千雨がなのはと『今週の素晴らしきジョジョ立ち』について熱い感想を述べ合った後、メアドなどを交換して席に戻ったら、なぜだかカエルが大量発生していた。
「なんだぁ? ……ハッ!」
思わず手に取ってしまったカエルを見て、違いに気が付く千雨。
「みんな! あわてるな、これはカエルじゃない!!」
「な、なんだってー!!」
みんなが千雨のほうを向いてMMR的にリアクションを取ってくれた。
「よく見ろ! 色、湿り気、匂い、すべてにおいて本当のカエルに劣っている! そして何より――」
そういって千雨はカエル(偽)を持った右腕を掲げて力いっぱい握りしめた!
「――握った感触がおかしい!」
「そ、そうか! あんな握り方をしたら普通のカエルは死んでしまうはずだ! なのにあのカエル(偽)はいまだにゲコゲコ鳴きながらじたばたしている!」
なぜかアキラが乗ってきた。
「じゃあこのカエル(偽)はいったい……」
千雨はふっとみんなから目をそむけて言った。
「……私にだって……わからないことぐらい……ある……」
偽物だとわかって落ち着いたところで、カエルを集め始めた3-A生徒たち。
「所で千雨さん……」
茶々丸が千雨の横にやってきて、尋ねる。
「……なんで女の匂いがするんですか?」
「なんだよ、女の私から女の匂いがしたらおかしいか?」
追い払って回収に参加させる。今度は鳴滝風香がやってきて千雨に尋ねる。
「なんでそんなにカエルに詳しいの?」
「まあ、昔取った杵柄ってやつだな」
「ふーん」
清水寺見学。
落とし穴が設置されるという悪戯があったが、それ以外は特に問題などなく、見学が行われる。
「お、なのはからメールだ」
内容を確認する千雨。
タイトル:信じられない!!
本文:もったいないことに音羽の滝から日本酒が流されていたの。せっかくなので回収しちゃいました。後で一緒に飲もっか!
「おお、いいじゃん!」
「千雨ちゃーん、音羽の滝いくよー!」
明日菜が呼んでいたので、簡単に『OK』と返事して、駆け出す千雨。
「酒なんて久しぶりだな~」
友達と酒が飲めるので、ご機嫌になった千雨であった。