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No.29287の一覧
[0] 【習作】恋姫で霊帝になってみた。[ぐる](2011/12/21 20:42)
[1] 1話 祈ってばっかな日々[ぐる](2011/12/21 21:08)
[2] 2話 知らないうちに…[ぐる](2012/01/06 19:58)
[3] 3話 とりあえず考えなしの行動は控えましょう。[ぐる](2012/01/06 20:01)
[4] 4話 かわいいは正義…[ぐる](2012/01/06 20:04)
[5] 5話 男は下半身の為に戦う生き物[ぐる](2011/08/18 19:34)
[6] 6話 我儘な人ばかり[ぐる](2011/09/04 02:00)
[7] 7話 周りとの温度差が酷いね[ぐる](2011/11/27 14:58)
[8] 8話 政治ってなんだろう[ぐる](2011/09/04 09:25)
[9] 9話 お金と身分[ぐる](2011/11/23 23:39)
[10] 10話 先代皇帝の二の舞感がする[ぐる](2011/10/24 20:51)
[11] 11話 現代も過去も腐敗の仕方は変わらない[ぐる](2011/11/20 21:50)
[12] 12話 やられたらやり返すのがモットー[ぐる](2011/12/14 23:01)
[13] 13話 あきらめも大切[ぐる](2012/02/08 20:37)
[14] 14話 客観的な立場だと見えてくることもある[ぐる](2012/02/08 20:43)
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[29287] 13話 あきらめも大切
Name: ぐる◆514b141d ID:03b93776 前を表示する / 次を表示する
Date: 2012/02/08 20:37
【漢民族と異民族】

「どうする?」

「どうするんだ?」

南匈奴では今後の方針を決める会合が開かれていた。

張奐は今の伊陵尸逐就単于<いりょうしちくしゅうぜんう>が南匈奴の長である資格がないので左谷蠡王<さろくりおう>を立てる事を許してほしいと上言した。皇帝はそれを許可したことで親漢王朝派の左谷蠡王と南匈奴十万を同盟を組んだ。

匈奴は中国の制度に当てはめれば皇帝に当たる単于がおり、その下に左右賢王、左右谷蠡王、左右大将、左右大都尉、左右大当戸、左右骨都侯<さゆうこつとこう>といった地位があり、左賢王は単于の後継ぎが就く地位であり、中国の制度で言えば皇太子。その地位の下、南匈奴ナンバースリーの地位にある一族と組んで親漢派の人間のみ引き抜いていた。


それから数カ月、残りの南匈奴数万は鮮卑に付くか、漢に付くかを決めねばならない時が来ていた。
反漢活動を続けてきた彼らだが、選択を迫られていたのである。

鮮卑の南下、それに伴い、北匈奴は鮮卑に糾合という名の屈服をさせられていた。
さらに寒冷化による食料不足。牧草が十分にない状態では家畜の数を増やせず、主食である乳製品の類も少ない。
漢王朝に服従して食料をもらうか、鮮卑と組んで食料を奪うか。
どちらかを選ばなければならない。

しかし、いまさら鮮卑の下について漢王朝を襲うにしても、70年前からの匈奴、鳥丸などの異民族の活発な侵攻により、華北の人口は前漢と比べて七分の一以下となる郡もあるほど減っており、略奪するにしても略奪するもの自体が少ない漢を襲って、分け前が来るのか?という思いがあり、意見がまとまらない。

「檀石槐は勢力を拡大しているが、人間が増え続ければその分だけ、食料を奪わなければならない。収穫量が減少し、漢の北方の人口が激減している今の辺境の懐事情で増えた分を賄う事ができるかどうかすら怪しい。」

「檀石槐も漁業に優れた民族を襲い、本拠地に移民させて増えすぎた人間を養う準備をしていたが、強制移民させられたのはたった千戸。なんにも解決になっていない。」

「漢王朝としても我らを取り込み戦力を充実させたい状態だ。ここで漢に付いて、数年、奴らを撃退していれば、食料を得られない檀石槐を見限り、内部分裂を起こすだろう。そこでうまく立ち回れば家畜を奪えるのではないか?」

「待て!漢が我らを重用するはずがなかろう!それに先に漢に頭を下げた奴らが我らをこき使うに決まっている!」

「そうだ。奴らは戦果を独占するに決まっている!」

「それに、あの裏切り者共と手を組むだと!ありえん!!」


などの意見が飛び交っている。
夫余、濊、北匈奴、貊がすでに支配下にあり、巨大な異民族連合が完成したとはいっても、鮮卑も略奪に依存しているので、勝っていても増えた鮮卑の人口分の食料を手に入れられなければ自懐しかねない。匈奴が南北に分裂し力を失ったのも飢餓で人口の三分の二が死んだ事が原因だ。
先に下った者は食料不足を恐れ、漢の下に付いた。それを臆病者、裏切り者と罵ったのはいいが、解決策がない。
しかし、今まで反乱を続けてきた相手に漢がどのような扱いをどうするのか?という反対意見が出てくる。

結局、意見は出るがまとまらない。


「我らの力を見せつけよう」

于毒。漢では黒山と呼ばれる軍を率いる渠帥が発言した。

「どうするのだ?」

「郡、県を襲い、我らを倒す事が出来ないこと。そして我らを敵にするとどうなるのか。それを教えてやるのだ!」

その発言からすぐ、于毒は出陣。
漢の郡、県を襲いだした。


戦術が通用するのかを確かめる試金石とする為に反漢王朝派の于毒率いる黒山賊の討伐に通常の徴兵した地方軍と共に西園軍が迎え撃つ。

于毒が率いる黒山騎兵は強かったが、食料問題を抱えている。
段熲は西園軍を用いながら、地方軍の支援を行い、略奪をさせない事に集中。
その結果、黒山は飢えに苦しみ、撤退か、一か八かの勝負に出るかという所まで追い込まれていた。


=涼州 酒泉郡=


「…ふう。攻め時かしら?」

段熲は赤い蓬髪をはためかせ、攻める準備を整え始めた。

「何言ってんのよ。略奪させないことで黒山は不満が溜まってる。少なくともあと1週間も守備を固めれば撤退する。ここで手を出す必要なんてないでしょ?それにこの戦いはこの戦術がうまくいくかどうかの試金石にすると共に、兵に実戦経験を積ませることが目的なのよ。」

賈駆はもうすぐ目的は達成するのだからおとなしくしていろと言う。

「十分に経験は積んだでしょ。もう童貞は卒業したからそこそこ使えるようになったわよ。」

「だからって「ねえ、」…なによ?」

段熲は賈駆の言葉を遮る。


「これだけの軍を動かして、討伐出来ていない。これって黒山の勝ちじゃないの?」

「はあ?何言ってるのよ。食料の奪取を達成できていないし、あっちは相当な被害を出してるわけなんだからこっちの勝ちでしょ?」

「あっちがそう思っていないかもしれないじゃない?そうだったときは大変よ。自分たちの力に怯えて交渉する気になったとか思ってるわけだからね。」

「…だったら、会合の場とかで首領を殺して、帰化させるとかあるじゃないの?」

「はあ~。あなたは頭が悪いんだか、良いんだかよくわからないわね。匈奴と漢の亀裂をわかっていないわ。かつて趙充国(前漢の武将)、馬援(後漢の武将)はあなたと同じ事を言い、招降した。その結果が今の状態よ。それを繰り返してどうするの?」

降伏させた北方の異民族は、皆、役人、豪族の強制労働に駆り出され、その事に憤り憎んでいるというのは皆知っている事で、漢書(前漢の歴史書)の基礎を作った班彪も反乱の理由は全てこの差別によるものだと言っており、漢は護羌校尉などの役職を作って保護しようとしたが、結局搾取は止まず、今も反乱を繰り返している。

「100年経っても帰化できないんだから、特に解決策なんか考えてない今、やったって無駄。むしろこの間調略した連中との仲が悪くなるわよ。」

「っ…」

賈駆は段熲の意見に言葉が出ない。

「そもそも、私は南匈奴の帰化は反対よ。でも涼州の人口も減っちゃったしね。鮮卑が10万なんて軍で来たらいくら私でも無理。解決策がないから何も言ってないだけ。」

「あんた…自分がどんな立場かわかっているの?あいつらを調略して軍事的発言権を得ないと、いつ排除されるかわからないわよ。」

「私にいまさら権力闘争をしろって言うの?もういいわよ。これ以上を望むと本当に一族が滅んじゃうし。」


劉志は死後、党錮の禁などを行った愚帝として厲帝や煬帝、霊帝といった悪い皇帝に付けられる名をもらうはずだったが、段熲の功績によって土地を開拓し、遠くまで征服したという意味を持つ"桓"の名を残せていたといってもいいほどの活躍をみせた武将だった。

しかし、宦官に賄賂を贈って良い思いをしていた濁流派でもあるのだ。

まず、一代で一万四千戸の封邑を得ている。これは諸侯王が子供に与える領地と同等かそれ以上の領地。皇帝即位を手伝った袁家が増封された領地が三百と比べても破格と言っていい。
十年程度で三公の座に付く、一介の軍人がなれる地位ではない。さらに出世のペースも其処らの名門出よりもはるかに早い。
勅命を無視する。職務をサボり、異民族に皇后の墓を荒らされる等の死刑級の罪を見逃される。
癒着していることを隠そうともしないある意味堂々と不正を行っていた人物である。
名声と悪声はどちらもずば抜けているのだ。

「宦官と繋がっておけば出世できる。」という成功例であり、宦官の影響力を軍の方にまで行き渡らせる原因にもなっている。

腐敗した軍人の代表として処断されていてもおかしくなかったが、皇帝は


「段熲は別に地位や名声を得ようとしているわけでもなく、私腹を肥やす事を好んでいるわけでもありません。ただ、濁流派間は賄賂を贈っていれば戦争に行かせてくれるという理由で濁流派となっていました。」

という張奐の言葉を信じ、今まで指揮していた部隊の軍権を奪い、自分に忠誠を誓う軍隊を任せるという事になった。
自分で養っている私兵は手を加えていなかったが…

段熲はこれ以上やり過ぎると領地没収や一族の存亡が見えてきたため、少しは自重するかと思っていた。


「じゃあ千で突撃してくるわ!」

「ちょっと!なんで千だけなのよ!」

意見は分かったが、わさわざ寡兵で攻めようとする段熲に文句を言う。

「そこにいるひよっこは3日間ろくに寝れない環境で追いかけっこできるのかしら?」

「それはそうだろうけど、軍をどうする「じゃあ行くわね!」…待ちなさい!」

「じゃあ、色々と任せるから!」

賈駆は口を震わせているが無視して

「さあ、漢に寄生する塵虫共を蹴散らす!義従羌千騎は我に続け!!!」

「「「「「「「おーーー!!!!!!!」」」」」」」」

突撃していった。

「…っ、あの戦争馬鹿。」




次の日の強襲によって黒山賊の渠帥が死亡。
黒山は逃走したが3日に渡る追いかけっこの末、黒山賊は瓦解した。

「ふー、久しぶりに楽しかった!!」

運よく生き残った者たちは、髪と同じで全身が真っ赤に染まった姿になりながら笑顔で追撃した上、そんなことを言った段熲を見て、絶対に敵に回してはならないと思い、降伏を進言したが…

黒山の退路から本拠地を特定され、張奐率いる二万に強襲されることになる。

こうして南匈奴は家畜を奪われ、各郡に強制移民された。


こうして戦術の有用性の確認は中途半端に終わったが、南匈奴の多くが帰化し、対鮮卑の為の軍を作ることができた。周辺の県で略奪をさせなかった事は評価され、賈駆の作戦は導入されることになる。

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感想のトリップが消えてました。新しいのはbbdc3c50になります。

来年はちゃんと戦術、戦略とか書く予定。

とりあえず、これは9話の後に入れるべきだと気がついたorz

此処までで色々と変な点があるので1話から修正を加えていく作業に!
あきらかに変な部分が多いので。

(おまけ)

漢民族全員の祖である黄帝の姓が公孫…つまりハムは皇帝を名乗るべきなんだよ!>キバヤシ

なっ、なんだってー!!!




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