやつ…!まあよい。私が年上のお姉さんとしての余裕を見せてやるわ。兎に角、私の家は普通で無くてな」
「あ、続けるんだ」
「私は大事な大事な媛故な、大切に扱われておる。だがそれは撫子に蝶よ花よと接するのとは違う。価値ある骨董品に接するのと同じ、者では無く物としての扱いよ」

誰もかれもが少女に必要以上に接することは無く、万が一があってはならぬと部屋の外に出ることも、他の子と遊ぶことも許されない。
だから俺の態度が新鮮で、嬉しかったのだと少女は言う。
もしこの話を元の時代で、普通の生活をしていた時に聞いたら色々と思うところがあったのかもしれないが、生憎この時の俺は自分の事でいっぱいいっぱいで、漫画やゲームでありそうな身の上、程度にしか思わなかった。
だから返した言葉は同情でも何でもない、じゃあどうして今一人でいるのか、という素朴な疑問だった。
それに対して、少女は口の端を釣り上げて酷く悪そうな笑みを浮かべた。

「まさか宿の二階の窓から逃げるとは思うまい。気付いた時にはさぞ慌てただろうな。いや、今も慌てて探しておるだろう」
「なんともはや。意外と君やるね」
「裂夜だ」
「ん?」
「君では無い。裂夜だ」

少女がおもむろに立ち上がる。その時になってなんだ名前か、と遅れて頭が理解した。

「そろそろ気付かれて迎えが来るころだ。一度逃げたのだ、次からはより監視は厳重になるだろう」

見えない目で街並みを見回しながら、なんでも無い事のように裂夜は言う。

「最初で最後だったが、生涯に一度でも自由に歩くことが出来て良かった。私に人として接してくれる人と会えてよかった」

だから、その言葉にどれだけの思いが込められているのか俺には分からない。

「だから、証として私の名を覚えておいてくれ。だから、私にもお前の―ッ!?」

ただ一つ俺が思うのは

「これは、異界…!!」

やっぱりメンドクサイ事になったじゃないかと言うやるせなさだった。




「はぁはぁ、もう、走れ、ぬ」
「やかましい!死にたくなければ走れ!」
「む、りだ。はぁ、走った、ことなど、はぁ、数える、ほど、しか」
「それでも走れ!」

裂夜の手を引っ張って走る俺もキツイのだから、運動不足この上ない裂夜は相当なものだろう。
自分でも無茶を言っているのは分かるのだが、デッド・オア・ランなんだから選択肢は一つだけだ。

『ひもじぃよ゛ぉー』
『ご馳走だぁー』

振り返らなくても聞こえてくる声がだんだん大きくなることで状況の悪化は理解できる。
だが解決策が無い。今のところ逃げるくらいしか手が無いのだ。

周りの人が忽然と消え、少女曰く『異界』とやらに引きづりこまれた後、代わりに現れたのはガキの群れだった。
悪魔である。また悪魔である。悪いことは全部悪魔のせいである。
ここまで来ると彼女がいないのも、ワンシーズンにインフルエンザAB両方にかかったのも悪魔のせいじゃないかと思えてくる。

「きゃっ!!」

そんな馬鹿な事を考えて自分を誤魔化していたのだが、限界だったのだろう、裂夜がこけた。
何かに躓いたのか足がもつれたのか、原因は分からない。だが、疲労が溜まった盲目の少女がいずれこうなることは分かり切っていた。
言葉を交わすことも無く、少女を無理やり背にのせて、俺は再び逃亡を開始した。
自分より長身の子を背負ってのそれは、お世辞にも走っていると言えるものでは無く、下手をすれば歩くよりも遅かった。

「私に、構う、な。お前。だけで、も」

裂夜の言葉を無視して逃げる。
この行動は裂夜を助けたいというヒーロー然としたものでは無く、こんなところで一人きりになる方が怖かったのだ。
そもそも出口があるかどうかもわからないのに、俺一人でどうしろというのか。
自分でも情けないとは思うが、そこは俺だっていっぱいいっぱいなのだ。勘弁してほしい。



『MAGの山だぁー』
『喰えばひもじぐなぐなるがぁ?』

走っていても差は縮まっていたのだ。
そんな速度で逃げていれば追いつかれるのも必然だった。
追いつかれたのは十字路の真ん中で、最悪な事に全方位完全封鎖。
俺は裂夜を下し、意味があるかどうかも分からない威嚇を全方位に放ちながら腰だめに構えていた。
それをあざ笑うかのように、ガキ共はじりじりと包囲を狭めてくる。

『ひゃっはー。我慢できねぇー』

そんな中、一体のガキが飛び出してきた。

「男は度胸!!」

裂夜しか見ていなかったのだろう。
俺の蹴りはそのガキを見事に捉え――

『『『悪魔は酔狂ーーー!!』』』

続くガキの群れに、何度目か分からない死を覚悟した。




その瞬間、世界から色が消えた。

時が止まるようなこの感覚には覚えがある。
そう、始めてニカイアが起動したあの瞬間だ。

『やっほー!お久ー。ティコりんだよ!クズっちも元気そうで嬉しいよ。ま、このままじゃ後数秒でぶっ殺されるけどね~☆』

記憶の正しさを証明するかのように、ニカイアが自動で起動して懐かしい声が響いた。

『今までずっとこっち用に調整してたんだけど、終わったからこれからはまたナビしてあげれるよ。嬉しい?ねえ、嬉しい?』
「調整?それってつまり召喚アプリが使えるようになったってこと?」
『それについては私から話そう』

ブン、と音がしてティコりんの姿が消える。代わりに現れたのはカヲル君こと憂う者だった。
ちなみに、セプテントリオンとしての名前はアルコルで彼自身が名乗った名前はアル・サダクである。

『まずは感謝を。君の力もあって輝く者はポラリスを御し、私は天の玉座につくことが出来た。新世界の想像も終えたよ』
「そうか。良かった」

自分がドロップアウトする前から随分優勢だったし、負けるとは思ってなかったけど、それでも勝ったと聞くと安心する。
今の今まで忘れていたなんてことは無いです。ホントダヨ?

『続いて謝罪を。エライに継がれるはずだった天の玉座に私が順応しきっていない。世界の想像に力を削がれ過ぎてしまって、君を新世界に移動させる程に力を得るにはもう暫く時間がかかる』
「あー、人間なら無理な領域な話だったんだろ。サダクのせいじゃないから気にしないで。けどどれくらいかかる予定?」
『そうだね。君たち人間でいうところで千年くらいだろうか』
「ブッ!!ちょっ、おま」
『・・・?あぁ、そうか。君達人間の寿命は長くて百余年だったね。そうなるとすまない。私には君をその世界から移動させることが出来ない』
「ははは・・・」

意図せずして乾いた笑いが出てしまうのも仕方がないと言うものだろう。
過去の世界に骨を埋めることが決定してしまったのだ。現代人としては色々寂しいのは理解してもらえると思う。
と、ここで疑問が湧いた。カヲル君が世界を創造したということは、此処は過元の世界とは完全に別物ということにならないか?
少しの間自分で考えるものの、当然答えが出るわけもなく此処って過去じゃないの?とカヲル君に直球で質問する。

『そうだね。厳密には君のいた世界とは別物だよ。数多の平行世界の一つになるわけだけど、君がどうしてそこにいるのか詳しく聞くかい?』
「是非ヨロシク」
『君はポラリスとの戦いのさなか、ズルワーンを冠する回廊へと極めて不安定に堕ちてしまった。普通ならそのまま時間と情報、空間の嵐に揉まれて消え去るところなのだが』
『はいはい!そこはティコりんのおかげだよ!』

ブン、とまた音がして今度はサダクからティコりんへと切り替わった。

『召喚アプリって世界と世界をまたいでの情報転送技術じゃん?それを応用してー、ぐっちゃぐっしゃになっていくクズっちの情報をかき集めてー、世界を超えてから実体化させたのだ☆』
「それはまた・・・」

自分がバラバラになっていただなんてこと想像しただけで吐きそうだ。
なるべく想像しないようにしようと決心する。

『ちょっと集めきれなくて小っちゃくなっちゃったけど別に良いよね。じゃあ、あのお方に代わるからまったね。ハブ・ア・ナイスた~★』

とてつもなく軽いのりで子供になった理由が判明した。
今の俺の体は残り物の寄せ集めらしい。それって大丈夫なんだろうか。

「内臓の一つ二つ無くなってたりしないだろうな・・・」
『それは心配しなくてもいい。照らす者のバイタルは正常を示している』
「それは良かっ」
『だが、弊害が無いわけでは無い』
「え゛?」

そんな心配を何時の間にかチェンジしていたカヲル君がすぐさま否定してくれた。
それに安堵しかけた瞬間に、そうはさせまいと狙ったかのようなタイミングで言われた言葉に思わず間抜けな声を上げてしまった。

『生命活動に支障があるわけでは無いけれど、能力値は相応にダウンしている。それに伴って召喚やスキルが以前のようには行かなくなるだろう』

カヲル君曰く、召喚アプリは持ち主のおおまかな力量を読みとって、御し切れると判断されたものだけを召喚可能としているらしい。
どんなに仲の良い悪魔でも、悪魔の性質上いつ気まぐれを起こすかも分からないので、この制限の解除は許可できない。
魔法や耐性と言ったスキルは悪魔の力をプログラムで再現し、それを人の使われてない部分にインストールすることで使用可能とする技術らしいのだが、インストールするには相応のスペックが必要で、同時装着数に制限があるのはその空きスペースの容量の問題らしい。
そして能力の下がった俺では強力な悪魔は召喚できず、スキルも付けれない。
なにそれオワタ。

「いやいやいや、制限なんか良いから。此処で死んだら同じだから」
『大丈夫。手段は用意している。規模を縮小されても良いからと分霊を提供してくれる悪魔たちがいる』
「・・・?どう意味?」
『君も日本人なら分社は知っているだろう?それをアプリで再現すると考えてくれていい。君に御せる程度に力を抑えた分身を召喚するんだ。この方法なら常に君の実力相応の悪魔として召喚できる』
「おぉー」
『本来悪魔はプライドが高く、力を割こうとはしないんだけどね。そこは君と悪魔たちが紡いだ絆だろう。誇ってもいい。そしてこれが分霊としての召喚に応じてくれる仲魔のリストだ』
「おぉ。ヒー君、ホー君、モーショボーもか。ヒホ君はいないのねって、あれ?」

見せて貰ったリストには馴染の仲魔たちがのっていた。
だが、約一名、仲魔にした覚えがない奴がいるのは何故か。
瞬きしても目を擦ってもリストは変わらない。どうやら見間違えではないようだ。

「・・・どうしてこの名前が?仲魔にした覚えが無いんだけど」
『友達、と聞いているが・・・?』
「あぁ、分かった。分からないけど良い。分かったから」

カヲル君の何言ってんのコイツ、みたな空気を流してもっとも長く戦った二体を選択する。
最後の一体はなるべく視界にも入れない。

『了解した。もう少し詳しい話は後でしよう。この意識の加速空間は長居すると人には良くないからね』
「今更!?そういうはもっと早く言ってよ!?」
『次はそうするよ。では、検討を祈る。オツカレチャン』




カオル君の姿が消えると同時、時の流れが元に戻る。
そうなると当然目の前にはガキがおり、その口は今にも俺を喰らおうとしている。
だが、俺にもう恐怖は無い。あるのはどうにかなると言う安心感と信頼だけだ。

「召喚!ヒー君!」

召喚と同時に放たれた回し蹴りが目の前のガキを纏めて吹き飛ばす。

「悪の栄えたタメシはないんだホー!!」

現れたのは黒と白の特撮スーツに身を包んだフロスト、フロストエース。

「召喚!ホー君!」

召喚と同時に放たれた拳が少女に近づこうとしていたガキを殴り飛ばし、後続のガキを巻き添えにして吹き飛ばす。

「お前たちにはヒールが足りないホー!」

現れたのは普通のジャックフロストの二倍はあろうかと言う黒いフロスト、ジャアクフロスト。

勝てる。レベルダウンしていても、この二体とならガキの群れなど敵ではない。
だから良いだろう。この展開は勝ちフラグだ。今ぐらいは調子に乗っても良いはずだ。
気分の高揚そのままに、ポカンと口を開けてこちらを見据える裂夜に誇る様に口にする。

「悪魔使い『葛葉 来道』参上!!」























「ライドウ、だと?」

ガキの群れの外から、そんな声が聞こえた。




☆おまけ★
主人公のステータス変動

LV 86 → 6
力 19 → 3
魔 30 → 8
体 24 → 4
速 29 → 7
運 3 → 4


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