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No.30693の一覧
[0] 【ネタ】転生者の憂鬱(ドラえもんの主人公に転生) 旧題【転生者の杞憂】[ライス](2011/12/23 19:16)
[1] プロローグ 転生者の跳躍[ライス](2011/11/30 13:29)
[2] 転生者の日常1[ライス](2011/11/30 03:40)
[3] 転生者の日本誕生1[ライス](2011/11/30 13:40)
[4] 転生者の日本誕生2[ライス](2011/12/23 18:47)
[5] 転生者の日本誕生3[ライス](2011/12/23 19:10)
[6] 転生者の日本誕生4[ライス](2011/12/23 19:11)
[7] 転生者の日本誕生5[ライス](2011/12/23 19:11)
[8] 転生者の日本誕生6[ライス](2011/12/23 19:12)
[9] 転生者の日本誕生7[ライス](2011/12/23 19:12)
[10] 転生者の日本誕生8[ライス](2011/12/23 19:13)
[11] 転生者の日常2[ライス](2012/01/01 19:53)
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[30693] 転生者の日本誕生3
Name: ライス◆8338b650 ID:7cbbff90 前を表示する / 次を表示する
Date: 2011/12/23 19:10
「素晴らしい。これこそまさにファンタジーだな」

生まれた様々な動物。鳥類のアンプルと馬のアンプルから生まれた、純白の白馬、
鳥のほうは白鳥。馬のほうは白馬でイメージして、生まれたのは翼を持つ白馬だ。つまりはペガサス。
バッチリと空も飛んでいる。未来道具ってやっぱり凄い。私はそう思った。

「お前の名前は……うむ、お前はトレミーだ」

言いながらトレミーの頭を撫でつつ、その直後に作った馬の頭を撫でる。
クジラのアンプル、魚類のアンプル、馬のアンプル。その三つから生まれたのは馬が主体の動物だ。
クジラのアンプルではイッカクをイメージし、馬では白馬、そして魚類のアンプルではデンキウナギをイメージした。
結果として生まれたのは、体に紫電の電光を走らせる馬。ちなみに名前はイクシオン。

「よしよし……次はどっちが生まれるかな?」

私の目の前に転がる二つのクローニングエッグ。それを見つつ、どっちが先に生まれるのかを心待ちにする。
そして、先に動き出したのは右。こっちはなんだったか……まぁ、生まれれば分かると、開くのを心待ちにする。

ぱかっ、と軽い音を立ててクローニングエッグが開き、その中から、鱗に覆われた細長い胴体を持つ生物が現れた。
魚類、トカゲ、ワニ、シカの四つを使った龍。私のイメージどおりに、体の表面に硬い鱗がビッシリと生えている。

更に続けて残っていたクローニングエッグも動き出す。こちらの中身は予想がついている。
そして、クローニングエッグが開くと、私の予想したとおりに、赤い毛皮に覆われた生物が飛び出した。
ライオン、コウモリ、サソリ、サメ、四種類のアンプルを使用して生まれたマンティコアだ。

「もしや私は天才なのではないか?まさかアンプルをこんな風に使う奴が居るとは予想しまい」

自慢げに言いつつ、生まれてきた生物達の頭を撫でてやる。
私になついてくる四種類の生物。うーむ、名前は一体どうする。悩むな。

「よし、リュウのお前は、王小竜(ワン・シャオロン)だ。今はまだ小さいが、将来は龍の王である天竜になれるように頑張れ。
 けど、うざったい策謀家になって、きっと銀髪の美少女だろう子を自分好みに育てて、王大人(ワン・ターレン)なんて呼ばせるなよ。
 そして、マンティコアのお前は……ペトルーシュカだ。ストラヴィンスキーの三大バレエ音楽の一つ……だったはずだ」

殆ど適当につけたにも等しい名前だが、喜んでいるようなのでよしとしよう。
ちなみに王小竜はACfAというゲームから、ペトルーシュカは人呼んで紫電掌なゲームからとった。
さて、生まれたペット達と遊んでいてやると、此方へとドラえもんがやってきた。

「早速作ったんだね。それで……ええっと、それなに?」

「ペガサスとユニコーン、そして龍とマンティコアだ。マンティコアは三列ある歯をどうやって再現するかで悩んだが、サメの歯で無事再現された」

「うう~ん……この動物、後で空想サファリパークに送らないとね……」

「なに!?なぜだ!?」

「架空の動物でしょ?架空の動物はどの時代にもおいて置けないんだ。だから、空想サファリパークに送らないといけないんだ」

「むぅ……残念だが、仕方ないのか……」

「まぁまぁ、今はまだ一緒に居られるからさ。ほら、これ、ぐんぐん育つ万能ペットフード、グルメン。
 これを食べさせれば、普通の何倍の速度で成長するよ」

「ほうほう、それはそれは。早速食べさせるとしよう」

ドラえもんが去って行くのを見送ると、ペットフードをペット達の前に出してやる。すると喜んで食べ始める。

「どんどん食べろ。そして美少女になって恩返しに来てくれ」

そう言えばこいつらの性別は特に考えていなかったが、性別は何になるのだろうか?
別種の動物を組み合わせたから、ハイブリッドカモやレオポンのように生殖能力はないのだろうか?

「ふむ、まぁ、私としては美少女になって恩返しに来てくれれば文句はないぞ。
 あ、銀髪の美少女で頼む。年齢は12~17がストライクゾーンだが±5くらいなら許す。
 あぁ、体型はスレンダー体型がいいな。ロリ体型でもいいぞ」

私はペットたちに向かって一体何を言っているんだろう。
実にバカな事を言ったと自覚し、4匹が満腹になったのを見計らい、腕に抱えて先程の場所に戻る事にする。
そして、飛び立ったところで、此方へと一人の人影が向かっているのを発見する。

「お~い!野比く~ん!」

やってきたのは出来杉くんだ。何かあったのだろうか。

「君のことだから心配は要らないと思って最後に回しちゃったよ。それで、仕事の方はどう?」

あぁ、そう言えば出来杉くんはアドバイザーのような立場になったのだったな。
そう言えば、バドワイザーが飲みたい。まぁ、この年齢では飲めないのだが……。

「あぁ、滞りなく進んだよ。ほら、先程生まれたペットたちだ」

腕の中に抱えていた四匹のペットたちを指し示してみる。

「わぁ!これはペガサスにユニコーン、それから東洋タイプのドラゴンに、マンティコアだね!」

「流石だな。全て把握していたか」

「ファンタジー小説も好きだからね」

そんな事を話しつつ、出来杉くんと共に先程の岩場へと戻る。
岩場の周囲には大量の土砂が詰まれており、かなり深く掘っただろう事が伺えた。仕事は済んでいるのだろう。
奥へと入っていくと、それなりの広さのエントランスホール。
そこから6つの個室、共用のトイレと、キッチンがあった。

「こっちはなんだろうか」

梯子が備え付けられているところを登ってみると、壁にぽっかりと小さな穴が開いている。

「ははぁ、なるほど。ここはきっと見張り台だよ」

「なるほど。これは確かにロマン溢れているな」

確かに見張り台と言うとロマンがある。見張り台のロマンについて、軽く話していると、エントランスホールのほうで人の声がし始める。
他の面々も戻ってきたのかと思いながら覗いて見ると、私と出来杉くんを除いた面々がそこには集まっていた。

「あ、のび太くん!もう戻ってたのかい?」

「あぁ。ペットたちにエサをやるだけだったからな」

「おう!のび太!どんなペット作ったんだよ!」

私はジャイアンの言葉に応じて、腕の中のペットを見せてやった。

「今はまだ小さいが、そのうち大きく成長するはずだ」

「素敵!ペガサスにユニコーンね!ねぇ、のび太さん、名前はなんていうの?」

「ペガサスがトレミー、ユニコーンがイクシオンだ」

「おお!こっちはドラゴンか!カッコイイな!のび太!こっちはなんていうんだ!?」

「龍は王小竜。此方の赤いのはマンティコア。名前はペトルーシュカだ」

「へ~。のび太、結構いいセンスしてるじゃん」

各々の賞賛の言葉を少々照れくさく感じつつ、私はこれから何をするのかとドラえもんに尋ねた。

「うん。このミニチュア家具で、気に入ったものを部屋に持ってて。それからビッグライトで大きくするから」

「またとんでもなく理不尽なものが出てきたな。未来の世界はいい加減物理法則に喧嘩を売るのはやめてくれ」

そして完勝しないでくれ。

「???」

「頼むから不思議そうな顔をしないでくれ、ドラえもん。私の頭がおかしくなったのかと思う」

「変なのび太くん」

変なのは貴様ら未来人だと声を大にして言いたい。
さておいて、考えない考えないと言いながら突っ込んでしまった自分を恥じつつ、私はミニチュア家具を物色する。
まぁ、机とベッドがあれば他には特に必要なものはあるまい。

それらを部屋に持って行って設置し、やって来たドラえもんがビッグライトとやら大きくする。
本当にもう未来の世界はどうなってんだ。国家で所有すべき核兵器の類を個人で所有していても私はもう驚かんぞ。

さて、それからエントランスホールへと行くと、エントランスホールには長方形のテーブルが置かれていた。
丸太らしきもので出来た椅子があり、これに座るようだ。なるほど、食堂も兼ねた場所にすると言う事か。

「しかし、これはなんだね。私はラーメンを注文したはずだが」

私の目の前に巨大なカブらしきものがあった。何処からどう見てもラーメンには見えない。

「俺はカツ丼を注文したはずだぞ!」

「私はスパゲッティが食べたかったのに……」

「僕はカレーライスを注文したはずなんだけど……」

「こんなでっかいダイコンどうやって食べるんだよ!」

めいめい文句を言う。まぁ、文句も言いたくなる。なにが悲しくてダイコンなんぞ生で食わなくてはならんのか。

「まぁまぁ!ほら、ここから簡単に割れるから」

そう言ってドラえもんがダイコンを真っ二つにする。中空になっていた中には、香ばしい匂いをさせているカレーとごはんが入っていた。

「ドラえもん」

「え?なに?」

「私はもう突っ込まんぞ」

「なにが?」

「いや、分からないならそれでいいんだ」

私は汗を後頭部を掻いた後に、自分の手元にあったダイコンを割る。
私が食べたいと思っていた醤油ラーメンだ。

「このフレンチセット美味しい!こりゃあ美味いココアだ!」

先程までブスくれていたスネオも機嫌を取り戻したようだ。
私達は機嫌を取り戻すと、食事を取りながら談笑を始めるのだった。

「のび太さん、綺麗なお花畑が出来たの。それに、のび太さんが言ってた鈴蘭の丘も作ったのよ」

「それはそれは。後で是非とも見に行こう」

「僕の作った畑はかなり大きいぞ。町の人全員連れてきても食べれるくらいだよ」

「うん。確かにあの畑はかなり大きかったね。骨川くんの努力の賜物だよ」

「ここは住み心地いいだろ!何しろ俺様が作ったからな!」

そんなこんなで食事を終えると、私達は岩場でチェアを敷いて、雄大な自然を眺めながら談笑を続けた。
遠くのほうで雨が降ったのか、遠くのほうで虹がかかっていた。かなり大きな虹で、かなり綺麗に発色している。

「綺麗な虹……」

「ほんとにここは楽園だね」

「しあわせだなあ……」

それぞれが感慨深げに周囲を見渡しながら呟く。

「こうやって大きな自然に包まれると、小さな悩みなんかどうでもよくなっちゃうわね」

「そうだなぁ……この辺で一度家に帰ってみるのもいいかもな。かーちゃんがちょっと怖いけど」

「今のうちならそう酷く怒られないよ。僕、ママのバカって言って飛び出してきちゃったし……謝らないと」

源さんの言葉に私達は同調すると、一度もとの時代へと戻る事となった。
どうせ来たければ、またすぐにでも来られるのだ。

元の時代では既に夕暮れ時となっていた。夕焼けが眩しい。

「うへぇ。排気ガス臭いや」

「まぁ、すぐに慣れるだろう。人間は良くも悪くも適応する生き物だ」

そんな事を言いながら家路へと着いた面々を見送ると、私は家へと戻った。
滞りなく夕食を済ませ、風呂に入り体も清めると、後は寝るだけとなる。

眠る前に少しだけ本を読んでいたところ、唐突に近い所で咆哮が上がった。
犬のような、それでいて、何故か人間のように感じられる咆哮だった。

その咆哮は暫く続いたが、やがて闇に溶けるように聞こえなくなった。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

取り敢えず、日本誕生の序章とでも言うべき部分まで書き終えました。
我ながらよく一晩でここまで書けるものだと感心してしまいます。

11/30 11:45投降


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