<このWebサイトはアフィリエイト広告を使用しています。> SS投稿掲示板

チラシの裏SS投稿掲示板


[広告]


No.29380の一覧
[0] 【習作】 アルケミストちさめ (千雨魔改造・チート・世界樹の迷宮モドキ・ネギま)[弁蛇眠](2012/03/03 20:50)
[1] 【一発ネタ】ネギまのラブコメ(オリ主・ネギまSS)[弁蛇眠](2011/09/18 20:56)
[2] アイアン・ステッチ (長谷川千雨魔改造)[弁蛇眠](2011/09/24 20:24)
[3] アイアン・ステッチ2~長谷川ジゴロ事件~[弁蛇眠](2011/09/24 20:34)
[4] 追憶の長谷川千雨 1 (千雨魔改造)[弁蛇眠](2011/09/21 00:54)
[5] 追憶の長谷川千雨 2[弁蛇眠](2011/09/27 22:48)
[6] 追憶の長谷川千雨 3[弁蛇眠](2011/12/07 14:44)
[7] ユー・タッチ・ミー(ネギま・夕映魔改造・百合・『追憶』続編)[弁蛇眠](2012/02/21 15:08)
[8] ユー・タッチ・ミー 2[弁蛇眠](2012/02/21 15:07)
[9] アルケミストちさめ 1(千雨魔改造・チート・世界樹の迷宮モドキ・ネギま)[弁蛇眠](2012/02/25 14:10)
[10] アルケミストちさめ 2[弁蛇眠](2012/02/25 14:05)
[11] アルケミストちさめ 3[弁蛇眠](2012/02/26 12:55)
[12] アルケミストちさめ 4[弁蛇眠](2012/02/28 13:51)
[13] アルケミストちさめ 5[弁蛇眠](2012/02/29 23:43)
[14] アルケミストちさめ 6[弁蛇眠](2012/03/04 01:46)
[15] アルケミストちさめ 7《完》[弁蛇眠](2012/03/03 20:49)
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

[29380] アルケミストちさめ 1(千雨魔改造・チート・世界樹の迷宮モドキ・ネギま)
Name: 弁蛇眠◆8f640188 ID:7255952a 前を表示する / 次を表示する
Date: 2012/02/25 14:10
※※※※※※注意事項※※※※※※
・このSSは相変わらず千雨魔改造です。
・全7話です。
・世界樹の迷宮〝モドキ〟の表記通り、完全に『モドキ』です。
 ゲームやりながら書いてたので、上っ面だけ借りてます。公式資料とかはサッパリ知りません。
・時系列が錯綜しています。冒頭の番号が時系列を示しています。
※※※※※※※※※※※※※※※※


アルケミストちさめ/The Game.

●2
 宙を舞う試験管。
 それが地面に当たって割れ、中の液体が周囲に散らばる。
「《火の術式》!」
 綾瀬夕映の言葉と共に、液体が一気に燃え上がる。
 炎は周囲にいた魔物――モンスターを焼いた。
「ピギィィィ!」
 身の丈五十センチ程のウサギが悲鳴を上げる。
 『森ウサギ』と呼ばれるモンスターだ。
 三匹いるウサギのうちの一匹が、《火の術式》の餌食になっていた。
「今です!」
「まかせて」
 夕映の合図に答えるのは、狩人の格好をした宮崎のどかだ。手に持つショートボウの狙いを、火達磨になっているウサギに定める。
「――ッ、そこ!」
 弦のしなる音。
 放たれた矢は、狙いたがわずウサギの頭部に当たった。
 火達磨だった『森ウサギ』は、悲鳴を上げながら光の粒へと変わっていく。
「キシャァァァァァ!」
 同胞の死に怒りを露にした残りの二匹が、歯をむき出しにして夕映とのどかに襲い掛かろうとする。
「《パリング》! ほいっと。通行止めだよ」
 その進路を塞ぐように、早乙女ハルナが立ちはだかった。金属製の鎧に身を包み、手には盾を持っている。
 ハルナの持つ盾が、一匹のウサギの攻撃を受け止める。
「ぐぅぅ、重い!」
 衝撃にぐらつくハルナ。その隙を見逃さずにもう一匹が肉薄し、ハルナの腕と頬に切り傷を作る。
「痛ッ!」
「ハルナ!」
 飛び散った血を見て、夕映は思わず声を上げた。
「まかしといてな」
 負傷したハルナに近づく影がある。
 大きな鞄をガサゴソと漁りながら走るのは、近衛木乃香だ。
 手に持った薬品をハルナに投げ、「《キュアI》!」と声を出す。
 それだけでハルナの傷はあっという間に塞がった。
「サンキュー、このか!」
 ハルナは木乃香に礼を言いながら、右手に持った剣を盾の隙間から突き出した。
 ウサギの腹を浅く抉る。二匹は形勢不利と見て、一旦間合いを取るが――。
「遅いです」
 呟く夕映の両手にはそれぞれ二本の試験管。合計四本になるそれを、二匹のウサギに向けて放り投げた。
「《大爆炎の術式》!」
 試験管同士がぶつかり合い、空中で大きな火になった。火は膨らみ、弾けた。
 炎が三メートル程の円状に広がり、中の物体を焼いていく。
「ピギィィィィイイイ!」
 二匹の悲鳴が木霊した。ブスブスと肉が焦げる臭いがしたと思ったら、ウサギ二体の体が耐えられなかったのだろう、光の粒となって消えていった。
 そして間もなく火も消える。
「ふぅ」
 夕映は額に流れる汗を拭った。
「お疲れ夕映。大活躍だったじゃん」
 ハルナが夕映の背中を叩く。
「うんうん凄かったよ」
「ほんまやで」
 のどかと木乃香がそれに頷く。
「ですが、かなり薬品を使ってしまいました。今後を考えると、少し心許ないですね」
 先程の戦闘で、夕映は試験管を五本も使用していた。残りは六本程、同じペースで使い続ければ一、二度の戦闘で試験管が尽きる。
「そっかー。やっぱうちのパーティーは火力不足だねぇ」
 ハルナは持っていた盾を地面に突き刺し、それによりかかる。
「あ、ドロップアイテムが出てる」
 火が消えた場所に、歯の様な物が残っていた。『森ウサギ』が良く残す『小さな牙』だ。戻って組合なり商店で売れば金になる、いわば夕映達の生命線である。
 のどかはドロップアイテムに近づき、素早く回収した。
「ほな、今日はもう戻らへん? 帰りの時間考えると、丁度いいと思うんや」
 木乃香の提案に、ハルナものる。
「だねぇ。じゃ戻ろうか。『糸』使う?」
「駆け出しの私達には『糸』も高級品です。まだ余力があるなら、足で戻りましょう」
 ハルナが取り出したのは『アリアドネの糸』。ギルド組合が提供している、迷宮探索必須のアイテムだ。
 しかし、その価格は日本円にすれば十万円程となる。駆け出しパーティーの夕映達からすれば、それは温存したい代物だ。幸い、自分達がいるのは迷宮の地下三階。直通経路を辿れば、戦闘を考えても二時間ほどで地上へ戻れる算段だ。
「よし、方針も決まったし、行こうか」
 ハルナの呼びかけに三人は「うん」と答える。
 来た道を戻り出した仲間の背を追いながら、夕映はふと天井を見上げた。
「ほんとうに不思議ですね、ここは」
 周囲はまるで森の様だ。夕映の頭上は鬱蒼と繁る木々に覆われているが、葉の隙間からは陽光が降り注いでる。鼻につく濃い緑の香り。
 まるでどこかの森林地帯の様だが、ここはあくまで〝地下〟なのだ。
 周囲の木々も、陽光も、全て麻帆良地下に突如現れた『迷宮』により作り出された代物だ。
 この不思議で、凄惨で、無慈悲な場所にいながら、夕映の心は躍っていた。
 元々ファンタジーやその手のフィクションには目が無い。それに――。
「やはりコレも関係しているのでしょうか?」
 厳つい金属篭手――ガントレット――を裏返せば、自らの左手首にある緑の模様が見えた。
 ある日を境に夕映達四人に刻まれた、左手首の文様。それは木のツルを描いたタトゥーにも思える。
 このツルを持つ人を『魅入られた者』と言うらしい。
 まさに『迷宮』に魅入られてしまったのだ。『魅入られた者』は迷宮がある都市から離れると強いストレスを感じる。また、迷宮探索への強い欲求を持つ事にもなる。
 本来、只の学生であった夕映が、幾ら切っ掛けがあったとは言え、無防備にこんな危険な探索を始める分けが無い。ましてや命が掛かっていると考えればなおさらだ。
(おそらく、それもこの『呪い』のせいなのでしょうね)
 夕映はギュッと拳を握りこむ。
 例えどんな経緯だろうが、夕映はこの場所に心躍っているのだ。
 見た事も無いモンスター、様々な罠、その先に眠る数々の宝。ここに日常は無い、変わりにそれ以外全てがあった。
 ここは『世界樹の迷宮』。埼玉県麻帆良市に現れた、巨大な地下迷宮である。












あとがき

 読んで頂きありがとうございます。
 これは以前投稿した『The Game』のリメイクなんですが、以前の名残は欠片も残ってません。

 そういえば世界樹の迷宮4が出るそうで。なんかタイミングが良いですね。

 あと話ごとの時系列が多少前後してまして、冒頭の番号が時系列順になってます。本来一話分の話を、場面ごとに七分割しているので、話の長さにムラがあります。
 全7話と短い話ですが、お付き合い願えたら嬉しいです。
 少女達によるほのぼの迷宮探索ライフが始まったりします。


前を表示する / 次を表示する
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

SS-BBS SCRIPT for CONTRIBUTION --- Scratched by MAI
0.022669076919556